ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ 作:nightマンサー
よう実5期のティザービジュアルが公開され戦々恐々している作者です(汗)
心の平穏のためにも、5期が始まるまでに何とかあの試験まで進めたい……!(願望)
最近 X(Twitter)を始めました!執筆状況をメインに色々呟く予定です!
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いつも感想・評価・ここすき、誤字報告ありがとうございます!
それでは、どうぞ!
───時は無人島サバイバル特別試験結果発表前、午後6時に遡る。
豪華客船【サン・ヴィーナス号】、その船内にある広い会議室に教職員と生徒が複数人集まっていた。
「特別試験終了直後で疲れているところ、集まってくれてありがとう」
3年Aクラスの担任である山本先生が口を開く。どうやら今回の話し合いでは山本先生が進行を務めるらしい。
「いえ、生徒会長として当然です。それに同じ3年生として、まして人として見過ごせません」
現生徒会長──桐山生叶先輩が山本先生の言葉に応える。
「御託はいい。さっさと話を始めようじゃねぇか」
「龍園、教職員の方々の前だぞ。言葉を慎め」
「あぁ?ぬるいこと言ってんじゃねぇぞ、葛城。そもそも、俺は学校側に心底呆れてるんだぜ?」
2年Aクラスの王──龍園翔の不遜な物言いに2年Bクラスのリーダー──葛城康平が苦言を呈するが、龍園はむしろ強気な態度を崩さず言葉を続ける。
「南雲と坂柳の件の舌の根も乾かねぇうちにこのザマだ。これが日本一の進学校の治安だと思うと泣けてくるぜ、なぁ?」
「……」
龍園の言葉はともかく内容が正論なだけに葛城は何も言えなくなる。それを見て俺──虎城優斗は苦笑し、隣にいる最愛の彼女──佐倉愛里は俺の腕を軽く掴んでおろおろと周りを見渡していた。
「……君の言うことも尤もだ。今後の対策を考えるのは当然だが、先ずは今回の無人島での本題に入ろう」
山本先生は咳払いを一つしてから、準備されていたディスプレイを見ながら説明を始める。
「今回の件だが、当事者を含む関係者に事情聴取した結果、1年Dクラスの宝泉和臣と3年Bクラスの複数生徒による悪意ある計画だと学校側は判断し厳罰を決定した」
山本先生がそう告げるとディスプレイが切り替わり、宝泉和臣と3年生の生徒複数名が表示された。
「主犯である宝泉和臣は退学処分。既に小型挺で陸へと輸送し、警察に引き渡し済みだ。共犯の3年生9名に関しては強制的にリタイアとした。そして先程確認したが、その9名は救済処置のポイントを持っていなかったため退学処分が決定した」
山本先生の内容は前に坂上先生から聞いた内容で間違いないようで、暴力上等な宝泉が退学したことに俺は安堵した。
「今回の賠償だが……佐倉愛里、伊吹澪、神室真澄の3名に退学となる3年生9名が所持していたプライベートポイントを合計し均等に譲渡、そして虎城優斗には宝泉和臣の全プライベートポイントが譲渡される」
ディスプレイに3年生9名が所持していたプライベートポイントの合算値──約450万が表示され、愛里達それぞれに約150万プライベートポイントが譲渡、そして俺には宝泉が所持していた約15万プライベートポイントが渡されることが示されていた。
「そして、1年Dクラスのクラスポイントから50ポイントが2年Aクラスに譲渡される。これが今回の件での賠償の全てになる」
ディスプレイに追加で1年Dクラスから2年Aクラスに50クラスポイントが譲渡されることが表示される。
「クラス間の譲渡の中では過去最高値と同じ、それも学年が違うとなると初になりますね」
「我々がそれだけ今回の件を重く受け止めているという意思表示だ。……なにか質問があれば聞こう」
桐山会長の言葉に山本先生が厳しい表情で答えつつ、俺達を見ながら尋ねる。
(物的証拠がない天沢以外はしっかり罰が与えられて、俺達のクラスポイントは50増える。俺達が3位以内に入れず一之瀬達が3位以内だと差は縮まるけど、俺達はAクラスを維持出来る)
試練カードを持つ一之瀬のグループが仮に1位だった場合、報酬のクラスポイント300が1.5倍で450。それを同じグループである平田達Dクラスと山分けで225ポイントとなり、一之瀬達のクラスポイントは1318。俺達のクラスポイントが1年Dクラスからの50ポイントを加算すると1346となるため、まだ28ポイント上回ることになる。
(悪くはないと、
そう思いつつ俺は視線を何か言いそうな龍園へと向けた。龍園は鼻を鳴らし、山本先生へと目を向ける。
「それは
「龍園君、敬語を使いなさい。……今回の賠償内容は学校として最大限考慮したものです。君ならこの意味が分かるでしょう?」
龍園の言葉に坂上先生はこれまでの経験からか、龍園から質問が来ると分かっていたかのように答える。
「補填はしねぇってことか。今回の件が想定外とはいえ、結果が全てなことは否定しねぇさ。だが、虎城のリタイアが順位に大きく影響したのは事実だ、違うか?」
「……では逆に、君はどの程度の補填が妥当だと考えているのかな?」
山本先生がそう龍園に問いかけると、龍園は笑みを浮かべて葛城を親指で指しながら告げる。
「───俺と葛城のクラスに追加で50クラスポイント、それからプロテクトポイントを1つずつだ」
龍園の言葉に山本先生は眉をひそめる。俺は何となく龍園がもっと吹っ掛けると思っていたのでほぼ無反応でいられたが、周りを見るに坂上先生と葛城も同じことを考えていたのか反応が小さい。
「君は、それが本当に妥当だと考えているのか?」
「あぁ、至極真っ当な要求だぜ?虎城がリタイアした時点で俺達の順位は3位、その分のクラスポイントに慰謝料としてのプロテクトポイント。むしろ譲歩してるくらいだろ?」
「……君の意見にも一理あることは理解する。しかし、競争において最有力候補が必ず勝利するという保証はない。特別試験は結果が全てであり、君達のグループが1位を確実に取れたと証明出来ない現状での補填は出来ない」
山本先生の問いに龍園が笑みを浮かべたまま理由を話すと、山本先生は表情を険しくし龍園の理由を認めつつも反論し却下する。
「山本先生、1つ提案をしてもよろしいでしょうか?」
空気がヒリつく中、葛城が山本先生に声をかけた。
「葛城くん、何かな?」
「山本先生と龍園の意見はそれぞれ正しいと思います。であれば、ここはお互いの妥協点を探るのがいいかと」
葛城の言葉に坂上先生の隣にいた真嶋先生が少し驚いていたが、それを気にせず葛城は話を続ける。
「我々グループの点数が1位のグループと僅差であれば、それは我々が1位を取れたと十分な保証になると考えます。その場合、龍園の言う補填を適応させるというのはいかがでしょうか?」
「おい、葛城。勝手に進めてんじゃねぇ」
「お前が我々を含めて補填を話すなら、此方も口を出す権利がある。違うか?」
互いに視線を向ける葛城と龍園。それを見る山本先生は考えるように顎に手を当てた後、2人に向き合う。
「……分かった、葛城くんの意見も尤もだ。先程の提案を一部採用しよう。君達のグループの点数が1位と僅差であれば、龍園くんが言った補填の片方ずつ──2年Aクラスにプロテクトポイント、2年Bクラスに50クラスポイントを付与しよう」
「ありがとうございます、山本先生」
「……まぁいい。得られたプロテクトポイントは佐倉に付与だ。それで認めてやる」
山本先生の言葉に葛城と龍園はそれぞれ合意を示す。その後、俺が残って体調を最短で崩しリタイアするまでに稼げる点数を協議し、1位との差が8点以内であれば補填をすることが決定し解散となった。
◆
「クク、お堅いてめぇが俺の話に食い付いてくるとは驚いたぜ、葛城。どういう心境の変化だ?」
俺───龍園翔は教員共との話を終えた後、医務室に行く虎城と佐倉と別れ葛城と廊下を歩く中、笑みを浮かべながら口にする。
「クラスを纏める者として、クラスが利益を得るために当然のことをしただけだ。
───自分の信念を持ちクラスのために尽力し交渉をする男を、俺は見てきたからな」
◆
───時は、現在に戻る。
騒がしかった夕食が終わりここ数日で見慣れた医務室に戻ってきた俺は、今回の無人島サバイバル特別試験を振り返っていた。
(今年の無人島特別試験も何とか乗り越えられたな……結果も皆が頑張ってくれたおかげで2位。一之瀬達との差は縮まったけど、結果的に1位を取った時と同じクラスポイントを得られたし、龍園のおかげで愛里にプロテクトポイントを付与出来たのは俺個人としてかなりありがたい)
原作とクラスは違うし愛里も成長しているため起こるとは思っていないが、
(それに、今回の件で宝泉が退学したのも大きい。八神は清隆といい感じに和解したっぽいし、天沢が今後どう動くかは未知数だけど1学期始めに比べれば状況はかなり良い)
気を抜きすぎるのは良くないが、少し休んでも大丈夫な程度には余裕を持てる状況だと思えて俺は1度深呼吸をした。
(明日からは、無理しない程度に愛里と豪華客船を満喫しよう)
医務室の窓から夜の海を見ながら、明日は愛里と豪華客船の何処を回ろうか考えた。
次回予告
佐倉愛里「優くん、本当に大丈夫?して欲しいことがあったら何でも言ってね?」
虎城優斗「ありがとう、愛里。こんな状態だから出来ることは限られるけど、一緒に豪華客船を楽しもう」
佐倉愛里「っ、うん!私は優くんと一緒ならそれだけで幸せだから……」
虎城優斗「愛里……俺も愛里と一緒で幸せだよ」
佐倉愛里「……え、えへへ……」
虎城優斗「次回『Episode 80 バカンスの始まり』」
佐倉愛里「えへへ……」
クラスポイント(無人島サバイバル特別試験終了時点)
Aクラス(龍園クラス) :1446cp
・特別試験結果(2位):+100cp
・1年Dクラスからの賠償:+50cp
Bクラス(葛城クラス) :1413cp
・特別試験結果(2位):+100cp
・学校側からの補填:+50cp
Cクラス(一之瀬クラス) :1318cp
・特別試験結果(1位+試練カード):+225cp
Dクラス(平田クラス) :354cp
・特別試験結果(1位+試練カード):+225cp
龍園クラス貯金:3215万ポイント
・学校からの補填で佐倉愛里にプロテクトポイント付与
プロテクトポイント保持者
・佐倉愛里(2年Aクラス)
・葛城康平(2年Bクラス)
・一之瀬帆波、神崎隆二(2年Cクラス)
・平田洋介(2年Dクラス)