イケメン霊媒師によるたった一つの冴えたやり方 作:O•Nホール
運営殿はそこまでお怒りじゃなかったようだけど反省。許して……。
アンケートあるよ。
「花御よ」
『なんです、漏瑚。海の呪いはどうしたのですか』
「既に祓われた後だった。次生まれてくるのを待つ必要がある。……だが収穫はあった」
『なんですかそれは』
「儂は呪霊の可能性を見た。ある人間の女だ」
『人間の女?』
「人でありながら呪霊の子を孕めるであろう人間の小娘。それを見つけた」
『はあ。それで?』
「わからんか。呪霊は人の悪感情からしか生まれる術はない。今はな。だがやつから生まれた呪霊はその母体の力を持って生まれるやもしれん。そこから同じような力を宿した呪霊の子らが増えていけば」
『……呪霊のみで生殖し人と同じく増えることができると』
「あくまで可能性の話じゃがな。試してみる価値はある」
『あまり気乗りはしませんが。……いいでしょう、協力しますよ。……人間の小娘一人。連れて帰らなかったということは何か事情があったのでしょう?』
「ああ。……奴を守る存在がいる。生半な相手ではない。我らと同じかそれ以上か。あの場では逃げの一手を取らざるを得なかった。策を練るぞ花御。……接触を図ってきた呪詛師と手を結ぶことも視野に入れてな」
とある下水道。人の呪霊の受胎を前にした一幕。
──東京と京都にある呪術高専の交流会という名の呪術合戦に、エキシビジョンと称して特級術師相当の憂太と里香が両校合同での対戦相手に招かれ、俺もその保護者兼監督者兼観客として招かれたりした夏の暮れ頃。
憂太は友人ができたと喜んでいたが、全員叩きのめしておいてそれはないと思う。里香はマッチョにえらく苛烈に攻撃してた。憂太が取られるとか。
そんな夏が終わり秋へ。
秋にかこつけて運動睡眠食事読書など。色々と忙しいこの季節は呪霊の被害も少なく事務所に来る依頼も少なかった。
そして特に問題もなく9月は終わり、11月の手前ハロウィンの夜。シヅカが学校の友達に誘われ遊びに行った。ちょっと嫌な予感がするからと身辺警護にお市を持たせ、ついでに遊びに行きたいと言った里香に付き合う形で憂太が。俺も良い出会いがありそうだと思いパトロールを兼ねて出た。理子は天元が元星漿体とパーティーをするとのことで薨星宮のほうへ遊びに行っている。現世を満喫しているようで何よりだ。
さてはて前の世界で人が仮装して渋谷を練り歩き、百鬼夜行が如き様相をなすようになったのはいつからだったか。確か病が流行する前だったと記憶はしてたが。この世界のハロウィンはちょくちょく呪霊も混じって遊んでいる。人の真似をして可愛らしいものだが、ふむ。人を食うほどの奴はいないな。シヅカが集られてないか心配だが、まあお市と2人がついてる。嫌な予感は幽体を込めた式神も持たせて消えた。大丈夫だろう。
……この世界では今年。後日その日集まった人らの無法ぶりが報道されるほどの盛況だった。しかし生活をそこで営む人らにとっては唾棄するような様相で、人という存在への悪感情が呪いを呼んだのか。あるいはこの呪いの気まぐれか。
「お前、何をしてるんだ?」
「ちょっと実験中。見てわかんない? てか君見えてるんだ。あー漏瑚が言ってたな、術師だっけ? 祓うの俺のこと。ちょうどこの実験にも行き詰まりを感じてたし、いいよ相手してあげ」
「性ッ」
「おっほお!?」
ゴミがとっ散らかったスラムのような路地裏にいた呪霊を背後に回り込み後ろから突き上げる。魂を操る術式持ちの人を攫って弄って遊んでいた呪霊。まあ呪霊の時点で容赦するつもりはない。初めから人の形をとっていたので一瞬躊躇するも、俺の相棒はその辺わかるタイプなので一瞬だけだった。まあ呪詛師でも俺の領域に落とすだけだから良いんだが。
壁に手をつき、術式やら呪力やらを俺が腹に出したものと一緒にゼリー状の塊でひり出す真人と名乗った呪霊。真なる人とは生意気な名前だ。
呪霊のような異形の姿に変えられた人を治してその場に放置する。他の被害者はいないかと聞いたら今の今まで潜伏していたらしく、これだけだと聞いて安堵する。転がってる人は……まあ命は助けたし放置で。ハロウィンの報道で全裸の露出狂の集団が現れたなんてニュースが流れるかもしれないが、わざわざ服を着せてやるつもりはない。服もその辺に転がってるようだし。
「嫌、嫌だ……こんな形で消えたくない……!」
──天与呪縛受けてる学生がいるんだけどさ、なんとかしてくんない?
「そういや五条がなんか言ってたな」
術式を失い呪力も使い果たして手脚を失い、芋虫のようになりながら消えたくないと命乞い(?)をする真人を術式と呪力を一緒に小さくしてポケットにしまう。まあ色々良かったからスクナのようにメイドでもさせるか。術式と呪力は玉藻にやろうと思っていたが、実験してたと言ってたし魂弄るのに技術がいるなら本人に使わせてもいい。
魂に付随する先天的呪縛……天与呪縛。その分強力だが、本人は困ってるのかもしれない。早いなら早いに越したことはないだろう。正直面倒臭いけど。
路地裏から出ると電話がかかってくる。
『あー! やっと出たカムイさん! 何してたんですか! 大変だったんですからね!』
「何かあったようだな。何があった?」
ビデオ通話に切り替わる。
憂太が憔悴した様子で目を回したシヅカを背負い、煤けた様子のお市と里香が同じく気絶したシヅカの友達を小脇に抱えていた。
X指定版は
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いる(真顔)
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書いて♡ 書け(豹変)