ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ   作:nightマンサー

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大変お待たせしました!(お辞儀)
仕事が忙しくて中々執筆時間が取れなかったのに加えて、スランプ気味で書き直したりしてたらいつの間にか1ヶ月以上経ってました…(汗

それでは、どうぞ!


Episode 43 4クラス会議

 

 

 

 

 

 

 

「皆、今日は集まってくれてありがとう」

 

掲示板への書き込みから3日が経過した日の放課後。複合施設ケヤキモールに存在するカラオケの一室で、クラスメイトの椎名と金田を連れた俺―――虎城優斗はお礼を言いつつ集まってくれた皆に視線を合わせていく。

 

「こちらこそ。頼ってもらえて嬉しいよ、虎城くん」

 

「なんだか、船上試験での事を思い出すね」

 

「……そうね」

 

俺の言葉に爽やかな笑顔で返したのはDクラスのまとめ役である平田洋介。その両隣にはそれぞれ櫛田桔梗と堀北鈴音が陣取っているため傍目から見ると両手に花状態であるが、平田達の真剣な表情により浮ついた雰囲気は一切感じられない。

 

「私達にも声を掛けてくれて嬉しいよ、虎城くん」

 

「あぁ。今回の件は放って置くには危険過ぎる」

 

櫛田の隣で平田と同じ表情で声を上げたのは、Cクラスのリーダーである一之瀬帆波。彼女の隣にはCクラスの参謀とも言える神崎隆二も同席している。

 

「……虎城、話の前に1ついいか?」

 

律儀に手を挙げてから発言するのは、Aクラスを束ねる2つの派閥のうちの1つである葛城派のリーダーを務める葛城康平。

 

「勿論、構わないよ。葛城」

 

「俺達は虎城から掲示板の件について話があると言われて集められた。だからこそ問いたい、何故お前が此処にいる―――橋本」

 

強い口調で問い掛けた葛城の視線の先には、坂柳派に属する橋本正義が壁に寄りかるように立っていた。

 

「おいおい、そう睨まないでくれよ葛城。正真正銘、今回の件に俺はノータッチだ」

 

「そんな戯言を信じろと?」

 

「葛城、これまでの件で橋本を疑うのは無理もない。だが、少なくとも今回の件で橋本は信用出来る。実際、この中でクラスメイトを除いて最初に情報提供のために接触してきたのは橋本だ」

 

俺の言葉を聞いてる間も葛城は鋭い視線を橋本に向けていたが、一先ず納得してくれたようで視線を外した。

 

「虎城が信じるのなら、俺が言及することではない。俺からは以上だ」

 

「すまない、ありがとう葛城」

 

葛城にお礼を言い、一度息をゆっくり吐いてから本題に入るために口を開いた。

 

「メールで書いた通り、今回は掲示板に書かれた件について話をしようと思って集まってもらった。この件に関しては龍園から全権を預かっているから、俺の言葉はBクラスの決定として受け取ってもらって構わない。ちなみに、葛城の他に聞いておきたい事がある人はいるか?」

 

「……念の為の確認になるのだけれど、今回の件はAクラスの坂柳さんが首謀者で確定しているの?」

 

堀北の疑問に俺の隣に座っていた椎名が悔しそうに首を横に振る。

 

「色々と手を尽くしていますが、疑わしいだけで決定的な証拠は見つかりません。ただ、橋本さんの話に加えて状況証拠からも坂柳さん以外にこんな手を打つ人はいないと考えています」

 

「俺がもう少し情報を知ってれば話が早かったんだが、この件は姫さんも慎重に動いてるらしくてな。同じ派閥の俺でも全く知らされてなかった位だ。……知ってたら、全力で止めたんだがなぁ

 

「坂柳は賢い。橋本が気付かない程に慎重に動いているなら、より一層証拠を残すようなことは絶対にしないだろう」

 

「葛城氏の言う通りかと。掲示板への書き込みも、プライベートポイントで買収された赤の他人である生徒の可能性が高いです」

 

葛城の言葉を金田が肯定し補足した後、一之瀬が俺の顔を見ながら言葉を投げかける。

 

「でも、虎城くん達は手詰まりって顔じゃないね。もしかして、もう策を考えてるのかな?」

 

「あぁ、一之瀬の言う通りだ。本当は証拠を押さえて突き出すのが一番だったが、現状それは見込めない。だから、この手を打つつもりだ」

 

そう言って俺は1枚の紙を皆の前に差し出しその内容を伝えると、既に伝えていた椎名と金田以外の面々の表情は驚愕に染まった。

 

「確かに、これなら証拠が確実に出てくる筈だね」

 

「あぁ。そして、この策をやるには出来る限り多くの生徒の協力が必要だ。そして、この策と同時にもう一つ手を打つ」

 

平田の言葉に頷き説明しつつ、俺はもう一つ用意していた紙を見せる。皆先程と同様驚いているが、その中で1人冷静な人物がいた。

 

「やっぱり、そうなんだね?」

 

「……正直、一番驚きそうな一之瀬が冷静な事が不思議だったけど、その様子だとある程度予想してたってことか」

 

「うん。ただのデマなら佐倉ちゃんが倒れる程ショックを受けることはないと思うから、少なからず真実が含まれてるって考えたの。そして生徒の個人情報を知ってるとなると、それなりの立場の人かなって」

 

一之瀬は少し悲しげに自身の推測を言葉にする。一之瀬にとっては尊敬する人物の裏の顔を知ってしまったのだから仕方ないだろう。

 

「こっちの策については既にある人達に(・・・・・)動いて(・・・)もらってる(・・・・・)。だから、2つ目の策は必ず実行することになる」

 

「……うん、分かった」

 

俺の言葉に頷く一之瀬の表情は何か大きな決意したような信念が感じられた。それを確認した後、他の集まっている面々に視線を向ける。

 

「正直に言えば、これは愛里を傷付けられた俺の我儘だ。他の皆にとっては何の得もないと分かっている。それでも、協力して欲しい」

 

本心を伝え頭を下げた俺は、皆の返答を待つ。

 

 

 

「顔を上げてくれ、虎城」

 

体感ではかなりの時間を感じた後、葛城から声を掛けられ頭を上げる。

 

「坂柳の行いは、学校のシステム以前に人として恥ずべき行為だ。それに、友人の頼みだ。喜んで協力しよう」

 

「……ありがとう、葛城」

 

葛城から嬉しい言葉を掛けられた後、今度は堀北達から話しかけられた。

 

「私達も協力するわ。こんな手段がまかり通る様になってしまえば、学校の秩序が崩壊しかねない」

 

「船上試験での行為があって、僕達のクラスが信用されづらいのは分かっているつもりだ。それでも、僕達をもう一度信じて欲しい」

 

「信じて貰えないかな、虎城くん」

 

「……大丈夫、信じるよ」

 

平田からの船上試験についての言葉に少し罪悪感を感じつつも言葉を返すと、最後に一之瀬と神崎が近寄ってくる。

 

「虎城くん、私にも協力させて欲しい。これを放って置くことは、したくないの」

 

「俺も一之瀬と同じ意見だ。Cクラスの一員として、そして虎城の友人として見過ごしたくはない」

 

「……ありがとう、ふたりとも」

 

全員からの協力を得られることに安心した俺はゆっくりと息を吐き出し、今後の方針を皆に伝えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――カラオケでの話し合いから2日。

自室のベッドに腰掛ける俺は、電話で綾小路と連絡を取っていた。

 

『虎城から頼まれてた件だが、しっぽを(・・・・)掴んだ(・・・)。これなら学校側も動かざるを得ない筈だ』

 

「悪いな、綾小路。俺の我儘に付き合わせて」

 

『気にする必要はないぞ。―――それに、友人が困っていたら助けるのは普通な筈だ』

 

「っ!」

 

綾小路から出てきた言葉に悪いと思いつつも驚いてしまった。

 

「……ありがとな、綾小路」

 

お礼を言って通話を終了した後、俺は立ち上がって机に置いている大量の紙(・・・・)を見る。

 

(葛城や一之瀬、平田達のお陰で予想していたよりも多く集まったし、時間的に厳しいと思ってた綾小路に頼んだ件も間に合った)

 

考えつく限り最大限準備が整ったことに思わず笑みが溢れるが、すぐさま気を引き締める。

 

(まだ準備が整っただけ。笑うのは、結果を出してからだ)

 

そうして決意した後、スマホを取り出し愛里とのツーショット写真を表示する。愛里とは掲示板への書き込みがあった日から今日まで最低限の会話しか出来ていない。長く一緒にいると、愛里が罪悪感を感じ始め苦しそうにする為だ。

 

「愛里とは、しっかり話をしないといけないな。でもその前に、今回の件の加害者には―――」

 

 

 

 

 

落とし前、つけさせてもらうぞ

 

 

 

 





次回予告

一之瀬「いよいよ虎城くんの策が動き出すね、葛城くん」

葛城「あぁ。俺個人としては虎城が勝つと信じているが、どう転んでも今回の出来事は色々と爪痕を残す結果になるだろう」

一之瀬「そうだね。今回の件で私達に出来ることはもうないけど、最後まで見届けようと思うよ」

葛城「次回『Episode 44 敗者はいつも手遅れになってから自分の惨状を振り返って後悔する』」

一之瀬「ようこそ、実力至上主義の教室へ」

 

【参考】今回よう実3期風の次回予告をやってみたのですが、どうでしょうか?

  • 今後も是非やって欲しい!
  • 別に要らないかな…
  • そんな事より愛里可愛いっ!!
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