【完結】苺プロで働くしがない普通の事務員なのですが仕事に復帰したら某トップアイドルに「お母さんっ!!」と抱きつかれました   作:SUN'S

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今日もまたアイは「ウ~ン、悩むな」とパン作りに励んでいる。もはや彼女の腕前はプロ並み以上ではないだろうか

私は母親をやれているのだろうか?

 

そんなことを考えていると私の写真が星野アイの母親(ただのそっくりさんなのに)としてテレビにとーとつに出演してしまった。

 

しかもパン作りや料理しているところをいつの間にか撮影されていたらしく、テンションが上がって年甲斐もなく「サインはB」を歌っている姿もしっかりと報道された。

 

ニヤニヤと笑う斎藤社長とミヤコ副社長に熱々のお茶を差し出して、それで舌を火傷しろという怨念を送りつつ楽しそうに笑っているアイを見てこれからも頑張ろうと思える。

 

『私のママ、かわいいでしょ!?』

 

フンスと胸を張ってアイは宣言する。

 

どちらかといえば母親を自慢しているアイのほうが可愛いと思う。ただ、こういうことに使うなら事前に言ってもらえると嬉しかったかな。ウ~ン、でもアイのやりたいことは尊重してあげたい。

 

『じゃあ、アイちゃんもパン作りを』

 

『はい!…えと、パンジャンだっけ?』

 

『え、パリジャンじゃなかったの?』

 

そう突っ込まれて「ん?ん?」と考える可愛いアイを見て私はテンションを上げつつ、今晩のごはんはパリジャンをいっぱい食べられるものにしようと私は密かに誓う。

 

『こほん。アイちゃんの特技は?』

 

『ウ~ン、特技?特技………ぱんち?』

 

なんで?

 

『なんで?』

 

ほら、司会の人も困っちゃってる。っていうか、なんでパンチを特技に選んだのかを詳しく教えてもらえると助かる。もしかしたら私が悪いことをしちゃっているかもしれないし、そういうところは早めには治しておきたい。

 

『パンのガス抜きにぺちんって』

 

しかし、私の考えとは真逆の答えをアイは言った。どうやら不良になっちゃっだけじゃないようだ。アイのパン作りの情熱にホッとしていると斎藤社長に「お前も母親らしくなってきたな」と言われた。

 

……そうですかね?

 

そうだと私も嬉しいですけど。

 

やっぱり、どこかで星野アイさんと母娘のように関わり合えているのかを心配しているんだと思いますよ。まあ、アイのためにできることはなんでもやるので今後ともよろしくお願いしますね。

 

そう斎藤社長に伝える。

 

それになんだかんだで斎藤社長もミヤコ副社長もアイの事を一番に考えているし、私がいなくても大丈夫だろうとは思う。…まあ、私は母親役として彼女が大人になるまで見守るつもりだ。

 

『あと金剛プリンセス拳!』

 

………………………ん?

 

「「金剛プリンセス拳?」」

 

『ママの部屋で見つけた漫画なんだけど。すっっっっごく面白いんだ!!』

 

どんな漫画だよ。と、私は見てくる斎藤社長とミヤコ副社長から視線を反らす。あれは本棚の一番高いところに置いたはずだけど。どうして、それをアイは読んでいるのだろうかとよ考える。

 

あ、何人かは漫画を察してる。

 

 




〈金剛プリンセス拳〉

架空の流派。

星野ママ(そっくりさん)は見られないように本棚の上に段ボールで隠すようになったが、普通に読まれているし見られており、星野アイの攻撃能力はえげつないほど底上げされている。尚、星野アイが中二病(そっち)に行くかもしれないと星野ママ(そっくりさん)は不安で仕方ない。
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