……はい、すいません。文章思いつかなかったんです。
当面は投稿頻度上がるので許してクレベース。
『アハハ!アハハハハハ!!』
ガリレイは怒り狂い震えていた、今日一日で長年の研究成果を台無しにされている。兵藤魁斗、生まれも育ちも特異性の無い人間が自身の努力の結晶を軽々と蹴散らしていく、残っているのはエクスカリバーと突然変異的に強くなったコカビエルだけだ。人生を賭けた研究が天然物の強者に打ち破られるなどガリレイの許容範囲を超えている。
『素晴らしい!毛の一本までも我が研究の糧にしてくれる!!』
だからこそ歓喜もしていた。現状の研究成果では神話の神々や魔王達に届かない事などガリレイは知っている。武器という枠ではエクスカリバーはこの世界においても最上位の質だ、だが使い手は堕天使幹部であるコカビエルを利用しても尚足りているとは到底言えない。
(奴さえ手に入れる事が出来れば……)
その問題を解決する鍵が目の前に現れたのだ。自身の半生をかけた研究成果を悉く叩き潰していくその青年、その肉体を手に入れれば研究はより一層発展を遂げるだろう。そして、その暁には―――
「私こそ最強の聖剣使いとなるのだ!」
かつて見た夢、
◇
『エンドオブザワールド!!』
ガリレイがそう叫ぶとコカビエルの肉体から複数の剣が飛び出した、血が撒き散らされるのにも気を止めずそれぞれの剣先から滅びの力を帯びた魔力が散弾銃のごとく解き放たれる。乱れ打たれる魔力弾は被弾部を消滅させるだけでなく周囲に滅びの力を侵食させ対象の体を抉り取るだろう。
「根本的にお前のやり方聖剣関係無いんだよ!!」
『ドーザ・ウル・ザザード』
滅びの力に立ち向かうべく狼を模したオーラの群れがコカビエルに向けて殺到する、その群れは幾許かの魔力弾を相殺し力尽きる寸前に爆発した。その爆発は校庭の砂を巻き上げ魁斗とジャンヌの姿を隠す、盲打ちになろうと問題無いとガリレイは更に弾幕を厚くした。
『フハハハ!!貴様の力はこんな物ではあるまい!!貴様の全てを見せてみろ!!』
滅びの力を使用して勝利しても肉片一つ手に入らない可能性がある、だがガリレイの頭からそんな考えは消し飛んでいた。かつて自身の目に焼きついた憧れと同等の輝きを放つ者ならこの程度では死にはしないと盲信しているからだ。
「いいえ、まず私の相手をしてもらいます」
砂煙からジャンヌが飛び出してくる、その姿は先程までの軽装では無く聖剣で作り上げた和風の鎧を着込んでいた。滅びの力に対抗する為に防御を重視したのだろうが愚かな選択であるとガリレイは嘲笑った。多少体積が増えようとも滅びの力は侵食し肉体まで届くのだから。
「セイ!ハッ!ウオリャッ!!」
そんなガリレイの予想に反してジャンヌの進撃は止まる事は無かった。籠手で魔力弾を弾き侵食前にパージ、再度籠手を生産する。生産系神器の面目躍如である、一撃でダメになるなら都度作り直して仕舞えばいい。このままいけばジャンヌが自身の射程範囲に入るまでそう時間はかからない……神器の連続使用による大量の魔力消費を維持出来ればであるが。
(あの女は後回しだ、兵藤魁斗はいつ出てくる?)
ガリレイはジャンヌを囮と判断し魁斗に対して全力で警戒する。コカビエルの肉体は隅々までエクスカリバーが組み込まれている、仮にジャンヌが辿り着いても火力不足で削りきれない。そうならば何ができるか実態の掴めない魁斗の魔法に警戒を強めるのも当然であると。砂煙からいつ出てきても迎撃できる様に身を屈め、足から地中に聖剣を伸ばし周囲を索敵し串刺しにする準備を取る。万全の準備をしている中砂煙が完全に消え……そこには防壁の中で膝をつく魁斗の姿があった。
『……何?』
ガリレイは予期せぬ状況に困惑する。何らかの逆転の一手を仕込んでいると予想していた相手がただ守りを固め身動き一つ取っていないのだ。何かの準備で動けないというのも考えずらい、レイナーレの血が大量にぶちまけられた空間では魔力の感知は困難だ。しかし強化されたコカビエルを倒す程の何かを準備しているなら流石に何らか前兆は感じ取れるはずだがそれが無い。滅びの力が込められた魔力弾の弾幕を防ぐ防壁を生み出すのは見事ではあるが勝つ為の行動が見えなかった。
(まさか本当に限界が来ているのか?いやしかし……)
「残念、チェックメイトです」
ガリレイが疑問を抱える中ジャンヌが眼前まで接近に成功していた。それはガリレイにとって予想外の事であっても脅威と思う程の事でも無い。若干の苛立ちの抱きつつコカビエルの多腕で薙ぎ払いにかかる。先程までの戦闘データからジャンヌには防ぐ事が不可能であるパワー、受け流す事すら困難だろう一撃がジャンヌに降りかかり……難なくそれ以上のパワーで打ち払われた。
「
ガリレイが驚く間も無くジャンヌはラッシュを打ち込む、その破壊力は先程までとは段違いだった。頑強なエクスカリバーすら軋む程の衝撃はコカビエルの肉体など豆腐の様に破壊する。地中にエクスカリバーを伸ばしていた弊害で回避すらままならずコカビエルは仰向けに押し倒された。そんな攻撃の最中計測される魔力が2種類の魔力が乗っている事からガリレイはジャンヌの異常なパワーアップの理由を察した。
『魔力を譲渡したのか?!』
「ええ、足りないなら他所から持ってくる。貴方も散々やって来た事でしょう?」
火薬で弾を打ち出すという同じ理屈でも拳銃と大砲では差がある様にエネルギーが大きい方が威力があるのは当然の事だ。魁斗の有り余る魔力をジャンヌの腕力に変換し物理的に打ち倒す、例え7本を束ね強化を施したエクスカリバーでも長時間その暴力に晒されれば破壊されてしまう事だろう。
『馬鹿め!!まともに受けてやるとでも思ったか!!』
ガリレイはエクスカリバーを常時変形させジャンヌのラッシュを躱す様に動かす、ジャンヌもエクスカリバーを狙ってはいるが被弾率は下がる。ドーピング状態が長く続く事は無い、後はジャンヌが力尽きるまで粘れば良いだけだ。コカビエルの肉体は切断され潰され再生を繰り返し動く事もままならなかったが特に問題とは考えなかった。
『拍子抜けだぞ兵藤魁斗!!こんな雑な手段で勝てるとでも「無論第二プランは用意済みだ」……何?!』
近い距離から魁斗の声がした、即座に元いた場所を確認するが魁斗は先程から1ミリも動いていない、そうまるで
「調整ミスったらごめんな!!」
「鎧でガードします!!私毎やる勢いでやりなさい!!」
『ジー・マジーネ』
魁斗はコカビエルに向けて光の粒子を放出する、原典ではウルザードに容易く防がれた魔法だが動けない者に防ぐ術はない。ジー・マジーネは対象を分解する攻撃魔法、その分解規模は
『うおおおお!!!』
「セイッ!ハー!」
されるがままサンプルを失うわけにはいかないとエクスカリバーで魁斗に攻撃する。苦し紛れの攻勢はジャンヌに容易く防がれ刃がへし折られコカビエルに降り注いだ。……滅びの力を内包した刃がだ。
「滅びと再生、正反対の力ですがぶつかるとどうなるのでしょうね?」
火に水をかければ消える様に、滅びの力は平等にコカビエルに滅びを与える。肉体の消滅は加速し最早止められない。神話の時代より存在した堕天使幹部コカビエルの完全消滅がここに確定した。
◇
「……ここまでだな」
勝敗を察したガリレイは自身の研究室で溜め息をつく、先程までの激昂も熱意も冷水をかけられ鎮静していた。最後の最後に勝敗を決めたのが敵の力では無く、自身の発明の欠陥だった落胆は大きい。
「兵藤魁斗の確保は次の機会だな」
滅びの力のコントロールには様々な課題が頭に浮かぶが自身の力で自滅等笑い話もいい所だ。早急な改善が必要であるとガリレイは考える。
「では次の為の行動をしよう」
ガリレイは駒王町全域に貼られていた結界を解いた。
◇
結界の消失、敵が仕掛けた最初の一手が潰える事は戦いの終わりを意味していた。眼前の敵も虫の息、ここから逆転の目など無いはずだ。だと言うのにジャンヌはどこか嫌な予感がしていた。
(自爆?援軍?結界を解く理由がない。何を見落としている?)
ジャンヌの疑問はすぐ晴れる事になる。消え掛かっていたコカバエルの肉体から7つの星が空へ飛び上がる。7つの星は十数メートル程の高さで静止し魔法陣を形成した。その魔法陣は特異性も無く誰もが使える簡単な物、
「させるかッ!!」
ジャンヌは即座に飛び上がり魔法陣或いはエクスカリバーを砕かんと拳を打ち込む、直撃すれば叶うだろう一撃は防壁により防がれた。
『無駄だ、エクスカリバーの全エネルギーで防御している。計算上今の貴様のパワーでも1時間は持ち堪えるぞ』
拳に伝わる感触がガリレイの言葉を肯定する、このままでは転移するのを指を咥えているしか無い。
「ジャンヌ!最終手段だ!!」
コカビエルを消滅させた魁斗はジャンヌに向け自身の盾を投げ飛ばす。最後の力を使い切り最早膝を突く事すら無く地面に体を預けたがその盾はジャンヌの手に届いた。
「全く、剣は苦手何ですがね」
ジャンヌは飛行しながら盾から聖剣を抜き取る、魁斗に依頼され自身が生み出した聖剣だ。付与された能力は魔力の蓄積、余剰魔力を貯める事を目的としそれ以外はただ頑丈なだけなナマクラに過ぎない。だが今は魁斗の魔力を過剰に溜め込んでいる、半端な使い手ならば暴発させ駒王町を消し飛ばすだけに終わるじゃじゃ馬をジャンヌは無理矢理押さえ込みエクスカリバーへ向けて切り込んだ。
「
その名は皮肉か偶然か、本物を壊す為に偽物の聖剣がふるわれる。ジャンヌは膨大な魔力の余波で傷だらけになり筋肉が断裂するが、後数秒でエクスカリバーに届くという確信があった。
「……これはしてやられたな。
欠片の1つが消える様に転移した、続々と2つ3つと転移していくのをジャンヌは歯痒さを覚えつつ見ているしか無い。このペースでは砕ける欠片は多くとも2つといった所であるとジャンヌは察していた。
(ほんの一瞬、後コンマ一秒でもあれば!)
そうすれば3つは砕けると確信があるが自身は聖剣のコントロールで手一杯、魁斗は限界を超えて比喩なく指一本動かす力も残っていないだろう。そう、最早ジャンヌ達に出来る事は無かった。
「
その神器の使用者の技量はお粗末な物だった、力にも戦いにも怯え引き篭もり鍛錬すらしていない半端者。コントロールを放棄され守るべき主人も当たり前の様に巻き込んで停止させている。まともな悪魔が見れば激昂する失態だ。
……だがそれでも主人であるリアスの魁斗の力になりたいという思いには答えている、コンマ1秒エクスカリバーの転移が遅れた。
「小娘風情がっ!」
「乙女の一念、馬鹿にできないものですね!」
生まれた時間により3つの欠片へと聖剣が届く、大戦時に砕け7つの欠片しか残らなかった伝説の聖剣は欠片4つへと数を減らした。
これでコカビエル戦を終わりとなります。
全体通して描写がくどかったり、スリム化出来てないですね。反省点が多いです。
次回以降は軽く世界情勢とか各々の心情に触れていく予定です。
次回もお楽しみに。