【完結】苺プロで働くしがない普通の事務員なのですが仕事に復帰したら某トップアイドルに「お母さんっ!!」と抱きつかれました 作:SUN'S
MEMちょ、あかね、どっちにしようかな?
僕は星野家の危機に直面している。
その元凶となった星野ヒカルと姫川大輝を交えて本格的な尋問を我が家で行っているのだが、僕も話し合いに参加しないといけないのだ。
「ヒカル~っ、ほんとに反省してるの?」
「ああ、もちろんだよ!こうやって君の重さをグフッ!?感じゴヘッ!?」
そう椅子に腰掛けたまま母さんはにこやかに笑う。しかし、その足元には土下座した状態で頭を踏まれていることに興奮しているヒカルを見る。
あんまり体重や身長の事は言わない方がいいんじゃないか?と思いながら無言で視線を反らさず姫川さんと見つめ合っているルビーも見る。やっぱり、こいつら似た者同士だな。
「お兄ちゃん、姫川さんってあれだね」
「アクア、、お前の妹はなんかあれだ」
「「メンヘラっぽいよな……はぁ?」」
ガンッ!と額をぶつけて睨み合う二人に呆れながら「どっちもどっちだろ」と言うと。
二人はお互いを指差しながら「いやいやいや、よく見てよ!この澱んだ目!明らかにヒカル譲りの変態性があるでしょ!?」と訴えるルビー、それに対抗して「はあっ!?お前のほうがよっっっぽどエグいわ!アクアに向けてる視線、どう考えてもメ………乙女だろ!?」と姫川さんは言い返す。
うん、どっちもどっちだな。
あと姫川さんはうちのルビーに向かって言っちゃいけないことを言いそうになってたね。とりあえず、ヒカルのつぎに僕と母さんの説教を受けてもらうから覚悟しておいてくれ。
………………かなのとこ、いこ。
そそくさと部屋を抜け出て、お家デートしたいと言ってくれたかなの待っている自室に戻る。ふと後ろに気配を感じて、またかルビーと振り返るが誰もいない。なんだ、ただの勘違いか…。
「うわっ、かなちゃん先輩だ!」
「…私、あーくんが心配になってきたわ」
モゾモゾとベッドの下から這い出てくるルビー、ほんとに不安そうに僕を見つめるかな。うん、そりゃあそうだよな。いつも気づいたら部屋にいるし、隠し通路くらいあるよな。
「よいしょっと、えへっ。なにしようか?」
「いや、帰りなさいよ」
「えっ、なんで?」
「なんでって、それは、その、あれよ」
「………ハッ、まさか!?」
「こっち見るな。あと違うぞ」
僕とかなの関係はプラトニックだ。
確かにキスは何度もしているが、かなが嫌がることはしないし、なんなら結婚するまで、そういうことはしないつもりだ。かわいい彼女にキスしか出来ないのは辛いが仕方ない。
だいたい、家族会議してるのにするわけないだろ。そんなことを考えていると部屋のドアが開き、ニヤニヤと笑っている姫川さんが入ってこようとしているのが見え、とっさにドアノブを掴んで押さえてしまった、どうしよう?
「入れろよ、アクアぁ~っ♪」
「いやだ」
「俺はお兄ちゃんだぞ?お前が彼女とイチャコラしてるところを世間に公開なんてしねえから、な?お前の彼女に挨拶くらいさせてくれよ~っ」
「なんか、いやだ!」
クソ、なにか使えるものはないか。
「やっぱ、アンタ達って似てるわね」
「えーっ、どこが?」
いったい、どうすればいいんだ!?
〈星野家の日常〉
大切な日々。
みんなの幸福。星野家に新しく姫川大輝が加わり、わりと騒音の絶えない楽しい家族になった。有馬かなとの関係は順調で、そろそろ婚約者として発表するのもいいかもしれない。