バッファの力で、シンフォギア世界を無双するぜ! 作:リュウ・セイ
「──ハッ!?ここはどこ?俺はだーれ?……紫牛尾だ!バカヤロー!」
って、一人で漫才している場合じゃねぇ!
なんか懐かしい夢を見た気がするが、気のせいだな。うん、きっと気のせいだ!
それはそうと、ここはどこだ?
「ここは保健室だよ。紫牛尾君……」
俺が周囲を見渡していると、白衣を着た少年が俺にそう言った。
「ッ、テメエは!?昨日の赤ジャージのガキ!?」
「誰が
「……」
ガキに少年って言われると、スゲェ違和感を感じるな……。
「……それはそうと、顎の方は大丈夫か?」
「?顎?……っ!?」
い、痛え!何でこんなに痛いんだ?
などと思っていると、直前の記憶が蘇った。
あー、そうだ。推しのクリスに数学を教えてもらうために、しつこく付き纏ったんだ……。
これはその時の傷だな、うん。
「……その様子だと、殴った人物に心当たりがあるんだね?」
「ああ。言うて100%、こっちが悪いし、これは……なんて言うか、正当防衛?的な感じで殴られた
内心はめちゃくちゃ気にしてるが、まぁ、しつこく付き纏った俺が悪いし、大人しく、自力で数学を勉強するか……できるかはわからないけど、やらないよりはマシだろう。
そう言えば。
「今、何時だ?」
「?午後5時だけど、それがどうかしたの?」
「なっ!?もう夕方じゃねぇか!」
マジか。俺、どんだけ寝てたんだ!?
まぁ、昨日、色々あったし、挙げ句の果てに推しに殴られたら、そりゃあ、こうなるか……。
「って、感心している場合じゃねぇ!急いで帰らねえと!」
「その前に、まずはその傷を治すのが先だ!まぁ、治すと言っても、軽く傷薬を塗って、絆創膏を貼るだけだけどね」
「何で先に済ませてねぇんだ!?俺が気絶している間に!?」
「何でって?僕が部屋に入ったのはついさっきだ!それで入った途端、君が目を覚まして、一人漫才を始めたからビックリして声をかけたんだ!……つまり、君が悪い!」
「なっ!?そんな……理不尽だ!」
「理不尽で結構!」
「開き直りやがった!?」
「はいはい。顎見せて。薬塗って、絆創膏を貼ってすぐ済むから、少しじっとする!」
そう言われて、俺は半ば強引にベッドの上に座らされた。
その後、俺の顎に傷薬を塗り、絆創膏を貼り、「うん。これで良し。もう帰って良いよ」と言われて、立ち上がり、保健室の窓を開けようとした。
──その時、俺はこの小さくて、自称、成人している少年の名前を聞いていないことを思い出し、振り返った。
「そう言えば、アンタの名前は?」
「?ああ、そう言えば、まだ名乗っていなかったね……」
わざとらしく、名乗るの忘れていたかのように、小さい年上の少年は静かに、こう宣言した。
「──僕の名前は『
そう言って、少年、もとい、勝奇はまるで握手を求めるかのように、俺に手を差し出した。
いや、聞いたのは名前だけなんだが……まぁ、良いや。
「悪いが、アンタのその手は取れない。これは俺の勘だが、アンタは危険だ。アルカノイズやオートスコアラーと同じぐらいに。アンタは信用できない」
「……そうか。それは断念だ。だけど、年長者として、これだけは言っておく」
俺の耳元に勝奇は顔を近づき、小さな声で
「今は一人でできていても、いつか、一人ではできなくなる。そうなった時、困るのは君だよ。仮面ライダーバッファ……」
「ッ、テメエ……!」
気付けば、俺は勝奇の胸ぐらを掴み、殴りかかろうとしていた──
──その時だ。
コンコン、と扉の向こうからロックがかかった。
「ッ!?」
俺は驚き、咄嗟に勝奇に殴りかかった拳を止めた。
「すみませーん。火野宮先生に呼ばれた
扉の向こうから声が響き、俺がどうするか考えてる中、勝奇は両手を上げて、俺にこう言った。
「おっと。お客さんだ。どうする?このままやるかい?僕は別に構わないけど、困るのは君だよ?それに、君もこの後、忙しいんだろ?だったら、さっさと帰った方が身の為じゃない?」
「……クソッ!失礼しましたッ!」
俺はそう言って、雑に扉を開けて、保健室を後にした。
少年の名前は火野宮勝奇です!
名前の由来は勝機の「勝」と奇跡の「奇」をたして、勝奇です!
因みに、苗字の火野宮は……特に深い意味はありません!