ハイスクールDxDで掲示板もの   作:ねばねば納豆

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聖剣コンビの話
月2ペースくらいで今後も書きたいです。


別に誰でも良かったんでしょ?

「ハロー♪ルサルカちゃん主催の女子会に参加してくれてありがとう〜♡」

 

 ───女子会、それは淑女達が男の金で殴り合うマウント合戦の場(偏見)!

 

 和気藹々と会話に乗じる姿は(顔面偏差値によっては)煌びやかで優雅に見える。だがその裏では女としての競い合いが起きているのだ! 夫or彼氏、アッシー、メッシー、キープ君、ATM等からどれだけ尽くされているか、貢がせているかを周りに見せつけ女としての格の違いを叩きつけるのである(自己満足)!男達の努力は全て女達が輝く為の養分に過ぎないのだ(暴言)!

 

「ケーキと紅茶も沢山用意してるから存分に楽しんでいってね♡」

 

 そんなサバトを魔女が主催したのである!長い時を生きた魔女は魑魅魍魎の類、並の女では鼻っ柱を折られ屈する事になる。ましてやこの場にいるのは二十歳に届かない小娘達、屈する所か思考を染められてしまう事だろう。このままでは良識は剥ぎ取られ、男をATMとして扱う悪女達が誕生してしまう!舌なめずりをする魔女を前に抵抗の余地は無いのだ!オオ!ブッタよ!寝ているのですか?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの……タオルと何か羽織る物を頂けないか???」

 

「シャワー中に呼び出すとか同性でもセクハラね!」

 

「……ごめーんちゃい♡」

 

 なお、流石の魔女も服を剥ぎ取る気は無かったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

「いやーメンゴメンゴ。訓練後だったんだって?あんたら真面目ねぇ」

 

「普通に呼ばれれば伺うので今後は勘弁頂きたい」

 

「それじゃあ面白くないのよ」

 

 謝罪する気があるのか無いのか分からないルサルカ、その太々しさを前にゼノヴィアは色々と吹き出しそうな物を飲み込んだ。唐突に攫われた事に文句は山程あるが自身の油断と言えばそれまではある。肌身離さず付けていた聖剣のペンダントも使えなければただのアクセサリーに過ぎないのだ。

 

「ルサルカは強大な魔女ですが割りとアホです。定期的にノリでやらかすので注意して下さい」

 

「あ、ああ……えっ?……えっ?」

 

 ジャンヌからタオルを渡されたゼノヴィアは水気を拭う、特に目元を念入りに。なにせ視界内に複数のジャンヌが存在しているのだから目の異常を疑うのも当然だ。だがおかしいのは現実の方である、何も変化は起こらない。

 

「ただの神器の応用なので気にしないで下さい。ああ、戦闘力はまだまだですが貴女達の訓練には丁度良いと思うのでいつでも声をかけて下さいね」

 

「……私達はエクスカリバーを任せられた精鋭のはずなんだがなぁ」

 

「最近自分の実力が信じられなくなってきたわね」

 

 客観的に見てゼノヴィアとイリナは間違い無く指折りの実力者である。教会がエクスカリバーを託すに足る期待の新人であるし、現時点の戦闘力でも上位5%に入り込むだろう。……だが、スポーツで考えてみて欲しい、大抵の場合プロは競技人口の上位1%未満だ。そして、その中でも活躍する者と消えていく者の格差は激しい。上位5%程度では極まった強者にとっては雑兵に過ぎないのだ。

 

(足掻く余地はあると奮起すべきか……足掻く事しか出来ないと嘆くべきか)

 

 間違っても素質に恵まれなかったとは言えないが足りているとも言い難い。まだまだ強くなる実感はあるし、その予想を超える気概もある。だが同時に魁斗達に追いつくヴィジョンが見えないのだ。

 

(いや、そもそも足手纏いになる事すら……)

 

 その想像は概ね正しい。仮に魁斗とジャンヌが全力で戦闘を開始すれば周囲は余波だけで嵐の様に荒れ狂う。今のゼノヴィアでは全身を引き裂かれながら吹き飛ばされるし、いくらか成長して踏み止まれる様になると逆に生存率が下がる始末だ。今のゼノヴィア達の戦力としての価値は手が増える以上の物はない。ジャンヌの作成したエクスカリバーより強力な聖剣を持っているにも関わらずこのザマなのだ。

 

(いっそ女として支えた方がマシかも───)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───最初に言っとくけど兵藤魁斗に役立たずの世話をさせる気は無いわよ?特に股開くだけの女なんか論外ね、弱点増えるだけじゃない」

 

「ッ?!」

 

 弱気な思考を吹き飛ばす様に魔女から殺気がゼノヴィア達に向けられる。実害はない筈なのに戦闘体勢はおろか呼吸すら難しくなり体の震えが止まらない。魔女は冷や汗をかく小娘2人をニヤニヤ見ながら菓子を口にした。

 

「あの小僧は色んな意味で有用性の塊だからねぇ。多方面でこき使う事になるだろうから余計な重荷は減らしたいのよ。()()を覚えられるなら気にしないで良かったのだけど……無理ね、絶対責任とか言い出すわよwwww───真面目過ぎるのも困ったもんよねぇ」

 

「………うぇ……いゃ」

 

 魔女が薄ら笑いを辞める、心底面倒そうな目で小娘達を見た。ただ視線を合わせられただけだというのに心臓を掴まれた様な感覚に襲われる。一歩、また一歩と近づくその姿は処刑人かの様に見えた。

 

「多少力があるだけの小娘じゃアレには釣り合わない。あんた達の『精一杯やった』だの『真面目に頑張った』だのに付き合わせるのは時間の無駄って訳、お分かり?」

 

「……ひッ!」

 

 蛇が体を這ってきている様な感触が足元から登ってくる。足元に視線をやるとそこにあったのは黒い影だけだ。目の錯覚を疑おうにも体を縛りつける圧迫感や生理的嫌悪感がそれを許さない。その影は何者にも止められる事も無く首元まで辿り着く、そのままゆっくり、ゆっくりと全身を締め上げ始めた。

 

「───兵藤魁斗と2度と関わらないと誓いなさい、それで終わりよ。アンタらに見合った男も当てがってあげるわ。誰も損しない取引でしょう?」

 

 断るとどうなるかは火を見るより明らかだ。無駄に痛い目に会う事はない、つまらない拘りは捨てて未来を掴む選択をするべきだ……そんな簡単な理屈は分かっている、分かっている筈なのにゼノヴィアは何も言う事が出来なかった。

 

「───い、いやよ。そんなの絶対イギャァァッ!!!!」

 

「ごっめ〜ん♪煩くて聞こえなかったわ♪───もういっぺん言ってみなさいよ」

 

 魔女の提案を拒絶しようとしたイリナが悲鳴をあげた。鍛え上げられた戦士といえど片手の指を一度に端曲げられればそう耐えられるものではない。痛みに苛まれ俯く彼女の長く美しい金色の髪を掴み上げ魔女は囁く、その先は地獄だぞと。

 

「絶対にヒギィ!!」

 

「え〜なんだって?」

 

「魁斗は友だヂィッ!」

 

「ほらほら〜ちゃんと最後まで言いなさいよ♪」

 

「……ずっと、一緒、だもンッ!!」

 

「ガンバレ♡ガンバレ♡」

 

 ベキベキと嫌な音が繰り返される、意地を貫くだけにしては大き過ぎる代償だ。それでも譲れぬ一線があったのだろう、その音は残りの指が使い果たされるまで続いた。

 

「……覚えててくれたもん、少ししか一緒に居なかったのに、友達って言ってくれたもんッ!」

 

「ブラボー♪ブラボー♪素晴らしいわ!感動的ね!美しい思い出が色褪せないなんて♪随分寂しい人生だったんでしょうね〜♪まともに積み重ねる事も出来ずに薄っぺらい記憶に縋るしかないなんてカ・ワ・イ・ソ♡あんたもそう思うでしょ?」

 

「あっ、ごっめ〜ん♡あんたの方がよっぽど薄っぺらかったわね♪命の危機を颯爽と……いやアレ颯爽か? まあ、助けられて恋に落ちるなんてロマンチック♡ 別に誰でも良かったんでしょ?目の前の蜘蛛の糸に縋りついただ〜け♡」

 

 友への罵倒と自身への嘲笑、否定すべきそれらに対して何も言えなかった。恐怖で身が竦んでいたのもある。だがそれ以上に心の底でもそうなのではないか?という疑念があったのだ。

 

 例えば周りとまともに交友関係を築けなかった女がいたとする。そんな女が幼少期の友人から変わらず友好的に対応されれば絆されない訳がない。これまで満たされなかった分を補う様に貪欲に喰らいつくだろう、距離感の測れなさも豊満に育った肢体で行えば異性に取ってのご褒美だ……果たして彼女はそんな情緒を測れない程幼かっただろうか?或いは兄の方が先に思い出していたらどういった行動に出ただろうか?

 

 例えば周りから切り捨てられたと疑心暗鬼になっている女がいたとする。行く宛も無く、いつ何処で襲われてもおかしくない。そんな時、損得に関係なく正義を胸に立ち上がった男に守られれば……縋り付きたくなるのも当然だ。その他大勢だとか友人のついでだとかには目を瞑り、内心の打算は綺麗な物(恋心)で包み込む。それでシンデレラストーリーの完成だ、思いが本物かは本人すら曖昧だろう。

 

(……昔からこんな事を考えてばかりだな、私は)

 

 人間関係に計算を入れる事は悪い事ではない。特に命と尊厳の危機に晒された後に大樹の陰に入りたいと思う者をどうして責められるだろうか?少しでも安全で安心な場所が欲しいと誰だって思う。ゼノヴィアも例に漏れない、女の武器を使う事も厭わなかった。

 

 ───嫁入り前の娘がそういう事するのどうかと思います。

 

 それに対する魁斗の反応は常識的なものだった。蔑む事もなくただ優しく相手を諭す。それはとても誠実で、無慈悲な対応だ。求められているのはそれではない、悪辣でも一時的でも保証が欲しいのだから。

 

「……きっと貴女の言う通りだ、我々の思いは幼稚で、脆くて……換えが効く。いつかそんな事もあったと()()()()()に出来る事に過ぎない」

 

「だけどッ!これから積み上げていきたいんです!魁斗に取って()()()()()()()で終わりたくない!」

 

 だがそれに癒されたのもまた事実だ。短期的ではなく長期的な思考は新たな希望を作り出す。ある意味1番過酷で残酷な道を突き進む覚悟を決めさせるとは酷い男だ。

 

「どうかチャンスをくだガァッ!!」

 

「だ・か・ら・さ・あ!そんなお遊びに付き合わせてる暇が無いって言ってんの!ベラ回しするより一発でも私に入れて見なさいよ!!」

 

 頭を下げる事の価値はその頭の価値に比例する。助けを必要とする弱者程価値が下がるのは皮肉な話だ。そして、今回彼女達は弱者側である。込められた思いの貴賤に関係なく受け入れられる事はない。これまでもこれからもずっと存在するありふれた光景がそこにはあった。2人の願いは無益で邪魔であるという一点で排除されようとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私と魁斗はお隣さんで幼馴染だもん(昔はね?)。結婚の約束だってしたし(してない)、沢山お泊まりだってして(してないぞ?)、一緒にお風呂も入って(してないよ?)、同じ布団でギュッと抱きしあって寝たんだもの(してねぇって言ってんだろ!)!修学旅行で一緒に京都に行ったし(国に帰ってたよね?)、手取り足取りスキーを習って(長野の話?京都は?)、サーフィンだって一緒にした(沖縄かな?何回修学旅行行ったんだよ!)!」

 

「……えっ?何アレ?壊れた?随分独特な事になってるわね」

 

 だが奴は弾けた(ヘラっていた)。メンヘラは攻撃的だが防御面はペラッペラのか弱い生き物である。魔女の責苦と事実陳列拳の併用によってメンタルポイントはゼロ通り越してマイナスに張り切っていた。(脳内には存在する)過去の楽しい思い出に浸らなければ平常心を保てなかったのである。……平常心とは?

 

「ゼノヴィア達とだっていつも一緒だった(ここ数年な?後"達"って何?)!誰が魁斗の親友に相応しいか壮絶に争った(争うものかな?)!どれだけ魁斗を満たせるかを競う日々だったわ(エロかな?)。【フルフル】を【レロレロ】!【ダイソン】!【パフパフ】!凡ゆる手管を磨き合った(エロだな)!最後は親友は1人じゃ無くていいって気づいたの(普通ならそう)!みんなで一緒に卒業しましょうって(エロエロだね!)!!!」

 

「お前達の青春って爛れてないか?」

 

「妄想100%!!!そもそも修行漬けで青春なんて無かったッ!………………無かったなぁ」

 

「……なんかごめんなさいね」

 

 良い子の諸君!ヘラってる所を見せれば周りが気を使ってくれるかもしれないがかなり面倒臭いと思われてるぞ!相手のダメージも馬鹿にならないし、繰り返せば友達を失う諸刃の剣だ!いつまでも子供気分なのは辞めて大人になろうね!

 

「───禁手(バランス・ブレイカー)妄想具現/青春逆行(イマジナリー・フレンズ)!」

 

「は?」

 

「え?」

 

 だがそんな良識を持たない者が至れる場所がある。特にこの世界は思いの強さが物を言うのだ、性欲だろうが妄想だろうが貴賤はない。世の理不尽を吹き飛ばす新たな理不尽が今ここに誕生した。

 

「おんどりゃぁぁ!!!!!」

 

「ッ?!しまっダァァ!!!!」

 

 影の束縛を強引に引きちぎったイリナはその勢いのままルサルカに飛び掛かる。格段にパワーアップを遂げたそのスピードには目を見張る物があるが平時のルサルカなら対処可能だ。だが他人の神器、しかもその生成物で禁手を発現させるという前代未聞、理解不能の事態を前にフリーズしている今なら違う。振り抜かれた聖剣は見事にルサルカの胴に直撃、そのままの勢いで壁へ衝突し砂煙をぶちまけた。

 

「シャアッ!()()入れてやったわ!ゼノヴィアも続くのよ!」

 

「……あの、待って??状況を整理する時間を頂戴?」

 

「もしもしゲオルグ?何故か私の作った聖剣で禁手に至った子がいるんですが類似例あります?………………いや、嘘とかでは無くてですね」

 

 貴女疲れてるのよ。byゲオルグ

 後日、データ収集の為にこのナマモノと触れ合うハメになったゲオルグは発狂したらしい。

 

「私の思いに聖剣が応えてくれたのよ!ゼノヴィアも全力で思いの丈をぶつけてみて!」

 

「いや、そういうのが私苦手なんだが?誰もがお前程純粋でもないし、強い思いを維持してられないんだよ」

 

「?、魁斗と【ファイナルフュージョン】して【ビックリドッキリメカ】仕込まれたいって毎晩ベットで【マキシマムドライブ】してるじゃない!」

 

「イリナァァァッッッ!!!!!!」

 

 ボッチに人の心を汲める経験はない。下心を持った男すら撃退したノンデリ正拳突きがゼノヴィアに直撃した。

 

「オマッ、オマエッ?!そういうのをぶちまけるの辞めろよ!」

 

「安心して!ゼノヴィアの熱い思いは魁斗にもバッチリ伝えておいたから!!!」

 

「う わ あ あ あ ! ! ! !」

 

Q.そういうデリケートな事を他人に伝えるのってダメだと思うの(出題者:魁斗)

A.私達は親友だから問題ないわね!(解答者:イリナ)

C.違うそうじゃない!(返答者:魁斗)

 

「さあ、その純粋な思いをぶつけるのよ!」

 

「……やればいいんでしょやれば!そうよ!私は魁斗と【パイルダーオン】したいのよ!」

 

「まだまだッ!照れてる場合じゃない!」

 

「正妻よりは愛人ポジでありたい!正妻には出来ない【脱法融合】!荒々しい【暴走フォーム】!誰よりも愛される立場にいたい!!!」

 

「もう一声!」

 

「【絆創合体】!【GO!アクエリオン!】!【俺とお前で超融合】!」

 

 ブレーキをぶっ壊され枷の外れた少女は止まらない。ある意味純粋な欲望をぶち撒ける。真面目にやっている世の神器使いが可哀想だが覚醒するには十分な思いの強さに至っていた。

 

禁手(バランス・ブレイカー)制御不能な将来設計(ビヨンド・ザ・ビヨンド)

 

 誰もが認めたくない人類の新たな可能性が芽吹いた。原作ヒロインは伊達ではないのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ねぇ、私ってばアレらに利用価値が生まれたの認めたく無いんだけど?何かいい案ない?」

 

「自分で蒔いた種でしょう?自力で何とかして下さい」

 

 ───後年、世界で初めて神器の生成物を禁手させた人間としてイリナとゼノヴィアは歴史に名を刻む事になる。彼女達から得られたデータは人類の強化に多大なる貢献をした。だが、禁手に至った経緯に関しては誰もが口を噤んだという。




聖剣コンビが酷い事になりましたが原作も割とアレだったから良いよね?
スペック的には2人がかりなら匙と戦いにはなるくらいです。聖剣のせいで弱体化+魔力吸収不可と相性込みで防御の突破は不可能ですが。
禁手の内容晒しときます、次回も楽しみに。

妄想具現/青春逆行(イマジナリー・フレンズ)
イリナが目覚めた禁手、見た目はソシャゲ的な薄着セーラー服に双剣装備。
脳内の友達を具現化(自分にしか見えない)させて励まして貰えるヘイ・ヤー亜種。
実質無能力に近いがメンヘラと世界観が噛み合って最強に見える。

制御不能な将来設計(ビヨンド・ザ・ビヨンド)
ゼノヴィアの目覚めた禁手、見た目は生き恥ウェディングにリボン付きの大剣装備。
イメージする理想の未来を自身に反映させる事が出来るチート能力。
なお、使用中は脳内桃色の上に乙女回路がフル稼働している為制限がかかる。
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