勇者どころか巫女でもない   作:伊織ん

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プロット時点で書きたかったところです。
うわぁ! 7,000字!


汝平和を欲さば、戦への備えをせよ:四国撤退編.11

 『皆様、内閣総理大臣、阿倍野晋三でございます。現在、我々は未知の脅威にさらされております。犠牲者の数は多く、とても把握できるようなものではございません。しかし、何の因果か、この四国だけは壊滅的な被害を免れており………』

 

 携帯ラジオ機器から、政府の公式放送が始まった。今まで同じことを繰り返し放送していたため、これが現在の状況を知る唯一の最新情報となるだろう。

 バスはしまなみ海道へ向かう途中にあったスーパーマーケットの駐車場で停車していた。

 烏丸さんは横手君と高嶋君に仮眠をとるよう言っていたため、二人は眠っていた。起こさないよう、携帯ラジオ機器のボリュームを下げ、イヤフォンからの音漏れを極限まで少なくした。

 すると、「おい、起きろよ」と、横手君に黒シャツの男が声をかけていた。

 「……な、なんですか……?」

 横手君は震えた声で返事を返している。

 「ちょっと話がある。バスの外に来いよ」

 小さい声だったが、確かにそう聞こえた。

 マズイ、直感的に嫌な予感がしたため、イヤフォンを外して立ち上がり、黒シャツの男に近づいて声をかける。

 「おい、待てや。何しとんねん」

 黒シャツの男はこちらに顔を向けたが、トンデモない目をしていた。

 感情が落ちたような無表情で、得体のしれない雰囲気を出していた。

 一瞬、見えない圧に飲み込まれそうになったが必死で立て直す。

 「ちょうどいいぜ、お前も来いよ」

 「……わかった」

 横手君を庇うようにしながらバスを降りる。

 「横手君、絶対に傍を離れるな」

 桐生は彼女にしか聞こえないように小さな声でそうつぶやいた。

 

 

 

 バスから降りると、黒シャツの男の取り巻きたち二人と、他にも険しい顔をした人たちが立っていた。皆、俺と横手君をにらみつけている。

 クソ、浅はかだった。バスから降りる前に、何か武器になるものでも隠し持ってくるべきだった。

 どう見ても話し合いなんかをする雰囲気じゃない。覚悟を決めなければ。

 「なあ、みんなの意見を聞きたい!」

 バスから十数メートル離れたところまで連れていかれた。こうも囲まれていては逃げることもできない。黒シャツ男は続ける

 「俺はしまなみ海道へ向かうより、瀬戸大橋から四国へ入るべきだと考えてる! 俺たちの体力は限界だ! 怪我をしている人だっているし、体調を崩している人もいる。何よりもう食糧が底をついてる! 俺たちに時間的猶予はない。お前たちもそう思わないか!? 少しでも早く安全な場所に着くために、瀬戸大橋へ行くべきだと思うやつは言ってくれ!」

 とうとう口にしやがった。この害虫どもめ……。

 黒シャツの男に皆が賛同していく。

 「ああ、そうだよ」「あんたの言うとおりだ」「いつまでこんな旅を続けるんだよ」「さっさと安全な場所に」「もう限界だって」「死ぬ人間が出たらどうする?」

 怒りと苛立ちが声となって漏れ出ていた。

 「まて! 待て! 俺はそんな負ける未来しかない博打なんて乗れないぞ!」

 桐生は周りよりも大きな声を上げて、なんとか意見を上書きしようとしたが、

 「うるせえ! 黙ってろ、オッサン! なあ! 白い化け物と戦える高嶋友奈ってガキは、瀬戸大橋へ行くことに賛成している! 運転手の烏丸って女も明確に反対してない。結局反対してるのはこのガキとオッサンだけなんだよ! こいつらが瀬戸大橋へ行くことに賛成すりゃ、俺たちは安全な四国へ行けるんだ! こいつらが賛成すりゃあな! だからッッ」

 黒シャツ男は完全に人をいたぶる目をしていた。

 「この生意気なガキとアホ面したオッサンが俺たちに逆らったりできねえようにしてやればいいんだ。なあ、ちょっと痛い目に遭わせてやりゃ、ガキは大人しくなるだろうよ。お前ら、そっちのオッサンを可愛がってやれ。」

 黒シャツの男は横手君を、取り巻き二人は俺をヤる気だ。

 ここまで来てしまったからにはどうしようもない。

 「横手君。絶対に傍を離れるなよ……」

 桐生は高嶋君の戦闘スタイルを思い出し、見様見真似で拳を構えた。

 

 人数も不利、体格も不利、おまけに囲まれて逃げられない。止める人はいない。

 幸いにも武器になりそうなものを持っている様子はない、そこだけは助かった。

 勝てるビジョンは全く見えなかったが、それでもここで勝たなければならない。

 

 負ければ死亡確定の橋渡りだ。

 変則リングデスマッチが始まった。

 

 

 

 タバコを吸い終えて駐車場に戻ってくると、なかなか興味深い現場に遭遇した。

 バスの外で、桐生がボコボコにされているのだ。

 近くには茉莉もいる。

 見ていられないのか、顔を伏せて桐生からは目を逸らしている。

 私は駐車場に乗り捨ててある車の陰に身を隠し、状況を見守る。

 

 「ごおッ……カハッ……」

 「ヒャハハッ、どうしたオッサン。さっきまでの威勢が嘘のようじゃねえか!」

 取り巻きの一人に羽交い絞めにされた桐生は何もできずに、もう一人に殴られている。

 

 「チクショウ、痛テェ……ちったあ手加減、ガハッ!」

 「俺だって本当は嫌なんだぜ~? オッサンにはメシとかカネとかで、いろいろ世話になったからよお~。なあ?」

 「ゲホ、ゴホ……じゃあ、もうちょっと優しく……ガッッ!」

 「でもさ~、それとこれとは別じゃ~ん? どう? 一緒に行く気になった?」

 「ふざけ……ボォッ!!」

 「うーん。もうちょっとかなぁ……手が痛くなってきたわ。オイ、交代してくれ」

 「やめて! やめてください! 桐生さん!」

 「騒ぐんじゃねええええよ!!」

 黒シャツ男は茉莉の頬を叩き、腹に蹴りを入れた。

 「あっ、げほっ、えほっ……」

 茉莉は腹を抑えながら、その場に膝をついてうずくまる。

 「うぅ……げほっ……ひぃ……痛い……ひぃ……」

 黒シャツ男は地面にうずくまった茉莉の髪を掴み、顔を上げさせた。茉莉は目に涙を浮かべていた。

 「さて、どうしてやろうか……」

 嗜虐的な表情を浮かべる黒シャツ男。

 私はその様子を見ながら、二人を助けるつもりはなかった。

 まだまったく致命的なことは起こっていない。もっともっと、取り返しのつかない事態が起こってほしい。そうなった後の茉莉と友奈は、どんな反応をするだろうか。

 「わ……わかった……わかったよ……」

 どうやら桐生は折れてしまったようだ。鼻からは血が流れている。

 「お……俺と、横手君……そこの彼女を置いて行ってくれ……ほなら、何も問題ないやろ……? な? どうや……?」

 いや、桐生は折れていなかった。なんと自分と茉莉をここに置いて行けと言っている。

 「それじゃあ! ダメなんだよおおおおおおお!!」

 「……ッ!? け……蹴りは……駄目、やろ……蹴りは…………」

 黒シャツ男が激高したのか、茉莉すら放り出して、桐生の腹に飛び蹴りを食らわせた。

 勢いあまって羽交い絞めにしていた取り巻きの一人すらも吹っ飛んでいる。

 そんなことはお構いなしに、黒シャツ男は桐生を何度も踏みつけながら、

 「お前が! お前らが! 一緒に! 来ないと! あのガキが! 高嶋友奈ってガキが、駄目だって言うんだよおおおお!!」

 「……ッ。…………」

 とうとう桐生は叫ぶことすらしていなかった。

 

 「ま……待って……」

 茉莉は涙を流しながら必死に声を出す。

 殴らないで、助けてくれ、と懇願するのかと私は思った。

 だが、違っていた。

 「こんなこと……しちゃ駄目です……。あなたたちがやろうとしていることは……犯罪です……。今は警察も法律も、全然意味がなくなってますけど、もしまた元の平和な世界に戻った時……四国が本当に安全な場所だったら……その時、自分が罪を犯したことをきっと後悔します。だから、やめてください……!」

 

 烏丸には茉莉の言っていることが理解できなかった。

 元の世界に戻る? そんなわけがない。桐生から得た情報だと、あの超大国のアメリカすら対処できない異常事態だ。

 ラジオも聞かせてもらったが、同じことを繰り返すばかり、自衛隊や在日米軍が反撃を開始したなんて情報は耳に入ってこなかった。

 来る途中の大都市もほぼ壊滅状態。おそらく関東も同じような状況だろう。総理大臣がすべてを捨てて、四国へ避難してくるわけがない。

 日本の中心となる部分が消えた今、四国が無事に残っていたとしても、以前と同じ生活は取り戻せない。元の世界に戻るはずなどない。

 茉莉はそのことに気づいていないのか。

 それほど愚かなのか。

 「今はこんなにメチャクチャな世界になってても……きっと人間は、頑張って、元の世界を取り戻せます。そうなった時、もう真っ当に生きていくことができなくなりますよ!」

 茉莉は絞り出すように訴える。

 なんだ、それは……。

 茉莉は気づいている。今は駄目だが、未来を信じているんだ。願っているんだ。

 人類はまた元の世界を取り戻せると。

 元の世界に戻れるんだと。

 強く、強く信じているんだ。

 

 「黙れよ!」

 黒シャツ男が桐生から離れ、茉莉の頬を殴る。

 何度も。

 しかし茉莉は、男に屈しなかった。さっきの戯言を繰り返し言い続けていた。

 

 私は大きな勘違いをしていた。高嶋友奈こそが私の対極だと思っていた。

 だが、違う。

 横手茉莉こそが真に私と対極。この女は私の前から消さねばならない。

 私は車の陰から出た。

 「おい、何をやっているんだ、お前ら?」

 黒シャツ男や取り巻きたちが私を見て、動揺する。

 桐生も茉莉も呆然と私を見ている。

 「く、久美子さん……?」

 「茉莉、目を閉じていろ」

 「え?」

 「いいから、目を閉じていろ! 私がいいと言うまで、目を開けるな」

 「はい……」

 私は茉莉が目を閉じたのを確認すると、黒シャツ男の取り巻きの一人に近づき、彼の耳を掴んだ。同時に隠し持っていた果物ナイフで耳を切り、引きちぎる。千切れた耳は地面に捨て、靴で踏みつぶした。

 男は絶叫し、耳を抑えながら地面をのたうち回る。

 黒シャツは仲間の様子を見て、引き攣ったような声を上げ、情けなく尻もちをついた。

 もう一人の取り巻きは叫び声をあげて、私に向かって来ようとしたが、チャンスと見た桐生が取り巻きの顔面に、思い切り拳を振り抜いた。

 ベキャ! と嫌な音がして、取り巻きの男は地面へと崩れ落ちた。

 「試合終了だ、このヤロウ。」

 と桐生はノックアウトした取り巻きに向かって、『ペッ!』と口の中の血を吐き捨てていた。

 

 「お前ら、こうなりたくなければ、今すぐ車内に戻れ」

 この場にいる黒シャツ男と取り巻きたち以外の者たちに対し、血に濡れた果物ナイフを見せながら言う。

 「おまえらはどうせ、この黒シャツ男に食べ物や飲み物を分けてやると言われて、それでコイツらに協力しているだけだろう? 本心で、茉莉に暴行したいと思っている奴はいるか? いるなら手を上げろ」

 挙手するものなどおらず、みんな青ざめた顔で俯いている。

 「いないようだな。だったら、安心しろ。この黒シャツどもが集めている食糧と水は、私がすべて没収して全員に分け与える。もうこの男に従うメリットはないぞ。

 わかったら、さっさと車内に戻れ!」

 ナイフをひゅっと振り回してやると、集まっていた者たちは逃げるようにバスの中に戻って行った。

 私はガムテープで取り巻きの止血をし、ついでに結束バンドで手足の自由を奪う。

 ついでに桐生がノックアウトした取り巻きも同じようにして、手足の自由を奪った。

 「もう目を開けていいぞ」

 目を開けた茉莉は取り巻きたちを見て、動揺していた。

 「く、久美子さん……なんてこと……」

 私に対して茉莉が何かを言っていたが、無視をする。

 桐生は黒シャツ男を結束バンドとガムテープで拘束していた。黒シャツ男は恐怖で腰を抜かしており、抵抗もできなくなっていた。

 「桐生、大丈夫か?」

 私は桐生に近づいて尋ねる。

 「あ、ああ。ちょっとまだフラフラするけど、大丈夫や。骨は折れとらん」

 「そうか、私はこの男を『処理』してくる」

 「処理って……何を……?」

 茉莉に答えず、私は駐車場に乗り捨ててある車を片っ端から調べて、車のキーが残っているものを見つける。拘束した黒シャツ男を後部座席に押し込み、エンジンをかけた。

 

 

 

 おーい待ってくれ! ちょっと! おーい! 待ってくれ!

 「久美子さん! どこに行くんですか! ちょっと!」

 行ってしまった。駐車場に残された桐生はとりあえず、怪我の手当てを始めた。

 血が苦手な横手君も手伝ってくれている。

 

 「イテテテ……横手君、もうちょい優しくできんかね……イテテテ」

 「無茶言わないでください……、ボクだって痛いんですから……」

 無理なら自分の手当てだけしていればいいのに。そう考えていると、

 「あの……さっきはありがとうございました……。私を守るためとはいえ、桐生さんも一緒に置いていけって……助けてくれたのは久美子さんですけれども、もし桐生さんが居なかったら、その前に何をされてたかわからなかったですから……」

 ……しまった。つい、痛みで計画を漏らしてしまった。

 どうにか誤魔化さなけ……れば……?

 

 いや、待てよ。

 

 この状況、もしかして千載一遇のチャンスなのでは?

 烏丸さんはいない、黒シャツ男もいない、ゴミ虫どももバスに引き返していない。

 取り巻きが転がっているが、治療のためだとか言って、ここから自然に離れれば横手君と二人っきりだ。

 しかも今、横手君は自分に対して助けてもらった恩がある。説得材料の一つとして使えるだろう。

 

 いいぞ、いいぞ。やっとチャンスが巡ってきた。

 こんなチャンスは二度と起こらないだろう。今しかない。横手君を説得しなければ。

 

 桐生は自分の命を掛け金とした、一世一代の大博打を始めた。

 

 「いや、あれは……、本心なんや」

 「え……?」

 ここは見えん、明るい場所に行こう。と場所を移動する。

 「実は、ちょっと前から思っとったんや、もう、俺だけで逃げてしまおうかって」

 嘘だ。自分一人で逃げれるわけがない。だが、これはあえてのブラフ。横手君を釣り上げるための罠……。

 「そんな! 桐生さん一人で逃げれるわけないじゃないですか!」

 食いついた。だがまだ焦るな、桐生。ゆっくり引き寄せるんや。

 

 「せやな、俺もそう思うとった。でもな、みんな文句ばっかりで、外には出て行かへんし、食糧や水は集めてこうへん。なのに、俺らが集めてきた食糧はいっちょ前に食べよる。おまけに発狂してメチャメチャにしよる。流石の俺も疲れたわ」

 「そ、それはそうですけれども……」

 よしよし、食いつきは良さそうだ。

 

 「それでも、高嶋君と横手君が戦ってくれるから、今までは我慢してた。

 なのにさっきのアレや。

 確かに言い方は悪かったかもしれんけど、俺も横手君もみんなのため、何より高嶋君のために安全な道を通ろうとしてた。飯も頑張って探してきた。

 なのに感謝の一つもあらへん。

 それどころか、俺たちを殴って蹴って、無理やり言うこと聞かせて、おまけに高嶋君に戦ってもらって、無理やり瀬戸大橋を突破しようとしとる。あのトゲトゲ野郎の数も対処法もわからんのに、あれじゃあ高嶋君が死んでまうのは確実や。」

 

 高嶋君が死ぬという単語に反応したのか、横手君が肩をビクッと上下させる。

 

 「なあ、横手君。ホントにあの人らを連れて行く必要があるんやろうか。俺にはわからんくなってしもうた。横手君。君さえよければ、俺と一緒に逃げようや。俺も車くらいなら運転できる。食糧も少人数なら何とかなる。一緒に高嶋君を説得しようや。

なんなら烏丸さんも一緒に逃げるよう説得しよう。烏丸さんは、今まで高嶋君と横手君の意思を尊重してここまで運転してくれたんや、きっとついてきてくれる。」

 「でも……みんなが……」

 横手君は迷ってる。あともう一押しや。

 「そのみんなが! 俺たちを! 高嶋君を! そして君を! 傷付けようとしとるんや……。

 さっきは烏丸さんが止めてくれたから、こんなんで済んでるけども、烏丸さんの抑え方はより強い力で抑えつけた一時的なモノや。すぐに爆発するのは目に見えてる。次はもしかしたら殺されるかもしれへんねんで!」

 「殺すって……そんな物騒な……」

 

 ここだ! 畳みかけるんや!

 

 「今さっきやられたこと覚えてへんのか!? あいつら、平気で殴って蹴ってきた。しかも周りはみんな止めへん! むしろ俺らが殴られて、スッキリしてるような顔やった!

 ……横手君。君だけなんや……。君だけが、高嶋君を説得できる! 高嶋君は優しい子や。みんなのためやったら戦ってくれるって言った強い子や。でもこのままやと、自己犠牲精神の強い高嶋君やったら、無理やと分かってても、無茶な戦闘をしに行く! 高嶋君は死んでしまうんやで!

 ……頼むわ、横手君。この通りや。

 俺は死にたくない。でもな、それよりもあんな優しい子が、あんな奴らのために戦って、死んでしまうのが耐えられんのや……。頼む、横手君。力を貸してくれ……」

 

 どうだ……? 横手君は……?

 恐る恐る顔を上げると、

 「わかり……ました……」

 

 「ほ……ホンマか!?」

 やった! 勝った! もうこれで一安心や!

 

 「ただ……ゆうちゃんにもまず、この話をさせてください……ゆうちゃんがもし、説得できなかったら、ボクは桐生さんについて行けません……」

 なんや、それくらいなら構わん。横手君さえ頷いてくれたら高嶋君なんてどうとでもなる。

 峠は越えた。後は烏丸さんが帰ってくる前に高嶋君を説得できれば百点満点や。

 

 しかし、桐生は詰めが甘かった。

 

 まだ、高嶋友奈のカギとなる最後のピースを手に入れていなかった。

 桐生は急ぎ過ぎたのかもしれない。そんな桐生に試練が立ちはだかる。

 

 「茉莉さん……。桐生さん……。嘘……だよね……?」

 

 高嶋友奈が信じられないといった顔で、二人の前に現れたのだった。

 

 変則デスマッチの二試合目のゴングが鳴り響いた。




ラスボス(高嶋友奈)

ちょっと入ってくるタイミングが悪いよ、高嶋君! ノーカン! ノーカン! 
きっと桐生さんの脳内では『ざわ…… ざわ……』してます。




誤字脱字など、一応投稿前にチェックしてますが、もしあれば遠慮なくお願いします。

文体や表現方法、視点描写、その他読みづらいなどのご指摘がありましたら、こちらも指摘していただければ極力反映しようと考えております。
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