イケメン霊媒師によるたった一つの冴えたやり方 作:O•Nホール
「嫌です。何で俺が……カムイさんの為に宿儺の指回収しに行かなきゃいけないんですか」
「まーそう言わずに。呪術師として、組織に属する者として。時にやりたくないご機嫌取りもするのも仕事だよ」
「…………」
カムイさん以上に能力に物言わせて好き勝手してる人が何言ってるんだ、という台詞を恵はすんでのところで飲み込む。
「納得しきってないみたいだから改めて言っとくけど。ほぼ身内とはいえ、呪術界にとってカムイの存在は今や僕以上に注視しなきゃならない。……幸い善性の気質が強い人物だから、傑のように縛りじゃなく、恩と義理で動いてもらえる。上層部である総監部はそう判断してるんだよ。万が一にも呪詛師になられると厄介極まりないからね」
それを聞いて神妙な顔をする恵。
「……確かにそうかもしれませんが。今回の任務、仮にも特級の呪物ですよ? 持ち運びには五条先生、特級が対応していたはずです。もしもがあったらどうするんですか」
高専が元々所有していたうちの6本に加え、特級術師の夏油傑一派から2本が供与され。裏梅という呪物からの蘇りが保有していた2本、津美紀にかけられていた野良の呪霊による呪いの残穢を辿って手に入れた1本を確保している。指は残すところあと
縛りによって他者への害はないと言えど指の状態、封印が解けていれば呪霊は集まってくる。
「もう恵は手段を選ばなきゃ特級相当だよ。ま、封印が綻んでるとは思うけど、まだ大丈夫なはずだよ。誰かに呪布を剥がされたりしてない限りは、だけど。なんかあったら僕も行くからさ!」
「……了解」
不承不承な雰囲気を隠しもせず、部屋を出て行く後ろ姿にいってらーと、手を振り五条は見送って自らも特級の案件を片付けに席を立った。
不測の事態。油断が招いた失態。寄せられてきた呪霊に特級が混じっていた。出し惜しみをして、かかり煩ったのが良く無かった。
──呪力がありゃいいんだろ!
──おい止せ! やめろ!
腕を振るう。呪霊が祓われる。
「ケヒッ……ケヒッヒヒッ」
──邪悪な嗤い声が溢れ出る。
「ああやはり! 光は生で感じるに限るなぁ!」
……最悪。一番最悪な万が一が起こってしまった。
すっかり異常に慣れてしまったがために、無意識のうちに頭の隅に追いやっていた可能性。特級呪物の受肉。
「呪霊の肉などつまらん! 人は! 女はどこだ! ──ああ、いい時代になったのだなあ、女も子供も蛆のように湧いている」
嗚呼、これは駄目だ。
「素晴らしい! 鏖殺だ──いや人の体で何やってんだよ」
唖然。
「お前なぜ動ける」「? いや俺の体だし」
まるで一人芝居。あしゅら男爵みたいになってない? などと軽口を口にしているが、意識が本当に残っているのか怪しい。演技でないとどうして言い切れる。
「っ動くな。虎杖悠仁、お前を
呪術規定に基づくならば、祓う以外の選択肢はない。受肉した呪物の分離は本来できない──五条先生にも。
一縷の望みは、結局あの人だった。
混じってんじゃーん! と喜久福を手にして立ち寄った五条は宿儺の実力を図るために時間を区切って入れ替わらせ、相手をした。問題なく戻れることがわかり、ひとまず宿儺が現代に完全に蘇った訳ではないことを把握。
「……死なせたくありません」
「私情?」
「私情です。何とかしてください」
「可愛い生徒の頼みだ。任せなさい。じゃ、帰ろう。半分以上カムイが確保してるんだ。僕にすら敵わないみたいだし、現状死刑はないと思うけどね」
「……お願いします」
気絶した虎杖悠仁を担ぎ、五条と恵は壊れた校舎を後にした。
「ってのが経緯──あたぁッ!?」
拳骨一発。
「五条、大体お前のせいじゃないか」
確かに話を聞く限り喜久福買ってなきゃ起こってなかった問題かもしれない。
呪符の張り巡らされた部屋の隅で頭を抑えてうずくまる五条と名乗った目隠し男。そしてなんか見覚えのあるホストっぽい謎の金髪の男。
「で、俺どうなんの?」
「いたた……あー正式にはまだ決まってない。これから起こること次第さ。カムイ、頼む」
「はあ……俺もよくわかってないんだが。どうなっても知らんからな」
手が頭に触れる。
「どう?」
「妙な感じだ……反発。いや……身体に拒まれている……? 余程相性が良いのか……今までと同じようにはいかないようだが。……引き摺り出せそう、だ!」
ポン、と空気が抜けるような軽妙な音が鳴って何かが抜け出た感覚と第三者が現れる。
「は? え?」
「なんだ……どういうことだこれは!? 何をした貴様ら!」
裸で現れた第三者は低身長に豊かに実った乳房を揺らして動揺を露わにする。
「いやーまあ予想してたけど。カムイ本当変態だよね」
「……俺は悪くない」
「二人とも何普通に話してんの!? 服着させてやってくんないかなぁ!」
平然とする二人に思わず叫ぶ。目を閉じてもドスケベな肢体は網膜に焼きついてしまったようで体が反応する。
「ワオ、カムイほどじゃないけど虎杖でかいね。僕と同じくらい?」
「知るか。猥談したいなら夏油としろ」
「それはし飽きた。というか、歩く卑猥ブツがどの口で言ってんのさ」
そう言いながら着ていたシャツを脱いで裸の女の子に投げ渡すカムイと呼ばれた男。かむい、カムイと記憶を辿って、先輩が読んでいたオカルト雑誌に載っていたことを思い出す。先輩がちょっとだらしのない顔になっていたことも。
「えぇえええ!? うっそカムイさん!? 本物!?」
「俺の話はいい。今はお前……いや、お前たちだ」
「さて、女の子になった感想はどうだい宿儺」
どこに宿儺がいるんだと辺りを見回す。
「術式が使えん。呪力も主導権がない。……小僧が抑止になってる。感覚も共有している、のか。……やってくれたなァそこの術師!」
口の端を吊り上げカムイさんを睨みつける女の子。
「え!? はあ!? コレが宿儺!? さっき話してた姿と全然違うじゃん! 手は!? 口は!?」
常人の倍はあると聞かされ、おどろおどろしい巨躯の怪人を想像していたのだが。
──宿儺って実は女の子だった? あ、なんかイメージが湧いてきた。へえ、コレが宿儺の姿……っていや今と全然違うじゃん!
「……煩い。頭の中でも喧しいぞ小僧。さっさと思考の共有を切れ。殺すぞ」
「いや、んなこと言ったって……」
どうやってやんだよ。
「で、結局何やったのさ」
「宿儺の魂を引き摺り出した。幽体離脱のようなものだな。混じっているせいで一部感覚と思考が共有されていると言ったところか。一定距離からは離れられないだろうが……まあ日常生活に支障はないだろう」
「ってことはつまり?」
「宿儺の指は抜き取れなかった。悪いな虎杖君」
「あちゃー……まあカムイでもこういうことあるのか。……オーケーオーケー。正直どうなるかはわかんないけど、色々検証してみてお爺ちゃんたちの判断待ちだね。引き続き僕の預かりだ虎杖悠仁クン。あと宿儺ちゃん?」
今にも五条に噛み付かんとする宿儺を見て、不安が募った。
検証の結果。宿儺は式神……スタンドみたいな状態になった。幽体化もできたが、服がすり抜け全裸になるため目の毒だと嫌がった虎杖にさせてもらえない模様。
悠仁くん
極々普通などこにでもいるちょっと身体能力の高い高校生。
なんか指食ったら人格増えてスタンドになった。
宿儺ちゃん
メスガキ巨乳のドスケベ総大将。全然タイプじゃない相手もその気にさせる魔性の女。スタンドになったが全然それらしいことはさせてもらえない。
めぐみん
特級が自分にメタ張ってるかのような影縛りの術式持ちで、玉犬以外を追加で出せなかった。出してなかったらヤバかった。ちゃっちゃと魔虚羅出しときゃ良かったと後悔。
さとるん
喜久福買ってたら殴られた。
派遣された名もなき特級呪霊
シカマルっぽいことのできる特級呪霊。隙をつかれて魔虚羅呼ばれてなかったら勝ってた。
派遣した人
大きくなったね悠仁。
X指定版は
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いる(真顔)
-
書いて♡ 書け(豹変)