バッファの力で、シンフォギア世界を無双するぜ!   作:リュウ・セイ

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牛16:推しと正式に友達になりましたッ!

 

 

 

 ダパーンとガリィが撤退した後、オレは変身を解除し、クリスもオレに合わせて武装を解除した。

 

「……退()いたな」

「そうだな……それよりも牛尾」

「わーてるよ。クリスが言いたいこと。ただ、ここで言うのは色々とマズイだろ?」

「……それもそうだな」

 

 軽い会話……いや、確認と言った所か?とりあえず、クリスと会話をした後、オレ達は黙り込んだ。

 

 数分、いや、数秒、沈黙が続いたが、先にクリスが口が開いた。

 

「なぁ、一つ、聞いて良いか?」

「……難しい質問じゃなければ答えてやる」

 

 少し間を置いて、そう答えると、クリスは鼻で笑った。なんで?面白い要素、どこかあった?

 

「偉そうだな……」

「え?」

「否、何でもない……いつから何だ?」

「……?何が?」

 

 何でもない。と、言いつつも、質問してくるクリスの対応に、オレは思わず、首を傾げ、クリスに問いかけた。

 

「いつから、戦ってきたんだ?」

「……2年前かな。コイツを使うようになってから、かれこれ2年は経ったな。ただ……」

「?ただ?何だ?」

「ああいう連中と戦うようになったのは、割と最近だな……」

「……そうか」

 

 複雑そうな顔をクリス(推し)を見て、オレはふっと、クリス(推し)の人物像を思い出した。

 

 確か、クリスの両親は戦闘中に亡くなって、その後、色々あってフィーネと出会って、敵として響達の前に現れて、ぶつかり合いながらも、最終的に、響達と和解して仲間になったんだよな……。

 

 んで、今のクリスの表情は多分、その辺絡みなんだろうけど……。

 

 そう思ったオレは再度、クリスの表情を伺った。

 

「……」

「……」

 

 うん。こんな時にアレだが、正直言って、クリスの困った顔がすごく可愛い。抱きしめて、慰めてやりたい。が、男のオレにはそんなことができず、仮に女として生まれても、多分、色々やらかして、ぶっ飛ばされる気がするな。うん。絶対にそうだ。間違いない。これは確実にそうなるな。

 

 う〜ん、どうしたものか……。

 

「……何も聞かないのか?」

「……は?」

 

 何を言ってるんだ?このクリス(推し)は?

 

「いや、だから!あたしの方は何も聞かないのか!」

「何故に怒り口調!?」

 

 そして、何故オレはクリス(推し)に怒鳴られてるんだ!?理不尽だろ!?

 

「ッ、うっせえ!ただ間を置くのが長すぎて、落ち着かないから、あたしから聞いてるんだ!良いから、さっさと答えやがれ!」

「そんな怒り口調で言われても、すぐには答えられるか!?少しは考えさせろ!」

 

 たく、人が色々と心配して考えてるのに、何故か急に怒り出すな、このクリスは……。

 

 と言うか、最近、よくクリス(推し)と喧嘩してるな、オレ。

 少しは自重したいが、クリスの表情を楽しみたいから、ついついからかっちゃうんだよな……。

 

 まぁ、それが(ツンデレとしての)彼女の良さの一つだから、仕方がないけど……オレじゃなかったら、多分、押し倒されて、怒鳴り返されて、それから……。

 

 そこまで考えた後、オレはハッとなり、すぐに思考を停止させ、先程、クリスに言われたことを思い出し、考えた。

 

「……誰にだって、秘密がある。隠したいことが沢山ある。オレもそうだし、クリスもそうだろ?」

「は?急に何を言って……と言うか、よくそんな恥ずかしいことが言えるな?」

「そっちが先に話をふったんだろうが!」

 

 オマケに、クリス(推し)に指摘されるまで、気にしてなかったが、今になって、恥ずかしくなってきた!

 

 そう思ったオレは深い溜め息を吐き、先程の言葉の続きを話した。

 

「……オレが言いたいのは、オレの知ってるクリスはすぐに怒鳴って、暴力を振るって、数学を教えてくれないクリスだ」

「……お前、まだその話、引きずってたのか?」

 

 当たり前だろ?こんなの一生引きずってやるよ?

 何なら、今後、就職する時に、持ちネタとして、出してやるからな?

 

 そう思ったオレは「それから……」と、少し間を置いて、言葉を続ける。

 

「ちょっと寂しがり屋で、根は優しいヤツで、歌が上手くて、何だかんだで、気を遣えるクラスメイトだ」

「……!?」

 

 最後にクリス(推し)の顔に近づいて、そう言うと、クリスは顔を真っ赤にして、驚き、目を逸らした。

 

 うん。可愛い。この可愛さのために転生したかいがあったってもんだ。

 

「……そこはさ、友達……じゃないのかよ?」

「え……?」

 

 不意を突かれたオレは変な声が出て、思わず驚いてしまった。

 

 オレとクリスが、友達……?

 

 ふっとオレはこれまでの……転生してから、2年間の間を振り返った。

 

 この2年間、何もなかったが、クリスがクラスメイトになってから、毎日が楽しかった。正直に言って、原作に関わるタイミングを完全に逃したオレは、このまま、ダラダラ過ごそうと思った。

 

 けど、それは違った。そう思ったオレは不意に、笑っていた。

 

「……何ニヤニヤしてるんだよ?気持ち悪いぞ?」

「……フッ、悪い。顔に出てたか?」

 

 クリス(推し)の顔を見て満足したオレは、笑いながらクリスから離れ、背中を向けたまま、オレはクリスにこう言った。

 

「……友達だよ。これまでも、これからも……オレ達は“友達”だ」

「……!?」

 

 最後に顔だけ振り返って、クリスに言うと、クリスは今までより顔を真っ赤にした。

 

 うん。可愛い。お持ち帰りしたい。

 

 

 

「──そろそろ、良いかしら?」

 

「「──ッ!?」」

 

 突然、オレ達に声をかけた女性、マリア・カデンツァヴナ・イヴの存在にオレ達は揃って驚いてしまった。

 何故此処に?と思ったが、去り際に、ガリィが増援って言ってた。

 

「……アナタ、彼女とは仲が良いみたいだけど、此処からは大人の話よ?わかってるわね?」

「……」

 

 ものすごい、殺気を感じた。まるで戦場を駆け抜けた歴戦の戦士のような、兎に角、今までより、殺気を感じた。

 

 

 

 ──さーて、ここからが正念場だなッ……!

 

 

 

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