ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ 作:nightマンサー
3ヶ月もお待たせして大変申し訳ありませんでした!(土下座)
転職のために車を買ったりと色々準備が忙しく、執筆時間が取れませんでした……(汗)
落ち着くまで暫く掛かると思いますが、それでも頑張っていくのでよろしければ今後とも読んで頂ければ幸いです!
いつも感想・評価・ここすき、誤字報告ありがとうございます!
それでは、どうぞ!
───豪華客船【サン・ヴィーナス号】、船内。
2週間に及ぶ無人島試験が終了し生徒全員が順次船に戻って来る中、俺───虎城優斗は愛里達を出迎えるため数日慣れ親しんだ医務室を後にして坂上先生の付き添いの元、船の出入口に向かっていた。
「付き添ってもらってありがとうございます、坂上先生」
「いえいえ、これくらい担任として当然ですよ。それに、私も皆さんが全員戻ってきたことを確認するために向かわなければいけませんので」
坂上先生の気遣いに頭を下げつつ、歩みを進める。
───無人島試験11日目。俺は宝泉を返り討ちにしたものの宝泉の拳を受け過ぎた結果、龍園に支えられ話をした所までは覚えていたが、そのまま気絶して坂上先生と医療スタッフに運ばれてリタイアとなったらしい。船の医務室で治療を受けて目を覚ましたのはその日の夕方で、ある程度怪我が回復してから事情聴取を受けながら療養し今に至る。
(坂上先生から教えてもらった宝泉含む愛里を襲った3年生に予定されている処分は
出来れば共犯であろう天沢にも相応の罰を与えたかったが、桐山先輩達のように大勢の第三者による確認もなければGPSの反応もなく証拠がないため罰することが出来なかった。自分が関わった物的証拠を残さないようにしているのは流石ホワイトルーム生だと感心している間に、俺と坂上先生は船の出入口近くの甲板に辿り着いた。
「それでは虎城くん、何かあれば遠慮なく近くのスタッフに頼るんですよ?1人で動けるようになったとはいえ、君は未だ安静が必要な怪我人なのですから」
「はい、ありがとうございます」
坂上先生と別れた俺はリハビリも兼ねて立ったまま愛里達が戻ってくるのを待つ。港から近いエリアに居れば直ぐだが、遠くであれば暫く掛かるだろう。
「───もしかして君、虎城優斗くん?」
そうして船に戻ってくる生徒達を眺めていると、唐突に名前を呼ばれたため振り向く。そこには向日葵の髪飾りが印象的な女性───朝比奈なずなが佇んでいた。
「……はい。確か、3年生の朝比奈先輩ですよね?俺に何か用でしょうか?」
原作で南雲と親しかった朝比奈先輩が声を掛けてきたことに内心で驚きつつ、俺は警戒しながら朝比奈先輩からの問いに答えて声を掛けてきた理由を尋ねる。
「───雅のこと、本当にごめんなさい」
深く頭を下げて謝罪する朝比奈先輩の姿に俺は再び驚かされる。俺が何も言えずにいると、朝比奈先輩は言葉を続けた。
「本当はもっと早く伝えたかったけど、色々あって……雅が良くないことをしてるのは薄々分かってたけど、その中に犯罪があったなんて知らなくて。止められなくて、ごめんなさい」
「……朝比奈先輩は関わってないですよね?なら、謝罪は不要ですよ。それに、もう終わったことですから」
俺の言葉を受けて朝比奈先輩はゆっくりと顔を上げて、視線を真っ直ぐ向けながらそう告げる。
「ありがとう。虎城くんって私より年下の筈なのに、何だか大人を相手にしてるみたい。……機会があれば、また君と話したいな」
朝比奈先輩はそう言って背を向けて船の中に消えていく。俺はそれを見送ってから、再び船に帰ってくる生徒達に視線を向ける。
───十数分後、俺は
◆
───午後7時。
2週間の過酷な特別試験を乗り越えた生徒達は、シャワーを浴びる等の休憩を取ってから豪華な夕食をそれぞれの仲間達と堪能していた。俺を含めた龍園クラスの面々もそれは同じであり、主要メンバーは同じテーブルで食事を取っていた。
「はい、優くん。これくらいの大きさで大丈夫かな?」
「ありがとう、愛里。十分だよ」
「それにしても、虎城さんが怪我でリタイアしたって聞いた時は驚きましたけど、元気そうで良かったです!」
「はは、まだ安静にしておかないといけないけどね」
俺の隣で食事を小さく切ってくれたりと気遣ってくれている愛里にお礼を言いつつ、食事が一段落し声をかけてきた石崎に返事する。
「龍園、ごめん。俺がリタイアしたせいで着順報酬が得られなくて……」
「クク、なにも問題はねぇ。言っただろ、
「……ありがとう」
リタイアしたことを謝る俺に、龍園は笑みを浮かべて肉を頬張った。そんな龍園の様子に感謝した後、俺は椎名と清隆に声をかける。
「愛里から聞いたよ。清隆も椎名も大変だったみたいだけど、無事でよかった」
「結果的にだが、オレとひよりは優斗のように物理的な被害を受けてないからな。ひよりを守ってくれた石崎には感謝してる」
「清隆くんの言う通りです。改めて、守ってくれてありがとうございました、石崎くん」
清隆と椎名にお礼を言われた石崎は照れつつも、複雑そうな表情を浮かべる。
「あー、お礼言われるのは嬉しいけどよ。結局、高円寺が居なかったら守れなかったからな。だから、次は俺だけでも守れるように力つけるぜ!」
力こぶを作りながらそう告げる石崎を見た椎名が笑みを浮かべる。そうして食事と会話をしている中、教職員達が集まり始めた。
「一時食事、会話を中断してください」
午後8時になると同時に3年Aクラスの担任である山本先生がアナウンスを始め、話し始める。
「先ずは2週間に及ぶ無人島サバイバル特別試験、お疲れ様でした。この経験は必ず今後皆さんの役に立つ筈です」
特別試験を乗り越えた生徒達への労いを告げた山本先生は1度そこで言葉を切り、表情を険しくする。
「本来であれば此処で下位5グループを発表するのですが……今回事前に伝えていたルールに対して特殊な処置を取ったため、これから経緯を月城理事長代理から説明頂きます」
山本先生の言葉を受けた月城理事長代理が前に出てマイクを引き継ぐ。
「理事長代理の月城です。先ずは繰り返しになりますが、特別試験お疲れ様でした。学校としても前例のない大規模な特別試験を無事乗り越えた皆さんを誇りに思います。……ただ、一部の生徒が非道な行為に走ってしまったことは残念でなりません」
月城理事長代理はそのまま表情を固くしたまま話を続ける。
「今回、3年生と1年生の一部の生徒が特定の生徒に物理的、精神的に危害を加えたことが確認されました。関係生徒への事情聴取は既に完了しており、事実確認も取れています。以上を学校側で協議した結果、該当する3年生3グループを強制リタイアとし、1年生1人の退学処分を決定しました。また、退学となった1年生による被害者と
月城理事長代理の言葉に3年生と1年生を中心に生徒達がざわめく。そんな中、龍園は月城理事長代理の賠償の部分を聞いて楽しげな様子だ。
「これにより、今回のペナルティ対象である下位5グループは強制リタイアとなった3年生の3つのグループと1年生の2グループとなります。対象となったグループの生徒に救済処置を使えた生徒は存在しないため、全13名がそのまま退学となりました」
巨大スクリーンに該当のグループの代表者の名前とクラスが表示される。強制リタイアとなった3年生のグループは愛里達を包囲したグループだ。3年生グループが救済処置のプライベートポイントを持っていないことと問答無用での退学だと今回の特別試験のペナルティも合わせるとかなりの人数の退学者が出ること、結果的に愛里達が無事だったこと等色々な事情から問答無用の退学ではなく強制リタイアになったと推測出来ると坂上先生がオフレコで教えてくれおり驚きはなかった。1年生のグループはどちらもDクラスの生徒の2人グループであることから、人数的に4人グループに合流出来なかった2人グループが退学した可能性が高いことが伺えた。
「特殊な処置については以上となります。
───続いて無人島特別試験の結果、上位3組の発表を行います」
月城理事長代理は淡々と上位3組の発表へと移った。
「第三位───3年Aクラス桐山生叶グループ。307点」
生徒会長である桐山先輩のグループが3位に名前が出てくる。遠くにいる桐山先輩に視線を向けるが、喜んでいないが落胆もしていない様子だった。
「第二位───2年Aクラス龍園翔グループ。312点」
第二位に自分達のグループの名前が呼ばれたことに俺は驚く。同じグループだったアルベルトや金田に視線を向けると2人が力強く頷くのを見て、リタイアした俺の分も頑張ってくれたのだと嬉しくなる。
「第一位───2年Cクラス一之瀬帆波グループ。319点」
第一位に一之瀬の名前が呼ばれた瞬間、白波を筆頭に2年Cクラスの生徒達が歓喜の声を上げる。また、平田達2年Dクラスの生徒も喜び始め会場は一気に騒がしくなった。
───こうして、全学年による大規模な無人島サバイバル特別試験は幕を閉じた。
次回予告
葛城康平「大規模な無人島サバイバル特別試験が終わり、乗り越えた生徒達は学校に戻るまでの一週間、豪華客船でのバカンスを楽しむ」
龍園翔「おい葛城。バカ正直に次回予告やってんじゃねぇよ。それに、まだ終わってねぇだろ?」
葛城康平「……龍園。言いたいことは分かるが、少しは真面目にしたらどうだ?」
龍園翔「はっ。そういう類いは虎城の担当だ。俺は俺の好きにやる」
葛城康平「次回『Episode 79 最終結果』」
龍園翔「───クク、思ったよりは楽しめた試験だったな」