ハイスクールDxDで掲示板もの   作:ねばねば納豆

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久々の一月2回投稿です。
前の話読んでない人は一つ前をお読み下さい。
戦隊は色々ゴリ押しですが何とかなりそうで良かったですねw


愛は(多分おそらくきっと)勝つ

「フ~ン♪フン♪フフン♪フッフ~ン♪」

 

 はやてはご機嫌に鼻歌をしながら帰路につく。悪魔社会に揉まれ一誠レベル(胸をガン見する)程度なら何とも思わなくなった喪女にはきょどる童貞(初々しい少年)の反応は眩しすぎたらしい。

 

「誰が喪女や!こちとら花の二十代やぞ!……あかん、幻聴が聞こえる。今日は早寝よ」

 

 イライラしやすくなるのは更年期の症状の一つだ。ボチボチ結婚適齢期(気になり出す年齢)とはいえそこまで追い詰められるとはさぞ疲れているに違いない。まだまだ若いというのにあ〜かわいそう。あ〜かわいそう(笑)。

 はやては目頭を押さえつつ自室の扉を開く、その結果耳の次は目を疑う羽目になった。

 

「被告人、八神はやての裁判を始める!!!!」

 

「ワーワー(小声)」

 

「ドンドンパフパフ(棒読み)」

 

「んんん~???」

 

 自室で同僚(さやか)が何かやってるのは気にしない。こういう悪ふざけをするキャラだし他の面子は付き合わされてるのだろう。だが自室が裁判所になっているのは流石に面食らう、仲間の一人に幻術使いがいなければいよいよ過労を疑っていた。無駄に凝った衣装や付け髭までしているのを見て楽しそうやなぁと肩の力が抜けたのも仕方の無い事だろう。

 

「被告人ははボロ負けした匙っちの介抱や空気が最悪のソーナちゃん達へのフォローを我々に押し付けました!しかもその間に若い男と乳くりあっていた容疑がかかっています!」

 

「いや普通にお茶しながら魔法談義しただけやから。友好関係築くのは当初の予定通りやろ?色々押し付けたのは悪かったけれども」

 

 目の前の阿保らしい光景が出来た理由ははやての自業自得とも言えなくもない。面倒事を押し付けられた上に楽をしている同僚程ムカツく物は無いのだから。はやても逆の立場なら胸を揉みしだく程度の報復はするだろう。

 

「うるせぇ!必要以上にボディタッチしてるのは把握済みなんだよ!おっぱいの有効活用しやがって!そんなに巨乳は偉いのか!!」

 

 プラスで日頃の鬱憤も溜まっていたらしい。持たざる者(極めて狭い範囲)の恨み辛みではあるが馬鹿に出来ない。成長期の過ぎた(希望の無い)年齢であるめぐみんからすれば腹立たしいのも道理だ。はやては何とかなだめようと口を開いた。

 

「偉くは無いけど日常だと苦労もあるんやから活かせる時は活かさんとね。かー肩凝りが辛いわー!視線が鬱陶しいわー!服選びもひと苦労やわー!めぐみんには分からんかなー?いや分からんやろなー!羨ましいわー!」

 

「キシャァー!!!!」

 

 自身が如何に苦労しているかを懇切丁寧に説明したのだがどうやら逆効果だったらしい(笑)。持つ者に持たざる者の気持ちは分からないというが逆でもそうだったのだろう。いつの世も上下の断絶は問題になる物、だがそれでも相互理解の努力を惜しんではいけない。今後も説得(じゃれあい)は続けようとはやては思った。

 

「まあめぐみんは置いといて、用意した罰から好きなの選びなよ。オススメはセラフォルー様が用意した魔女っ子衣装に着替えて撮影会かな」

 

「撮影した写真は後日写真集にして販売予定です。臨時収入のチャンスですよ」

 

「ノー!セン!キュー!!!」

 

 セラフォルーは魔女っ子好きで魔法少女のコスプレをよくしている、というかほぼ日常衣装にしている。年の問題は当人の恵まれた外見で置いて置くとしても全体的に趣向が夜間帯(大きなお友達向け)なのだ。そんな相手が用意した衣装はどれだけ美人でどんな年代でもきついに決まっている。その上販売してばら撒くという黒歴史を生み出すだけの行動を起こせる程はやては自意識過剰では無かった。

 

「じゃあめぐみん提案のおっぱい切除して提供……はやめとこうか。めぐみんの骨格であのサイズは無理でしょ?」

 

「それ以前に拒絶反応とかで酷い事になるのでは?脳の栄養が胸……はあり得ないので尻に行ってるんですか?」

 

「私は慎ましいのもええと思うで?というより変身して盛れば良くない?」

 

「(何でそんな事を気にするのか分からないという視線)」

 

「貴様ら明日の朝日を拝みたく無いらしいな?」

 

 当人曰く、変身は邪道であり実際に特盛である事が重要らしい。……メスが入る時点で邪道では無いのだろうか?少なくとも子孫に受け継がれる事はないのだし。

 

「ぶっちゃけ好きでもない相手に付き纏われても面倒なだけだしねぇ。性欲で近寄られても発展させる気にならないよ。特に俺の物にしてやろう的に迫ってくる勘違い野郎とか」

 

「そうそう、悪魔は暗示やら薬やらを気軽に使うてくるからなぁ。最悪悪意すら無くナンパくらいのノリでやってくるし、価値観ズレ過ぎなんよ。無駄に権力ある奴の相手は面倒臭いもんな」

 

「そこらの雑魚でも権力者との関わりがある事になって難癖つけられた時もありましたね。証拠を残さず処理出来ない時は受け流すしか無くて面倒です」

 

「「「何や感や首から上は恵まれためぐみんが1番気軽やね(だよ)(ですよ)!」」」

 

 持つ者達はうんうんと頷いた。悪魔は大学のヤリ……もといパリピが可愛く見える様な倫理観を持っている。人間界で()()()()()ならまだ良識がある方で冥界(近場)の同族で欲求を満たそうとする悪魔が大半だ。そんな世界でかつ権力が猛威を奮っているのだから見目が良いというのはそれ程幸運な事では無い。ましてや身体も豊満であれば格好の標的だ。彼女達は魔王の権力と自前の戦闘力で自衛出来る部類なのにその様なのである。めぐみん(スレンダー美少女)くらいが丁度良いと考えるのも不思議では無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黒より黒く闇より暗き「「「洒落にならんからやめろぉ!!!」」」ンガッ?!」

 

 最もその理論が持たざる者に通じるかは別問題である。いや、めぐみんもある意味持つ側ではあるのだがより上から言われれば腹が立つ。それで爆裂魔法(キチガイ火力)をブッパしようとするのは擁護の余地はないが。

 

「離せー!!今日こそ目に物見せたらぁ!!!……脂肪を押し付けてくるのをヤメモガッ!」

 

「痛っだぁ!!!噛まれた!!乙女の柔肌になんて事するの?!!」

 

 特化型はステータスが偏る物である。特に爆裂に全てを注ぎ込んでいるので普通の魔法使いと比較しても近接戦が弱い。それがガチガチの前衛職含めた集団の前で詠唱する暇などある筈もなく呆気なく拘束された。四肢と口元を抑えられては大抵の魔法使いは何も出来ない。……魔法使いじゃなくても何も出来ない?それはそう。

 

「はーい、お注射しますねー」

 

「ンゴォォォ!!!!!!」

 

 止めとばかりに大きめのヒップにぶっとい注射器を突き刺し薬物が投与される。明らかにリットル単位で投与され白目を向き痙攣しているが強力なだけの睡眠薬である。人体への悪影響はない(大本営発表)。

 これはセラフォルー眷属では稀に良くある光景である。主人が主人だけに眷属も灰汁が強いのが揃っているのだ。血が流れないだけマシという物である。

 

「ふう……よし、遊びの時間は終わり!報告がある子は報告!」

 

「あいあい、私見だけどソーナちゃんの眷属の半数はぽっきり心折られちゃったわ。今頃色々後悔してるんじゃなーい。人の事言えないけど気軽に人間辞めるもんじゃないね」

 

「半分残っとるなら上等やね。タイミング見計らって穏便に眷属から外れてもらおうか」

 

 痙攣するめぐみんを無視しつつはやては仕事モードに切り替える。さやかからの報告は想定通りの物だ。ソーナ最強の眷属であった匙が禁手に目覚めたにも関わらずなすすべなく負けたのだ。その匙の足元にも及ばない自分達に何が出来ると弱気になるのも無理はない。そこで負けん気を出すのを年頃の小娘に求めるのは過酷というものだ。

 

「当事者の匙も折れかけといっていいですけどね。予定より早いですが()()()おきました」

 

「色々想定外が重なったもんな、しゃーない。()()も渡した?」

 

「勿論渡してます。あの様子なら使うでしょうね」

 

 はやて、いやその主であるセラフォルーにとってソーナの眷属達の評価は凄まじく低い。神器を持たず血統もないただの一般人が混ざっているのだから当然だろう。将来的にシトリー家を継ぐ、或いは魔王になる可能性もあるソーナの手足となれるポテンシャルが見込めない。上澄みを除いてソーナが経験を積む練習台になれたら御の字程度にしか思われていなかった。

 

(あー、予定調和でもええ気せぇへんなぁ。子供から搾取しとるみたいで)

 

 眷属の枠は限られている、魔王の権力があってもそうそう融通できないのが悪魔の駒だ。一度使えば命尽きるまで回収もできないし、都度()()して枠を確保するのも流石に問題だ。適度にドロップアウトさせてトレードの駒にするのが穏当だろう。戦力としては期待できない眷属でも()()()()()や何らかのバーターとしてトレードの余地はある。そこに眷属達の幸福があるかは分からないが。

 

(ま、過酷な世界に自分から首を突っ込んだんはあの子達やけんな。一から十まで面倒見きれへんて)

 

 無知は罪であり、無力な者の選択肢は限られる。学生の時分にその現実に直面するのは不運であるが下を見ればキリがない。そも覚悟の無い友人を巻き込んだのはソーナであり、他人が代わりに責任を背負ってはいけないのだ。手の届く範囲で気を利かせる以上の事は過分であろう。

 

 

「───自分から養分になりにいく気が知れませんね。見る目がないのか趣味が悪いのか」

 

「恋は理屈じゃ無いんだよ!好きな相手が弱ってるなら励ましに行くに決まってるじゃん!」

 

「貢ぐだけ貢いだ挙句掻っ攫われた女が言うと説得力がありますね」

 

「それを言ったら戦争じゃろがいッ!!!」

 

「……………………………………………………」

 

 何にせよ既に手は打った、後は次に備える以上の事は出来はしない。ならば英気を養う事が重要だろう……そう言い訳して胸を合わせて睨み合う2人の乙女に獣の眼光を向ける。ニタリと笑い指を動かすその姿は美女でも覆い被せない残念さが滲み出ていた。

 

 

「私も混ぜてぇ!うおっでっかぁ!!!」

 

「ちょっ?!まッ!アァン!!!」

 

「ギョエー!!鷲掴みは辞めろッ!!!」

 

 

 

※クーパー靭帯は自然回復しません。女性の胸に必要以上の力を加えるのは避けましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………………」

 

 ベットの上で匙は何をするでもなく佇んでいる。模擬戦のダメージは治療を受け既に全快済みだ。だが、心の傷だけはどうにもならない。持てる全て何処ろか新たな力を手に入れたにも関わらず惨敗したのだ。何も感じない方が問題だろう。ソーナや眷属達の励ましも何処か耳障りで一人にして貰っている今の方が楽だった。

 

「……一人にしてくれって言っただろ」

 

「今の貴方を一人には出来ませんよ」

 

 ささやかな平穏を奪ったのは眷属の仲間である花戒桃だ。匙の拒絶にも狼狽える事無く側に座って匙を抱き寄せる。与えられた女性の温もりと柔らかさは平時であれば大いに取り乱したであろう。だが、今の匙の心を晴らすには物足りない。

 

「得る物はあったじゃないですか。またこれから頑張りましょう、きっと次は勝てますよ」

 

「……頑張るってどうやればいいんだよッ?!!今まで修行してただけじゃない!才能の後付け(神器の移植)だってしたのに全然足りなかった!……あいつはまだまだ強くなるのに追いつけっこないじゃないか」

 

 事実を話し、次を示して、希望を抱かせる。悪い手ではないが残酷な現実を前にしては無力だった。これまであった楽観的考えは匙の中から消え失せている。最もらしい言葉だけでは足りない、具体的な解決策でなければ心に響く事はないだろう。

 

「───いえ、まだ強くなる方法はありますよ」

 

「……えっ?」

 

 虚をつかれた匙は今日初めて桃と目を合わせる、その瞳はその場しのぎで口走ったのではないと信じさせる絶対の自信に溢れていた。そんな都合の良い方法がある筈ないと頭で分かっていても僅かな希望を前に匙の心は揺れる。

 

 ───その隙を桃は逃さなかった。

 

 油断した匙の唇を無理やり奪う。匙の理解が追いつかない間に舌をねじ込み口内に仕込んでいた薬を飲ませる事に成功した。それは所謂媚薬と呼ばれる物、匙への使用を想定して()()の混じった薬は神器の防御を突破する。薬効は即効性が高くものの数秒で匙の肉体に影響を与えた。呼吸は乱れ心臓は早鐘を打つ。追い討ちをかける様に桃は衣服を脱ぎ捨て自身の豊満な肉体を顕にした。

 

「赤龍帝、ごく普通の人間だった彼すら短期間で強くなりました。頑張り屋の匙ならもっと強くなれますよ。───愛し合いましょう、元士郎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……だ、ダメだ。俺は、俺はソーナ会長の事が……」

 

 ピシリと桃の動きが止まる。匙の心が自分に向いていない事は分かっていた。だから薬を使い、貞操を捧げてでも自身を刻みつけたかった。同意も取らず禁じ手を重ねた上で拒絶された。女としてのプライドはボロボロだ、零れ落ちる涙を止める事も出来ない。

 

 ───今後匙君には政略結婚の話がくるでしょうね。

 

「……大丈夫、です、これは修行ですから。裏切りではありません。だから私に身を任せて……ね?」

 

 それでも今更止まれない。形はどうあれ匙は実力を示した。婚姻話の一つや二つ出てもおかしくない。そう遠くない未来桃の手が届かない場所に行くだろう。後から追いつく事など到底不可能なのだから今を逃せば結ばれる、いや公式な関係になれる可能性すら低い。

 

「……あ、ああ?修行、なら?……いやでも」

 

「───貴方を愛しています」

 

 結果として乙女の一念は男を逃さなかった。どれだけ悲しみと苦しみが心に渦巻いていようが自身を抱き寄せる男の温もりに勝る物ではない。これからどんな未来が来ようとも耐えられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それが甘ったれた考えだと理解する日はそう遠くない。

 

 




花戒桃の見た目は大体アイマスの四条貴音です。
匙は死ぬべきでは?今後もイジメ倒してやるぞ(八つ当たり)

軽く設定を吐き出しときます。

登場済みセラフォルー眷属紹介
〜成人済み〜
八神はやて(出典:魔法少女リリカルなのは)
トランジスタグラマーな関西弁少女。原作同様に貧乏くじ引かされてるまとめ役。神器のコントロールが出来ず死を待つだけだった所を眷属となって生き延びる。彼氏募集中。

美樹さやか(出典:魔法少女まどか☆マギカ)
前のめりで頑固な所もあるが体も心も良い女。タフネスを活かしたタンク役かつ神器持ち(名称未定)
原作同様に幼馴染の怪我を治す為に眷属になった。勿論WSS済。
未だに幼馴染達と交流があり定期的に脳を破壊される程度には初恋を引きずっている。

〜成人前〜
めぐみん(出典:この素晴らしい世界に祝福を)
書籍8割WEB2割の普通に危ない女。使用魔法は爆裂魔法のみの戦略兵器。
放置すると危険な為眷属にされた。何の為かは黙秘しているが日々マッサージをしている。

凪/クローム髑髏(出典:家庭教師ヒットマンリボーン)
儚げ系不思議ちゃん。神器持ち(名称未定)
原作通り事故で内臓を失った所を眷属になって生き延びた。天然で偶にやらかす時がある。

夢源くるみ(出典:魔法少女特殊戦あすか)
柔らかボディを持った潜在的レズ。治療兼拷問担当で薬物作りに長けている。
家族や苛めっ子を皆殺しにして途方にくれている所を拾われ眷属になった。はやてのせいで目覚めかけている。
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