【完結】苺プロで働くしがない普通の事務員なのですが仕事に復帰したら某トップアイドルに「お母さんっ!!」と抱きつかれました 作:SUN'S
私は星野ルビー、アクアのお嫁さんです。
ママやおばあちゃんは心配そうに私を励ましてくれたり、なんとかしようとしてくれているけど。ヒカルだけは楽しそうに「ルビー、君のやりたいようにやっていいよ」と言って、私とアクアだけの新婚さんのような部屋を借りてくれた。
この時だけは感謝してあげる。そう言うとヒカルは「僕も色々と拗れていた頃があるからね。ルビーとアクアにも体験してほしいんだ」なんて宣った。こいつ、私とアクアで遊ぶつもりなのだろうか。
そんなことを思い出していると。私を見下ろすようにアクアがベッドに腰掛けていた。そういえば引っ越し作業で疲れたから寝ちゃったんだっけ。
「ん?ああ、おはよう」
「おはよ、あくあ」
私の事を優しく抱き締めてくれるアクアを抱き締め返し、ゆっくりと筋肉痛になりかけている身体を起こす。やっぱり夜更かしはだめだね。
アクアは優しい。
私を捨てたせんせより、ずうっと一緒に居てくれた大切な人。アクアがかなちゃん先輩と恋人になろうとしているのは知っていた。けど、アクアはかなちゃん先輩じゃなくて私を選んでくれた。
ずうっと一緒に居てくれる。私だけを、さりなを、ルビーを、みんなまとめて愛してくれるアクアが大好きだ。もしも、なんてことを考えたこともある。それでもアクアは私の傍に居てくれるんだ。
「ルビー、そろそろ着替えてくれ」
「………」
まだ、もうちょっとだけ抱き締めて貰いたかったんだけど。私はアイドルとしてのお仕事、アクアは役者としてのお仕事、どっちも簡単にやめられないお仕事だから仕方ないもんね。
「………アクア、おねがい」
私の病気が治って元気になれる二人だけの秘密のおまじないをアクアにせがむなんて私は最低の女の子だ。それなのにアクアは愛しそうに私の頬を撫でるように触り、お辞儀をするように腰を曲げて、私の唇に口づけをしてくれる。
とても切ないのにあたたかいキスだ。
ああ、私はアクアに愛してもらえてるんだって実感できる。素敵なおまなじない。いつかアクアと結婚するときは、もっと愛されてるんだってわかるような、幸せな気持ちになれるのかなあ…。
「ルビー、どうしたんだ?」
「ううん、なんでもないよ!」
「そうか。ならいいけど」
ああ、好きだよ。
アクア、お兄ちゃん、せんせ、貴方のおかげで私は生きていける。貴方に愛されているだけで私は幸せです。だから、どうか私のことを見捨てないでね?
〈私の幸せな生活〉
BAD END -1-
星野ルビーは壊れてしまった。星野アクアは彼女の望むままに生きていく。それこそ愛であると彼女に教えるために。君が幸せであるためなら僕は君だけに愛を歌う役を演じ続ける。