イケメン霊媒師によるたった一つの冴えたやり方 作:O•Nホール
呪霊の子を孕める可能性のあるシヅカ。彼女から溢れる魂の代謝──感情は呪霊を強くする。人から漏出する感情が呪霊を生み、影響を与えるのは彼女に限った話ではないが、彼女の場合宿儺の指と同じく呪いの成長限界を超えて強くさせる。故に恐怖や羞恥の感情を啜ろうとする呪霊に付き纏われる。
「殺すより犯して辱めた方が効率がいいと一目見て思ったね」
本来生殖機能のない呪霊が勃起するほどドチャシコでドスケベだとのこと。どの口が言ってんだお前の方がドスケベだろうがと叩いたプリケツが波打った。
そんな宿儺の指に次ぐ呪霊界のアイドルのシヅカと一緒にいるお市は特級に満たないまでもそれなりに強い呪霊になった。
攻防を兼ねる髪は斬ろうとすれば鉄すら容易く両断でき、トラックを牽引できるお市のその髪の毛を、シヅカが衣服の代わりに纏いパワードスーツにする『九十九ノ具足』と呼称する合体技。
ただし鎧というには露出度が高い。攻守バランスの取れた通常形態でさえホットリ◯ット並みに露出度が高く、瞬時に全身を髪で覆う防御形態でも体の線は浮き彫りになる。対魔忍と見紛った。
髪による中遠距離の攻撃で露出度はさらに上がり、突然のストリップショーに呪霊は目を奪われ隙が生まれる。シヅカの羞恥の感情が一時的なお市の強化にもなるので理に適っている……かもしれない。
前にやってみた時は恥ずかしすぎて諦めたそうだが、ハロウィンの時の呪霊に蹴りを入れたい一心で解禁するそう。保護者代理として一生封印してろとは言いたいが、その決意に至る原因の一端は俺にもある。
そうまでして仕返しがしたいのなら、特級調伏への同行を認めないわけにはいかない。
「か、カムイさん……?」
「なんだ」
「……それ」
隆起する相棒にじっとりした視線を向けるシヅカ。
ちゃうねん。髪の毛に欲情してるだけやねん。そんな説明すると胸の間にいた震えるお市を庇うように抱きしめた。
市内某所。
「や、ただいま漏瑚。花御も元気にしてる?」
「真人! 遅かったではないか! ……ずいぶん強くなったようだが、どこをほっつき歩いて居た?」
「いやーごめんね。カムイと遊んでたら遅くなっちゃった。でもおかげで収穫はあったよ。魂の本質と呪力の核心を掴んできた」
『……それはあなたが人間の雌に扮しているのに関係があるのですか?』
「まあね。……それを話す前に紹介したい子がいるんだけど」
真人に連れてこられた少女。攫おうとした新たな呪霊の胎。
『ほう……』
「でかした!」
不思議なことはある。だが真人の力を考えればあり得る話だ。人が人を恐れ憎む胎から生まれた
虚な目をしたシヅカなる人間の女に花御と触れようとして。
「花御に漏瑚。呪霊が人にとって変わるってヤツ。実はシヅカを使わなくてももっと簡単に成し遂げられることなんだ」
「……なんだそれは」
「俺たちが次を産めば良い」
真人の手が花御と己の体に触れていた。
ここがあの呪霊たちのハウスね、と訪れた山間のロッジ。
万を伴い憂太・里香・シヅカ・お市を連れてやってきた。夏油に憑依した時勢い余って作ったシヅカ似の呪霊を伴わせた真人を送り込み、油断を誘ったところで真人の無為転変で領域と術式を封じ込めた後、少年少女が乗り込む。俺にとっては大した事なくても特級2体が相手だ。過保護とは言うまい。
真人が偽シヅカを連れて出てきて回収後4名が突入。回収するからやりすぎるなよと注意喚起をして送り出した。呪霊に接触してきていたという呪詛師が近くにいる可能性を考慮して周辺に式神がいないかを確認。見つけたので主従を書き換え逆探知。術師は……作成者と使用者で異なってる。使ってるのは呪物の受肉体だ。
同行する万に感覚共有で逃走を開始した相手の顔を見せる。
「……? ああ! 多分だけど裏梅よこれ! スクナの側近だったイケすかないやつ!」
「なるほど?」
なら知り合いが行った方がいいかと、小さくしていたスクナを戻し万印の転移窓にスクナを突っ込むと乳と尻がつっかえた。
向こうからの声は届かないので何を言っているのかは聞こえてこないがむっちりした脚がジタバタ暴れてブチギレてるのは把握した。
「わざと?」
わざと。
……羂索との契約で呪物に成り果て、現代に蘇り。全ては我が主人のためと己に言い聞かせ、今現在、非術師の身体を使う羂索の小間使いのようなことをしている。今も羂索の作った嘱託式の式神を使い、呪霊たちの動向を探っていた。
ここに来て現れたイレギュラー。関わってはならないと言い含められてきた存在。まるで怯えているかのような、震える声で注意されたが、今この時に至るまで無意識に思考の隅に追いやっていた。現代で五条悟以上に注意すべきものがある筈もない、と。
それを見た。式神を見つけられた時感じた怖気。式神を捨て瞬間遁走に至る。
(なんだあれは! なぜ私は逃げている!? いや、今は逃げなければ。式神を通して見られていた? いや、そんな筈はない。そんなことできる筈がない。呪霊はもうダメだろう。奴の手に落ちた。羂索に報告を……)
──足を止める。
唐突に現れた懐かしき主の気配。封の解けた指でもあったかと惹かれるように追った視線の、その先にあったのは宙に浮く窓枠に引っかかった女の姿。
草木生い茂る森の中に、いる。かつての主人が好きそうな肉の実った若々しい女が身動きを取れずに項垂れている。現代のメイド服とやらから溢れそうな胸は乳が大量に詰まっていそうで、確かそれで作った氷菓子は主が好きであったなとつい先日、あるいは1000年前の記憶が過ぎる。
「……何故このような役回りを押し付けられねばならん。遊びが過ぎるぞあのクソご主人様」
「だ、誰だお前は! 何故お前から宿儺様の気配を感じる!」
「何故も何も……まあ気付けないのも無理はないか。裏梅よ、俺だ」
「す、宿儺様なわけがないだろう!? そんなわけが……」
「いいや、認めろ。受け入れろ。でなければお前を殺さなければならんんんん!?」
「宿儺様ッ!」
突然の悶絶。咄嗟に出た言葉は目の前の哀れな女を主と認めるもの。本能は認めてしまう。
「は、話の途中でする、奴が! っ、あるかばかあ……!」
でも宿儺様はこんな蕩けた顔しない。理性が否定する。
「そんなお姿になってますが、宿儺様、なのですよね……?」
「そう、だと言って……! ……ん! んぁっ! お゛ぉぐやめ、おくを、ぉつくにゃあ」
ゴスゴスと殴るような音が、窓枠のあたりから聞こえてくる。
一体自分は何を見ているのか。見せられているのか。
宿儺を名乗る少女上半身だけの少女が、別の場所に通じていると思われる窓枠の先で一体何をされているのか。そもそもこれは本当に己の主なのか。思考は纏まらない。
現代ではオットセイと言われる海生動物のような品のない鳴き声をあげ、顔を目鼻口から出る汁でグチャグチャにしながらよがる女。これが呪いの王とまで呼ばれ、崇め恐れられた両面宿儺だと? 馬鹿馬鹿しいにも程がある。だが、だが……。
「に、にげ、お、お、おへ」
経験のない無量空処を受けたかのように。あるいは真理を与えられた猫のように立ち竦む。見ていたい。その欲求に思考が侵される寸前、かけられた言葉の意味を咀嚼し、理解して後ずさるが──そこにある筈の地面はなかった。
「た、助かった……?」
一瞬意識が飛んだ。腕が引っかかり突如として空いた穴に完全に落ちることはなかった。しかし落ちているであろう穴の先に引っ掛かりはなく、足の踏み場がない。足場が無い程度些細な問題かと思い、腕だけで脱出を試みるもうまくいかない。
呪力が練れない。出せない。術式が動かない。脇から下を締め付けるように穴の淵は狭まっている。辛うじて自由な両腕もこれでは無いのと変わらない。
「うっぷ……後ろまで使いやがって。吐いたら勿体無いだろうに……まったく。おい裏梅」
「嗚呼、宿儺様申し訳ございません……もっと早く私めが気づけていれば、御助力差し上げれたものを……この通り私も抜け出せず」
身じろぎするもやはり動かない。感覚もない。何かに掴まれているのか、引っかかっているのか。……とりあえずさっき見たものは見間違いだ。記憶から消し去った。私の主があんなにエロいわけがない。
「……そういうことか。万も相変わらず趣味が悪い。さらばだ裏梅。と言っても再会はすぐだろうがな。暫し耐えろよ」
「はっ…………??」
間抜けな声が出た。すぽん、と吸い込まれるように消え去った主と窓枠に取り残された裏梅。
まさか自分が受肉した体から取り出され術式を奪われ。地面の下に呑まれた諸々が自分の液状化した呪力で肥大化。恥部から根こそぎ搾り取られているとは思いもしない。
裏梅は踠き続ける。与えられる快楽に身を震わせていると知らぬまま。
「お゛おっ……い゛っく」
1時間後。弾けた快楽に1人寂しく裏梅は虫の鳴く森の奥で眼球を裏返らせ失神する。
そして裏梅を呑み込んだ穴は消えた。
X指定版は
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いる(真顔)
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書いて♡ 書け(豹変)