鉄 壁 メ ス ガ キ 系 ヒ ー ロ ー   作:守られる偽物

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なんで私が保護されなきゃいけないの?

変わった姿の集団が来た後のこと。

何故かオールマイトが私を庇ったけど、結局私は拘束される事になった。用心深いのはいい事だね。生きるためにはその慎重さが必要だもの。

服を着たネズミみたいな奴が私の前に立って、軽い質問をしてくる。

 

「じゃあノア君。まずは、なぜ雄英に侵入したのかを聞こうかな!」

 

「……あいつらがここに来た理由? そんなの知らないわよ。私は路地裏をうろついてたら変な奴らの集まりに巻き込まれて、黒い霧みたいなやつに入れって急かされたの。それで気がついたらここにいた。まったく…こんなことになるなら入らなきゃよかったよ」

 

私は椅子に縛られながら、ここに来た経緯を話す。……経緯と言っても、ただうろついてたら巻き込まれただけなのに、周囲は私を疑うような目で見てくる。得をする訳でもないし、嘘をついたりなんてしないんだけどなぁ……。

 

「ん? 私の言う事を信じないの? 用心深いのはいいと思うけど、何もかも疑ってたらキリがないと思うけどなー?」

 

私には軽口を言えるぐらいの余裕がある。没収された盾は縛られたまま机に固定されてるけど、その程度じゃなんの障害にもならない。机ごと浮いて私の所へ来るだけ。机の脚が邪魔だけど、それくらいなら折ってしまえばいい。

 

「まぁまぁ。ノア君なら嘘は言ってないと思うのさ。そういう目をしているからね……ふむ。じゃあ次に、何故君がついて行った彼らに敵対したのかを聞こうかな!」

 

ネズミが周囲をなだめて、別の質問をしてきた。私も同じことを言わされるのは面倒だからね、いいことだ。

これも正直に話す。私としてはムカついたから殴った程度だけどね。

 

「あいつらを殴った理由? ただ単にムカついたからだよ?」

 

「ムカついたから…だと?」

 

「うん。弱いものいじめをしてるのがムカついたからぶっ飛ばした。私、弱いものいじめが大嫌いなんだよね……って、本当の本当にそれだけだよ?」

 

全身に包帯を巻いてるミイラおじさんが睨みつけてくる。声からして腕を折られたあいつだ。

そいつは更に私を強く睨みつけて、高圧的な言葉を浴びせる。

 

「人を殴ったらいけないっていう義務教育すら、お前は教えられなかったのか?」

 

「……ギムキョーイク? 何それ、私はそんなもの知らない」

 

「お前…人をバカにするのもいい加減にしろ!」

 

私は本当にそんなもの知らないのに、まだおじさんは睨みつけてくる。何故か目が赤くなっていたけど、別に何か起こったわけでもない。

ネズミがおじさんをまたなだめて、次の質問に移る。冷静なのはいいことだよ。怒りや焦りは考えをめちゃくちゃにしてしまうからね。盾と同じで、熱くなってはいけない。

 

「んんっ! 落ち着こうか相澤君。……そういえば、君の親御さんはどちらにいるのかな?」

 

「親? ……知らない。もしかしたら死んでるかもね……私はずっと前に捨てられたから、知りようがないもん」

 

私の言ったことに、周囲は随分と静まり返った。そんなにおかしい事なのかな? 一人で生きていた私には分からない。

 

「……申し訳ないけど、それについて詳しく聞いてもいいかな?」

 

「うん、いいよ。いつなのかは忘れたけど、私は廃工場で目を覚ましたの。あの時は雨が凄かった。何日も待ったけど、人は誰ひとり来なかったよ。それと、捨てられたのを理解してからは地獄みたいな生活をしたね。もしここで戻れと言われたら、NOと答えるくらいには嫌。……ガラクタで盾を作って身を守って、食べれるかも分からない缶詰をトタンの欠片で数え切れないほど開けた。それで腐ったやつを食べちゃって、何度もお腹を壊しかけたね」

 

「……ふむ。まずはお疲れ様、と言うべきかな。ではノア君、君は───────」

 

それから私は、何故かユーエーコーコー? ってところに保護される事になった。別に最強の守りを持つ私ならいらないけど、ご飯を食べさせてくれるならいいや。

私が一人で生きていた事を話した辺りから、周りの奴らは大粒の涙を流して、オールマイトに至っては優しく抱きしめてきた。……少しだけ、オールマイトの体は暖かかった。

 

────────

──────

 

だだっ広い食堂で、私は変な頭の見た目をしているおじさん、ランチラッシュが作ったご飯を食べる。随分とこの白飯ってやつを推してきたけど、本当に美味しいのかな。

私は白飯という名の未知の食べ物に手をつける。箸の使い方は予め教えてもらった。やっぱり道具ってものは、あるだけでかなり便利だね。

 

「……おいしい」

 

彼が作ったご飯は、今まで嫌という程食べてきた缶詰の何倍も美味しかった。味は缶詰よりもずっと薄いはずなのに、いくらでも食べたくなってしまう。

缶詰の中でも魚の缶詰は当たり外れが大きくて、酷いものだと凄まじい臭いを発してきたなぁ。臭いがどっかに行くまで数日かかったっけ。

私は生まれて初めてお米というものを知ったせいか、決めていた以上に食べてしまった。……お腹が苦しい。

 

「やっぱりお米に行き着くよね! 最終的には!」

 

あの子供達、元気かな。

勝利の女神:NIKKEに登場するニケ、『ノア』は知ってる?

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