バッファの力で、シンフォギア世界を無双するぜ! 作:リュウ・セイ
「お願いしますっ!!!雪音さん!!!俺に数学を教えてくださいっ!!!」
「……お断りだ!」
推しのクリスに断れた!お断りされた!けど、俺はめげないぞ!引き下がらないぞ!
「そこをなんとか、お願いします!!!雪音さん!!!」
「い・や・だ!!大体、遅刻したアンタが悪い!よって、私はアンタに数学を教えない!ついでに、テストの範囲も教えない!」
「そ、それだけはどうかご勘弁をぉぉっー!!!」
「し・ら・な・い!!」
そう言って、俺の元から去っていく推し、雪音クリス。
去り際に「フン!」と言っていた気がする。怒る所もまた可愛いなぁ……。
いや、そうじゃない!!ここで推しに逃げられたら、俺の学園生活が終わる!!
──時は数時間前に遡る。
あの後、赤ジャージの少年と一緒に学園に入った俺はこの学園に入って、初めて遅刻をし、自分のクラスに入ると授業が始まっていた。
そこまではまだ良い。遅刻をする分は。いや、良くはないけど……。
ただ、その時の担当の先生が悪かった。そう、この学園で、俺が最も苦手な先生で、俺の一番、苦手な科目、数学の担当の先生だったのが悪かった。
そして、その苦手な先生から、こんなことを言われた。
「紫。お前、ついに学園に遅れて来るようになったか……そこまでオレの授業が嫌いか?ええ?」
「いや、違う!今回は普通に寝坊しただけだ!別に先生が嫌いなわけじゃない!数学は苦手だけど……」
「ほー?そっかそっか。よーく理解した。お前が数学が大の苦手ってことがな……!」
「何でだ!?苦手は苦手だが、大の苦手!までは言ってないだろ!?俺はただ数学の数式が苦手で、訳がわからないだけで……」
「言い訳は無用!今週の土曜日、学園に来い!そこでお前に数学の素晴らしさを教えてやる!具体的には3時間ぐらい、オレとマンツーマンで数学の授業をした後、1時間の数学のテストを受けてもらう!」
「はぁぁ!?」
り、理不尽すぎる!?
流石に苦手な相手とは言え、苦手な科目を4時間もやる根性は俺にはないぞ!?
そう思って、俺は苦手な先生に全力で抗議した結果、明後日の数学のテストで目標点数を半分以上取れたら、なしにしてくれる、と、
──そして、現在に至る。
だが、結果はご覧の通り。俺は推しの雪音クリスにフラれた。
否、告白してないし、フラれた訳ではないが……なんか文字おかしくね?
「って、そうじゃねえぇ!!一人で漫才している場合じゃねえぇ!!頼む!!雪音さん!!逃げないでくれ!!俺に数学を教えてくれぇぇー!!」
後ろ姿で去っていく推しの雪音クリスを俺は追いかける。
ようやく、推しの肩を触れようとした瞬間、彼女は振り返った。
そして──
「フンッ!」
「あべし!?」
──ボクシングのパンチ技の一つ、アッパーカットのような体勢で、彼女は俺の顎に拳を打ちかまし、俺はそのまま吹っ飛ばされ、地面に倒れた。
「……う……良い、パンチだったぜ……ガクッ」
推しに殴られて、俺、幸せ者だ……。
そんなアホみたいな思考の中、俺はそのまま意識を手放した。
描いているうちに、自分が読んでいても、今回の話は過去一番に面白いと感じました(自画自賛)
読者の皆さんはどうでしょう?