ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ   作:nightマンサー

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今回はだいぶ早く書き上げれました!
アンケートへの投票ありがとうございます。
やはり石崎くんはそのままが一番なのかなと再認識させられてます(笑)

いつも感想・評価、誤字報告ありがとうございます!
それでは、どうぞ!


Episode 57 選抜種目試験開始

 

 

 

 

 

 

 

───選抜種目試験通達から一週間。

 

放課後、Cクラスの教室にて私───一之瀬帆波は教壇に立って仲間であるクラスメイト達に視線を向ける。

 

「皆、残ってくれてありがとう。早速だけど、ホームルームで星之宮先生から伝えられたAクラスの10種目を改めて確認するね」

 

皆が頷いたのを確認してから、黒板にAクラスから提出された10種目を書き出す。

 

・Aクラス提出10種目

『柔道』

『ドッジボール』

『空手』

『現代文テスト』

『英語テスト』

『ピアノ』

『ルービックキューブ』

『バスケットボール』

『裁縫』

『スピード』

 

 

「……思ったよりも尖った競技が多いな」

 

「だな。正直、殆ど運動系だとばかり考えてたよ」

 

神崎くんと柴田くんの言葉に、他のクラスメイト達の大半も同じ意見だったのか頷いている。正直に言うと私も少し驚いていた。

 

「比較するために、私達が提出した10種目も書いておくね」

 

・Cクラス提出10種目

【本命】

『数学テスト』

『古典テスト』

『社会テスト』

『化学テスト』

『サッカー』

 

【ブラフ】

『地理テスト』

『物理テスト』

『生物テスト』

『歴史テスト』

『水泳』

 

10種目中8種目が学力テストというAクラスとは別の意味で尖った選択種目。Aクラスが運動系の種目で固めてくると予想した故の判断だった。

 

「山田くんがいるから、柔道はほぼ本命で間違いないと思う。他の4種目は、少し予想しづらいかな?」

 

「ピアノにルービックキューブ、裁縫とスピードは個人競技だ。クラスに1人くらい得意な生徒が居ても不思議じゃない」

 

「現代文と英語のテストは流石にブラフ、だよね?」

 

「でも、敢えてそれを選んだりしてこない?」

 

私を含め皆で意見を出し合うが、これと言った確証を持てずにいた。Aクラスには椎名さんや金田くんといった勉強が得意な生徒が少なからず居るため、ルールによっては負ける可能性は十分考えられる。そうして改めて種目に視線を向けた私は、ある(・・)種目(・・)で動きを止めた。

 

「……そういえば、綾小路くんってAクラスに移籍したんだよね?」

 

「あぁ、聞いた時は驚いたな。虎城はともかく、龍園が2000万を使って引き抜いたことにだが。それがどうかしたのか?」

 

「確か綾小路くん、ピアノと書道を習ってたって自己紹介で言ってたから……」

 

「そういえば、確かに言っていたな」

 

私の言葉に神崎くんも覚えがあったようで頷いていた。確かに綾小路くんは虎城くんと仲が良いが、神崎くんの言う通り龍園くんがそれだけで2000万も出して移籍させたのは龍園くんの性格からして考えられない。

 

(それだけ綾小路くんに価値があるって龍園くんが認めた……ってことかな?)

 

「帆波ちゃん?」

 

「っ!ごめんね、ちょっと考え込んじゃった」

 

麻子ちゃんからの呼び掛けで意識を切り替える。

 

「色々考えることはあるけど、先ずは私達の本命種目に出る人以外でAクラスが提出してきた10種目に出る人を決めよう」

 

「俺、スピード意外と自信あるぜ!」

 

「お裁縫なら……」

 

私の言葉を受けて、種目に自信のある人達がそれぞれ声を上げる。クラス内投票時の一件以来、私達の士気は高く今回は初となる龍園クラス(Aクラス)との直接対決。300以上離れたクラスポイント差を縮めるには絶好の機会だ。

 

(───だからこそ、この特別試験は絶対に勝ちたい……!)

 

自分の気持ちを再認識してから、私は種目に出る人の選定に取り掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

───同時刻、Aクラス教室。

 

Cクラスから提出された10種目を確認した俺───虎城優斗を含めたAクラスの面々は、その内容に苦笑いを浮かべた。

 

「予想通りとはいえ、清々しいくらい学力攻めだな」

 

「ルールも7人参加の合計点勝負と、私や金田くんへの対策もしっかりされていますね」

 

「あぁ。一之瀬らしい正攻法で捩じ伏せるつもりだろう。ただ、種目が学力テストだから改めてルールを覚えたりする手間がないのは有り難いな」

 

「下手な競技を交ぜるより、勉強範囲を広げた方が効果的だと一之瀬氏は考えたのでしょうね」

 

俺の言葉に椎名と清隆、金田が応える。入学してから勉強会を続けてきたお陰でクラスの学力は上がっているが、それは一之瀬達のクラスも同じだ。未だにこのクラスの弱点が学力であることは変わらないため、学力テストは厳しい戦いになるだろう。

 

「───向こうからお膳立てしてくれるとは、流石はお優しい(・・・・)一之瀬だ」

 

───だが、それを今後の糧にするのが今回の目的だ。

 

「いいか、雑魚共。つまりCクラスは戦略もねぇ個々の純粋な学力勝負なら、俺等に絶対に勝てると宣言してるわけだ。

 

 

───ここまで貶されて、黙ってるのか?」

 

クラスメイト全員が、龍園の分かりやすい挑発を受けて表情が変わった。

 

「本命種目に出ることが決まってる奴以外は、Cクラスが提出してきた8科目を死ぬ気で勉強しろ。半分近くはブラフだが、勉強した事実が消えるわけじゃねぇ。いいな?」

 

龍園の問い掛けに頷くクラスメイト達の表情はやる気に満ちており、龍園のカリスマは凄いと感心させられる。

 

「話は以上───いや、もう1つあったな」

 

そうして良い雰囲気で会議が終わるかと思った矢先、龍園が悪どい笑みを浮かべたかと思うと、とある(・・・)生徒(・・)に視線を向け口を開いた。

 

 

「綾小路とひよりが付き合いだしたそうだ。お前ら祝ってやれ」

 

 

───あっさりと、清隆と椎名の関係を暴露した。

 

突然のカミングアウトに先程までのやる気に満ちた雰囲気が驚愕へと一変し、クラスメイトの視線はそれぞれ綾小路と椎名へと向けられる。

 

「……龍園くん。それは意地が悪すぎるのではないですか?」

 

「はっ。どうせすぐバレるなら、さっさと伝えた方が良いだろ?」

 

明らかに面白半分で伝えたであろう笑みを浮かべたままの龍園に、指摘した椎名は諦めたようにため息を1つ吐き出していた。ちなみに龍園以外で既に知っていた───何ならお祝いで一緒に飯を食べた───俺と愛里、石崎とアルベルトに伊吹の5人は若干苦笑いだ。

 

「綾小路くん、移籍してまだ1週間だよね?プレイボーイすぎない?」

 

「そういや、去年の体育祭の時の借り物競走で綾小路、椎名のこと借りてなかったか?」

 

「わ、私前に図書室で2人が一緒に本読んでるとこ見たことあるよ」

 

「マジ?だとしたら、結構前から良い感じだったってこと?」

 

龍園と椎名のやり取りから清隆と椎名が付き合っていることを確信したクラスメイト達は様々な憶測を立てるが、結局本人達に直接聞くのが早いと気付き、あっという間に清隆と椎名は人波に飲まれてしまった。

 

(多分、わざわざ龍園自身が清隆と椎名の交際を暴露したのは清隆を完全にクラスに溶けませる意図が少なからずあったと思うけど、そっちより面白そうって理由の方が大きそうだな……)

 

いつの間にか教室から抜け出した龍園の考えを推測しながら、清隆と椎名を助けようとしている愛里達に加勢するべく動き出すことにした。

 

 

 

「綾小路くんって、椎名さんのどこを好きになったの?」

 

「ひよりの隣は、陽だまりみたいで心地が良いんだ。出来るなら、ずっと一緒にいたいと思える位に気に入っている」

 

「告白はどっちから?」

 

「……ひよりの方からになるな。まっすぐな言葉で、とても印象に残って───」

 

「清隆、それくらいにしとけ?椎名が今まで見たことないくらい顔を赤くして動揺してるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

───選抜種目試験当日、特別棟。

 

「あ、虎城くん。おはよう!」

 

『司令塔』の集合場所である多目的室の前に着いた俺は、既に到着していた一之瀬からの挨拶を受けた。

 

「あぁ。おはよう、一之瀬。多目的室はまだ開いてない感じか?」

 

「うん。4人揃ったら声をかけてって言われたよ」

 

「なるほど」

 

軽く話をした後、俺と一之瀬は暫く何も話さず辺りに静けさが漂う。

 

 

───沈黙を破ったのは、一之瀬だった。

 

 

「……虎城くん。私達は、今日まで出来ることを精一杯やって来た。

 

 

 

───だから、今日は私達が勝つよ」

 

一之瀬からの大胆不敵な宣戦布告を受けた俺は、一之瀬の成長に嬉しく思いつつ龍園クラス(Aクラス)の代表として迎え撃つことにする。

 

「そう簡単に勝ちを譲るほど、俺達は甘くないよ?」

 

「にゃはは。それはこの1年で痛いほどよく分かってるつもり。それでも、私達は勝つよ」

 

俺も一之瀬も1歩も譲らない意思を示した所で、廊下の先から足音が響く。程なくして、平田と葛城が角を曲がって姿を見せる。

 

「おはよう。虎城くん、一之瀬さん」

 

「すまない。待たせたようだな」

 

「2人でお話してたから、全然大丈夫だよ!ね、虎城くん?」

 

「あぁ。気にしなくて大丈夫だ」

 

そうして4人揃った俺達は先生に声をかけ、それぞれ指定された多目的室の中に入る。部屋にはBクラスの担任である真嶋先生とDクラスの担任である茶柱先生が待機していたが、茶柱先生の方は少し窶れているように見えた。

 

「早速だが、これより1年度最終特別試験───選抜種目試験を開始する。虎城は奥の、一之瀬は手前の席に座りなさい」

 

真嶋先生の指示に従って席に着く。席にはパソコンが置いてあり、俺を除くAクラスのメンバー40人と俺達が提出した10種目の名前が並んでいた。

 

「それでは、各クラス提出した10種目から5種目を選択し、決定ボタンを押すように」

 

迷うことなく予め決めていた本命の5種目を選ぶ。暫くして、モニターに選ばれた10種目が表示された。

 

【対戦種目一覧】

・Aクラス

『柔道』

『空手』

『ピアノ』

『裁縫』

『バスケットボール』

 

・Cクラス

『数学テスト』

『古典テスト』

『社会テスト』

『化学テスト』

『サッカー』

 

 

「では、これより抽選を行い対戦種目を決定する」

 

 

───龍園クラス(Aクラス) VS 一之瀬クラス(Cクラス)

 

───選抜種目試験、開始。

 

 

 

 





次回予告

堀北学「1年生の最後の特別試験が始まったな」

橘茜「堀北くんは、どちらが勝つと思いますか?やはり、総合力で勝る一之瀬さんのクラスでしょうか?」

堀北学「順当に行けばそうなるだろう。だが、Aクラスには虎城がいる。それに、綾小路も移籍したからな」

橘茜「その綾小路って生徒は堀北くんが気にかける程の人物なんですか?」

堀北学「あぁ。可能なら、鈴音の成長を促して欲しかったが……運がなかったと諦めよう。やはり、この問題は俺が解決しなければならない案件なのだろうな」

橘茜「次回『Episode 58 龍園クラス(Aクラス)VS一之瀬クラス(Cクラス)』」

堀北学「見応えのある勝負を期待しよう」

【参考】石崎のヒロインを考えてるのですが、読者様のご意見を聞きたいと思いアンケートさせて頂きます。※個人名で出しているのは、作者の中での候補者になります。

  • 龍園クラス:真鍋志保
  • 龍園クラス:諸藤リカ
  • 葛城クラス:神室真澄
  • 葛城クラス:山村美紀
  • 葛城クラス:森下藍
  • 一之瀬クラス:姫野ユキ
  • 平田クラス:佐藤麻耶
  • 平田クラス:松下千秋
  • 平田クラス:長谷部波瑠加
  • 先輩、もしくは後輩の女子生徒
  • 龍園クラスの他の女子生徒
  • 葛城クラスの他の女子生徒
  • 一之瀬クラスの他の女子生徒
  • 平田クラスの他の女子生徒
  • 石崎にヒロインなど不要!
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