【完結】苺プロで働くしがない普通の事務員なのですが仕事に復帰したら某トップアイドルに「お母さんっ!!」と抱きつかれました 作:SUN'S
私は星野瑠美衣、まだ0歳11ヶ月です。
今日も今日とてママやおばあちゃんの膝の上でお昼寝したり絵本を読んでもらったりママのライブを見せてもらったりと幸せな生活を送っている。けど、私の幸せはこれだけじゃないのだ。
なんと私のお兄ちゃんこと星野愛久愛海は私の大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大っっっっっっ好きで仕方ない雨宮吾郎先生の魂を持って産まれてきたのです!!!
まあ、せんせは生きてるんだけどね?
どういうことなのかをお兄ちゃんに聞けばエクトプラズマや幽体離脱のように露出してしまった霊的エネルギーの分離あるいは融合によるものの可能性もあると言っていた。
いったい、なにを言っているのだろうか。
「ルビーなんかちかくない?」
「そんなことないよ?フツーだよ?」
「あっ、そう」
「そうなのだよ」
私はぷにぷにとしている自分の頬っぺたをお兄ちゃんの頬っぺたに押し付け、おばあちゃんの書斎?にあった漫画や小説、ドラマや映画の設定集にパンフレットなど色んなものを物色しているお兄ちゃんに張り付く。
私の知らないものばっかり。あ、でもママの写真集やアルバムは分かる。うわっ、これって限定販売されてたママのフィギュアだ。こっちはママのサイン入りCDケースに未開封の抱き枕まである。
ここは天国なのだろうか?
「ここは天国なのか?」
お兄ちゃんもそう言いながら小説を持っている。むう、外国語のタイトルだから読めない。たぶん、どこかの有名な小説なんだろうけど。
今はママのコレクションだ!!
ふおぉーーーっ、ママの初ライブの写真もある。
ママってば若い!いや、今も若いけど。それでも色んなママを見れるとか幸せすぎるんだが?えっ、やだ、私ってほんとに天国にいるかもしれない。
しかもそれだけじゃない。せんせやお兄ちゃん……ううん、アクアもいる。二人は同一人物だからどっちとも結婚していいんだよね?
まだ、まだ16歳じゃないけど。絶対にせんせとアクアの二人を私の旦那様にする。そのためには………えと、なにをすればいいんだろ。
ウ~ン、せんせは距離的に遠いし。
まずはアクアと付き合って結婚する。アイドルになってせんせの最推しになるのは確定事項として、アクアをどうやって落とすかだ。
アクアは私の前世は知ってるし、なんなら私のお願いは何でも、まあ、無理のない範囲で聞いてくれるから問題ないよね。
「せんせ、それ面白いの?」
「ああ、ほんとに最高だよ。前世だと読みたくても通販じゃ高かったから買うのか迷ってたし………あと『せんせ』じゃなくて『アクア』か『お兄ちゃん』だからな?」
「はーい、せんせ♥」
「……さりなちゃん、わざとやってる?」
ふふふ、そんなことないよ?
〈星野瑠美衣〉
星野夫婦の娘。
お兄ちゃんことアクア。雨宮吾郎ことせんせ。そのどちらとも結婚するつもりでいる赤ちゃん。わりと抜けてるので直ぐに計画を忘れるし、お兄ちゃんにべったりとくっついるので知り合いの大人からは重度のブラコンだと認識されているが、それもそれで(隠れ蓑としては)アリだと思っている。