剣士の帰還、ジェダイとなって調和を齎さんとす   作:アトコー

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今話においてマスコミに対する過激的批判があります。
あくまでこの小説内設定ですのでご考慮ください。
存在しない憲法、民法、刑法が出てきます。留意ください。
普通では有り得ない事も起き得るのがこの小説で改めてご理解ください。


それでは、遅くなりましたがどうぞ。


第19星 事後処理

 

沖縄県那覇市内におけるゲリラ並びに最後まで抵抗を続けていた侵攻軍残党の鎮圧により完全に戦闘は終結を迎えた。

追加のシスナイトに備えて前線指令部にブレイブと共に状況把握の為、残って対応していたがその気配すら無くなった。

咲那のところにシスナイトが来たのだから私のところにも来るだろうと思っていたのだが、杞憂に終わったようだった。

戦禍に見舞われた沖縄は、あちこちに戦闘の傷跡を残しながら防衛線は終わりを告げた。

 

放棄された戦車やウォーカーの回収の為、LAAT/cを使い、使えそうなウォーカーやタンクは修理に出して、そうでないものはジャンクとして本国送りとなった。それ以外にも破壊された民家や街については国防軍が対応してくれる事となったので、私たちは戦闘で倒れたトルーパーたちの回収を急いだ。

戦闘中や進撃に伴って後続部隊が回収した遺体の他、戦闘機隊のパイロットの遺体や機体回収は急いで行われた。国防軍は銀河連邦地上軍の動きに同調して作業する部隊とそうでない部隊に分かれていた。戦闘後に野次馬や報道陣が多く駆け付けてきたからだった。

国防軍兵士たちが寄せ付けないようにしていたが、空からはヘリが侵入し、捜索や回収の邪魔になっていた。

 

そんな最中に恐れていた事態も起きた。

遺体回収を行っていたガンシップに必要以上に近づいた報道ヘリがあったのだ。回収をしていたガンシップパイロットや搭乗員が気付かないまま接近した報道ヘリはプロペラでランチャーハッチを傷つけた挙句、回転するプロペラで回収作業をしていたトルーパーを引き裂いたのだ。

 

しかも運が悪い事にそれが生放送のお茶の間に流れた。

 

凄惨な状況が全国に知れ渡る事態となったのだ。

幸いにも、此方の非は無くガンシップも被弾してから即座にその場を離れ付近に緊急着陸した事により機体の損害は引き裂かれた部分のみであった。

だが、2名のトルーパーの死亡は連邦軍としては黙っていられない事だった。

 

即座に抗議の一報を入れるだけでなく、兵士2名を殺害した報道ヘリのパイロットを含む乗組員の引き渡しを軍として要請。

 

日本政府は、国の司法によって裁いていくとしたものの、これに対してマスタードゥークーが怒った。

 

「無関係なそいつらの所為で戦争でも無いのに殺された責任をどう取らせるのだ?我々に引き渡し銀河連邦司法局で処罰を受けさせるべきだ。それとも・・・」

 

端的に言えば、銀河連邦軍に代わって言った事だった。

引き渡しの為、連邦軍を代表する形でコマンダーコルトのショックトルーパー部隊が完全武装のLAATガンシップの小隊でわざわざその報道ヘリの乗組員が拘束された警察署を訪れるほどだったのだから。

 

 

だが、結果的に言えば引き渡しは実現しなかった。

理由は不明だが、関わった者全員が銀河連邦と日本国との関係を著しく損なわせる重大問題を引き起こした・・・・・・というのはまだ完全にその状況には行きついていないのだが、国側はどういう判断でどういう過程かは不明・・・・・で、全員が国家反逆罪で死刑判決を受けたのだ。それもスピード裁判で、被告らに反論の余地も与える事無く再審も行わず有無言わせずに死刑執行したというのだ。

それらすべてを日本政府が会見を開いて報道した事で、こちらは告訴という形で出していた要請を取り下げざるを得なかった。僅かたったの2週間の間の出来事だった。

 

 

 

反発し続けた報道機関に対しては戦闘地域に対する報道自粛命令が下っただけでなく、無視して報道を続けた会社に対しては報道そのものを禁止したという。そうでなくても日本中で連日その報道機関への批判は高まるばかりで、報道の自由だとどんなに叫んでも国民感情を逆撫でするようなものだった。

 

そうして起こるべくして起きた事件というわけでもないが、特殊放送法人放送局立て籠もり銃撃爆破事件だった。銀河連邦軍兵士2名が死亡してから1か月後の事だった。

 

東京にあるとある特殊放送法人に2台の無人のトラックが出入口と搬入口に猛スピードで突っ込み、どちらも入口で引っ掛かるも、積載していた爆発物により爆発が起き、出入口を警備していた警備員を含む8名が死亡、34名が重軽傷を負った。その爆破騒動に紛れて武装した民間人らが放送関係者を含む26名を人質に取っての立て籠もり事件へと変わって行った。銀河連邦は静観するだけであったが、入り組んだ施設内で計13名の武装した市民が取り囲んだ警察と銃撃戦を繰り広げた。特殊放送法人が商店街とも住宅街とも少し離れていた事、加えてやってきた野次馬や他の報道陣が一時武装した市民の標的となった(外周に集まった見物人の車両や報道陣の放送車両数台に銃弾が撃ち込まれた)事もあって、一般人への被害は無かった。

 

また、武装した市民の中に魔法が使える者が居た上、放送用機材が使える市民によってその放送局に保管されていた放送資料を含む機密文書等は全て爆破により燃やされ、データは抹消された。それらすべてがネット上の動画投稿サイトで生放送され、その放送局の過去50年分のデータは一切合切全て失われた事となった。加えて、その放送局が市民から徴取した受信料・・・つまりはお金の流れも公表され、多額の受信料の一部が複数の役員の懐に納まっていたり、支払者が死亡しており家族が支払わない状況で隣人に支払いを強要する等の組織的に受信料支払いを強行しているなどの事実も暴露され、株価は急速に下落していった。

警察が事態鎮圧するまでにほぼ全ての今まで国民はおろか政府にも公表していない裏金や未払い税金の事まで暴露に暴露された特殊放送法人放送局。武装した市民は、全員逮捕とはならなかった。施設内銃撃戦の末に8人が死亡。1人が人質ごと爆発し死亡(踏み込んだ警察によって判明。人質も全員死亡が確認された。)2人が警察に攻め込まれていないフロアにガソリンを蒔き、焼身自殺。2人が一酸化炭素中毒により死亡という最悪な結果となった。

 

 

 

その後も日本国内で魔法師、非魔法師(一般人)が絡む事件が勃発したがそれらも程なくして下火となった。

 

 

 

だが、日本国が受けた諸外国からの攻撃は沖縄だけでは済まなかった。

沖縄防衛戦から1週間も経たないうちに新ソビエト連邦による佐渡島、択捉島、国後島への3方面同時侵攻であった。

 

元より警戒していた日本国防軍は、沖縄戦の教訓から上陸される前に撃破する事(水際作戦)を優先していた。

その為、択捉島と北海道知床半島への上陸は阻止出来たが、想定以上の戦力を前に国後島、佐渡島に上陸を許してしまい、一部の町に被害が出た。

だが、迎撃態勢を整えた国防軍の防御陣形に事前偵察も無く突っ込んでいった新ソ連軍は、国防軍機甲部隊、機械化歩兵部隊、砲兵隊、魔法師部隊によって吹き飛ばされた。

佐渡島では十師族による義勇軍も出撃した為、被害が其処まで大きくならなかった。

では、国後島は?

 

これには国後島を含む北部方面軍の軍事事情が関係していた。

北部方面軍は、第2歩兵師団、第7機甲師団を含む計5師団で構成されていた。その内の第7機甲師団は戦車、自走砲を主軸とした機動力のある機械化打撃戦力を多数有している他、平素より対新ソ連の戦闘を想定した軍事訓練を実施していた事もあって、択捉島、国後島に配備されていた戦車部隊は対ソ戦を意識しており、東部方面軍戦車隊に並ぶ精強であった。

何がいいたいかというと、頑固な抵抗を排して上陸を無事果たした新ソ連軍は北部方面軍第11戦車連隊、第282歩兵大隊、286歩兵大隊の洗礼を浴びたのだ。上陸した新ソ連軍1個歩兵連隊は、道中の人が居なくなった村で物資を略奪中に急襲され、一人の生存者を出す事無く、全滅したのだった。誰一人として連絡の取れない事を不思議に思って後続部隊が確認しに行ったら全滅した先遣隊と包囲された後詰部隊という有様だったらしい。加えて、銀河連邦地上軍のLAAT/iに乗って(一時的に貸与して)現れた国防軍空挺部隊によって国後島での戦闘は、国防軍側に一切の被害を出さずに終結。その後、沖縄戦の事後処理を終えて駆け付けた国防海軍第7艦隊によって蹴散らされ、帰る船すら失った新ソ連侵攻軍は投降していき暫定司令部も降伏したのだった。(北部方面を担当していた第2護衛艦隊は択捉島沖海戦での戦闘で弾薬をかなり消耗し燃料弾薬補給の為下がっていた。)

 

佐渡島では、十師族の一条家当主率いる義勇軍が、国防軍の制止を振り切って押し進んだ結果、義勇軍が孤立し分断される事態となり、一条家の御曹司が危機的状況に陥るも、快進撃を続けた国防軍機械化歩兵部隊と臨時派兵された銀河連邦地上軍のLAATガンシップ隊と第424バタリオンの援護の末に救出されたという。

 

 

 

 

 

 

防衛戦が終わった後、後処理を任せて家族の元に戻った私だったけど、戻った別荘で説教が行われていた。

誰のか、それは・・・・・

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

自分の命を顧みず、魔法力を使い果たして死のうとしていた一人の女性に対してだった。

 

「穂波さん、分かっていると思うけど、貴女は私のガーディアンでもあるのよ。そのガーディアンが主を残して先に死ぬつもりだったとは・・・どういう了見なのかしら?」

 

「お、奥様・・・こ、そ、それは・・・・。」

 

「達也の為、というので50歩譲っても、残された者はどうするつもりだったのかしら?」

 

深夜さんと由香里母さんによる尋問のような説教を前に穂波さんはタジタジのようだけど、これに関しては私から擁護は出来ない。それは、話を聞いている義兄さん姉さん達も同様であり、父も元造さんも同様だった。達也は・・・諦めたような眼で見ているし深雪に至っては涙を流しながら咲那のお腹に顔を埋めて泣いていた。

って、うん。帰ってきたらこの状況って大分カオスだね。

 

「そろそろ、いい・・・かな?」

 

長引きそうだったので、ドアに寄り掛かりながらそう言うと始めて全員が私を認知した。

 

「紫音、帰ってきたか。」

 

「大丈夫なのか?軍の方も忙しいだろうに。」

 

「あっ、マスター。お疲れ様です。」

 

父と秋房義兄さんと咲那が反応してくれるが、咲那は抜け出せないようだった。

 

「まったく、余計な仕事を増やしてくれたよ。この国のマスコミとやらは。」

 

「それに関しては、何も言えんな。紫音が居なくなる前から、いやそれよりも悪化しているからな。」

 

「どうせ言ってくるぞ。自分たちを如何にして正当化して・・・。」

 

「正当化して、詫びを求めてきたら連邦軍がその放送局に大挙して訪れるだろうね。日本の警察で言う書類送検に似た対応になるだろうけど。」

 

面倒極まりない、新聞社や放送局に関しては全部マスターレヴィナスやマスタードゥークー任せになる。だけど、大丈夫かな?私が確認しただけでも、被害に遭った県民が記者や報道連中にマスタードゥークーが怒鳴り散らしているような場面にしか遭遇していないし、連中好き勝手に行動しているんだよね。

 

「はぁ~。まあいいや、何かあれば連絡してくるだろうし。母さん、何かご飯無い?」

 

「あらあら、まあ紫音は仕事をしてきた訳だし、何かあったかしら?果物でもいい?」

 

「うん、夕食前に何か食べれたらいいかな?」

 

そう言って、母さんはパイナップルを剥いて食べられるように用意してくれた。その間、母さんと避難中の状況とかを聞いたりしていたのだけど、咲那のおかげで不自由してなくて、怪我も無いそうだった。

だけど、いざ果物を食べよう、って時にコムリンクの通信が鳴った。

 

『お休みのところ、申し訳ありません。将軍。』

 

「どうかしたの?」

 

『はっ、それが・・・』

 

飛び込んできた情報は耳を疑う内容だった。

県内の報道機関による取材ならまだしも、戦闘終了直後だというのに、本土から来た報道陣があちこちで瓦礫の撤去作業や遺体収容作業等を妨害しているとの事だった。

おまけに・・・

 

『国防軍が?』

 

「はい、非殺傷であれば、と。」

 

避難所に設定している各所で報道陣による横暴な行動が頻発しており、中には避難民の為の食料を強奪するという事件が発生、それに対応した警察と軍がテレビ報道で前後状況を切り抜かれた状態で報道されるという事案が発生したというのだ。わざわざ呼んでも居ないのに、自分たちが食べる為とか言って勝手に食料品を持ち出し、中には避難して居なくなった民家の電気を勝手に使う新聞記者まで現れたというのだ。

この事態に、沖縄県知事が声明を発表し、被害に見舞われた県民の財産を脅かす行為を行う報道陣に対して厳しい処罰を要請、地元警察は即座に民家に侵入していた新聞記者らを住居侵入罪と窃盗罪で緊急逮捕。8名の記者を含むマスコミが警察署に連行された。

加えて、戦地となった市街地で作業妨害をする記者に対しては国から軍に対し、非殺傷制圧が命じられた。また、警察が注意、警告しても耳を傾けずいう事を聞かない輩に対しては以後の対応は無視とし、存在しない者として扱うという民法条文を持ち出し、この指示に従わない者が作業中に受けた散乱瓦礫等で負傷、または死亡しても、現地隊員、作業員らに罪は無いとしていた。これにマスゴミは強く反発していたが、この民法が策定されたに当たっては過去に起きたマスコミが引き起こした、マスコミ側は絶対に認めようとしない、マスコミ側による人災で大勢の無関係の人々がマスコミと一緒に死んだ阿蘇山噴火事件。

別命阿蘇火砕流事件と呼ばれるこの事件で、避難を拒み、避難した地元住民の住宅を勝手に使うなどした事から消防団が留守宅警備に居残る事態になった上、再三噴火の危険性があるからと避難を呼びかけたのに応じず、結果、64名の尊い命が失われた。

 

マスコミ側は亡くなった記者に関して美談で終わらせ、その他には言及しないようにとしていたが、巻き込まれて亡くなった消防団員、警察官、国防軍人、消防隊員、気象庁職員らの遺族による集団訴訟を起こされ、最高裁判所まで判決内容を不服として上告するも、最高裁判所の判決結果は前の高等裁判所が出した判決で提示された賠償金額の5倍を支払うよう命じられた。

また、判決を不服とし慰謝料を含む賠償金を支払わない場合、即刻各報道機関の放送、販売を禁止とし、報道機関のあらゆる機材、家具等を賠償金に当てる等差し押さえを司法的強行すると盛り込まれたらしいが、詳しい内容はその判例を開示して見てみないと分からない。ただ、テレビ報道されていた部分だけで見るとそんな感じの内容で報道されていた。

 

これに対して当時の報道機関会長らが不服そうにした結果、脅迫文や偽装爆弾を送付される被害だけでなく、防犯カメラに映らない箇所からの火炎瓶の投擲や、発散系魔法によるいやがらせも相次いだ。これには警察が動いて捜査を行ったが、進展する内容は無かったという。

 

結果、関わったマスコミ全社が多額の賠償金をそれぞれの遺族に支払ったが、国民の批判的な声は収まらず、株価の暴落や購買額の減収などが相次いだだけでなく、アリーナ等の広告収入も、アリーナ等オーナー側が表示を拒否した事により、広告収入も入らず、複数の地方放送局が大手他社に吸収・合併させられたらしい。

 

また、この事件以降に法改正を急ぎ、緊急時における、避難を拒む者、指示に従わない者を無理に避難させる必要が無く、また緊急避難が必要な地域での犯罪行為を行った者についてはその者が所属する組織が罰則を支払うものとする文言が盛り込まれた。そして以降、避難に従わなかった者を強制退去させなくていい事に加え、災害時の救助作業中における妨害行為に対しては、妨害行為を行う者を暴徒とし、即時鎮圧出来るようにもなった。

但し、殺傷させることを禁じている為、非殺傷での鎮圧が望ましい・・・という事で最初に戻るわけだけど、国防軍はゴム弾とショットガン等を供与するとしていた。

 

『如何しますか?』

 

「スタンモードでの対応を許可する。国防軍や消防、警察、救急と共にタスクフォースを結成し、妨害行為を行う全ての者を即時排除して。また、気絶させた者はその場に放置してよし。」

 

『よろしいのですか?』

 

「救護義務、連行義務なんて無いよ。我々が行うのはあくまで被災地域での復興作業の手助けだ。初期の戦闘に巻き込まれて亡くなった一般人も多いだろうけど、なるべく全員家族の元に帰してあげたい。其処は分かる?」

 

『ええ、同感です。・・・了解しました。後は、緊急の用以外はレヴィナス将軍に仰ごうかと。』

 

「ええ、そうして頂戴。とはいえ、一応現場では向こうの最高指揮官の指揮下に入って行動して。」

 

会話内容は全部聞かれてしまっているが、この家族内なら問題は無い。殆どがそういうのに関わりがある職に就いている、若しくは就いていたからだ。

先の侵攻戦でも阿蘇事件と似たような事案が起きた・・・・・・というのも、父が指揮しに行った場所でやはりと言うべきか、新聞記者が侵攻軍を撮影しに行くから護衛を出せという無理難題を告げていたらしい。

全く学んでないと、父も元造さんも憤慨していた。

その記者は、その後に護衛を得られなかった腹いせか、それとも元々その目的か、沖縄支社の他の報道員らを連れて勝手に行ってしまったらしい。

押収したカメラから、彼らがどうやって殺されたのかが映っていたという。

 

「ドロイドコマンドーですね。この素早い動きは。」

 

「随分と動きのいい、バトルドロイドだが・・・・・」

 

「これに見つかったとは、運が無かったのでしょうね。私でも数が多いと手を焼きますから。」

 

「紫音でも手を焼くなら一般人に太刀打ちなど、到底出来ないでしょうね。」

 

「恐ろしく早い上、ブラスターを失くしても・・・何だ近接刀か?これで攻撃してくるわけか。全部映像記録にはあったが、馬鹿な奴らだな。」

 

因みに、達也と深雪は咲那と一緒に別室に移動していた。内容が詳しくもあまり2人はまだ知らない方がいい情報だからだ。

 

「・・・・・・・・・・・ですが・・・本当に無事で良かった紫音。」

 

まあ、結局は母さんを心配させていた事には変わりないのは分かっていた。

帰ってきたばかりの娘が戦場に飛び出していくのだから、気が気でないのは当然だろうし、私も悪い事をしたなぁって思っているから目一杯甘えることにした。

母さんの膝の上に頭を預けながらも、これからの話になった。

 

「今回の危機に銀河連邦がかなり掩護してくれたわけだが、見返りは何になるのだ?」

 

「見返りなんてないよ。」

 

「紫音、なら銀河連邦最高議長はどう考えているんだ?」

 

秋房さんと元造さんはその点が気になるようだった。

確かに、今回の防衛戦でこちらも相当数の地上戦力にクルーザーを出して、空の上で艦隊戦を繰り広げたから、大小の損傷を受けた艦も少なからずある。それらに対する見返りというのは・・・・・はっきり言って考えていないが正解だった。それ以前に・・・

 

「そもそも、この惑星に戻る前までコルサントとかの遠い銀河の彼方の星系で戦争をしていたんだよ。漸く終わった戦争に私の為に派兵を許してくれたどころか、喜々して支援を表明する惑星国家や組織が多かったわけだよ。」

 

「・・・・・いや、なんで?」

 

そりゃあそうなるだろうけど、一般人視点なら。

 

「そりゃあ、私が関わったからね。主に調停だけど、重要人物警護だったり、指名手配犯確保だったり、様々だよ。だけど、地道に積み重ねて勝ち得た信頼と信用で、今回の防衛戦や傘下加盟等が成功したとも言えるから・・・・・意外と凄いんだよね。」

 

「なんだそりゃ?」

 

実際、なんだそりゃ?ってなる内容だとは思う。

だけど、私の周りの友人のような関係にある元老院議員らは皆何かしらの恩義を感じているからか、出来る事は無いかと問い合わせて来たり何か送ったり、兵器工廠のある会社(クワット社やロザナ社、インコム社等)だと新兵器の試作機を送って何回か実戦を経て軍に正式採用って事もあった。

現状、軍の新兵器に当たるものはほぼ全て私の受け持つ部隊が対応し、導入に一役買った形になっていた。

その内で一番大きい兵器となると、ヴォルター級ヘヴィクルーザーだろう。

ヴェネター級と同じような形状をしたこのスタークルーザーは、ヴェネター級と違って隆起した2つの艦橋が一つに纏められて、司令塔としての役割を一括した形になっていた。そして、ヘヴィクルーザーと言うだけあって、ヴェネター級にあった背面前方部の半分以上を占めた広大な格納庫は8連装のターボレーザータレットを7基搭載し、重武装化を計っている。その為、ヘヴィクルーザーという通称だが、実際はバトルクルーザー扱いでもあった。しかし、生産量がヴェネター級よりもまだ新規故少ない事と、ヴェネター級よりも搭載機タイプが特殊作戦機となっている事もあり、運用はジェダイクルーザーや艦隊旗艦程度に留まっている。

集中配備されているのは、九條が率いるバトル・グループだけであった。通常1隻から2隻だが、この派遣艦隊には12隻、更に追加で10隻以上増える予定であるという。

 

こういう事情も含めて話すと、色んな交友関係を持った事に困惑する父。

 

まあ、そう思われても仕方ないのかもしれない。知らない間に自分の娘が何処かの国の国家元首と複数の大臣や議員らと仲良くなっていたって知ったら驚愕することだろうし、困惑するだろう。

ただ、まあ私の場合は色々程度が違うからどうなのかって思うけど、その辺りはまた後日という話にはなった。

 

 

 

 

 

沖縄防衛戦が終わって1週間後に銀河連邦の正式な議長代理人としてベイル・オーガナ副議長を乗せたカンサラー級クルーザーが羽田国際空港に到着した。

厳重な警備の元、迎えられたオーガナ副議長は名代であると同時に日本国が加盟した事を祝った。テレビでは報道されていないが、私の事も言及していたらしく、私の故郷の危機とあらば銀河連邦の加盟国家は喜んで支援するだろう、と述べたらしい。

 

それからというのも、貿易として何が適切かを大高首相とオーガナ議員が日本全国を練り歩き、直接見て考え、日本各地の加工食品(農産物を輸出したかったが、鮮度などの問題を解決出来ない為、今回は保留となった)や特産品を輸出する代わりに銀河連邦は、リパルサークラフトの技術・・・一般用スピーダー等を輸入する方針で一先ず決まった。

また、武器に関してはスタン用のブラスターライフル(警察用)としてDC-15SPを弾薬と共に30丁、武装を取り外したポリス・ガンシップ4機が先行供与された。

ポリス・ガンシップとは、銀河連邦でコルサント保安部隊やコルサントガードが主に使用している保安用ガンシップであった。

捜索・追跡に加え人員輸送にも長けており、日本の警察が使うヘリコプターよりも静音性があり、兵員ベイから一度に8人の人員を展開させることも可能だった。ホイスト降下す

必要も無く接舷出来る上、速度もヘリコプターよりも早い為、寧ろパイロットは慣れる事を優先した程だった。

その他に日本の宇宙開発促進に、武装が外された中古のゴザンティ・クルーザー3隻を譲渡。パイロット育成の為の教官等を含めたバックアップや修理等を無償で引き渡したのだ。

新品で無いのは、新品の多くが武装型貨物船として多くの貿易商や賞金稼ぎに渡っており、連邦で手配するには直ぐに引き渡せるものが中古品しか無かったという背景があった。

しかし、その中古も武装面を取り外し、完全に物資人員輸送目的に置き換えた上、地球と宇宙空間を交互に移動する為のエンジンや装甲等を改良して引き渡していた。だが、何れも日本の宇宙開発事業団からすれば新システム、新兵器と言うようなものである為、クルーザーの慣熟を急いでいた。

 

そうして、第一回目の交流は一先ず無事に終了した。

 

 




現実に起きた事件と類似点があるかと思いますがフィクションですので悪しからず。





此処からは自論なのですが無視してくれてもいいです。

戦争痕にせよ、災害痕にせよ、救出作業に手を貸す報道員は僅かだとか、殆どが好き勝手に報道して相手の心情も考えない質問をして、切り取って、取り上げて報道する。そんな放送姿勢をするのははっきり言って日本ぐらいなのでは?と疑いたくなる程酷いと考えます。
そして、本当に必要な場面で邪魔をしたり、好き勝手に誰も居なくなった民家を我が物で使う報道員、新聞記者は犯罪者として取り締まるべきだと思うのですよね。その瞬間に、なのにどうしてか逮捕したって聞かないし厳重注意程度で済ませようとする警察も警察だと思います。私が知らないだけでしっかり取り締まっているのかもしれませんが。
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