バッファの力で、シンフォギア世界を無双するぜ!   作:リュウ・セイ

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今回、いつもより話が長いので、時間がある時に読むことを推奨します。


牛17:ヒロイン達の活動拠点に連れてこられて、色々な話をしました。

 

 

 

 ──あれから数分。いや、数時間ぐらいが経過した。

 

 クリスと一緒に、ガリィとダパーンを撤退に追いやったオレ達は突然現れた超絶美人なお姉さん、マリア・カデンツァヴナ・イヴが現れ、オレは彼女達の活動拠点、『特異災害対策機動部二課』、通称、『S.O.N.G.』に連れてこられている。

 

 それにしても、この名前、呼びにくいな……。

 ヨシッ!今後は二課って呼ぼう!うん!そうしよう!

 

 そんなアホなことを考えながらも、オレはクリスとマリアに挟まれながら、二課の司令室に到着した。

 

 尚、何故かオレは手錠をかけられている。何故に?

 

「マリア・カデンツァヴナ・イヴ、並びに雪音クリス、民間協力者と共に只今帰還しました」

「うむ、ご苦労……彼が例の協力者だね?」

「はい……」

「「……」」

 

 マリアが返事を返すと、オレとクリスは揃って黙り込み、この組織の司令官である『風鳴(かざなり)弦十郎(げんじゅうろう)』がオレの前に立った。

 

「手荒な真似をしてすまない。こちらにも色々と事情があってだな……」

「いえ、それは問題ないんですが……」

 

 申し訳無さそうに言う弦十郎さんに対して、オレは問題ないと答えると、弦十郎さんは満面の笑顔をとる。

 

「そうか!それなら良かった!ああ、自己紹介が遅れたな。俺はこの特異災害対策機動部二課の司令官を勤める風鳴弦十郎だ」

「……紫牛尾です。クリスと同じ学園に通うクラスメイトで、ついさっき、友達になりました!」

「?そうなのか?クリスくん?」

「!?おま、その一文、今必要ないだろ!?」

 

 必要です。オレにとっては、クリスが初めての女友達なので……。

 

「……それで司令、彼をどうしますか?」

「その前に、この手錠を外しやがれぇ!!」

「ああ、すまない。マリアくん、彼の手錠を外してもらえるか?」

「良いのですか?」

 

 うわぁ、何か露骨に嫌な顔されてる。これ、ぜってぇ前になんかあったやつなパターンじゃん。

 

 そう思ったオレはクリスに助けを求めようと、目を動かし、彼女に視点を向けると、目が合ったクリスは深い溜め息を吐いた。何で?

 

「心配ねえよ。そいつはこの間のアホみたいに暴れて逃げたりしねえよ。もし、暴れて逃げたりするようなら、あたしのイチイバルで、コイツの体のどこかを撃ち抜いてやるよ?」

 

 え?何それ?怖い。一種の脅しですか?だとしたら、タチが悪いぞクリス?

 いくらクリス推しなオレでも、そんなの了承するわけないだろ?

 なーんて、そんなことはないぜ!寧ろ、ウェルカム!カモーン!だぜ!

 

「──ッ!?」

「?どうかしたの?クリス?」

「い、いや、何でもない(何だ?急に寒気が……疲れてるのか?あたし?)」

「そう?それなら良いけど……それで司令。彼の手錠、本当に外して構わないの?」

「ああ、構わない。マリアくん、彼の手錠を外してやってくれ」

「……わかりました。変な気を起こさないでね?」

 

 変な気って何だ?オレがそんなこと、できるわけないだろ?

 

 脳裏でそう思いながらも、マリアさんは渋々と言った表情で、オレの手錠を外してくれた。

 

 ふぅー、やっと楽になれた。これで気がれなく話ができるぜ……。

 

「……」

 

 ……それはそうと、さっきから推しのクリスからすげぇ睨まれてるんだけど、何で?

 

 オレ、なんかやらかした?

 

 そう思っている中、不意に、二課の司令官、弦十郎さんがオレに声をかける。

 

「それで牛尾君。君にいくつか質問しても良いか?」

「……はい。答えられる範囲で良いなら答えます」

「ありがとう。ではまず、君は彼女達をどこまで知っているのか?」

 

 モニター越しに映るガリィを含むオートスコアラー4人とキャロル、そして、ダパーンに変身した白石優斗の映像を見せながら、オレに質問する。

 

 アイツ、オレと出会う前からキャロルと一緒に活動していたのか?

 

「……数日前に青服の子と会って、その時に大量のノイズを出されて戦いました。それからですね。アイツらと会ったのは……」

 

 ダパーンこと、白石優斗の映像を観た後、司令官である弦十郎さんに素早く、そう答えた。

 

「……なるほど。その時、響くんに会っているか?仮面を着けた牛みたいな人と一緒に戦った、と聞いているんだが……」

「……会いましたね。バッチリ」

「!?牛尾、お前、アイツと会っていたのか!?」

「あ、ああ。ただその時はバッファに変身してたし、素顔は見せてないけど……」

「そ、そうか。それなら良かった……」

「……(なるほど。そういう関係ね……)」

 

 突然、胸ぐらを掴むクリスに、オレは動揺し、その時の事情を簡単に説明すると、クリスは納得したかのように、手を放した。

 

 一体どうしたんだ?最近、こういうことが多い気がする……。

 それはそうと、マリアさん。さっきからニヤニヤしてますが、何ですか?そのにやけ顔は?

 

「……では次に。バッファとは、あの姿の名前か?」

「はい。仮面ライダーバッファ。それがあの姿の名前であり、このゾンビバックルを使うと、ゾンビフォームというパワー形態になって、専用武器、ゾンビブレイカーというチェーンソー型の武器が使えます」

 

 ゾンビバックルを見せながら、二課の皆に説明すると、なるほど、と言った表情で納得した。

 

「なるほど……それは君がつけた名前か?」

「……いいえ、違います」

 

 少し間を置いて、オレは否定し、ゾンビバックルを引っ込め、今度はデザイアドライバーを取り出し、その中央にあるIDコアを指差した。

 

「このベルトの真ん中にあるマーク、IDコアと言って、これを触れた時に、自然と頭に名前が浮かんだんです。多分、元々あった名前だと思います……」

「……なるほど。他にはあるのか?その……ゾンビバックルのようなものは?」

「……オレが持ってるのはこれともう一つあります。後、さっき戦ったダパーン……パンダみたいな白黒の仮面ライダーにも、オレが持ってるものとは別の物を二つ持っていました」

「なるほど。君の説明を聞く限り、そのバックルにはかなりの種類があるようだな……」

「……」

 

 流石だな。この短期間で、そこまでわかるとはな。司令官だけのことはある。

 

 一瞬、疑われた時はヒヤッとしたが、何とかやり過ごせそうだな……。

 

「……最後に君以外の仮面ライダーはいるか?」

「……確信はないが、一人だけ、心当たりがある」

「ほう?それは誰かね?」

「……その前に、オレからも質問して良いか?さっきから、こっちばかり質問攻めされて不公平だろ?」

「……それもそうだな。ただし、一つだけだぞ?」

「フッ、十分だ。アンタは……オレ達、仮面ライダーをどうするつもりだ?」

『!?』

 

 オレの言葉に一同は驚くも、唯一、弦十郎さんだけ、微動だに驚かなかった。

 

「……それはどういう意味かね?」

「そのままの意味だ。って言ってもわからないだろうから、簡単に言うと、ノイズを倒すための“道具”として扱うのか?」

「!?牛尾、お前、何を言って……!?」

「そうよ!司令はそのような人ではないわ!」

 

 オレの言葉に、クリスとマリアが驚き、オレは二人にこう言った。

 

「二人はそうじゃないかもしれない。だが、オレは違う。仮面ライダーになった以上、人々を守る覚悟……責任がある!そのために!命をかける覚悟!命を捨てる覚悟もある!」

「「……ッ!?」」

 

 オレの言葉に二人は圧倒され、黙り込み、オレは再度、弦十郎に視線を向ける。

 

「……アンタにはそれがあるのか?風鳴司令!」

「……君が言いたいことはわかった。紫牛尾くん。だが……俺を甘く見るなッ!」

「──ッ!?」

 

 その言葉に、弦十郎の強い気迫に、オレは圧倒され、足が下がってしまった。

 

「俺は大人だ!大人は子供を守るのが仕事だ!だが、大人でも、どうしようもならないことがあるッ!特にノイズに関しては彼女達の力を借りなければならない!その戦いを見る度……俺はやるせない気持ちでいっぱいだ!」

「司令……」

「おっさん……」

 

 弦十郎の言葉に二人は自分達が心配されていたことに気づく。

 

 まぁ、マリアさんは大人だし、心配するのは筋違いだが、あえてそこは突っ込まないでおこう。

 

「できることなら、この拳で彼女達を助けられるなら、いや、彼女達のかわりに戦えるなら、そうしたい!だが、それができない!それなら、できないなら、俺達、大人ができることで、彼女達を支えたい!」

「……そうかよ」

 

 それを聞いたオレは深い溜め息を吐いた。

 

 良かった。アンタがオレの知っている風鳴弦十郎で、本当に良かった……。

 

「それを聞いて安心した。アンタは信用できる」

「……そうか。それなら良かった。ではこちらの質問に答えてくれるか?」

「悪いがそれは答えられない。あくまでも可能性の話だ。それにオレの目でちゃんと確かめたい。それまで待ってもらえるか?」

「……わかった。君の意志を尊重しよう」

「あんがとよ。風鳴司令官……」

 

 そう言って、オレは手を差し出し、それを見た弦十郎さんは手を出して握手を交わした。

 

 数分、握手を交わした後、お互いに手を放し、弦十郎さんから、ある提案をされた。

 

「……ところでものは相談なんだが、我々の部隊に入ってくれるか?勿論、ただとは言わない。君のことは我々以外、他言無用にするつもりだ。どうだろう?」

「それは良いけど……オレから一つ、頼みを聞いてもらえるか?」

「ん?何かね?」

「……」

 

 これから先、激しい戦いが待っている。今までみたいに、普通に暮らせない。キャロルとの戦いもあるが、何より、その先が一番厄介だ。

 何より、オレが望む安全、安心な二度目の人生(2nd Life)ができないかもしれない。

 

 まぁ、それはもう諦めているが……それはそれとして、今、オレが優先すべきことは……。

 

 考えに考え抜いた結果、オレは弦十郎さんにある提案をした。

 

 

 

 それは──

 

 

 

「──家が欲しいです。一軒家、とかじゃなくて、一人暮らしができる家が欲しいです」

『!?』

 

 その言葉に、弦十郎さんやクリス、マリアを含む二課のメンバー全員がその場で驚いた顔をした。

 

 

 

 さーて、ここからが大変な日々になってくるな……。

 

 

 

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