イケメン霊媒師によるたった一つの冴えたやり方   作:O•Nホール

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これにて少年院編は仕舞い。
カムイさん視点だと戦闘含めて多分2、3行ぐらいで終わってた。



雨注

 屋外にあった結界の要らしき楔を壊してすぐ、茨木童子が逃げてくのが見えた。

 来ている場所が場所だ。体を隠せるタオルなんてものはすぐに見つからず、ふと振り返ったら宿儺の裸がある状況はやはり心臓に悪い。

 服を回収するため、一度さっきの部屋を経由して急いで伏黒のところへ向かう。

「伏黒! 無事か!」

「……お前、よくわかったな。無事だ」

 勢いよくドアを開けて目についたのは手印を構えるも疲弊してへたり込んだ伏黒。そして子供を抱いた呪霊と収院者の男が体を強張らせて互いの体を抱えていた。

 

 

 

 万のどこで◯ドアで現地到着。呼ばれた時間も悪かった。というのは言い訳だが、実際全て事が終わってからの連絡だった。

 まずは現場確認。

 俺がシャワーを浴びている間に回復したらしい恵に案内され、天井が吹き抜けになった部屋に立ち入ると、むせ返りそうな残穢でここで起こったことを知る。

 二級の呪霊。

 呪霊と人との間の子。

 宿儺の指。

 交戦した恵の式神。

 そして、

「相手は茨木童子、だったな。強かったか?」

「……はい。領域展開はされませんでしたが、強かったです。……それ、何とかなりませんか」

 俺のセンサーがビンビンに反応している。

 現代まで生き続けてきたというのだから相当のやり手なのだろう。平安の頃を知ってる奴らなら知ってるかもしれないな。あとで玉藻から聞き出すか。

「ここまで唆る相手は宿儺の指以来だ、許せ。それより大丈夫か。今夜の相手を変わってやってもいいが」

「要らないです。俺の式神です」

「冗談だ。それだけ元気なら大丈夫だな。……NTRは現実でするのもされるのも御免被る」

 男らしい顔つきだ。中学卒業と同時に卒業しただけのことはある。

 初めての相手については口を噤んでいるが、まあ普段の津美紀とのやり取りから何となく察していた。

 

 で、件の呪霊と呪霊の子。

『ああ、そんな、どうして……!』

 汚れるのを気にすることなく地に崩れる母親らしき呪霊。

「んっ……うまいか、そうか」

 下のスカートは履いているものの、上の服は羽織るだけにとどめた肌の露出の多い宿儺。

「どういうことだコレは」

 その宿儺は、母性溢れる顔をしながら腕に抱いた呪霊の子と思わしき赤子に乳を吸われていた。

 

 何でそうなったかを聞く。

 ……悠仁と宿儺が俺への連絡・侵入を防ぐための帳の仕組みを利用した結界を破壊後、茨木童子が逃走。宿儺の指の気配をたどり恵と、道中落とした服を拾って悠仁と宿儺が合流。

 茨木童子との戦いの間も微睡んでいた赤子が宿儺の接近と同時に目を覚まして手を伸ばしたので、抱いて欲しそうにしていると察した母呪霊が宿儺に抱いてくれるよう頼むと、意外なことに宿儺がすんなりと抱き上げる。

 が、抱いたと同時に赤子が宿儺の無駄に実ってる乳に吸い付き、母乳が漏れ出た。

 で。

 出も良いし何でか止まる気配がないしで汚さないよう上を脱いで今こうしてそのまま乳をやっている……と。

「なるほどな」

 得心がいった。

「いや、何で納得できるんですか。おかしいでしょ、どう見ても」

「そうか? アイツらと同じで実体化してる間は排泄がないだけで人間と大差ない。こういうこともあるだろう」

「終わった!?」

「もう目ぇ開けて大丈夫!?」

 野薔薇とちょっと顔を赤くし擽ったそうにしている悠仁が二人仲良く目を押さえて授乳が終わるのを待っている。

 ナリは同性の野薔薇が見ないようにしてるのは、宿儺を見る目がおかしくなりそうとのこと。小中学生ほどの背丈の宿儺が赤子に授乳しているのは中々にインモラルな画だからな。性癖が歪む、ほどではなくても女性も見るに堪えないものがあるのかもだ。

 ──授乳が終わるのと同時に、僅かに赤子から感じていた宿儺の指の気配が消えた。

 

 事後処理は引き受けるからと、補助監督の伊地知さんに幾らか袖の下を持たせて、コレで三人にうまい店に連れて行ってやるようお願いした。

 呪術高専の関係者が規制線敷く施設内に入り、万を召喚。

 オカズは現場に残った残穢。露天の中降り始めた雨に、水も滴るいい男と女、肌と肌をぶつけながら、呪力を補充して壊れた施設を直させた。

 途中で無駄にローション出して後始末増やしたのでお仕置きした。

「ろーしょんじゃにゃい!」

 嘘つけ。

 

 ──諸々終わった後のことだ。

 当たり前だが、受刑者は母呪霊と引き離されることになった。

 愛し合う二人を引き裂くのは心苦しいが、彼にはしなければならないことがある。途中で逃げ出すことは許されないことだ。何か心変わりがあったようで真面目に服役していると風の噂で聞いた。

 他の収容者と同じく別の院に移送された彼はさておき。事前に恵が伝えていた通り、母呪霊には縛りを結び子供と共に人間としての生活を送れるよう呪術界からも便宜が図られた。もちろん監視はつくが、子供とは引き離さずにおいた。暫くはシングルで育てることになるとはいえ、義理の母のもとで生計は立てれるよう交渉できたらしいから問題はないだろう。

 指は体から消えたがあの子には特級相当になるだろう才能があった。宿儺の指に耐えうる体に乳を──血を与えられた。将来良い術師になるだろうからと呪術界の上層部の連中に言伝したが、どっかの誰かのように悪堕ちさせられたら敵わない。

 九相図たちとは異なる、呪霊と人のハイブリッド。俺の力に依らない、反転術式の効かない呪霊モドキ。それを意図して作り、宿儺を介して指を虎杖に与えた。

「さて、お前は一体どういうつもりだ羂索」

 巧妙に隠されていた嘱託式の式神を仕留め、この場にいない想い人に問い尋ねる。授乳して指の所在が移動したのが一番よくわからない。

 

 

 

 夜。

「……殺さなくても良かったんだな」

「一度俺は呪物になった。そして小僧、お前の体から抜かれそうになる感覚を知った。故に同じことができない道理はない。……まあ出来るとも言いいきれない賭けではあったがな」

「……ありがとう。俺のわがままに付き合わせて無理させて。やっぱすげえよお前」

「褒めるな。お前との縛りに従ったまでに過ぎない。……取り上げた指の代わりに俺の乳が必要になったのは想定外だったがな。乳母ではないというのに」

 とはいえ、あの時感じたのは困惑と歓喜。本当に母親のような顔で、おっぱいをあげていた。

 ……出るんだろうなとは思ってた。時々洗濯してると汗じゃなさそうな染みができてたし。記憶にあるようなないような、甘ったるい匂いするし。

「妬いてるのか? それとも母が恋しいか」

「ん、なわけないだろ。……でも感傷的になってた。親の顔よく覚えてないけど、俺も飲ませて貰ったのかなって」

「いい。理解はできないが、昔も今もお前程度の歳の男は恋しい時があるものだと知っている」

「何だよそれ。お前にはなかったのかよ」

「なかった。……だが今日は気分がいい。お前の親の代わりに労ってやろう。なにそう減るものではないし、お前にも飲ませてやろうか」

「……。んなこと言ってないでもうさっさと寝ようぜ! 疲れてんだろ? な! おやすみ!」

 気分がいいのはわかる。だけどそんな理由では絶対口走らないような言葉が聞こえた気がする。本当にどうしてしまったんだと、無性に動悸のする胸を押さえて布団に包まった。

 

 翌朝。変なことを口走った、忘れろ。といつもの調子で足を蹴られた。

 顔見るの気まずくて正直助かった。




カムイさん
玉藻とスクナは死んだように眠っている。

虎杖悠仁
初任務。二級の任務の付き添いって聞いてたのになんかおかしい。
呪霊と人が付き合ってるし、子供できて産まれてるし、その子供拉致しようと鬼みたいなのが来るし、おまけに子供は宿儺の指を取り込んでいる。そんな状況で足手纏いにならずに済んだので自信は持てたが、なんだか上手くいきすぎて少し怖い。体の中にある指はこれで3本目。
ちょっとの間宿儺の顔を見るのが恥ずかしかったが、その度に脛に蹴りを入れられた。

宿儺
同上。茨木童子とは生前の知り合い。呪霊と茨木童子の背後にいる人物に察しがつく。気色悪いことをするとは思ったが、指を自分に返すつもりならと目を瞑った。
カムイと同じく呪物を人から取り出す術を手に入れる。実は乳房から漏れ出た液体は反転術式の呪力で構成されていて、少しの傷なら掛ければ治るし飲めばちょっと若返りもする。ただし軽度の精神汚染が自身に発生する。

釘崎野薔薇
除け者にされたことは理解はできても腹に据えかねている。
ちょっと前まで一般人だった虎杖が良くて、なんで自分が駄目だったんだと追求しようと思った。しかし疲労困憊の伏黒を見て、宿儺が授乳してるの見てこんなこと言ってる場合じゃないと思い、飲み込む。エッチだとかそういう感想も感情も湧いては無かったがなんとなく見てられなかった。

伏黒恵
純粋に祓うだけの特級任務はカムイさんところで結構あったりする。
自我を持った式神を人型の状態で運用する式神が完全には破壊されない『鳥獣擬我』。
人型の運用で原作より式神の組み合わせの自由度が高くなった不知井底の発展形『超獣擬我』。
影への認識拡張による影から影へと移動する仮称影渡り。
影の中への式神の召喚や、能力のみの行使、術師本人への適用。
カムイさんの影響で六眼無下限と渡り合えるくらい強くなった自覚はあったが、それでも茨木童子には届かなかった。
宿儺の奇行で一瞬カムイさんところのスクナが来たかと勘違いした。

伊地知潔高
補助監督として五条悟係と名高い大変優秀な人。しかし今回、分かりににくく張られた帳に気づけなかったこと、下手をすれば学生から死者が出かねなかったことに自責の念を感じる程度には良い人。宿儺が授乳しながら帰ってきた時にはなんて報告しようかと本気で頭を悩ませた。

五条悟
報告を受けて伊地知が言った冗談にしては面白く、明日の天気を確認した。なお事実。今回任務をだした上層部、あるいは報告をあげてきた窓の調査を伊地知に命じた。

X指定版は

  • いる(真顔)
  • 書いて♡ 書け(豹変)
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