ギリアムさん=戦隊物の6番目的な感じです。
レッド=カーウェイ
ブルー=ゼンガー
グリーン=カイ
ホワイト=テンペスト
イエロー=リョウマ
シルバー=ギリアム
男しかいねぇ……華がねぇ……
一週間、リョウマを含めた全員がゲシュペンストのシミュレーターにてみっちりと訓練をしていた。未完成OSでの動きはぎこちなく、全員が顔をしかめる。
「望んだ動きができていない」
「反応が遅すぎる」
だが、それら全てを調整ししかも新たなモーションパターンまで作製するのが教導隊の任務である。シミュレーター訓練は最低限で終わることとなった。
「……リョウマ中尉、悩み事か?」
「エルザム大尉」
教導隊のメンバーはこの一週間で仲間と言える者達となった。それぞれの価値観や気持ち、その全てを理解できるのだ。
余談だが、カーウェイ、テンペスト、カイの3人をリョウマは密かに〘父親三人衆〙と名付けた。
カイには妻子がおり、カーウェイやテンペストに子供について聞いていた。
また、エルザムは婚約者。
ゼンガーは地下冬眠施設アースクレイドル主任の
ソフィア・ネート博士し一目惚れしたらしく、ずっと思っているとのこと。
ういた話がないのはリョウマ飲みだ。
「はい、エルザム大尉。実は…皆さんのデータを見たところ、どうしてもR型に対する適性が低いんです。いえ、ゲシュペンスト自体への適性というわけではなく」
「……確かにな、あの面子ではR型には向かないだろう」
エルザムはリョウマにそう笑いながら帰す。
リョウマ自身は笑い事ではない。
「エルザム大尉と自分がどっこいどっこいです。他の人達は……カーウェイ大佐は適性が99.54%でS型寄りです。正直、納得です。カイ大尉とテンペスト大尉は……正直ノーマルタイプをカスタムして専用機与えた方が良いです。下手にR型やS型を与えるよりも戦力となりますし、その方がお二人の為にもなります」
「私はどうだ?」
「エルザム大尉は先程も言った通り、R型ですね。しかし、僕…いえ、自分ならエルザム大尉専用機としてカスタムします」
「……私は、ゲシュペンストのデータを、そしてシミュレーターをしてみて思った、ゲシュペンストはパイロットの技量がダイレクトに反映される機体だとね。だからな、中尉、大丈夫だ。ここにいるパイロットは全員が1流だ。問題は無い」
「そうですね」
リョウマはそうとしか言えなかった。
しかし、後一つ、何かが足りない。
まるでパズルのピースが欠けている様な感情ばかりが浮かんできてしまう。
夜になればノートPCを開きデータを見比べる作業に入る。
「現状、S型はほぼカーウェイ大佐専用。でも、僕自身も70%の適性はある。でも、それ以上に高いのはゼンガー大尉だ。75%、僕より高い。でも、乗ってみない事にはわからない。シミュレーターよりも演習や模擬戦が一番だ。ノーマルタイプはどうする?カイ大尉とテンペスト大尉の為なま……拡張なら外付け装甲や武装で誤魔化すか?そして、R型エルザム大尉は80%、僕が75%」
考えれば考えるほどどつぼに嵌りそうになる。何度も何度も思案に耽り、一度離れた。
「レヴリアスとセリウスの方も見よう」
2機の設計図とゲシュペンストを見比べる。機体コンセプトは勿論のこと、全てが違いすぎるのだ。
「ステアードシステムはマルチウェポン」
対してゲシュペンストは任務に応じて武装を変えるタイプの機体であり、本来内蔵兵器は少ない。
S型が異常すぎるのだ、それに予算度外視で作られた事もあり、こうしてみれば装甲もマニュピレーターで殴ることを推奨しているのかと錯覚するほどに高かっった。
接近戦を想定したレヴリアスよりも高いのだから汎用機の謳い文句は何処へ消えたのだろう。
反面、機動性はレヴリアスは勿論セリウスよりも悪い。
両機は完成した訳では無いが、想定スペックではゲシュペンストS型でも追いつくことは困難である。
しかし、共通点もあった。リョウマはレヴリアスの支援機としてセリウスを設計している。
それは、現状想定できるゲシュペンストS型とゲシュペンストR型との関係性に酷似しているのだ。
「ま、明日は休日だし,,,気分転換ぐらいは」
「リョウマ、いるか」
ノックオンが終わり、優しい声が聞こえてくる。ここ数日、懐かしく思いながら聞いていたケーウェイの声だ。
「今開けるよ、父さん」
ついフリーだと思いそう言ってしまった。しかし、扉の先には教導隊のメンバーが全員で立っていた。
「父さんか、中尉も肉親には気を抜くと見える」
「ゼンガー、まだ16だぞ」
失敗したという空気が流れる、全員先輩であり10歳程度は年上なのだ。
彼等からしたら、リョウマは年若い弟分。テンペストからしたら、もうひとりの子供だ。
「まだ作業していたのか」
「はい、とりあえず中に」
リョウマの部屋は以外にも佐官に割り振られる程に広かった。
カーウェイにそう言われ、驚きつつも広い部屋に感謝する。
「ゲシュペンストの運用か、だがモーションパターンは」
「正直、モーションパターンは皆さんに好きに動いてもらってから考えます。そのほうが皆さんの実力を最大限発揮できる筈です」
リョウマは諦めた、パイロットの要望に答えていくほうが遥かに楽だからだ。
「あと、欲を言えば全員分のゲシュペンストが欲しいですね。父さん、上層部に掛け合えますか?」
「そんな小遣い見たく言うな」
「仕方なし、ビアン博士に強請って」
「やめなさい」
「冗談です、でも…割と必要ですよ。今の3機で運用しても正直……」
「まったく、掛け合っては見るが……どうなるかは知らんぞ?」
「ありがとうございます、ですが…ビアン博士に会いたいのは確かなんです」
リョウマはそういうと設計図をカーウェイ達に見せる。今まで誰にも見せたことのなかった設計図はこうして、リョウマ以外の視線を浴びたのだ。
「レヴリアスにセリウス、リョウマ中尉。この機体は」
「汎用型のPTです。コンセプトはゲシュペンストと同じですが、違うのはレヴリアスとセリウスはセットで運用する事を想定していることですね」
「…中尉、このステアードシステムとは」
「ゼンガー大尉、ステアードシステムとはマルチウェポン思想を取り入れたものです。多数の武器をもたせるのではなく、マルチウェポンにより武器の携行数を抑えることが前提となっています」
「だが、その武装を失えばレヴリアスはまだ内蔵のキャノンがあるが、セリウスは」
「はい、エルザム大尉の考える通りです。丸腰となります。ステアードシステムの弱点は武装が一つに集束していることです。それは強みでありわ弱点となります」
「……一長一短か、だがカタログスペックだけなら」
「そうだな、カイ。レヴリアスとセリウスはゲシュペンストに等しい。だが、ソレを行えるエンジンは存在しない」
「……だからビアン博士か、EOTとテスラ研の」
「はい、幸いにも自分は個人的な連絡手段もあります。久し振りにご挨拶したいですし」
カーウェイは頷きながら言葉を繋ぐ。
「ならば教導隊一同、伺うべきだろう。テスラ研とも関わり深くなる。それに、父親としても感謝を伝えたいからな」
トントン拍子で進み、翌日には、本来なら一人で伺うはずだったテスラ研に結局教導隊一同で向かうこととなった。
休日でありながら制服軍人が通る姿は警備に激しい視線を向けられる。
「来たか、リョウマ君」
「お久しぶりです、ビアン博士」
褐色の良い男性が白衣でハグをしてくる。
リョウマも友好の証であるハグを帰す。
「君達が教導隊だな、話はリョウマ君から聞いている。こっちだ」
ビアンに連れられる中で、リョウマはカイに話しかけられた。
「すまない、ビアン博士とは」
「リョウマ君は私の弟子だよ、ロボット工学だけでない。生物学、生物工学、多数の知識を有し、ソレを決して悪用しようとはしていない。それどころか、私の話を聞いても笑う事をせず真摯に受け止めてくれた」
リョウマは懐かしい記憶だと思う、だがそれに興味を持ったのはテンペストだった。
「ビアン博士、話とは……」
「まだ、その時ではない。だが…何れ話す時が来るだろうか」
ビアンは思い詰めた顔をするが、リョウマに肩を押され、笑顔を取り戻す。
「それで、ゲシュペンストのモーションパターンであったな」
「はい」
リョウマだけでない、ビアンの話は全員に向けて語られた。
「PTは人間とは違う、しかし操縦という形で動かす。それは戦闘機と同じだ、だが…リョウマ君。PTと戦闘機の違いは理解できるかな?」
「……人型ですか?」
「そうだ、人型だ。人型になる事で物を持つ、投げる。走るといった人間と似通った〘動き〙ができる。それがPTなのだ。そして、ゲシュペンストはコスト度外視でできた機体」
「……無理しても壊れないか」
そういったのはカーウェイだった。
リョウマもまさか父親がそう言うとは思わず、ほうけてしまう。
「そうだ、結局最初は人間と同じ様に動ける様に。そして、人間を越えた動きをできるようにすれば良い、教導隊のメンバーにはその腕があるのだろう?」
ビアンは挑発的にそう言って見せる。
それが挑発でないことは教導隊の全員が理解できた。激励されたのだ、お前達ならできるのだと。
「やってみせます、ありがとうございます」
「…何、最初から軍用のモーションパターンを構築するほうがおかしいのだ。何ものも基本だよ。いくら簡単なモーションパターンはあると言っても、鮮麗はされていない。何物も始まりが大事だよ」
リョウマは固まった思考に耽っていた自分を殴りたくなる。
自分にロボットを教えてくれた師は柔軟に頭を働かせ、答えを導き出すのだから。
まだまだ、自分は幼い。
「それに……ゲシュペンストだけでは無いのだろう?そのノートPCは君のアイデア帳でもあったと記憶している」
「……はい」
リョウマと教導隊は会議室に通された。
そして、ケーブルを繋ぎモニターにレヴリアスとセリウスの設計図を繋ぐ。
「これは……リョウマ君、君はこの様な機体を何処で考えたのだ」
「夢に浮かぶんです、まるで……創られるのを待っているかのように。そして、その度に設計図を」
リョウマは嘘偽り無く答える。
流石にカーウェイも知らなかったのか、それには驚いているようだ。
「……フレームや装甲、そしてこのステアードシステムは開発可能だが…ソレを運用する動力源は核ジェネレータ…いや……プラズマか」
「……どれも後一歩足りないんです。優秀な動力源ですが、レヴリアスとセリウスには足りない気がします」
リョウマ自身核融合ジェネレータやS型を見てプラズマジェネレータを考えた。しかし、足りないのだ。何かが、リョウマの中で違う。足りないと叫ぶ。
「すまない、レヴリアスとセリウスには私でも思い浮かばない。恐らく、私が考えゆるどの動力源もレヴリアスとセリウスには足りないものだろう」
その言葉を皮切りにビアンとリョウマ達教導隊との会話は終わった。
元々ビアン自体が忙しい身であるにも関わらず、時間を取ってくれたのだ。
当たり前だろう。
「教導隊の諸君、次も事前に連絡をくれれば何時でも門を開けよう。君達の努力が地球の未来に繋がるのだからな」
ビアンは別れ際にそう話すと研究施設に歩いていく。
「ビアン博士、ありがとうございます」
リョウマ達は再び、ゲシュペンストのモーションパターン作成に戻るのだ。
だが、この邂逅がモーションパターン作成に大いに役立つ事になる。
やぁ、俺だ。ちなみに今回の話で教導隊の結成初期の話は終わるぞ。
ここからまた一気に時が飛ぶ。
ついでにキャラも追加されるからな。
ねぇ、私の出番は?ねぇ……
悲しいかな、お前は当分出番ないぞ
巫山戯るな!
でなわけで、次回
教導隊part2
何処まで飛ぶかはわからないからな!