作者の気分が良いと投稿や執筆ペースが早まるかも
逮捕したヌート・ガンレイが自白した内容によれば、戦争指導をしたシス卿やその補佐を含む面々は既にコルサント星系はおろかアウターリム領域からも離脱しているという内容。
嘘である可能性があったが、未知領域の外側に良い星を発見したとか何とかで、また独立星系連合の指導者も当初の人物からダース・ヴァリエルなる人物に数年前から変わっているという内容だった。
これは、レヴィナスがシディアスから聞き出した情報と一致した。
シディアス曰く、戦争中に違和感は感じていたという。ある時を境に自身の命令が上手く通らなったり、連絡が届かなかったり。また弟子にした筈のドゥークーからもコルサントから連れ出されて対面した時も違うフォースを感じたというものだった。
これについては逮捕後、レヴィナスとヨーダが調べた結果、本物のドゥークーはカーボン冷凍保存された状態で見つかったあの時のままで、逮捕したドゥークーはダース・ヴァリエルが作り出したクローンである事も判明。カミーノの協力者を使って、カミーノとは違う惑星で作られたのだとか。
そして事態の異常性に気付いたジェダイ評議会は、一応は独立星系連合がコア・ワールドを含む全星系で手を引き一連の戦争が終結したものと処理し、元老院もその件は承認となり、クローン大戦は終わりを告げた。また、長年の政治的腐敗から銀河共和国も一度体制を見直す必要があるとし、パルパティーンを最高議長とした元老院で話し合われた結果、銀河共和国は新たに統合されて銀河連邦となった。
弱小な国家、都市、自治共同体、或いは少数民族が自治権、独立を保つ為に周辺惑星国家と協定、連盟、同盟を結び合い、独立体制維持し共同統治していく関係性を持つものとして銀河連邦となった訳だが、結局のところ、誰かが出した元老院議会廃止案は棄却、銀河連邦の元老院最高議長を元首としていく事となった。
また、共和国軍の大半はコルサントに常駐し、加盟国家の議員が受け入れを表明した場合、ジェダイを含むその軍の駐留を許可するものとし、またそのジェダイも選べる方向で元老院は一致した。
その後、パルパティーンは、長い間最高議長を務めて続けた訳だが、クローン戦争中における不祥事を理由に辞任を議会に要請し、後任としてパルパティーンが最高議長の時も面と向かって話が出来るベイル・オーガナ議員を最高議長に指名していた。
その後、元老院議会では後任となる議長を誰にするかで話し合われたが、パルパティーンに代わる最良の議長が居ない等の多くの理由からパルパティーンが議長選挙で何故か再選し、副議長としてベイル・オーガナ議員が選ばれていた。(パルパティーンの要望で副議長はこの戦争で多くの功績を残した議員から選出すると言い出し、満場一致で決められた)
またパルパティーン本人は今回の選出に対しては
「折角重荷が外れると思ったのに」
と愚痴を漏らしていたらしい。(ヨーダとの会話で)
コルサント防衛戦で逮捕したクローンのドゥークー伯爵は、全会一致でクローン大戦の責任が重大であるという認識から、シス卿によって生み出されたである事も加えられ懲役刑が科せられ、超重罪人である観点から共和連邦重地下刑務所へ連行された。同時に邪悪なジェダイを生み出したとしてジェダイ・オーダーにも彼の師となる人物の引き渡しが要請されたが、彼自身つまりオリジナルのドゥークーはカーボン冷凍された状態で発見されたと報告をこの段階でした為、解凍に時間を要する事、何時何処からクローンに置き換わったのかすらクローンのドゥークーにすら不明であった為、取り敢えずこのクローンのドゥークーを処断するだけで終わっていた。
解凍されたドゥークーは精神的に疲弊した状態だった。
何があったのか、その事情聴取にはマスターヨーダとマスターレヴィナスが担当した。
其処で分かったのは、ジオノーシスでの最初の戦闘の後、自身のマスターに戦争開始の報告をした後、シディアス卿と話をした後の任務で別のシス卿と会っていたという。
ドゥークーが会ったというシス卿はダース・ザナハリーという男だった。自分のマスター以外にシス卿が居るとも思ってもおらず、出会って2,3言会話をした後からの記憶が完全に無いという。記憶を失う前に背後から何かで殴られたらしい。その痕もドゥークーの後頭部から見つかった。
結局、そのドゥークーをどうするかという話になったが、戦争犯罪人のクローンのドゥークーの話をすると困惑し、既にその者の処断も終わっていた。故に、どうするかで迷ったのだが、マスターレヴィナスの預かりとなった。既にドゥークーの友人知人たちの殆どが戦争で戦死しており、マスターヨーダやマスターウインドゥ、マスターレヴィナス、マスターヤドルぐらいしかドゥークーを良く知る人物は残っていなかった。
だが、オーダーとしてはドゥークーの訴えに耳を傾けず、結果オーダーからの離脱を招き、銀河の分裂を招いた事態はオーダーの責任が全くないとは言えないとマスターヨーダは評議会で話した。腐敗した政治に斬り込んでいく必要性がある事はこのクローン大戦で多くを学んだ結果、多数の犠牲を経て、ドゥークーの言い分が正しかった事をオーダーは理解せざるを得なかったのだ。ドゥークーの離脱が、というよりオーダーが元老院の腐敗を見て見ぬふりをしたが為に、銀河の分裂を招いたと言っても過言ではないと戦争後も強く発現し続けたマスターレヴィナスの言い分は、最高評議会メンバーも頷かざるを得なくなったのだ。よって、ドゥークーに関する罪の半分はジェダイ・オーダーが自主的に負うべきだというレヴィナスの意見も通った事で、元老院議会からのオリジナルのドゥークーに対する深い追及は無かったと言えよう。
戦争終結の祭典も開かれた3カ月後、
「やっぱり・・・。戦争は・・・・まだ終わってない。」
私は、あれからアース星系の地球の宇宙から撮った写真を見て、初めて見た時に感じた違和感が気の所為であって欲しいという淡い期待を持ちながら精査したものの、あっさり打ち砕かれた。
場所は地名で言えば、新疆と旧モンゴル付近。其処は第三次世界大戦が始まって数か月で周辺国を強制併合、分割後に大漢と大亜細亜連合の2か国になったのは覚えている。それからどうなったかは分からないけど、この2か所に有って欲しくない物が写っていた。
私は、この事実を共有する為に同郷の立華、直江、仙波、更識、曳舟、美鶴、野中、朝武、黒姫の9人を呼んだ。
集まった9人のうち、まだパダワンのままなのは美鶴さんと朝武さん、野中さん、直江さんの4人。
というのも、この3人も見つけたのが遅かったからとしか言いようがない。立華と直江さん(現在九條付きのパダワン)は私の管轄だけど、仙波君はマスターウインドゥ、更識さんと黒姫さんはマスターレヴィナス、曳舟さんはマスターフィストーにそれぞれ師事しジェダイナイトへ昇格を果たしていた。
そんな彼らに地球発見の報と同時に戦争が終わっていない事を告げた。
その理由は、2つの地域の拡大写真だった。
其処には、ルクレハルク級のコアシップがジオノーシスの地表に停泊していた時と同じように多数、その地域に拠点が作られ、停泊していたからだった。
確認出来るだけで30隻を超えており、他にもプロヴィデンス級キャリアー若しくはデストロイヤーやレキュザント級ライト・デストロイヤー、ミューニフィセント級スター・フリゲート等、多数の艦艇が確認出来た。
「マジかよ。」
「これって、・・・・・ヤバイ?」
「かなりやばすぎでしょ。」
「何時の間に・・・私たちが戦っている間に見つけられたって事?」
「恐らく、だけど・・・・・・貴女たちはどうする?地球に帰りたいか、此処に留まるか。」
私は彼らに聞いた。
この世界に来てもう5年になる。私を含めて10人がなんとか共和国の一員として生き残った。分かっているだけで10人はシスの戦士になり3人は私が倒している。それ以外に居て倒されたのが3人。他にいると思われる15人、フォースの導きを信じて探したけど、分かっているだけで男子2人だけ。
彼らはタトゥイーンのジャバ・ザ・ハットの傘下組織の奴隷として買われた後だった。
その2人に会う機会があったが、面影の一つも無かった。だが、会いにいった後が大変だった。同じような黒髪の女という事もあって、ジャバの賞金稼ぎたちが私を捕まえようと取り囲んできたからだった。
単独で来ていればどうしようかと悩んだところだが、その頃は生憎私は元老院の要請で行方不明になった議員の友人の捜索で来ていた。ジェダイであることを明かしても尚も捕らえるつもりでいる賞金稼ぎたちに追われながら砂漠地帯に行くと伏していた他の賞金稼ぎも集まり10以上の賞金稼ぎのグループが一同に会した。何れも共和国が追っている非合法集団であった為、私は即座にクルーザーに連絡を取り、待機させていたガンシップ隊を要請。
30機のLAAT/iに包囲着陸され、其処に展開したトルーパーたちに囲まれる状況になった彼らは抵抗の意思を示したものの、射殺モードから捕縛モード、つまりスタンライフルガンとして全員のブラスターライフルの設定を変えて貰っていた為、漏れなく全員逮捕。
一度に50人近くの賞金稼ぎが共和国へ送られた。その後、逮捕した賞金稼ぎによって議員の友人は既に殺された後だったと知らされたのだった。
それ以降、私はタトゥイーンに行くときは護衛隊を付けるか、他のジェダイマスターと共に捜査を行っていた。
それでも襲ってくる馬鹿は居たけど。
それから暫くしてジャバがジェダイに賞金を懸けていた事が発覚、その後司法取引をしたというが詳しい内容は聞いていない。が、タトゥイーンで襲われるような事は無くなった。
他13人はというと、他の惑星に居る事は分かっているが、目視発見には至っていない。というのも、一部は現地民に保護されてからそのまま居住者となったとされているからだった。
他にもいるようだが、後何人いるかはフォースの導きであっても分からないままだった。
「悪いけど、私はパスする。」
「俺もだ。」
曳舟さんと仙波君はパス、つまり留まる事を選択していた。
「はっきり言って、此処での生活になれちゃったから今更ってところなんだよね。」
「ああ、それに一体何年経過しているんだって事もある。自分の事も知らない、家族すら生きているのか分からないんだ。」
「其処は、・・・不安よね。」
「それに、仮に地球に戻って信じてくれるかな?」
仙波君と曳舟さんの言い分は分からない事も無かった。
一体何年、何十年経過した後の地球で、帰って来れたとしても家が無い可能性もあるし、自身を理解してくれない可能性だってある。生身一つでこの世界に来てから生きるのに精一杯で、故郷の事を考えられたのは私以外には居なかった。寧ろ目の奪われる様々な高度技術の街並みを逸したコルサントの光景とかつての故郷を見比べれば、どれだけ未来都市のように進んだ世界なのか誰でも分かる筈。そして、それらの経験をしているから、猶更だった。
「私は、一先ず保留・・・かな。」
「私も同じく。ただ、強いて言うなら、九條さんが訪問した後に地球の状況を知ってからに寄るかな?」
実際、不安がっていても可笑しくない。しかもその上、分離主義勢力が地球に降り立っているのだ。何時からかは不明だけど、問題である事には変わりない。
結局、私と立華さん、朝武さんと黒姫さん以外が取り敢えず留まる方向で、仙波君と曳舟さんはそれぞれ呼ばれている惑星顧問ジェダイとして向かう予定らしい。
私が現地一体型の手法で調停や何かしらの政策に関与したり開拓を同郷の者とマスターレヴィナスが同行する形で行っていた。
無論、時には政策や開拓で言い争いになる事も反目し合う事もあったけど、その土地の状況や居住者に寄り添った対応をし続け環境保全等も行った結果、その惑星国家はより発展していった。そんな惑星国家からのオファーは私の元に多数届く。
先の元老院がそれらを決めたが故であり、その状況で先の2人が各地域のオファーを承諾した形だった。曳舟さんがパントラのリヨ・チューチー議員の要請を受けて、仙波君がマンダロアのマンダロリアンへ、それぞれの道が既に出来上がっていた。それ故、引き留める事は無かったが、時々顔を見せるとか、訪問しに行くとだけ言っておいた。
仙波君の場合、マンダロリアンへ行ったジャンゴ・フェットがジェダイの素質兼私の同郷だろうからという雑な理由で連れてきたところをその場に居合わせたマスターウインドゥの目に留まりジェダイへ。断る事も出来たのだが、時々出てしまうフォースの力を制御する目的でジェダイの教えを受けただけだった。その流れでマスターウインドゥのパダワンから本当は昇格するつもりはなかったらしいが、マスターに受けてみろと言われ昇格試験の他にもいるジェダイパダワンたちとの予選を勝ち切って見事ジェダイナイトに昇格・・・してしまったらしい。本人は辞退しようとして、周囲のパダワンたちに背を押されてナイトに昇格を果たした。が、仙波君自身、フォースの扱いに慣れた後はマンダロアとその周囲で活動していたらしく、マンダロリアンからは気の変わったジェダイ・・・なんて呼ばれているらしい。
その後、私はマスターヨーダに故郷の地球で起きている事態について話し、事態が重い内容で有る為、急遽ジェダイ最高評議会を開いてもらい、全員の意見を聞こうとしていた。
だが、その時にマスタークーンからある情報がもたらされた。
「全員に見てもらいたいものがある。」
そう言って見せられたホログラムプロジェクターから、パルパティーン議長時代のオフィスを使うパルパティーンでは無い誰かの映像が残っていた。
「誰だ?」
「パルパティーン議長では無い事は確かだ。」
「だが、この者は簡単に侵入出来た。幸いにして、この者の顔が見れた。」
そう言ってマスターレヴィナスがこのローブの男の顔を映し出して、私は座っていた椅子から飛びあがった。
「ん!?どうした、シオン。」
ウインドゥが驚いて飛び上がった私に聞いてきたが、それどころじゃなかった。ある時から行方が追えなくなったもう一人のシス。
「シオンは、知っているか?」
「ある時から行方が一切掴めなくなったシスの暗黒卿だと思います。その者は、同郷の者だった者を連れていました。」
「・・・・・接触は出来たのか?」
「いえ、マスターたちから聞いていたシスの暗黒卿、ダース・シディアスとは違い、それなりの集団となっていましたので、接触は不可能でした。更に言えば、双眼鏡で覗いて漸く捉えることの出来る距離からの事でしたから。」
「ふむ?・・・・何人いた?」
マスタームンディに頷かれながら聞かれた人数を答えた。
「少なくとも10人。ジェダイを離反し逃亡中だった裏切り者のジェダイの追跡でたまたま見つけたのですが・・・それから直ぐに姿が消えまして。」
シスは常に2人が原則。だというのに、それに反したシスの存在。
クレルの他に離反した裏切り者を追っているとクレルを含むそいつらを発見したのだ。
「正確な情報とは行かないから報告はデータのみ・・・だったか。見逃されるわけだ。」
マスターレヴィナスが、削除された後に修復された私のデータを見ながらそう言った。
それから、暫くシス卿らの事を話したが、不安が隠せない私の顔色を読んだマスターフィストーが声を掛けてきた。
「シオン、今は些細な情報でも話すべきだ。そうじゃないかな?」
言い迷う私にマスターフィストーがそう諭した。
「私が皆さんに見せたいと言ったものと関係があるかは分かりません。
コルサントを含むクローン大戦は、確かに終結した・・・・・私の中では終結とまでは至っていないと考えています。その証拠が・・・。」
そう言って全員にコピーした写真を見せた。
ジオノーシスのような岩石と砂漠地帯に何十もある球体状の基地、そして一定間隔で整列されて鎮座しているスタークルーザーやスターフリゲートなどを見せると、オビワンやウインドゥが驚いた表情をしていた。
「これは・・・若しや前に言っていた・・・。」
「そうです、アース星系の地球の成層圏付近で撮影されたモノです。
パルパティーン議長に閲覧禁止状態だったのを、解禁させてもらいましたが、その辺りの事でパルパティーン議長がこの情報を閲覧禁止にした訳では無い事が分かりました。」
「何故だ?」
「マスターレヴィナスが見せてくれたこのホログラムの時期は私がオルデランでマスターの修行を受けていた頃と一致します。凡そ保護されてから1か月頃となります。」
「何?・・・・・」
「つまり、パルパティーン議長の前任の議長時代に不可とされたもの。しかし、前議長にお話を聞きに行ってもこの件に関しては全く知らなかったとのこと。」
「そんなわけが・・・。」
「仮に敵の、忍び込んだシスの仕業だとしても、そんな遠い星に何の戦略価値は無い。コルサントからもあまりにも遠すぎる。」
その通り、分布図で見てもコルサントから遥か彼方の銀河系に位置するアース星系は、前の調査時はハイパースペースを何度も使って最短でも約5日掛かる位置にあった。戦略上の価値は無いに等しい。
「待て、ルクレハルク級のコアシップが幾つあるんだ?」
マスタークーンの発言に写真を凝視する面々。私が確認出来ただけでも30はあると言うと、
「つまり、コアシップにバトルドロイドがギッシリ入っていると仮定した場合、」
「1千万近いバトルドロイドが入っている・・・と?」
「惑星そのものを攻撃するには過剰じゃないか?」
「もし、クローン戦争を裏で操って来たシスがなんらかの計画に見切りを付けて脱出したと考えるなら・・・それだけの戦力を持っていても有り得なくはないな。」
それは一大事だった。それだけの戦力を見落とすとはと、マスターティンが嘆いたが、幾十幾百と戦いを続けてきた中でそれだけの戦力が少しずつ何処かへ移動したとしても気付けるものが居ただろうか?
戦乱の最中、戦闘に支障にならない程度の戦力や本来の増援部隊から引き抜いたりしていても共和国側は気付ける筈が無かった。塵も積もれば山となるとは正にこの事だった。
「アース星系への航路は?」
「分かっています。今は最短で1日で行ける航路を模索中です。」
「1日!?半日まで短縮出来ないか?」
「あらゆる航路で模索しながらやっています。少し前までは1週間のところを5日までに短縮出来ただけでも上出来かと。」
その代わり、航路策定に協力してくれた部隊を使い潰した形になったけどね。
「ふむ。・・・・・元老院にも報告が必要だが・・・」
マスターウインドゥは、私に、正確には私とマスターレヴィナスに何か隠している事があるだろうと問い詰めて来た。
「まあ、確かに評議会には言っていない事は・・・あるな。」
「何?」
「その者はダークサイドのフォースをより良く知っている協力者といったところだ。」
「ダークサイドを知って何になる!」
ダークフォースは悪だと決めつけるマスターウインドゥ。だけど、フォースは光と闇の裏表。両面のフォースの知識を付ける事は重要だと私も認識していた。
「それは違うぞ、ウインドゥ。
フォースを知る上ではダークサイドもライトサイドも関係は深い。そして、日々探求し、理解し、知識を深めて尚、まだフォースの一歩目に立てたに過ぎない。」
レヴィナスの発言にヨーダは深く考えながらも聞き直した。
「ライトサイドのフォースだけを知り得ていても意味は無いと申すか?レヴィナス」
「意味は無いとは言わない、ヨーダ。だが、偏った知識は偏見を生むとは思わないか?特にこの戦いの中でダークサイドの知識をあまり持たないジェダイの多くが、シスに唆されて、オーダーを抜けたのではないか?」
「それは・・・、確かに・・・。」
言われてみれば、そうだ。クレルの場合は除いても多くのジェダイが離反した事実はある。
「どういうことだ?クジョウ」
「私もライトサイドばかりでは無く、敵を知るべくダークサイドの情報を搔き集めたりしました。しかし・・・ジェダイ公文書にある内容を鵜呑みしていては、偏った知識を得る事になりますし、何より対峙した相手を理解出来ない。モール然り、ヴェントレス然り、クローンだったドゥークー然り。」
「ふむ、敵を知ったからこそ、対処は出来たか?」
「フォースの予知能力も不完全です。何より、欺瞞に満ちたフォースを理解しろと言う方が難しい。幾度とダークサイドのフォースの罠に掛かりかけた私はそう断言します。」
「まだまだ未熟、なのだ。お前が未熟故に・・・だ。」
ムンディが断言するかのように発現したのに対して私は直ぐに反論した。
「ええ、フォースについてはまだ未熟ですよ。ですが、それは皆さまも同じでは?」
確かに私はまだまだだ。だけど、未熟で片付けられるのは釈然としない。
「まあまあ、お前たちも落ち着け。シオンもだ。
既に分かっている事だが、その協力者から非常に重要な情報を得ている。その地点の捜索も終えたわけだが・・・。」
マスターレヴィナスが出した報告に、その場にいた全員が驚愕した。マスターヨーダもマスターウインドゥすらも把握していなかった事実。ジェダイ聖堂の真下にある物が・・・
「それが、此処の下にあるというのか?」
ジェダイ聖堂の地下に有った、とある構造物。
マスターレヴィナスが、シスに関する調査をしていた関係で協力者からの情報を元にフォースを使って見つけた産物。
シスの人間でも恐らく知り得なかったジェダイですらそれがある事も知らなかった最上級の代物だった。
「ああ、ジェダイとシスの共同寺院がある。」
「のう、レヴィナス。それをわしらも見に行くことは可能か?」
「可能だ。調査自体は既に終えている。中には探査の為にまだトルーパー達がいるがな」
マスターヨーダの鶴の一声で、その場の全員で聖堂地下にあるジェダイとシスの共同聖堂とやらへ、と足を運んだ。
マスターレヴィナスによって既に整備された地下へと続くエレベーターに乗って聖堂の地下へと降りると、其処には不思議と言うか異常な空間が広がっていた。
まるで、地下都市とでもいうような巨大な建造物。
ジェダイ聖堂のように見える建造物だが、両脇に建っている像は片方がジェダイ聖堂にもある石像でもう片方が何であるか分からなかった。
その後、マスターレヴィナスからジェダイの歴史の中に空白の時期が存在する事が判明していた。激しい激戦の後、どうしてそうなったかは分からないが、僅かに残った文献によればジェダイとシスが手を取り合って何かと戦った時期が存在するらしい。だが、それらに関する情報は全く残っておらず、僅かばかりの記録文献も腐食しているものが多く、詳しい事は分からず仕舞いだったそうだ。
ジェダイ・シス聖堂は五角形の塔のような巨大な建物だった。
中の状態も復旧作業が行われた事もあって、私たちが行った時にはジェダイ聖堂と何ら変わりのない内観だった。
中央の尖塔と外側の5つの計6つの尖塔がそれぞれ役割を持っているものと考えられるが、其処はまだ何もしていないという。そして、この聖堂をどう使うかでも話し合いは紛糾した。
「じゃが、ジェダイが分裂する事は良い結果とは言えんものだ。」
「ダークサイドに堕ちるよりかはマシと考えては?」
「ジェダイ・オーダーも追放者を出したり、離反者を出したりしているだろう。少なくとも意見の差異や理念との反共感等での者が多い。戦争が終わったにも関わらず現時点分かっているだけで80人近くが離脱。30数人がダークサイドに転向しているんだ。オーダーの理念も分かるが、時代の流れで変わるものだ。同じ考えは古き良き考えかもしれないが、時代に同調出来なければ崩壊するかもしれんぞ。」
ヨーダ、オビワン、レヴィナスと順にそう話していた。
マスターレヴィナスは、ジェダイ・オーダーの崩壊、ジェダイの壊滅は戦争前から予知していた。その為、崩壊させない為に奔走し、その過程でパルパティーンがダース・シディアスである事も分かっていた。
だが、分かっていても逮捕する事は出来なかったのだ。戦争の激化に伴い、軍の拡張や広域に渡る戦域に駆り出され、シディアスの思惑に利用されていると分かっていながら戦い続けていたのは、シディアスの工作を破壊してやろうという行動を思いついたからだった。
だが結果のところ、分離主義勢力を裏で動かすシディアスとは別のシス勢力によって更に裏工作を実行していったが為に、シディアスが望んだ世界とは別物になってしまっていた。
途中からそのシディアスが関与しなくなり、別の者が関与しているという事にはレヴィナスであっても気付けなかった。弟子のクジョウからの相談を受けて、過去の戦場を精査して初めて気付いたのだ。
「崩壊だと!?」
「レヴィナスは、ジェダイの崩壊、ジェダイ・オーダーの壊滅を戦争前から予知していた。
そして、わしも薄々気付いていた。・・・・・それらの原因がスカイウォーカーを利用したオーダーとしての行動によって引き起こされた未来を見たからじゃ。」
ヨーダはかつて苦悩し一人とR2ーD2で旅をした時の事を話した。スカイウォーカーに掛けた重圧が招いた惨劇を予知夢のように見せたと言ったのだ。
「そんな、それは間違っています。アナキンは選ばれし者の筈!」
オビワンが声を上げた。弟子として弟として可愛がってきただけに、そのような未来が起きようとしていたなど信じられる筈が無かったからだ。
「だけど、過大な期待がアナキンを押し潰そうとしていた・・・とも言うよ。我慢する時だと言っても、限界は必ず来るものだよ。」
「確かに、少々過度な期待感を寄せていた事は事実。それ故、そのような事が引き起こされそうであったならば、我々の罪となりましょう。」
「うーむ。じゃが、その未来も変わりつつある。」
「その通り、ですが、ジェダイ・オーダーの崩壊はまだ変わらない。」
「よく話し合うべきじゃな。」
「そして、理解し合うべきかと。一方的な押し付けは反感を買う元ですから・・・。」
その後もその建物についての話し合いが行われたが、シスの寺院でもあるという観点からダークサイドに纏わるものを消すべきだという過激案とダークサイドのフォースを、ダークサイドの歴史を知る良いきっかけになるという融和案の2つで対立する構造となった。
また、その協力者である者が誰であるかをのちにヨーダは知る事となった。
レヴィナスの勧めで、寺院の書庫の中でその者と会う事になったヨーダは気付けなかった事実に顔を顰めたのだった。パルパティーンがシディアスであったという事実にすら気付けなかったのは、パルパティーンも知らないこの寺院の所為で、暗黒面の力をジェダイたちは勝手に自分たちで強めていった結果、フォースの未来さえも見通す事が出来なくなっていたのだ。
パルパティーンが、シディアスがそのように仕向けたのではなく、シディアスは手を下す事無く勝手に自分たちジェダイによって潰し合われたような形となったのだ。
ジェダイが分裂するかもしれないという件は元老院にも話はいったが、元老院最高議長パルパティーンは身内で争うジェダイ内戦に発展しないか、という懸念があり、元老院でも時々議題に上がる程に関心が高かったと、ヨーダたちに伝えた。
そんな分裂状況の中、変わった出来事もあった。
アナキンのパダワンだったアソーカ・タノが突如としてジェダイ聖堂に現れたのだ。
そして彼女によって連れてこられたのが、数多くのジェダイにとって因縁のある元シスの戦士、ヴェントレスだった。
ヴェントレスは、行方が分からなくなってからずっと何処にいるのか分からないままだったのだ。だが、銀河のあちこちを行き来するヴェントレスをアソーカが自分探しをしながら偶々見つけてきたのだ。そして、2人で身分を隠してあちこちを放浪し、その後、2人で行動していたのを偶々その惑星への物資輸送監督として訪れていたレヴィナスに見つけられ、今までの罪から逃れる代わりに、と交渉を持ち掛けられたのだ。
レヴィナスは、ヴェントレスがオーダーから追放されたカイ・ナレックによって鍛えられた事を見抜き、彼女との戦闘後にオーダーにも報告していた。
ナレックはオーダーの厳格な掟に異を唱え続けた事で追放された(他にも説があるとされているが、強さには愛が必要だと語っていたという)。
だが、流れ着いた惑星でヴェントレスを育てていた事実は、オーダーの面々を驚かせたという。だが、ナレックを良く知る者からすれば人を見る目が確かな彼がフォース感知者でもあるから、彼と彼女が出会ったのもフォースの導きなのだろうとも語っていた。
その後、ヴェントレスはレヴィナスの元、ジェダイの再訓練を終えさせ、共和国犯罪捜査局に無承認で掛けた懸賞広告の撤回、関わった惑星への賠償金の支払いをコルサントでの奉仕活動や共和連邦への密告等を行う傍ら聖堂警備、テンプルガードの一員として配属させた。その代わりに身元は保証するというもの。ライトセーバーの腕も非常に強く、過去何人ものジェダイマスター、ジェダイナイトが彼女の手に掛かる程強い戦士でもあった為か、オーダーに属するパダワンからの密かな人気があった。そして、その声が聞こえるようになっていくと、本人は弟子なんか取らないと逃げていたが、日に日に師事を受けたいという声は増えていった。また、ライトセーバー戦の相手役として多くのジェダイが手を上げるような事態にはヴェントレスも困り果て、アナキンと同等の実力を持った者としか遣り合わないと拒否していたが、今までに無い感覚にたじろいでいる様子だった。
そしてもう一人、かつてダース・モールと呼ばれていたモールは、堂々と一人でジェダイ聖堂の前に現れた。
テンプルガードからの報告を聞いたウインドゥも、レヴィナスも、オビワンも、何度も聞き返していたらしい。ジェダイローブのようなローブで顔と身体を隠し、どうしたらいいか分からないモールが聖堂前で右往左往しているという報告を聞いた時、今までから想像もつかないモールのソレにオビワンは頭を抱えていたらしい。
今まで数多くぶつかり合っていた敵・・・の筈なのに、何とも言い難いポンコツぶりに本人で間違いないのか?と聞き返すオビワンが居たそうだ。
ダブルブレード・ライトセーバーの使い手と知られるモールだが、オビワンも対面したヨーダも驚くほどにモールのフォースは穏やかだった。
弟だったサヴァージ・オプレスを失ってから怒りに身を任せて戦ってきたものの、ある時から聞こえるようになった弟の声、家族の声に恐怖を覚えて暫く身を隠していたらしい。
長く戦争が終わるまで瞑想していたというモールは、突然かつて自分が倒した筈のマスタージェダイ、クワイガン・ジンの霊体が目の前に現れたという。当初拒み続けていたモールは、次第に彼の言葉を聞き入れ、話し、そして理解するまでに時間が掛かっていたという。その後、彼の導きで此処に来たというモール。
オビワンに対して激しい憎悪を持っていたのも事実、しかし瞑想をし続けてきたモールにはそれが自分勝手な些細な事なのだと自己完結していた。
話を聞いたヨーダは、モールのフォースから光も闇も感じると言い、ダークサイドの道から何かのきっかけでライトサイドの道と交わったのかもしれないと指摘した。レヴィナスは、もう一度オビワンと戦ってみろとモールに語り、オビワンもモールの為になるならと了承したが、モールはもう戦い合う必要は無いと断った。十分に理解したと思っていたからだが、オビワンは、怒り任せのフォースに囚われたモールでは無く、今のモールと剣を交えたいと言った事で非公式にオビワンとモールの試合が行われた。
両者互角以上の戦いを見せたが、暫くライトセーバーに触れていなかったブランクもあって、オビワンが勝ち星を上げた。オビワンにとっても複雑な心境ではあるが、こうも心穏やかなモールと交わしたモノから伝わる彼の意思は確かに受け取ったと納得していた。
その後、モールはオビワンの元でジェダイとしての訓練を受け、ジェダイ・オーダーに正式加入した。(モールは短期間の間、オビワンのパダワンになっていた。)
そしてモールをダークサイドに導いた、元シスのパルパティーンともまた密かに再会した。
再会後に弟子である事を止める代わりに全身に施されたシスの刺青を綺麗にするまで許さんと言ったモールに、レヴィナスからも元の身体の状態に戻すようにと伝えられたパルパティーンは、難解な全身刺青を治す方法をダークサイド、ライトサイド問わず探し出していた。せめて顔だけでもと治療方法の模索に勤しむのだった。
(だが、結局のところ刺青は消せず、自身が知られた有名人でもあった為、常時テンプルガードと似た黒色ローブで顔もマスクで覆い隠し、代わりにテンプルガードのマスクの文様を削ったマスクを使うようになった。)
ゴレムさん、光の亡者予備軍さん、感想ありがとうございます。
執筆の励みになります。
おじおじ3さん、誤字報告ありがとうございます。
お気に入り登録ありがとうございます。72人!?これは・・・頑張らないと。
一話ごとの文字数が一万越えになりつつあります。なるべく、一万前後の文字数で見やすいように前後関係を分かりやすくしていくつもりですので、よろしくお願いします。