フラスコの世界を駆け抜ける   作:影後

9 / 19
やぁ、俺だ。
今回から俺の本格的な暗躍というか、ビアン博士と本格的に動き始める話だ。
仲間も、兄妹も裏切って動き始める俺の話。




ATXチームPart2遭遇

 

「……ストームチーム専用機とその他の分もか、まぁ……カラーとかでやれば」

 

それはとATX計画開発主任マリオン・ラドム博士のデータから盗用し、再設計を果たした機体達。

 

グリムリーパー、死神と呼ばれる部隊の者達にはダッシュブースターとジャンプブースターと呼ばれる特殊装備を持ち、更にシールドとパイルバンカーしか無い機体。

これはゲシュペンストMkⅢを元に開発し、開発元よりも素早く、そして戦場を撹乱し消える強襲機とする機体だ。本来、重装備高火力というのが正しいが、グリムリーパー隊員達により依頼された性能がこれなのだ。そして、装甲はゲシュペンストMkⅢ以上。

 

「ゲシュペンストMkⅢ・フェンサー」

 

フェンシングではない、獲物を囲い、確実に仕留める狩人、それがフェンサーなのだ。

また、パイルバンカー以外にも重迫撃砲やキャノン砲。ガトリング砲等重装備にも対応している。

 

「……コレが」

 

ゲシュペンストMkⅣ、テスラ・ドライブを搭載し、自由気ままに空を飛び続けられる機体。

ソレをスプリガンの為に再設計した機体だ。

メカチックでありながら何処か女性を思わせる美しさも兼ね備え、プラズマドライブという特殊ジェネレーターを追加装備した機体。

 

「ウィングダイバー…いや、

ゲシュペンスト・ダイバー」

 

降下兵、女性の様なスタイルを残しつつ、装甲ではなく機動力と火力を強化した。

 

「ゲシュペンスト・レンジャー」

 

陸戦歩兵のレンジャー部隊から名前を取った機体である。変わっているのはエネルギー装備を極限まで無くし、実弾兵器とエネルギーキャップというエネルギーマガジン装備を使い、ジェネレーター直結を防ぎ、エネルギーを全て移動やプラズマブレードにエネルギーを送れるようにした機体である。

 

「グリムリーパーにはパイルバンカーとシールド、他の武隊には重装備を与えるてして、ダイバーに関しては」

 

そう、自室に籠もりデータをビアン・ゾルダークへと送信し続けるリョウマ・ラウ。

そこへ来客が訪れる。

 

「リョウマ少佐、テスラ研から飛び立った輸送機が所属不明機の襲撃を受けていると」

 

リョウマは思案する、ビアンの作戦でこの輸送機の襲撃は入っていたかと。

自身も作戦の全てを知っているわけではないが、

ビアンの1番の理解者は自分だと自負していたのだ。

 

「判った、俺もゲシュペンストで出る」

 

「いえ、先程ゼンガー少佐がグルンガスト零式で出撃し、全滅させました」

 

連絡しに来た兵士ですら呆れるほどの戦果だ。

リョウマもグルンガストを開発し、ゼンガーに渡した身だがここまでとは正直予想もしていなかった。

 

「それで、与えられた任務は」

 

「はっ、リョウマ少佐以下ストーム中隊は所属不明機の残骸を調べできる限りのデータを収集しろとの、」 

 

リョウマはこのときほど自分が技術畑の人間である事に感謝したことはない。

 

「了解」

 

数刻後、リョウマはストーム中隊と共に残骸を調べていた。

それは地球で作られたとは思えない程、別途の技術が使われている。

 

(これは?)

 

そして、残骸からリョウマは謎の鉱石を3つ程回収したのだ。何故かは判らない、しかし、それが必要になると無意識に感じることができた。

 

「アラート?何だ?!攻撃!!」

 

「中隊長を守れ!」

 

グリムリーパーがシールドを構え、展開する。

今回の装備は通常のシールドではなく、フィールドシールドという半周囲防御装備であった。

その為、リョウマは助かったのだ。

 

「敵は何だ!」

 

「ストーム3以下グリムリーパーはシールドを展開。ストーム2大尉チームは防御陣形で迎撃戦闘!ストーム4以下スプリガンは、即座に戦闘!」

 

量産型ゲシュペンストMkⅡ達が攻撃を始める。

 

「データは出来るだけ回収した、ここからは暴れるぞ!」

 

「「「「おぉ!!!」」」」

 

襲撃者達は攻撃を開始すると蜘蛛の子の様に逃げようとする。しかし、リョウマは的確にコックピットを撃ち抜き、破壊する。

 

「大尉!敵は残っているか」

 

「いや……何機か逃げられた」

 

「ゲシュペンストだ、テロリストが持ってるはずがない。隊長、俺達はどうやら」

 

「………俺が邪魔になった?確かに、心当たりがありすぎる」

 

リョウマは上層部から疎まれている事は知っている。そして未確認機体バグズにやられたと偽装し、消しに来たというのが予想だ。

 

「……時間切れだな。俺のゲシュペンストを廃棄するプラズマブレードをコックピットを貫き破壊してくれ」

 

「少佐、何を」

 

「時が来た、俺達が十字軍になる時がな」

 

「………予想より速いと思うが」

 

「しかし、隊長が狙われた。スプリガンは隊長と共にある。どうする?大尉、グリムリーパー」

 

「俺達は隊長に拾われた。死神だがついていく」

 

「………俺はできない、すまない」

 

「なら大尉、せめての願いだ。俺が生きている事は秘密にしてくれ」

 

「わかっている部下にも徹底させる。俺達はお前の下で集まったんだからな」

 

大尉はリョウマと握手をすると部下内で実弾戦を行わせる。そして、ゲシュペンスト達をボロボロにまで追い込んだ。

 

「流石だな、」

 

「これだけだ、それにゲシュペンスト達はボロボロで何機分とかはわからんだろう」

 

「じゃあな、大尉。俺達は隊長と共に行く」

 

「あぁ……次は敵同士だ」

 

リョウマはゲシュペンスト・フェンサーに乗り込み、グリムリーパーとスプリガンと共に脱出を測った。目的地はEOTI機関の持つ、基地。

 

「ストーム中隊が合流してくれるか、感謝する」

 

「俺達は隊長についてきただけだ、ビアン博士。アンタに忠誠を誓うつもりはない」

 

「グリムリーパー隊はああ言いますが、我々スプリガンができる限りの協力を約束します」

 

「…ふむ、では聞かせてくれ。何があったのかと」

 

リョウマはバグズの調査に向かった事。

そして、連邦軍の部隊から攻撃された事を話した。ソレを淡々と話すリョウマの姿には、かつてビアンが見た熱い視線は感じず、まるで氷のように冷たい視線だった。

スプリガンとグリムリーパーは割り当てられた部屋に向かうが、リョウマとビアンは残ったままだ。

そして、先程の冷たい視線とはうってかわり、子供の様にはしゃぎ、笑顔でビアンに話しかける。

 

「……ビアン総帥、それと……見つけましたよ。レヴリアスとセリウスを動かせる物を」

 

それは3つのクリスタルだった。

ハート状にカッティングされ、それ自体から常時エネルギーが放出されている。

 

「動かすのか、レヴリアスとセリウスを」

 

「セリウスはアチラに、レヴリアスは此方に。

簡単ですよ、レヴリアスを殺せる機体は、セリウス以外にあってはならない。直ぐに取り掛かります」

 

リョウマは3つのクリスタルの内、2つを使いレヴリアスとセリウスに搭載した。

すると、今までエネルギーという面で不安視されていた物が瞬時にグリーン・ゾーンまで上昇する。数日後、リョウマは完成したセリウスとレヴリアスを見ていた。

 

「……何故、俺はこれを、何故、使えると思ったんだろうな」

 

頭に激しい痛みを感じながら、レヴリアスとセリウスを見る。 

レヴリアスとセリウス、兄妹機体であるこの二機はレヴリアスが単座でセリウスが複座という違いがある。

これはセリウスにはホーカー家の二人が乗り込む事を想定しているからだ。

しかし、メインパイロットはレイラ・ホーカーであり、テンペスト・ホーカーが乗り込み、操縦する事はできない。

ハンデではない、リョウマはレイラを成長させるつもりでいた。

しかし、来たる戦いで死ぬことがない様にサポートが乗り込める複座にしたのだ。

 

「……すまない、レイラ、テンペストさん、でも……もう、止まれないんだ」

 

その日、セリウスは武装コンテナと共にテンペスト・ホーカーに届けられた。

ステアードシステムと対を成す、マドラーシステムを搭載し、

《頭部12.7mmバルカン》、

《両脚部ミサイルポッド》、そして

《両肩部シールド》

が搭載されている。

更にテスラ・ドライブ搭載の為、飛行も可能だ。

マドラーシステムはステアードシステムとは違い二丁拳銃や二刀流を主に動く戦闘を行う。

通常二丁拳銃や二刀流とは近接戦闘モードであり、マシンガンの様にビーム弾を発射する

《マドラー・シューターモード》及び

プラズマダガーの様にプラズマ刃を形成する

《マドラー・ダガーモード》

の2種で戦う事となる。

しかし、これでは支援機ではなく近接戦闘機体である。セリウスはマドラーシステムを連結させることで、高威力の《マドラー・ライフルモード》へとなる。さらに、ナノマシンによる簡易修復システムを搭載している。

このセリウスも最初の図面よりも、より戦う事が出来るようリョウマに昇華されている。

しかし、それはレヴリアスも同様だ。

リョウマ自身か、リョウマが許可した者以外が乗ることを想定しており、それ以外が乗れば機体は強制ロックされ、情報秘匿のために破壊されるのである。

 

「俺の戦い方の為だ。これぐらいはしないとな」

 

レヴリアス

リョウマは常日頃から全距離対応可能な機体を目指していた。

そして、《ゲシュペンスト・ヴァーディクト》という狂った機体が産み出されたのだ。

このレヴリアスも同様に通常モードとステルスモードがある。

通常モードとは主に正面戦闘を行う為であり、100%の性能を発揮できる状態だ。

ステルスモードは60%に機体性能は落ちるが、

スラスター光、駆動音、熱源、更にカメレオンの様に周囲に溶け込めるという能力を有している。

正面戦闘に向いていないが、隠密には向いている。更に、内蔵兵装をビーム・キャノンである

《グルーヴァイン・バスター》の他に

《20mm胸部バルカン砲》

《腕部ボックスタイプサーベルユニット》

が搭載されている。

そしてステアードシステム自体も、

ビーム・ライフルの様にビームを発射する

《ステアード・シュートモード》

プラズマソードよりも大きく、ステアードシステムを覆う様にビーム刃を形成する

《ステアード・ブレードモード》

更に、ヴァーディクト開発時、リョウマ自身に狙撃センスがあることが判明した為に製造された

《ロング・ステアードシステム》

通常のステアードシステムよりも大きく、取り外し式となっている。

これを開発するにあたってビアンは呆れ、リョウマは大笑いをした。

 

《ステアード・スナイパーモード》

ロング・ステアードシステムのスナイパーモードはその名の通りスナイパーライフルとして戦う状態である。真空状態では想定では20km先から狙撃が可能であり、地球上でも10kmまでなら有効射程内という馬鹿げた性能をしている。

 

《ステアード・ランサーモード》

取り外した状態のロング・ステアードシステム銃身部分からランス状に形成されたビーム刃にて戦闘を行う。

 

《ステアード・シールドモード》

取り外した状態のロング・ステアードシステムの持ちてを利用し、ビームシールドを形成する。

 

これを創り上げた事でレヴリアスの戦闘能力は向上したが、ビアンからは

 

「いや、なら内蔵のビームシールドにしてはどうかね?」

 

と真面目に言われたが、リョウマは

 

「ロボットには欠陥がある方が面白い、それに…ロング・ステアードシステムは正直余り使わないかも」

 

等と元も子もない台詞を吐いて、笑っていた。

しかし、

 

「戦力は整った、ビアン博士。時は来ました」

 

「あぁ、我々ディヴァイン・クルセイダーズが立ち上がるときが来たのだ」

 

この日からリョウマの戦いの日々は続くのだ。

 

 

 




さぁ、ついに表舞台で動き出すかもしれないのは、お兄ちゃんとビアン博士?!
私にセリウス渡すとか、巻き込む気満々じゃん?!

それは……ごめん、でも生き残るためだから。

うわ~ん!お兄ちゃんの馬鹿野郎!そんなの私とパパとセリウスでぶっ飛ばしてやるんだから!
ってことで次回!
ATXチームPart3転換点

俺は…戦う、父さんに顔向けできないから

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。