ハイスクールDxDで掲示板もの   作:ねばねば納豆

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時間の流れって早いね(白目)
なるべく次は早めに投稿したいです。


おっさんみたいな反応するガチレズには言われたくねんだよぉ!!!

 

 

 

「───という感じの奴を量産欲しいんだけどいけそう?サンプルは持ってきたんだけど」

 

「……よくもまあこんな物を思いつくものだ。どういう思考回路をしているのやら」

 

 ゲオルグはある種の敬意の感情を持って口を開いた。提示されたのはフェニックスの再生力に対するメタ兵器、先日散々苦労したのだから対策するのは当たり前の事ではある。だが魁斗固有の魔法ありきであるとはいえ起きて一月も経たない内に効果が見込める発想が出てくるのは異常と言えた。

 

「いや100%創作ネタのパクリだけど?」

 

「なるほど、日本人は頭がおかしいのか。開発班に回しておくから待っていろ」

 

「ねえ?なんで唐突に人種ディスってきたの???」

 

 辛辣な罵倒を前に魁斗は怒りより困惑が勝る。別に日本人が頭がおかしいという事実は存在しな……特定分野においてはそうかも知れないが長所とも取れる事だ。納得行かず魁斗が噛みつこうとした瞬間、扉が勢い良く開けられた。

 

「曹操じゃん、どうしたんそんなに焦って?」

 

「……色々と言いたい事はあるが呑み込もう……魁斗君、君は他に何かやるべき事を忘れていないかい?」

 

 そこにいたのは曹操だった。乱れた髪を直しながら何処か責める様な呆れたような視線で魁斗を見ている。その鋭い視線の理由が魁斗にはいまいち分からない。うんうんと唸りながらその理由を捻り出した。

 

「……リハビリとか?軽めの運動も兼ねてイリナとゼノヴィアから剣を教えてもらってるけど?まだまだ強くならないと安心できないしな」

 

「うんうん、向上心があってよろしい!でも君だけずるくない?!私も美少女に手取り足取り教えてもらいたい!背中や肘で幸せな感触を味わいたい!……って違う!!!もっとこう違う子に用があるはずだろう?」

 

「コントは他所でやれ」

 

 研究室の主人であるゲオルグの言葉を無視し曹操はズカズカと魁斗に迫った。自身の求めているものからズレた返答を前に先程よりも曹操の眉の角度が上がり頬を引き攣らせている。最も魁斗はそれを把握はしていない、どれだけ残念な部分を目にしていようが曹操は美人の類だ。それが息を感じる近さまで迫って来ているのを直視出来ない程度には初心だった。

 

「……あー、ジャンヌか?散々世話かけたのはこっちだってのに謝り倒されてなあ。セクハラ発言すらしてこないし心配だ」

 

「……まあ、ジャンヌはああ見えて真面目だからね、君が死にかけたのが大分堪えている。自らに課していた()()も解き錆を落としている所だ。そのうち調子も戻すだろう。……うん、もう一人いるよね?」

 

 やや圧が小さくなったが満点解答では無かったらしい。ここまで言われれば鈍い魁斗にも求められている答えが分かると言うものだ。後はそれを言うだけでいい。

 

「……リアs「もう少しベットの世話になるか?」……ウッス、アカネの事ですね」

 

 まあそれを言えるならそもそも曹操が動く事は無かったのだが。半ば本気で聖槍を振るおうとしている曹操に対して手を上げながら魁斗は避けていた言葉を紡ぐ。コカビエルの一件でアカネは魁斗に取って命の恩人となった。左胸で刻まれている鼓動がその証拠だ。魁斗自身としてもアカネに礼を言いたいし我が儘の10や20受け入れる気だってある。

 

「いや何回か部屋には行ってるんだが・・・入れてくれなくてなぁ。電話も出ないし、既読無視されるし」

 

 だが当のアカネに拒絶されてしまっていた。それが必ずしも負の感情だけから来る物では無い事は一般的な人間なら大抵分かるだろう。魁斗も最低限の常識はあったが……冷静に考えられない程度には落ち込んでいた。様々な思いを溜め込んで気に病んでいるのが目に見えて分かる。

 

(さぁて、どうやって軟着陸させたものか。ルサルカが準備を会える前に済ませたいのだが)

 

 組織の視点としては新入り同士の魁斗とアカネが親密な関係というのは好ましくない。組織に根付ききっていない2人がまとめて引き抜かれる可能性があるからだ。魁斗やアカネがその様な不義理をするとは考えてないが可能性があるというだけで騒ぐ者はいる。安全策を取るならばアカネには失恋してもらってそこに付け込み信頼できる相手を宛てがうのがリスクが低く、実行も容易だった。

 

(アカネも大分気に病んでいる、トラウマにならない様に何とかしたいが……この唐変木が草食にも程がある!いつもの無遠慮さはどこ行った!……何で他人の色恋にヤキモキしないといけないんだろうなぁ)

 

 それをしなかったのは曹操の私情と実益の半々といった所だ。曹操は策謀の類を毛嫌いする程潔癖ではないが身内に対してなるべく避ける程度には誠実である。アカネに対して不義理な真似はしたくなかった。同時に謀がバレて神滅具使いが敵対する、そこまで出なくとも不信感を持たせるのはよろしくない。よりにもよって魔獣創造という個人で軍勢を作れる神滅具、下手すれば組織が壊滅する事すら考えられるのだから。

 

(よしんば上手くいっても【昨晩はお楽しみでしたね】になるのか中学生みたいなイチャつきを見せつけられるのか……どう転んでも辛くない?私だってアカネとキャッキャウフフしたいんだが?)

 

 どの道今更方針を変えるつもりもない、曹操は嫉妬や煩悩を振り払い魁斗を焚き付けるか考え様とした時……魁斗が話出した。

 

「…………まあ、愛想をつかされたんだろう。元々好かれてたとかじゃ無くて打算で近づいてきたんだろうし。いやそれを責めてる訳じゃ無いんだ。ある日突然日常を奪われていつ化け物になるか気が気じゃない所に唐突に俺に助けられた訳で。また奪われたく無いってなるのは当然だわな。だから俺と仲良くして次も助けて貰おうと思ったんだろ。直接聞いた訳じゃ無いけどそうでもなきゃ俺に近づくとかそう無いだろうし。ぶっちゃけ一誠の事馬鹿に出来ない程度には俺も性欲あるしな。正直吊り橋効果が無かったらかなり気持ち悪く思われてたと思うんだよ。チラチラというかガッツリ視線が持ってかれてたし、たっぱが低い分視線向ける度に目に毒なんだよ。意識無意識問わず当てられるし反応隠すのにも限界はあるし、アカネはアカネで気を良くしたのかガンガン接触してくるしさぁ。……人の肩枕にするとか誘ってんのか?!こっちの気苦労も知らずに心底安心した様に寝やがって!だいたいアカネは──────」

 

 曹操が思っていた以上に魁斗にとってアカネの存在は大きかったらしい。次から次に出てくる愚痴なのか惚気なのか分からない言葉が吹き出していた。これだけの感情があるならば後は適切にぶつけさせれば良い。自身の感情は兎も角として軟着陸は簡単そうだと曹操は胸を撫で下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわキモ………あっやべ

 

 それは意図して吐いた言葉ではなかった。呪文の様に詠唱された魁斗の思いの丈への純粋な感想である。曹操も自身のやらかしを察して口に手を当てるが吐いた唾は飲み込めない。

 

「……………………………フゥー」

 

 魁斗としても自身がキモい事は大凡同意見であった、今の自分が女々しく生々しい拗らせ童貞である事は言われなくても分かる。一応は女の身である曹操に対して話す様な事では無かったし、そんな反応をされても文句は言えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっさんみたいな反応するガチレズには言われたくねんだよぉ!!!」

 

 それはそれとして中指建てたくなる相手なのも間違いなかった。

 

「はぁ?!馬鹿を言うな?!私はゆる百合派だ!心の充足を求めているんだ!性欲に負けそうな君とは違う純粋な気持ちなんだ!」

 

「お前も大概性欲がダダ漏れなんだよ!この前ジャンヌの胸借りて鼻血出してただろうがっ!!」

 

 その光景を目にした魁斗は女にも性欲があるという事実を思い知ったという。

 

「もしもし……ちっ、貴様か。……………ああ、目の前にいるぞ」

 

「アレは不可抗力だ!ちょっと元気を貰おうと思ったら溢れ出る元気が吹き出してしまっただけだから!!!君だって同じ状況になったらそうなるだろう?」

 

「お前ついさっき俺とは違うみたいな事言ってなかった???」

 

 勿論イエスかノーで答えるならイエスだ。ジャンヌとの鍛錬の最中のToらぶって似た様な状態になった事は何度かある、だが即座に離れ謝罪しているのだから一緒にされたくはなかった。

 

「座標は?…………了解した。バカも一緒に送るから対処しておけ」

 

「というかさぁ!君はずるいんだよ!私が四方八方手を尽くしてアカネ君の悪魔化を防いでたのにさぁ!君は呪文1つで簡単に治してアカネ君の心を持っていっちゃったしさぁ!こんなのNTRじゃん!そりゃあ私だって打算はあったさ!スレてないJKとイチャイチャしたいとか!将来的に神滅具持ちとして戦力になって欲しいとか!あの【自主規制】に【自主規制】て思いっきり【自主規制】したいとか!」

 

「うわキモ」

 

 妄想に浸る曹操の顔はとても歪んでいた、従来の美貌を台無しにする様なエグさがあった、初恋程度なら粉砕する程の破壊力だった。魁斗をドン引きさせ怒りを鎮静化させるのには十分過ぎる程だった。

 

「……やっぱりゆる百合とか絶対嘘だろ?この前アーシアから【穢れたバベルの塔】建てる魔法は無いか聞かれたからな???あの無垢な子をどんだけ堕落させたんだよ?!」

 

「………………えっ?待って待って?!何それ私知らないんだけど???」

 

「───とっとと出ていけ」

 

 睨み合う魁斗と曹操の足元が消えてなくなる、ゲオルクの絶霧によって別空間と繋げられたのだ。若干青筋を立てているゲオルグが遠ざかっていくのを見ながら2人は自由落下に身を任せる事になった。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

「……後でゲオルグに菓子折りでも持っていくか」

 

「アレでも甘党だから喜ぶだろう、私は洋菓子にするから君は和菓子でも持って行くといい」

 

 2人とも先程までアレな話題で言い争っていたとは思えぬ程冷静だった。数百メートル程度の位置エネルギーを足で受け止めた事で冷静になれたのかもしれない。曹操は兎も角魁斗はそこそこ足に来ておりしゃがみ込んでいた。

 

「所でここは……どっかの訓練場か?……何かすげー嫌な感じがするんだけど?」

 

「……ルサルカめ、もう準備万端だったか」

 

 つい最近嵌められそうになった相手の名を聞いて魁斗を眉を顰める。曹操の反応からして良い事では無いのは確定、周りの不気味な感覚に違わない厄介ごとが待ち受けているのだ。

 

「……まあ、何だ。どの道一度向き合わなければいけなかった事だ。アカネ君を受け止めてやれ……精々私が妬む様な結末にしてくれよ?」

 

「ちょ、待って!」

 

 曹操は静止も待たずその場から転移してしまい魁斗は一人残される。警戒すべき状況に1人残されたと考えるべきか、或いは1人でも問題ないと考えるべきか。魁斗は何とも言えない感情を抱きながら空を切った手を見つめるしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「か・い・と♪久しぶり〜♪」

 

 聞き慣れた声よりも若干高い声色が背後から飛んで来る、振り向くとそこにいたのは想像通りアカネだった。だがこれまで見た事の無い満面の笑みを浮かべておりテンションが高い事が伺える、頬も赤く少しフラつく様に近付く様から酔っ払っている様にも見えた。

 

(本物?……ダメだ、気配が全く読めねえ)

 

 つい先日騙されかけた身としてはその疑念は当然の事だ。だが、そう考えるにも疑問が残る。ここまで疑いを持たせる様な環境でする理由が無い。その上正常に見えない様子で迫ってくる等疑ってくれと言っている様な物だ。

 

「うんうん♪いい感じ♪ちゃんと動いてるね、流石私」

 

 疑問が解ける間も無くアカネは抱きつく様に魁斗の胸に耳を当てる。自身の作品の出来に満足気に話すアカネに対し、魁斗は抱きつかれたまま動く事が出来なかった。何らかの手段で動きを封じられている訳ではない、アカネの体温を感じて硬直している訳でもない。

 自惚れている訳で無いのなら……ほんの少しだけアカネが震えていたからだ。誰かの為、正義の為、それは胸を張れる事だが誰かを傷つける事があるのだと思い知らされていた。

 

「……あの、アカネ、俺は───」

 

 何とか振り絞って話し出した魁斗は腹部に熱を感じ言葉を切った、何事かと視線を向けるとアカネが何かを握った状態で拳を当てている。拳からはみ出た部分から覗くのはおそらく柄だろう、そこから連想される事は一つしかない。だが魁斗はそれを理解出来なかった、熱が痛みに転じ赤い液体が滴り初めても理解したくなかった。()()()()()()()()()()()()()()()と。

 

「……えっ?……は?」

 

「魁斗はさぁ、話は聞くけど言う事聞かないタイプでしょ?だからこれは仕方ない事なんだよ?」

 

 魁斗は急激な事態の展開に思考が追いつかない、推測すら立てられない。そんな魁斗を見る少女は本心を感じさせない仮面を被り(笑みを浮かべ)自身の力を解放した。

 

「───禁手、怪獣楽園/怪獣墓場(ギャラクシーファイト)




次回より戦闘開始になります。やっぱヒロインは殺し愛させてなんぼですよね(型月脳)
裏ではルサルカが酒飲みながらゲラゲラ笑い、曹操は頭を抱えています。
次回もお楽しみに。
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