ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ 作:nightマンサー
『よう実』3期、混合合宿突入になります。
Episode 36 混合合宿開幕
―――年が明け、3学期を迎えた俺達1年Bクラスの面々は現在乗車したバスの中で思い思いに寛いでいた。
高速道路を走るバスは俺達が乗車している他にもあり、1年生だけでなく2年生と3年生も乗車しているため、高度育成高等学校の全生徒の大移動となっている。
(豪華客船といい、相変わらず金が掛かってるな……)
夏休みの無人島試験を思い出しながら、ふと窓の外を見ると丁度トンネルから出て景色が明るくなった。
「皆さん。これからのことをお話しますので、お静かにお願いします」
トンネルから出るのを見計らっていたらしく、マイクを持った坂上先生が言葉を告げる。
「ようやくルール説明か。随分勿体振ったじゃねぇか」
「龍園君、敬語を使いなさい。―――これから、今回行われる特別試験の概要についてお話します」
不遜に笑う龍園と坂上先生の
【特別試験:混合合宿】
1.各学年男女別に6つのグループを作成する。これを小グループとする。
2.1年生全体の男女それぞれの合計人数から小グループの人数は10〜15人。最低でもメンバーに2クラス以上の生徒を含める必要がある。試験途中でのグループメンバーの脱退、入れ替えは如何なる場合も認められない。
※病気や怪我等で試験続行が不可能な場合は、その生徒がいるものとして扱い、それにより発生する負担は同グループの生徒達が負うものとする。
3.小グループで7泊8日の共同生活を行い、最終日に下記内容の総合テストを行う。
・総合テスト概要
『道徳』『精神鍛錬』『規律』『主体性』
4.小グループ作成後、1〜3年生の男女別の小グループ同士で6つのグループを作成する。これを大グループとする。
5.特別試験の結果は、大グループの総合テスト結果の平均点とし順位に応じて生徒1人1人に以下の報酬が与えられる。
1位:プライベートポイントを1万ポイント、クラスポイントを3ポイント
2位:プライベートポイントを5000ポイント、クラスポイントを1ポイント
3位:プライベートポイントを3000ポイント
4位以下は生徒1人1人で以下のペナルティが与えられる。
4位:5000プライベートポイント
5位:プライベートポイントを1万ポイント、クラスポイントを3ポイント
6位:プライベートポイントを2万ポイント、クラスポイントを5ポイント
6.小グループでは責任者を1人決める。責任者のいるクラスの生徒は、試験結果の報酬が2倍となる。ペナルティは変化しない。
7.小グループのクラスの数、メンバーの人数が多ければ報酬の倍率が増加する。3クラス構成で2倍、4クラス構成で3倍。メンバー人数が10人で1倍、15人で1.5倍となる。(小数点以下は四捨五入)
8.最下位となった大グループを構成する小グループで、学校が定めたボーダーを平均点が下回った小グループの責任者は退学となる。その際、責任者はグループ内で1名、連帯責任として指名した生徒1人を退学にできる。
※補足情報
・合宿中、携帯端末は学校側で預かる。
・男女別に建物を使用するため、男女が会うことが出来るのは食堂を使用する1時間のみ。
・連帯責任者は学校側がボーダーを下回った『一因』だと認められた場合のみ指名出来る。
「今回の特別試験の概要は以上です。これから目的地に着くまでの間は、好きにしてもらって構いません」
特別試験の説明を終えた坂上先生が席に座るとバス内が静寂に包まれるが、後方から響く一言によって破られた。
「聞け」
このクラスの王―――龍園翔は座席に座ったまま声を発しているようで振り返っても顔は見えないが、その自信に満ちた声色からいつもの不敵な笑みを浮かべているだろうことは予想出来る。
「女子側のグループ分けは椎名、てめぇに任せる。損失を最小限に抑えろ」
「……なるほど。分かりました」
いきなり名指しされた椎名は、少し驚きながらも何か納得したようで了承を返す。
「今回の特別試験、指示する事は2つだ。問題を起こさねぇこと。緊急時は俺か虎城、椎名に報告し指示を仰ぐこと。以上だ」
龍園の言葉にクラスメイト達は少し疑問を浮かべているようだ。
「あの、龍園さん。それだけでいいんですか?」
「なんだ、石崎。俺の指示に不満でもあるのか?」
「い、いや、不満なんてとんでも!ただ、順位次第では今回の試験でAクラスに成れるかもしれないのに、指示が2つしかないのが疑問で……」
そんな皆の疑問を代弁するように石崎が質問すると、龍園は静かな笑い声を上げる。
「ククッ。他のクラスの奴とグループを組んで1週間共同生活に加えて全学年合同なんてイレギュラー要素が多い中で緻密な作戦なんざ、足枷でしかねぇ。グループが決まれば結果はほぼ見えてる試験だ。てめぇらは椎名と俺が決めたグループで、さっき言った2つを実行すればいい」
「な、なるほど。了解です、龍園さん!」
龍園の説明を聞いた石崎は疑問が解消されたためか、元気よく返事をした。
(確かに龍園の言う通り、この試験はグループ分けと責任者が誰になるかでほぼ決まるからな)
原作だと綾小路との一戦により、龍園はクラスのリーダーから降りた状態で混合合宿にほぼ関与していなかったが、此処では大きく関わることになる。
(グループの組み合わせがどうなるか、少し楽しみだな)
◆
龍園が話し終えてから暫く経過した後、混合合宿を行う校舎に到着した。携帯端末を坂上先生に預けた者から降車し、すぐさま男女別に整列を開始する。
(愛里と少し話をしたかったけど、大グループ結成後の食堂まで先延ばしか)
愛里と目があってお互い手を振りあった後、列が動き出し男子は本棟、女子は分棟へと向かった。木造建築の校舎は手入れが行き届いているようで、想像していたよりも綺麗な状態だ。そう思いながら先生の案内で辿り着いたのは体育館のような場所であり、どうやら此処でグループを作成することになるらしい。
「バスの中の事前説明で試験の内容は理解出来ていると判断し、この場で改めて説明は行わない。ではこれより、小グループを作成する時間を設ける。各学年、話し合いのもと6つの小グループを作成するように。また、大グループの作成時間は午後8時から設けてある、以上だ。補足だが、大小問わずグループ決めに関して学校側は一切関与しない」
他学年の先生と思われる男性教師から、グループ作成について好きに進行するように通達される。
―――1年生で最初に動いたのは、Aクラス。
彼らは自分達だけで12人の大きなグループを形成して見せた。
「僕達Aクラスは見ての通り、このメンバーでグループを作成するつもりです。現在12人なので、各クラスから1名ずつ参加頂ければ規定の人数が揃います。それでは参加してくださる方を募集します」
坂柳派である的場という男子生徒が俺達に向けて言葉をかける。グループ作成開始早々、Aクラスは極力自分達のクラスだけでグループを固める原作と類似した案を出してきたが、原作と違い4クラス混合による最大効率を選んだようだ。
「おいおい、何勝手ぬかしてんだ。お前らだけずるいだろうが」
「言うほどこの案は勝手でしょうか?確かに4クラス混合のため倍率は高いですが、残りのグループで僕達と同じような構成に出来ます。Aクラスだけにメリットのある強欲な提案ではないはずです」
的場の提案にDクラスの須藤が突っ掛かるが、的場は至極冷静に案の解説を行う。
(的場の案は今回の特別試験で出来る限りのクラス別での真っ向勝負……多分
AクラスとBクラスのクラスポイント差はたったの22ポイント。Aクラスとしては何とか差を広げたいと考えるはずだ。
「この提案を受けてくれるのであれば、残りのAクラスの8人は好きにグループ配属して頂いて構いません。それと、自分達のグループに関しては、連帯責任での道連れは行わないことをお約束します」
的場が追加した条件を聞き、平田や神崎といった各クラスの代表格がどうするか悩む中―――
「クク。Aクラスにしちゃ、随分つまらねぇ提案じゃねぇか?」
―――俺達の
読んで頂きありがとうございます。
さて、本格的に原作乖離してきたのでしっかり考えねば……
【参考】特別試験のルール改変は―――
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堀北、ちょっと黙れよ(改変NG)
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クラスポイント報酬・損害の増減のみ
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ルールの一部削除、又は追加
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俺は許すぜ、真鍋(改変OK)