【完結】苺プロで働くしがない普通の事務員なのですが仕事に復帰したら某トップアイドルに「お母さんっ!!」と抱きつかれました 作:SUN'S
私は有馬かな、アイドル兼女優だ。
最近はネット放送の「今日は甘口で」の主演女優をやっていたりする。アクアのおかげで上手くいったところが多いし、それなりのお礼をするつもりだったに「僕は有馬かなが好きだ」だなんて公開告白されちゃったし、お母さんやお父さんも「アクアくんなら任せられる」とかノリノリだし、もう最悪なんですけどっ!!
ま、まあ?
どうしてもっていうなら付き合ってあげるのは吝かじゃないけど。しかし、そんなことを思っていたら苺プロの事務所で「今ガチ」での発言についてはインタビューを受けることになってしまっていた。
えっ、どうしよ、正直に言えば良いのかな?
─本日は宜しくお願いします─
「此方こそ宜しくお願いします」
ああぁぁぁぁっ、はじまっちゃった。
私は平静を装いながら向けられる三つのカメラとインタビュアーを務める記者のお姉さんを見つめる。それなりにインタビューは受けたりするけど、こういう恋愛関連のは初めてだ。
─有馬さんは「星野アクア」と幼馴染みであるというのは有名ですがいつ頃から一緒にいるのが当たり前になったんですか?─
「アクアが二歳で私が四歳の頃にドラマで共演したのが切っ掛けですね。アクアってなんだか子供っぽくないし、いろいろと不思議な感じだったんですよ。まあ、あの家族なら仕方ないんだろうけど」
ほんとにアクアの家族は色々とアレだ。
アイさんはアイドルなのに平然と人を蹴るし、ヒカルさんも蹴られるために変態行為を平気でするし、ルビーもブラコン極めすぎてヤバすぎるところにいる。………いや、まあ、アクアもそれなりにスゴいのは確かなんですが……。
─ぶっちゃけ、星野アクアのこと好きですか?─
「は、はあ!?私がアクアを好き!!?そりゃあ確かにアクアは現代最高の役者って謡われる天才俳優ですよ。おまけに超がつくドSだし、子供の頃からいっぱいイタズラされたし、あんなのこちょこちょ一歩間違えたら殺人級よ!?とりえといったら顔だけの変態ゴミ屑野郎だしねっ!!!」
─成る程、有馬さんは「あいつの秘密を知っているのは私だけ」と言いたいわけですね。私達もお二人の関係は応援しているので喜ばしい限りです─
そんなことをニヤニヤと笑いながら話すインタビュアーのお姉さんを睨み付ける。こいつ、絶対にわざとやってるでしょう。
………はあ、しょうがないわね。
─「今ガチ」についてどうお思いですか?─
「……内容は面白いわ。ただし良いところばっかり映そうとしてるのは良くないわね。アクアのドSなところが一瞬も出てないし、あれを見たらお茶の間は大盛り上がりすること間違いなしよ」
そうカメラに向かって言った時だった。
私の持っていたスマホのアラートが鳴り響く。………ちらりとスマホを見れば「帰ったら覚えてろよ、かな」という文字がでかでかと映っていた。
─やっぱ、アクかなしか勝たんわ─
「うっさい、ばーか!」
私はそう言ってインタビューを止めてもらう。ああ、どうしよう。絶対に逃げられないじゃん、ルビーもアイさんも助けてくれないだろうし、えっ、これ完全に詰んでない?
〈変態ゴミ屑野郎〉
二つ名。
星野アクアのあだ名。有馬かな氏へと突撃インタビューしたところ「ドS」ということが判明してしまった。のちに星野ルビー氏のSNSに「とても素敵な笑顔で半泣きの有馬かな氏の両手を押さえて壁際に追い込んでいる星野アクアの写真」が投稿された。
我々の属する「アクかなしか勝たん会」の教典になったのは言うまでもないが、とてもとても尊いものであるため会員は待ち受けにしている。ちなみに星野アクアは「かなは僕のだから」とツイートしており、更なる熱気を与えて下さった。