ハイスクールDxDで掲示板もの   作:ねばねば納豆

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FGO箱周回で投稿出来てませんでした。
許して!年に2回ぐらいの稼ぎ時なの!

今回はゼノヴィア視点ですがあんまり話は進んで無いですね。



【別視点】若手に幹部の相手させるとかバカなの?

 

「……そんな馬鹿な」

 

 町に結界が貼られたと気づいた時、ゼノヴィアは混乱の最中にあった。この町で荒事が起きる事が想定外だったからだ。

 確かに彼女達はエクスカリバーを盗んだ堕天使コカビエルが駒王町に潜んでいるという情報からこの町に派遣された。だがその情報は確度の低い物であり、悪魔への牽制が主な目的だと考えていたのだ。

 常識的に考えてみて欲しい、ゼノヴィアとイリナはエクスカリバーを任せられる程に期待された若手のホープではある。だが神話の時代から生き残っているコカビエル相手では力不足なのは間違いない、ただ残りのエクスカリバーを献上して終わるのがオチだろう。本来ストラーダや上位の天使が出張る様な案件だ。

 

(内通者か?体良く誘い込まれた?いや、確かに不可解な点はあるがミカエル様直々の指示だぞ。いや、まだコカビエルがいると決まった訳ではないが……)

 

「結界?!一体誰が?」

 

 ゼノヴィアはチラリと自身と同様に困惑しているリアス達を見る。魔王の妹であるリアスは様々な勢力が狙う理由になる、一歩間違えば悪魔との全面戦争にもなりかねないハイリスクなものだがリターンも破格だ。もう1人別の魔王の妹も居るそうだしそれに巻き込まれた可能性が無い訳ではない。

 

(いや、それは楽観的に過ぎるな。偶然私達が来たタイミングとかち合う等考えにくい。エクスカリバーを狙ったと考えるべきだ!……最悪コカビエルが軍勢を率いてくる……私とイリナだけでは逃げる事すら不可能だな)

 

 どうやってこの状況を乗り切るかを考えるだけで気持ちが重くなる。貼られた結界は破壊力に特化した自身のエクスカリバーや隠し持ったもう一本の聖剣なら破壊は可能だろう。そんな事をすればすぐに敵が来るだろうし、結界が二重三重に貼られていない保証も無い。結界を破る為疲弊した状態で抗える時間など高が知れている。かと言って結界内で抗戦を続けたとして援軍がくる目処も無かった。

 

(エクスカリバーを捨てて命乞いでもしてみるか?……良くて普通に殺され、最悪堕天使のオモチャか)

 

「あーちょっと良いか?」

 

 絶望感がゼノヴィアを包んでいた時ふと声をかけられる。相手はイリナの幼馴染である少年だ。……よくよく考えると彼もおかしな部分が多い。悪魔の気配は無いがリアスが態々呼び出して話し合いの場に呼び出す様な人間だ。雇われの護衛だろうと考えていたがその割には立ち回りが護衛としては落第もいい所だった。

 

「色々言いたい事は悪魔にも教会にもあるんだろうが棚に上げて協力しない?敵は強大で結界で逃げ場もない、敵の狙いが何にせよいがみ合ってる余裕は無いと思うけど?」

 

 それは可能であれば受け入れたい提案だった。リアス達自身はゼノヴィア達よりやや弱い程度だがその護衛は相応な者がいるはずだ。協力を得られれば心強い。政治的にはよろしくないかもしれないがエクスカリバーを2本も奪われるよりはマシだろう。

 

「待って魁斗!こんな奴らと協力しろっていうの?!」

 

「そうよ魁斗!悪魔なんて信用ならないわ!」

 

「イリナ?すまないが少し黙っててくれないか?」

 

 敵対する相手であり煽ったせいでヘイトを稼いでる事が問題だが。ちょっとでも友好的に接しようとすると破門されかねない相手ではあるので突き放した対応をしたが裏目に回ってしまっていた。最もイリナはアレでも敬虔な信者、悪魔との共闘等受け入れるかは怪しいが。

 

(全裸土下座なり足を舐める程度で溜飲を飲んでくれるならいくらでもするがどうだろうか?これが男相手ならまだ交渉の余地があるというのに……)

 

「リアス先輩、イリナ。俺に力を貸してくれないか?」

 

「「うん、分かったわ!!!」」

 

「なんて???」

 

 簡単に協力関係が築けた件について。いや、ゼノヴィアも魁斗が悪魔と友好的な関係を築いている事は感じていたし仲介を頼む事は考えていたがトントン拍子にも程がある。最悪貞操を代償にする気もあったというのに呆気なさ過ぎた。

 

(えっ?というかコイツ魔王の妹誑かしてるの???想像以上に重要人物じゃないか!全く情報が無いんだが???)

 

「ゼノヴィアさんだっけ?立場上リアス先輩が信用できないのかもしれないがそんな深謀遠慮だったり裏を疑うのは時間の無駄だぞ?この娘にそんな事を考える知性はねぇ!!」

 

「それって庇う意味で言ってるんだよな???」

 

 領地を任された悪魔の評価か?これが?

 仮にも契約の穴をついて人間を貶める事のある悪魔への評価としてはあんまりだろう。悪事を疑われてその知性が足りてないというのは納得できる根拠だがもっとぼかすべきだと思われる。

 

「眷属に誘われた時致命的なリスクは無いと言いながら聞き込んだら悪魔への転生は不可逆だったり、一定時間離れてたら暴走する事ペラペラ話ちゃうんだぜ?考えが足りないだけで悪意とは無縁だよこの娘」

 

「そんなに私の事理解してくれてるなんて♡」

 

「リアス?結構ボロカスに言われていますよ?」

 

「恋は盲目もとい蒙昧って奴ですかね?ある意味1番幸せですが」

 

「少しは反省してくれない???」

 

「えぇ……」

 

 辛辣な評価に対して眷属からも否定の言葉が出ないのはどうなのだろうか?ゼノヴィアの知っている悪魔は人間を弄ぶ者や堕落を促す者等、人類の天敵とも言える者達ばかりだ。それが目の前の悪魔は年頃の恋する乙女にしか見えない。ゼノヴィアは悪魔のイメージがガタガタと崩れていくのを感じていた。

 

「ま、まあ協力出来るなら幸いだ。リアス殿、護衛の方を呼んでいただけるか?今後の方針を話したい、或いはすでにこの場にいるのかな?」

 

「?……護衛なんていないわよ?」

 

「えっ?」

 

「えっ?」

 

 この娘自分の価値を理解しているのだろうか?何かの間違いで死ねば戦争の引き金になってもおかしくない立場なんだぞ?護衛くらい普通はつけるはずだ……本人が知らないだけでつけてるよね?

 

「少なくとも俺が魔力感知できる範囲にはいないな。もしかして王位継承権的な奴で疎まれてたりします?」

 

「私は家を継ぐから魔王になる事は無いと思うけど……そもそも今の魔王は実力でついてるから次もそうなるんじゃないかしら?」

 

「お、終わった」

 

 世間話の様に護衛の存在を否定されてしまった。ゼノヴィアはがくりと崩れ落ちそうなるのを何とか持ち堪える。ゼノヴィアにとってリアスとの協力はその護衛の戦力を期待しての事だ。それが無いと分かった以上ゼノヴィアが絶望するのも仕方あるまい。この場全員が心を一つにして協力してもコカビエル相手には傷一つつけられるかすら怪しいのだから。

 

「じゃあ、()()()の最大戦力は俺かなっと!……ここにいる全員を相手にしても勝てるぜ俺は」

 

「なんて魔力なの、すごいわ魁斗!」

 

「明らかにゲームの時より魔力が高いんですが……えっ?あれで本気じゃ無かったんですか?」

 

 魁斗から吹き出す魔力を受け絶望に包まれていたゼノヴィアの意識が復活する。魁斗の言葉が大言では無いと思わせるには十分な魔力量だった。ゼノヴィアの理解できる力量を超えている、少なくとも上位の天使と魁斗のどちらの方が魔力が多いかは判断がつかなかった。

 

「一先ず戦力に数えられるメンツを全員集めて貰えます?作戦なんて上等な物はありませんが段取りぐらいは必要でしょうし。……木場も色々と思う所があるみたいだが一旦抑えてくれる?過去に囚われて今を失う事ほど愚かな事もないぜ?」

 

「ええ、ソーナ達にも声をかけるわ」

 

「…………」

 

「そこはリアス先輩みたいに返事して欲しかったなぁ」

 

 1人最初から様子のおかしかったリアスの眷属、木場から不穏な雰囲気を感じる。木場が自身に向けて怒りや憎しみの感情を向けていたのはゼノヴィアも分かっていた。とはいえ悪魔が教会の戦士に向ける感情としてはおかしくないので放置していた……だがここまでの緊急事態でなお敵意を向けるのは狂気じみた何かを感じざるおえない。

 

「さて?何処かで会った事があったかな?」

 

「いや?君とは初対面さ。……僕が憎んでいるのはエクスカリバーさ。多くの同胞を犠牲にしたその聖剣は破壊させてもらう!」

 

(…………まさか?!よりによって聖剣計画の被験者か!)

 

 聖剣計画、かつて教会で行われた人工的な聖剣使いを増やす為の実験だ。その成果により教会では人工的に聖剣使いを生み出す事ができる様になった。藤堂イリナも人工的に聖剣使いとなっており、計画はおおよそ成功したと言っていい。

 だがその裏では初期の計画責任者や被験者が失踪しており、実験の犠牲になった事を偽装したという噂が流れている。多少考えれば真っ当な実験だけでは無く血に濡れた物があったと想像がつくという物だ。その被験者なら恨みの一つや二つもあるだろう。

 

「……君にも色々と思う所はあるのだろうが今は抑えてくれないか?事が終わった後ならいくらでも相手になろう」

 

「裕斗?良い子だから少しだけ我慢して頂戴」

 

「すいません部長、これだけは譲れないんです。死んでいった仲m「ふんっ!」ゴボォ!」

 

「フー、ヨシ!」

 

 少年の復讐を止めたのは親愛なる主の言葉では無く、無情な拳でした。容赦なく鳩尾に突き立てられた拳は確実に木場の意識を奪っていた。一触即発の状況ではあったが他の方法は無かったのだろうか?

 

(……見えなかった。あの魔力もブラフでは無いか)

 

「ちょっ!魁斗?!」

 

「いや、説得は厳しそうだったので……色々重い物があるんでしょうけど、土壇場で暴れられても困りますし事が終わるまで縛っておきましょう。ゼノヴィアさん、全部終わった後に一度立ち会いでもして貰えます?」

 

「あ、ああ納得いくかは分からないが引き受けよう」

 

 魁斗はどこからともなく取り出した紐で木場を縛り上げてリアスに引き渡す。必要な事は分かるが彼には人の心が無いのだろうか?

 

「さあ、いつ敵が攻めてくるかわかりません。準備中なのか舐められてるのか分かりませんが早い所方針ぐらい決めちゃいましょう」

 

(……最低限希望はできたか)

 

 前途多難ではある、0が1になった程度かもしれない。だが生き延びる目は出来た。後は全力を尽くすのみ。

 

(神よ、どうか我らにご加護を)

 

 ゼノヴィアは神に祈りを捧げる。その神が不在とも知らずに。

 

 

 

 




ゼノヴィア「エクスカリバー持って悪魔の領地へ?政治的に圧をかけたいのかな?流石にコカビエルはおらんやろ」

コカビエル「せやろか?」

何でエクスカリバー持って行かせたんでしょうね?囮にするつもりにしても援軍もいませんし。
悪魔の戦力に期待してたのかな?
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