【完結】苺プロで働くしがない普通の事務員なのですが仕事に復帰したら某トップアイドルに「お母さんっ!!」と抱きつかれました 作:SUN'S
私は黒川あかね、かなちゃん推しだ。
恋愛リアリティショー「今からガチ恋始めます」という番組に出演するきっかけ。それはかなちゃんとドラマで共演するためだ。まあ、表向きは役者としての見聞を広めるためだけどね。
そこで私は星野アクアくんと再会した。
そりゃあかなちゃんとお付き合いしている俳優さんだし。私の演技の指導係だった星野ヒカルさんの息子ということもあってかなり緊張していた。
「ねえ、アクアくん」
「………今日は何をするつもりだ?」
「いつも私がなにか仕出かしてるような言い方はやめてほしいな。私は清楚系?ってやつだって社長も言ってたんだよ?」
「お前、ウソつかれてないか?」
「すごい失礼だね!?……たぶん」
どうなんだろう?とアクアくんに聞けば「少なくとも僕が口出しできる立場にいるわけじゃないし。っていうか、僕に話す相談がそれなのはどうかと思う」とにべもなく言われた。
とりあえず、あとで考えよ。
………それにしてもアクアくんってほんとにかなちゃんのことが大好きなんだなあ。私とおんなじで、いっつもかなちゃんの写真集を読んでるし。なんか、やたらとかなちゃんにくっついてるし。
「『今ガチ』が終わっても会える?」
「路線変更か?…まあ、会えるだろ」
「じゃあまた遊ぼう」
「小学生かよ。べつにいいけど。………かなも連れていけばいいのか?」
「ぜひ、ぜひにっ!!」
やった、かなちゃんに会える!
そんなことを考えているとカメラマンさんの近くにいたADさんがカンペで「なにか面白いことして」という無茶ぶりを送ってきた。
えぇ、なにすればいいのかな。ピーマン体操でも踊ればいいのかな?とアクアくんに問い掛けると「お前、踊れるのか」と驚かれた。
そりゃあそうだよ。だって、かなちゃんの歌って踊った曲だよ?と言い返す。「確かに、僕も踊れるな」とアクアくんもうなずき納得した。
「アクアくんアクアくん」
「今度はなに?」
「かなちゃん、かわいいよね」
「フッ。そんなの常識だろ」
「確かに」
確かに、そうである。
私の大好きなかなちゃんが可愛いのは全世界、いや全宇宙で絶対に揺るがない普遍の常識だ。それに気がつくなんて、さすかだよアクアくん!
やっぱり、こうやって推しを語り合えるのはいいね。なんだか親友?っぽくて楽しいし、ちょっとアクアくんは変わってるけど。
そういうところも面白い。
けど、やっぱりかなちゃんを一番推してるのは私だ。ずうっと応援してるし、彼女のいる撮影現場に時間さえあれば必ず行くくらい。
黒川あかねはかなちゃんが好きだ。
〈アクあか推し活同盟〉
カップリング?
有馬かな推しを公言する二人の関係。曖昧だけど、確かに友達以上の関係だ。その真ん中に押し込まれたり、割り込んだりする有馬かなはかわいい。