沖縄攻防戦 侵攻開始から約4時間
沖縄残留戦力
国防陸軍 3個歩兵連隊(約4500名魔法師部隊を含む) 各地で局地防衛戦を開始。
2個機甲大隊(戦車、装甲車を含む約110両) ゲリラによる妨害により出動遅れるも、現地警察並びに非番で現地入りしていた警察特殊部隊の援護により、局地展開している友軍の元に展開しつつあり。
1個ヘリコプター近接支援部隊(36機) 被害甚大なれど、近接航空支援実施
中
国防空軍 3個航空連隊(108機、嘉手納基地所属) 各空域での要撃、迎撃に当たっているが、ドロイドスターファイターの猛攻により壊滅状態
2個飛行隊(24機、那覇基地所属) 尚那覇空港防衛戦にて、全機未帰還
2個ヘリコプター部隊(72機) 沖縄上空全域で対地航空支援を被害を出しつつ続行中。
沖縄の状況、那覇市南側は既に侵攻軍の猛攻により大半が陥落。市民は警察の誘導の元、全員地下シェルターに避難しており、地下シェルターを繋ぐ地下トンネルで北側への避難を実行中。
局地的に敵の猛攻を防いでいる地点有り。尚トンネル崩落等により孤立箇所有り。
首里城にて孤軍奮闘中・・・指揮官八原陸軍高級参謀ら数名
戦闘中部隊 2個歩兵連隊、1個砲兵大隊、1個魔法師中隊
豊見城にて民間人を地下シェルターに誘導しつつ孤軍奮闘中・・・指揮官多賀野陸軍大佐
戦闘中部隊 1個歩兵大隊、1個魔法師中隊、2個戦車小隊
八重瀬駐屯地にて民間人を基地シェルターに避難させ孤軍奮闘中・・・指揮官雨宮陸軍中佐
戦闘中部隊 2個歩兵中隊、2個戦車中隊、1個砲兵中隊、義勇軍部隊
沖縄に侵攻している大亜細亜連合軍増援戦力
沖縄 久米島北西120海里
巡洋艦 8隻
駆逐艦 12隻
フリゲート艦 27隻
空母 6隻
揚陸潜水艦 12隻
揚陸艦 20隻
潜水艦 14隻
沖縄に現段階で侵攻している戦力
ミューニフィンセント級スターフリゲート 8隻
プロヴィデンス級デストロイヤー 2隻
ハロワ―級ドレッドノート 3隻
C-9979上陸艇 30隻
装甲型強襲用戦車AAT 2000両
大型兵員トランスポートMTT 200両
投入されているB1バトルドロイド 推定5万以上
揚陸潜水艦 8隻 (侵攻先遣隊)
水陸両用歩兵戦闘車 8両 (揚陸潜水艦より)
歩兵 約200名 (揚陸潜水艦より)
強襲揚陸艦 16隻
揚陸艦 12隻
戦車 32両
歩兵戦闘車 16両
装輪装甲車 32両
自走迫撃砲車 8両
自走対空機関砲車 8両
自走対空ミサイル車 12両
直立戦車 24両
侵攻軍歩兵 約4000名以上
対し、日本より増援戦力として向かっている国防軍部隊は
国防海軍 第7機動艦隊、第5護衛艦隊(揚陸艦、輸送艦込み)第1護衛隊、第4潜水戦隊等
国防空軍 約戦闘機60機、戦闘爆撃機40機、攻撃機24機、輸送機20機等
国防陸軍 西部方面軍より1個機械化師団と2個機甲連隊、中部方面軍より2個山岳連隊、東部方面軍より1個機械化師団
順次出撃中。
救援に駆け付けた軌道降下した銀河連邦軍艦隊
スタークルーザー 24隻
アサルトシップ 16隻
その他支援艦 36隻
展開予定戦力 3個コープス、地球の軍部隊規模に則ると3個軍団に相当する。また、兵団は軍団と同義としている。尚、戦力上、501大隊は、軍部隊規模の編成上国防軍における混乱を少なくする為、師団扱いとなる。
第11空挺装甲兵団(コープス) 九條将軍麾下主力部隊
第64機動偵察兵団(コープス) サレミラス・スィン将軍麾下主力支援部隊
第22精鋭兵団(コープス) レヴィナス将軍麾下主力支援部隊
現地で戦闘に参加している九條将軍とその部隊は国防軍部隊と合流し野戦に移行中、激戦につき通信不能。
付近防衛地点から偵察を行うも、大量の敵侵攻軍に阻まれ、偵察断念。高高度偵察機により情報入るも、義勇軍を含む国防軍部隊に多数の負傷者が続出。稼働している銃火器の状況から、非常に切羽詰まった危機的状況にあると推察される。尚、ドロイド軍の後方からは侵攻軍装甲部隊の接近も確認済み。
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太平洋上 小笠原諸島南西140km上空
「機長!無理が有りますよ、護衛機無しで強行着陸なんて!」
「座して待っていても変わらないなら行くしか無いだろう!何より、陸軍の要請に上も漸くGOサインを出したんだ。行くのが早くなるか遅くなるかの違いだろうよ。」
厚木航空基地から離陸したC-27大型輸送機の編隊は護衛機を付けないまま沖縄へと向かっていた。全部で8機、戦車と装甲車両を搭載し、200名の空挺兵を含む歩兵が乗員していた。
だが、護衛機の無いまま沖縄への進出は大きな危険を伴う。ただでさえ、巨体な大型輸送機、全長78mにもなる上、輸送力に力を入れた結果、機体防衛用にはフレアしか搭載されていない。(デコイや指向性赤外線妨害装置等を搭載したものもあるが、機材の関係上輸送力が減った為、多くは取り付けられていない)
8機の編隊で沖縄までに無事に到着出来る保証は無かった。敵に遭遇すれば一瞬で落とされる危険性を孕みながらの飛行であった。
「付近に友軍の戦闘機無し、代わりに11時方向から接近中の未確認機が4機・・・・・。」
「回避機動を取る。本土寄りに飛行を試みる。」
だが、この輸送機隊に接近していた未確認機は通り過ぎてはくれず、真っ直ぐ回避した輸送機隊を追いかけるように迫っていた。
「未確認機、尚も接近!」
「レーダー推測と銀河連邦からの情報提供からドロイドスターファイターと推定されます!」
「それって、どんなのだ!?」
「無人の意思を持った戦闘機と思えば・・・。」
「ヤバすぎだろ、まるで映画の世界だ。」
この時、輸送機隊を補足し狙っていたのはヴァルチャー級ドロイドスターファイターだった。しかも、このドロイドスターファイターに搭載されたミサイルは最悪な事にバズドロイド放出型のミサイルだった。つまり、発見されミサイルが放たれれば、放出されたバズドロイドが輸送機に取り付いて飛びながら解体させられてしまうという事態に陥りかねなかった。そうなる詳しい情報を得ていない彼らでも敵機の接近は致命的であった。
だが、この危機的状況に陥った輸送機隊の動向を確認した航空隊があった。第二陣で降下してきたヴェネター級スタークルーザーから発進した九條将軍第11スカイ・コープス麾下の航空隊であった。分散し、各所を飛行しているであろう敵ドロイドスターファイターの撃墜が命じられていたこの部隊はスタークルーザーから飛び立った後、日本本土側に向けて警戒飛行をしていた。その際中に他の隊、偵察仕様のARC170スターファイターの隊から国防軍の輸送機隊にドロイドスターファイターが接近しつつある事、そして一番近い場所にいる隊に対応してもらいたいという事だった。即座に高速モードでその空域に向かったその部隊のスターファイターは九條将軍の乗機であり、インコム社によって量産されつつある銀河連邦次期主力スターファイターとなるXウィング・スターファイターの編隊だった。4機1個小隊のその隊は、輸送機隊を捕捉し、攻撃しようとしたヴァルチャー級ドロイドスターファイターをロックオンし、レーザーキャノンによる奇襲攻撃を行った。周囲の警戒を怠っていたヴァルチャー級ドロイドスターファイターは何処からの攻撃かを確認するまでも無く、一度に3機が落とされ、1機が反撃に立ち向かおうとしドッグファイトに発展するかに見えたが、彼らパイロットたちには朝飯前のようだった。
各所で防戦一方だった国防空軍と国防海軍は、連邦宇宙軍艦隊の出現とその攻勢に息を吹き返し、同調して沖縄への道を進み始めていた。
沖縄への最初の到着となったのはLAATガンシップとAT-TEウォーカーの攻撃隊、それに続く形で第7機動艦隊の航空母艦から発艦した4機のMV-22、2つのプロペラを持つ大型ヘリコプターだった。発艦した4機にはそれぞれ海軍特殊部隊SEALsチームが搭乗していた。
太平洋各所でドロイドファイターに襲われていた輸送機隊や襲われそうになった隊、国防空軍が迎撃をしながら突き進んでいた隊はそれぞれ急行した連邦軍スターファイター隊の援護を受け、無事に生還を果たしているが、中には間に合わなかった隊も存在し、生存者救出の為にアークワイテンズ級軽クルーザーと数機のガンシップが捜索に向かっていた。
時同じ頃、名護城に籠る国防軍と私たちは・・・
「将軍、最後のグレネードです。これで弾が尽きます。」
残弾も僅か、戦死傷者多数の状況で正に絶体絶命の状況下に置かれていた。
「国防軍の面々だけでも脱出させる。敵の狙いは私だから、多少は囮にはなるでしょう。」
「ならん、ならんぞ。紫音。如何に劣勢であっても、君らを置いて逃げるというのは・・・。」
「状況を・・・考えてください。九條中将、貴方が此処で倒れる事があっては国防軍の士気に関わります。しかし、私は一ジェダイの一人。軍全体的に考えれば、どちらが上かなど、分かる筈です。」
状況的に楯となって逃がすしかない状況でどう逃がすかが問題だった。
だが、その状況で空を双眼鏡で覗いていたフィーリーが静かに言った。
「将軍、その必要は無いようですよ。」
「・・・どういうことだ?」
フィーリーは、双眼鏡を降ろしながら
「流石はオッド・ボールだな。」
そう言いながら指差した先から見えたのは・・・
「Yウィング!?」
そう、Yウィング12機の爆撃編隊だった。
先発で来たのか、名護城周囲に密集して展開するドロイド軍装甲部隊を爆撃していった。
加えて、
「ガンシップ隊が来ます!」
LAAT/iのガンシップ隊がAT-TEウォーカーを搭載したLAAT/cを伴ってやって来ていた。
当初の予定通り、ウォーカー各隊は名護岳周辺に展開し始めていた。
友軍の到着に騒がしくなる国防軍兵士達とトルーパー達。だが、ノーマンもランスも私と同じく警戒を保ったままだった。
「静まれっ!まだ我々は窮地の中だ!友軍が此処に至るまで粘り続けるぞ!」
「「「了解!!」」」
直ぐに切り替えた兵士達は弾薬に気を使いながらも確実に狙い撃っていった。
だが、その状況は空からもどうなっているのか確認出来たようで・・・・
『コマンダー!将軍たちが!』
ガンシップのパイロットが叫んだ。
名護城跡地とその周囲に無数と言っていいほどに展開した大量のバトルドロイド軍にガンシップパイロットたちに指示を出した。
『兵員を降ろしたガンシップは、名護城跡地に向かえ!名護城跡地の将軍たちをピックアップした後、一帯を絨毯爆撃するんだ!』
起きている状況からいち早く救出する為にもコマンダーブレイブは指示を出した。当初の予定通りにしようにも既に制圧され過ぎている地域を今からちまちま奪還するより戦線を少し下げて爆撃で吹き飛ばした方が早いと判断した結果だった。
コマンダーブレイブが乗るガンシップは前線指令部を置いた地点で兵員を半分降ろした後、兵員を降ろし終えたガンシップ隊と共に名護城跡地へと向かっていた。
無線でやり取りを聞いていたコマンダーオッド・ボールやコマンダーフーリ、コマンダージャイガラーは地上爆撃と敵スターファイターの撃滅の指示を出していた。一時的だが、名護城跡地周囲からドロイドスターファイターは居なくなっていた。更に友軍に迫るバトルドロイドの通路となっている狭隘に対してブロトン爆弾による爆撃を繰り返した為、多くのB1、B2バトルドロイドのスクラップが出来上がっていた。
激しい攻防の中、ギリギリの状況の中、士気を繋ぎとめる事の難しさが此処にはあった。
既に足元まで登られて、重機の残弾も尽きた。そして、50人程度に減った国防軍兵士達だったが、その数も20人程度まで減らされていた。先ほどまで、他の兵士と一緒になって迎撃していた尾田大尉もバトルドロイドが投げたサーマル・デトネーターにより戦死したところだった。
一方の此方もコマンドー2名とキャプテンフィーリーと負傷したトルーパー3名だけだった。
そんな状況でもライトセーバーを振って、フォースを使ってバトルドロイドを薙ぎ倒していくのも限界があった。
だが、そんな時にYウィングの爆撃隊は狙って此方に迫る敵を爆撃し始めた。
そして、粗方周囲の敵を一時的に一掃した後にソレは現れた。
挟撃しに来ると思っていた部隊は私たちを救いにガンシップを伴ってやって来たのだ。
「将軍っ!乗ってください!」
「こっちも空いているぞ!乗り込め!」
ハッチを開けたガンシップが地表まで降下してきたのだ。
ブレイブや他のトルーパーの叫び声に私は指示を出した。
「国防軍を優先して乗せてあげて!ノーマン、ランス、殿を」
「「了解。」」
負傷して動けなくなっていたトルーパー3名はフォースを使ってガンシップまで運ぶと一緒に来たトルーパーたちが肩を貸して乗せていった。数が少なくなった国防軍部隊もトルーパー達の指示に従いながら次々に乗り込み、九條中将や達也、風間大尉はブレイブがいるガンシップに乗り込んでいた。
「撤退!」
殿に撃ち続けていた2人にそう叫ぶと2人はガンシップに向かって走り出した。
だが、階段を登って来たB1バトルドロイドの集団が2人を逃さんとブラスターライフルを撃ってきた。
其処に部隊の収容を先に終えたガンシップが機体を上昇させながら、コックピット下部に取り付けられた対歩兵レーザータレットの銃口をバトルドロイドに向けていた。
『掩護する!』
速射されるレーザータレットの銃撃は凄まじく、一方向からしか登ってこないバトルドロイドを一方的に破壊していっていた。
「よしっ、乗り込んだぞ!出してくれ!」
『了解!集結地点へ向かう!』
4機のガンシップが名護城跡地の頂上から離脱すると、待っていたかのように横列編隊を組んだオッド・ボールが率いるYウィングの爆撃隊が一斉に爆撃していった。
まるで火山でも噴火したかのような激しい爆撃を加えていって・・・・・。
集結地点となったのは、北部病院の広い駐車場だった。
此処もドロイド軍の猛攻を受けていたが、機甲部隊の到着により膠着状態に陥っていた。其処に此方の部隊が合流した事で、侵攻軍は半壊しながら後退していったそうだ。
到着するや否や、生き残り兵士たちの治療を待っていたメディックや医師たちに任せて、移動式の前線司令センターへ向かい状況把握を先に行った。怪我をして出血したところもあるけど、其処は私が情報端末を見ながらメディックが包帯を巻いてくれていた。
私の第11スカイ・コープスが私の居る名護北部病院を中心に1個バタリオンごとの戦力で各所に、全64個バタリオンが名護湾に沿って展開していた。そして後詰に第41エリートコープスや第169大隊等が次々に上陸を果たし、後方支援に向かっていた。
名護北部病院で、国防軍と一緒に義勇軍の指揮を取る人物が誰かを挨拶に行った父だったが、戻って来るなり何やら顔色が良い。
此処で国防軍や義勇軍の指揮を取っていたのは、私も想定していなかった、この場所にいるとも思っても居ないまさかの人物だった。
「この軍の指揮官は・・・・・紫音君!?」
「元造さん!?・・・義勇軍の指揮を此処で取られていたとは。」
司波元造、元は四葉元造であったが、隠居して深夜さんと同じ姓を持っていた。
本音は娘が嫁に行ったのに、病弱なのを理由に愛人作って別居している夫に対する嫌がらせだった。
かの事件以降、魔法力の低下があったものの、現在は最盛期並の実力を取り戻している為、沖縄義勇軍指揮にも打ってつけだったらしい。民間の魔法師100名近くと北部病院を拠点に防衛し続けていたところ、交戦地域への応援に地元警察の武装機動隊と国防軍部隊が合流した事で、国防軍の反攻拠点の一つとして戦い続けていたのだ。
そして、私たちの名護城跡地での戦闘も見えていたそうだが、何も出来ない事にイライラもあったらしい。出来るのは、より多くの敵戦力誘引。だが、ある時から来る予定の敵部隊すら名護城跡地方面に向かっていた為、撃って出て戦っていたそうだ。
国防軍の機甲部隊(61式機動戦車、79式装輪歩兵戦闘車を含む)の到着後からは拮抗状態となり、敵は直立戦車やトライ=ドロイドを前面に押し出して攻めるも、北部病院よりも後ろからの狙撃により真っ二つに爆散していたという。
この話に国防軍の士官が、その答えを知っていた。
「その攻撃は恐らく90式電磁砲戦車でしょう。配備数も少ないのですが、西部方面、特に沖縄には優先配備されていると、聞いたことがあります。戦車の射程外から狙撃するかのような砲撃ですので、直立戦車などデカブツは的のようなモノですよ。」
「共同開発のバリアス120mm高圧榴弾砲も有り得るぞ。90式の電磁砲と同じく発射速度も出る実弾だ。寧ろそっちの方が・・・。」
だそうだ。ただ、所在についてはノーコメントだった。どちらも最新の兵器らしい。鹵獲や撃破を避ける為、隠蔽工作して活動しているそう。
「達也は無事か?」
「ええ、少しメンタル的に思うところもあるようだけど、大丈夫そうよ。」
「だが、君は・・・。」
元造は私を見ながら口を濁した。左腕に掛けて流れた血の跡と肩に出来た傷は包帯で巻かれてあって非常に痛々しい恰好でもあった。それでも、戦い続けるのは偏に日本の為だった。
「元造さんの言いたい事も分かります。それは全てが終わってからに。とにかく、戦況を。ブレイブ!」
「はっ、現在の状況ですが、・・・・・・・・・・」
コマンダーブレイブから為された説明によれば、敵の大多数。
主に名護、本部、恩納、沖縄中部中頭郡西側一帯、沖縄南部の大半から敵は一掃され、増援で到着した国防軍の戦力が展開しつつあった。
また、各方面に展開した銀河連邦軍部隊の支援もあって、空港に到着した機甲部隊や装甲部隊はLAAT/cの能力をフル活用して戦車等の装備品を指定座標へ送り届けたりもしていた。だが、その状況下でもまだ必死の抵抗を見せているのが、恩納村と名護市の境にある名嘉真ビーチ周辺だった。この場から侵攻軍は機甲部隊等の本隊を上陸させていた為、一気呵成に圧倒的戦力差を埋められた挙句に各所で敗戦、全滅の報を聞いても徹底抗戦の構えでいた。その為、この周囲には海まで押し込めようと周辺の敵残党の撃破を終えた国防軍部隊が続々と集まりつつあった。また、基地防衛に残っていた部隊も友軍と合流した事で侵攻軍撃滅の為、出せる戦力をこの方面に回していた。
ただの侵攻軍であれば危機的状況に陥ったのは彼らだが、侵攻軍にはまだスターフリゲートなどの空中艦がまだ存在したからだ。
国防軍だけであったなら、空からの集中攻撃を受けて全滅も必至だっただろう。
だが、此処には銀河連邦軍宇宙艦隊もいるのだ。
スタークルーザーやスターフリゲートの接近を知らされた私は、コムリンクで艦隊に通信を送った。
「ツヴァイ提督、通信良いかな?」
『感度良好だ、どうしたかな?』
「名嘉真ビーチ周辺に国防軍と我が部隊が包囲の為、集結しつつあるが、これを叩くべく敵はスターフリゲートを主体とした艦隊を送ってきた。そちらの戦隊で蹴散らして貰えないかな?」
『お任せください、我が戦隊を以って全て海に叩き落としてやりましょう。』
「くれぐれも注意を。」
『ご安心を、九條将軍。単純な艦隊戦なら問題有りません。』
ツヴァイ提督の戦隊はヴェネター級スタークルーザー2隻とアークワイテンズ級ライトクルーザー3隻、ゴザンティ級ライトキャリー2隻の戦隊だ。火力もある戦隊だし、ミューニフィンセント級であっても太刀打ち可能だろう。
「ご武運を。」
通信が解除されるのを確認した後になって私の元に驚愕する報告が入って来た。
「恩納空挺基地が襲撃されただと!?」
「はっ、既に鎮圧済みだそうです。立華将軍のおかげで襲撃者は殺害されましたが、立華将軍から伝言です。」
「なんと?」
「シス卿襲来。以上です。」
「成る程、咲那が撃退したのね。分かった、ブレイブ。」
「はい。」
「恩納空挺基地に追加の2個バタリオンを向かわせて。基地の防衛を厚くして。」
「既に、3個バタリオンで警護態勢が。追加でウォーカー4機、ファイヤータンク6両の追加展開を指示しました。」
「良し。ならば、此方は此方の敵を片付けないとね。」
私は、名嘉真の方へ向かおうとしたが、達也も行くと言い出し、元造さんもそれに乗ったどころか、市内のゲリラを片付けた敏子姉と秋房さんの警察武装機動隊も鎮圧に協力すると言い出した。
話し合いの結果、父と秋房さんが北部病院を拠点として指揮を取る事となり、名嘉真方面へは私以外に達也と敏子姉、元造さんが加わったのだった。
この世界の警察の主要装備は所属毎に異なる。
地域警察、地域生活安全警察、交通警察・・・自動式拳銃、短機関銃
警備警察、組織犯罪対策・・・自動式拳銃、短機関銃、散弾銃、カービン銃、狙撃銃
緊急時に結成される武装警察隊は警察署にあるすべての火器の使用が許可されるため、所属が異なる地域警察等がカービン銃などを使用することも許される。但し平時では基本的に警察署長又は警察指揮官の許可無しでは携帯も発砲も許されない。(緊迫した状況等例外有り。)
魔法技術の発達と同時に巧妙化していく犯罪行為に警察も対応して言った結果だった。
元魔法師による犯罪行為で回転式拳銃しか持たなかった警察官らから殉職者を出した事件をきっかけに警察機構の重武装化が進んだとされている。
尚、対魔法師、対人に対処出来る警察機構の部隊はSAT(特殊急襲部隊)のみである。