ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ 作:nightマンサー
大変お待たせしました!
考えることがっ!多いっ!(3回目)
愛里!龍園!綾小路!誕生日おめでとう!(n日遅れ)
いつも感想・評価・ここすき、誤字報告ありがとうございます!
それでは、どうぞ!
───無人島サバイバル3日目。
この日は金田達とアルベルト達のグループとトランシーバーで連絡を頻繁に取り合い、俺───虎城優斗含む3グループは得点調整を行った。20点程差が出ているため俺達は着順報酬を狙わず『基本移動』のみに専念し体力を温存、金田達とアルベルト達には俺達のグループに合流するために『基本移動』は午前中のみ、午後は指定エリアを無視して俺達に近付いて道中に出現する『課題』で得点を稼いでもらう方針を取った。
「あ、葛城さん!お疲れ様です!」
そうして本日3回目の指定エリアに向かっている最中、Bクラスの戸塚弥彦と町田浩二、Aクラスの近藤玲音のグループと偶然鉢合わせた。
「弥彦か。そちらのグループは順調か?」
「はい!今33点稼いでます!」
葛城と戸塚が会話しているのを見て、原作では既に退学してる戸塚が無人島サバイバルに参加していることに俺は少し不思議な気持ちになった。
(船上試験でのプライベートポイントのお陰で、俺達の学年はこれまでと比べて退学者が異常に少ないからな)
原作でのクラス内投票では戸塚と真鍋、山内の3人が退学していたがこの世界では須藤1人だけが退学。クラス内投票後に坂柳も退学しているが、それを含めても俺達の学年の退学者はたった2人であり極端に少ないと言える。
(とは言え、その蓄えも俺達のクラス以外はほぼ使いきったから今後の退学回避は厳しいんだよな)
退学回避や移籍を実施しておいて未だに2000万ポイント以上の貯金がある俺達のクラスは一旦置いておくとしても、今後俺達の学年から退学者が出ることは可笑しくない状況だ。現時点で退学になっていない戸塚や山内であっても、そのリスクは変わらないだろう。そんな考えを巡らせている間に葛城と戸塚の話は終わったようで、俺達は再び指定エリアを目指して足を進め始めた。
◆
───午後6時。
本日最後の指定エリアであるH4の森の中、俺達のグループは予定通り金田達のグループとアルベルト達のグループと合流していた。
「すみません、龍園氏。想定より得点を稼げませんでした」
「Sorry」
頭を下げる金田とアルベルトに龍園は鼻で笑う。
「問題ねぇ。どのみち得点を稼ぐのは明日大グループになってからだ。そのために指定エリアを無視させて合流させたんだからな」
「龍園の言う通りだよ。後は、明日俺達のエリア近くにグループ上限解放の課題が出ればありがたいけど……」
「こればっかりは神頼みだからなぁ」
俺の言葉に橋本が頭の後ろに腕を組みながら愚痴る。ルール説明で言われた通り、『課題』の出現はランダムであり法則性はないため予測は困難だ。況してグループ上限解放の『課題』は明日からの出現のため現状前例がない。とは言え、金田達とアルベルト達とで大グループを組むのは1位を取るために必須条件であり、近場にいるAクラスとBクラスのグループには『課題』独占のために協力するよう連絡済みだ。多少無理をしてでも『課題』は取りに行くことは決定事項となっている。
「無事合流も出来た。明日に備えて夕飯を済ませて早めに休むとしよう」
そんな葛城の言葉を受けて全員が行動を開始する。そんな中、龍園が自然な動作で俺に近付き──
「───明日の順位が楽しみだなぁ?」
心底楽しげな笑みを浮かべながらそう口にした龍園に、俺は苦笑いで返すしかなかった。
◆
───無人島サバイバル4日目。
少し早く起きてテントから出た私───一之瀬帆波はタブレットを起動させる。4日目である今日から上位下位10組とその得点が確認出来るため、移動する前に確認しておこうと思ったからだ。
(私達も結構得点は稼いだけど、問題は虎城くん達のグループ……)
グループ上限解放の『課題』が今日から解禁されるため、現時点での順位は参考程度にしかならないとは分かりつつも1番の強敵であるグループの得点は気になってしまう。そんな気持ちで私は順位を確認し───
「……えっ?」
───思わず声が漏れた。
「おはよう、一之瀬さん。早起きだね」
「……おはよう、平田くん」
テントから出てきて挨拶してくる同じグループの平田くんに挨拶を返したけれど、私の様子が可笑しいことに気付いたのか平田くんが怪訝な顔をする。
「一之瀬さん、何かあったの?」
「平田くん、これ……」
そう言って恐る恐る順位を表示したタブレットを見せると、平田くんも私と同じく顔を驚愕に染めた。
『上位10組一覧』
3年 鬼龍院グループ 82点 1位
3年 桐山グループ 81点 2位
2年 高円寺グループ 80点 3位
2年 綾小路グループ 80点 3位
2年 龍園グループ 77点 5位
3年 落合グループ 76点 6位
2年 一之瀬グループ 74点 7位
2年 神崎グループ 70点 8位
1年 高橋グループ 69点 9位
3年 三木谷グループ 68点 10位
得点差が小さいとはいえ2位の桐山生徒会長率いるグループ以外のトップ3が単独という異例の順位は、私と平田くんが動揺するには十分過ぎる内容だった。
「綾小路くん、君はそこまでDクラスを……」
平田くんが綾小路くんの順位を見ながら悔いるように呟いたのを、私は敢えて聞かない振りをして声を掛ける。
「順位には驚かされたけど、綾小路くんの実力を改めて認識出来たし龍園くん達を押し退けて高円寺くんが上位に入ってくれる可能性が出てきた。むしろ、私達にとっては良いことの方が多いくらいかも」
「……そうだね。ありがとう、一之瀬さん」
お礼を返して少し元気を取り戻した平田くんを見た後、私は再びタブレットを操作し下位10組の方も確認する。学年最多は1年生のグループで7組、3年生のグループが2組に2年生のグループが1組。下位に沈んでいる2年生のグループは友人関係の都合で組まれた池くん、山内くん、本堂くんのDクラス生徒のグループだ。
(表示されてはいるけど、下位10位での表示だからまだ大丈夫かな)
私達か平田くん達のクラスのグループが下位に沈んだ場合、得点を稼いだグループと合流させて順位を引き上げることを考えているが今はまだ大丈夫だと結論付ける。
(問題は1位を取れるか、だよね……)
目指すべき頂が予想以上に高くなったことに苦笑しつつも、
◆
「見ろよ椎名!綾小路のやつ、3位に入ってるぜ!」
1回目の指定エリアがランダム指定で遠い場所を選択されたため、私───椎名ひよりは同じグループの石崎くんと西野さんと話し合いスルーすることが決定。そうして次の指定エリアのためにゆっくり移動している最中、石崎くんが順位を表示したタブレットを指差して私に告げてきました。
「はい、私も今朝確認しました。清隆くん、とても張り切ってるみたいですね」
「綾小路って単独よね?いくら張り切っても、普通上位に入れるもんじゃないでしょ……」
西野さんの言う通り、単独では着順報酬等で得られる得点が複数人グループと大きな差が出るため上位入りはかなり厳しい筈です。ですが、清隆くんはそれをものともせず3位に入っているためかなりの快挙と言えます。
(───問題は、そんな快挙を清隆くんの他にも2人成し遂げている部分でしょうか。龍園くん達が1位になるのは思ったより簡単ではないかもしれません)
3年Aクラスの鬼龍院先輩と2年Dクラスの高円寺くん。清隆くんを含め単独で上位入りを果たした3人は、良くも悪くもこの無人島サバイバルだけでなく今後も注目される存在となることは間違いないでしょう。
(清隆くんは、どんどん有名になっていきますね)
清隆くんが皆に認められて高く評価されることに誇らしさを感じて胸が温かくなる。
「清隆くんを見習って、私達も頑張らないとですね」
そんな決意を私は言葉にし、エリア移動するために歩みを進めた。
「……全く、この学校でこんなに甘酸っぱい青春を高頻度で見ることになるとは思わなかったわ」
「あん?西野、何か言ったか?」
「何でもない。ほら、早く椎名追いかけるよ」
◆
───試験4日目、午後9時。
B5エリアの森の中、2人の男女が向かい合って話し合いをしていた。
「合流は6日目の筈じゃなかったのか、椿」
向かう合う男子生徒───宇都宮陸は、目の前に立つクラスメイトであり自分に指示を出す実質的なクラスリーダーである女子生徒───椿桜子に問い掛ける。
「勿論、そっちでも集まるよ。ただ、
「修正って、今から変えて大丈夫か?」
「問題ないよ。それも加味して作戦は変更出来るようにしてたし」
───椿には元々、綾小路を退学する意志があった。その
「信用出来ない相手の作戦を利用する。危険な橋なのは分かってるけど、今のままの作戦より確率はかなり高い」
───ペア試験のために接触しようとして見てしまった、幸せそうな綾小路とその
「綾小路先輩は、必ず退学させる」
───静かな怒りを燃え上がらせ、椿は自慢の洞察力と頭の回転を武器に戦略を練り上げる。そんな椿を、宇都宮は複雑な表情で見つめていた。
次回予告
金田悟「大規模な無人島サバイバルが前半戦の終盤に差し掛かる中、綾小路氏に月城理事長代理と不穏な影が迫る」
橋本正義「その一方、1位争いは鬼龍院先輩と高円寺の単独組、俺達BクラスとAクラス連合とC・D連合に加え生徒会長の桐山先輩グループに1年生精鋭グループと混戦を極めていた」
金田悟「次回『Episode 71
橋本正義「俺には耳が痛い言葉だなぁ」