イケメン霊媒師によるたった一つの冴えたやり方   作:O•Nホール

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呪術廻戦くんちゃんが息してないので原作詐欺にならぬよう続いた。
除霊少なめほのぼの回。


特級過呪怨霊

 異形にも種類がある。形が定まってないのや、蠅頭のように何も出来ない雑魚。何かに取り憑き動く実態のない奴に、この前ビルを襲ってきたやつのように変な能力を使ってくる奴。どっかで聞いた話に出て来るような奴も。

 最近依頼を受けて祓った幽霊も異形の仲間なのだろう。明らかな異形と違って元から人格がある相手だから丁重に除霊した。いきり勃っても分別ぐらいつく。性別の分別は分身にはないようだが。俺は見た目がエロければなんでもいける。

 

 その日。ボランティアのつもりで、シヅカと同い年ぐらいの少年とすれ違いざま、憑いてる凶悪そうな異形に触れると、ポンと女の子の霊に変わった。

「え……里香、ちゃん?」

「ユウタ? あれ、私姿が……っ!」

「り、里香っ!」

「憂太っ!」

 抱き締め合う2人。回収するつもりが……どういうことだ。

 

 良かれと思ってやったが、少年は自分に憑いていたものを認識していたらしい。初めてシヅカ以外で見える人に会えた。

 ただ見えない人からするとカフェで茶をしばこうにも不審に思われるので事務所に連れてきた。相談所自体は定休日でシヅカは友達と遊びに出ると言ってから不在だ。

「あーなんだ。君は幼馴染で結婚の約束をしていたと」

「はい……その、里香ちゃん? そろそろ離れてくれると」

「いや! だって憂太、あの姿だったらこんなことすっごい嫌そうにしてたもん!」

「愛されてるな」

「あ、あははは。まあ……」

 幽霊と生きる人。それでも若者の恋愛は目頭にくる。

 話を聞けばこの少年、乙骨憂太は異形だった幽霊の彼女、生前の祈本里香と結婚の約束をしていた。

 ……そしてある日車に轢かれ里香が死に、その死を目撃した直後憂太の元に里香の記憶を持ったあの異形が現れた。その日以来、過剰なまでに憂太は里香に守られてきた。

「感覚では里香ちゃんだって分かってたんです。でも自分を信じられなくて……言うことも聞いてくれなくて」

「そりゃそうだ。あんな凶悪な見た目じゃあな。理性も薄い」

幽霊が異形の仲間なら、自我が希薄なのも頷ける。執着で現世に留まっているようなモノだからな。

「一緒にいる為にはあの姿でも良かった。私とずっと一緒にいるって言ってくれた憂太を……怖いものから守れるから。化け物になっちゃった私でも憂太の役に立てるから」

「里香ちゃん……」

「でももう、無理かな。こんな子供みたいな姿じゃ」

「見た目は変わってるが、強さ自体は変わっていない」

「本当?」

「ああ。なんなら姿もある程度弄ってやれる。変わらずフィアンセのことは守ってやれば良いさ。この世界妙なものがうろついてるからな」

 涙を拭い、とても嬉しそうな笑顔で頷いた里香にこのあと身長と胸の豊胸を要求された。憂太少年のオカズの傾向は把握済みらしい。性癖を把握されているとは、尻に敷かれるよりも恐ろしい。

 

 後日。男前の上がった憂太は女子高生ぐらいの姿になった里香と一緒に相談所にやってきた。

「今日からよろしくお願いします!」

「しまーす!」

 お礼がしたい。うちでアルバイトをさせて欲しい。

 2人のお願いを始めは断ったが、憂太が言うには里香は異形の時、人からだけでなく他の異形から守ってくれていたらしい。

 実際に里香が異形を祓うところを見て、雇うことに決めた。動ける人間が増えると、これから先忙しくなっても対応できるだろう。

 連れて来るなら何件でも構わないが遠方まで自らをデリバリーするのは骨が折れる。呼び出されるほど危なげな奴になると締まりは良いのだが。遠くの美人より近くの生オナ○だ。

「というわけだ。耳塚シヅカ、2人と仲良くしてやってくれ」

「自己紹介ぐらい自分でできます! というか、なにがという訳なんですか! 美男美女! 美人でも片方幽霊じゃないですか! しかも凄い嫌な感じするんですけど!」

「そう言うな。俺は祈本里香は祓わないと決めた」

 2人でなく俺をキリキリ睨むシヅカの頭をポンポンしながら宥める。NTRは抜けても2次元と企画モノに限る。

「あの、よろしくお願いします。シヅカ先輩」

「よろしくね、シヅカちゃん! 私、認めてもらえるよう頑張るから!」

「あ……乙骨くん、祈本さん。ごめんなさい」

 一般的な感性で言えば、シヅカは間違っていない。俺も事情を知らなければ。ボタン一つ掛け違えれば里香のことを祓っていた。

「あの、2人はカムイさんが除霊するところを見たことが……?」

「いえ、ないですけど……」

「あ、そう……」

 シヅカの反応に2人は訳が分からず同じタイミングで首を傾げた。

 

 

 

 翌週。廃工場にて。

「焚ッ!」

 憂太の何気ない一言から俺の仕事ぶりを見せることになった。

「ひぃいいいい!」

「うわーすごーい……」

「(やっぱでっか……)」

 絹を裂くような悲鳴を上げる少年と興味津々に見てくる幽霊少女、手の隙間からガン見する助手を横目に除霊を行った。

 

 

X指定版は

  • いる(真顔)
  • 書いて♡ 書け(豹変)
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