バッファの力で、シンフォギア世界を無双するぜ! 作:リュウ・セイ
「──という訳でクリス!チョコください!お願いします!!!」
「唐突だな!?」
「仕方ねえだろ!最近、オレの出番減ってるし、全然活躍してないし、無双もしてない……色々と溜まってるんだよッ!!!」
「色々とメタいな!?ってか、そんなにメタ発言して大丈夫なのか……?」
──大丈夫。
「だってよ!!」
「問題大有りだッ!!」
「別に良いだろー?減るもんじゃないんだからよー」
「
「あべしっ!」
バシン!と。効果音が鳴り、牛尾はクリスのビンタを喰らい、その場に倒れた。
それを見たクリスは牛尾を置いて、どこかに行ってしまった。
「──ってな訳で、どうしたら
「……いや、ビンタされた段階で、もうダメでしょ?諦めなさい」
「そんなー!?」
あの後、牛尾は勝奇の家に訪れ、彼の家の中に入ると、なんと、机の上に、大量のチョコレートが置かれていた。
その中には、勝奇の推しにして、この世界の主人公、立花響からチョコを貰っている。
それを見た牛尾は、勝奇から、
だが、勝奇の返答はこの通り。牛尾の行動がとても呆れており、勝奇はクリスからチョコを貰うのを諦めろ、と、牛尾にはっきりと言う。
その返答に、牛尾は
転生して、
「そんなの、あんまりだァァァッー!!!」
「五月蝿い!部屋から出ろ!筋トレの邪魔だッ!!」
「ジャフン!」
野良猫を追い出すかのように、勝奇は牛尾を部屋から追い出した。
「あー、チョコ欲しい……推しからチョコを貰いたいよー……」
あの後。牛尾は街中をブラブラし、公園のベンチに腰掛け、ふっと、空を眺めると、そう口走る。
「ん?牛尾……?」
それをたまたま見かけた優斗は、あまりにも落ち込んでいる牛尾を見て、どうしたんだろうと、疑問に思い、牛尾に近づき、問いかける。
「どうしたんだよ?牛尾?」
「あー、優斗か……実はよー」
声をかけた優斗に、牛尾は今まで起きたことを説明する。
それを聞いた優斗「あー、なるほどな」と、一言言った後、少し間を置いて、牛尾にこう言った。
「いや、それはお前が悪い」
「やっぱ、そうだよな……オレが悪いよなぁ……」
ハァー、と、深い溜め息を吐く。
それを見た優斗は重傷だな、と同時に、少しめんどくさいと感じた。
……いや、めんどくさがらないでくれ。少しは牛尾君を慰めてやってくれ。
「……なー、牛尾」
「?なんだよ?優斗?」
「こんなことで諦められるのか?お前は?」
「いや、だってよー……」
「泣くなッ!男なら前を向け!そして、好きな女には押し倒せ!」
「……は?」
な、何を言っているのだ?
「いいか?引いてダメなら、押し倒せ!それでもダメなら……さらに押し倒せ!」
「……えっと、具体的には、どうやって?」
「そんなの決まっているだろ?」
そう言って、優斗は牛尾に耳打ちする。
「は!?」
それを聞いた牛尾は顔を真っ赤にして驚き、ベンチから立ち上がる。
しょ、正気か!?
いや、だいたい!チョコを貰うために、その……ソレはダメだろ!?
というか、そんなことして、大丈夫なのか?
「大丈夫!良い感じに作者が誤魔化して、チョコを貰えるはずだ!」
「メタいな!ってか、今回、色々とメタすぎるだろ!?」
「今更か!それでどうする?牛尾?」
「う……う〜ん……」
色々と考えたが、優斗の案が良いかもしれない。けど……。
「さ、流石に押し倒すのは、そのー……」
「大丈夫だ。最初からソレができれば、誰も苦労しない。故にソレは最後の手段。だから、ダメ元でもう一回頼んでみろ!それでダメなら、最後の手段を使え!」
「……わかった!オレ、もう一度、クリスにチョコを貰えないか、頼んでみる!」
「ああ!その意気だ!頑張れよ!」
「おう!頑張ってくるぜ!」
そう言って、牛尾はもう一度、クリスの元に向かった。
「さて、オレもキャロルの元に向かうか……」
──ダダダダッ!と、階段を登る音が鳴り、そのままクリスの部屋の扉の前に立ち、牛尾は勢いよく、扉を開けた。
「邪魔するぜー!クリス!」
「邪魔するなら帰りやがれ!」
「悪いが、チョコを貰うまで帰らないぜ!」
「そう言うと思って、準備してある!」
「……え?」
意外な返答に牛尾は足を止める。
そして、推しの──否、クリスの手からは牛の顔をしたチョコレートがあった。
「ア……アァ……ありがとうございます!!!」
あまりの嬉しさに、牛尾はクリスが作った牛型のチョコレートを一口で食べ終えたのだ。
という訳で、牛尾君は無事にクリスからチョコを貰いました。めでたしめでたし。