迷い人と星の子   作:ポテチバタースキー

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お気に入り始め、皆様読んでいただきありがとうございます。
と、とりあえず、出来上がったところまでを投稿……という事で。
で、では、どうぞ。






第16―②話:ワークショップ1回目「赤ちゃんプレイ」 1/28更新

 

 

 

 

 

「それでは最初に、僕が少し見本を見せます」

 

 カミキ君は、パイプ椅子と正面から向き合う形で床に座り、「こほんっ」と咳払いを1つ挟んだ。

 いよいよ――。

 

「まぁま、まぁま」

 

 四つん這いになったカミキ君は、ハイハイし始めた。

 覚束(おぼつか)ない手の動かし方や、|平時のイケメンボイスとは違う幼く舌足らずな声、そして無垢(むく)であどけない表情――それら全てが真に迫っている。

 流石、役者だわ。カミキ君も警戒対象であるのにもかかわらず、素直に感心してしまった。

 おばさん3人衆をチラリと見れば、完全にママさん状態。『ヒカルちゃ~ん♡』と、母性マシマシな猫撫で声を上げていても可笑(おか)しく無い程に鼻息が荒い。恐い。

 カミキ君の赤ちゃんプレイは続く。

 

「まぁま……? まぁま……っ。ひっ、ひっ、……んぁあ゙あああ!! んぁあ゙あああ!!」

 

 椅子の座面に両手を乗せて、背(もた)れを凝視していたベイビー・ヒカルちゃんは、顔をくしゃくしゃにして泣きだしてしまった。彼の涙が、ポロポロと座面に(したた)り落ちていく。

 イマジナリーまぁまが離れていってしまったのかもしれない。

 そのベイビー・ヒカルちゃんを見て、アイは(あご)に手を当てて再び考え事に(ふけ)っている一方、おばさん3人衆は「何て酷い母親なの!? ヒカルちゃんを見捨てるなんてっ!! 私達で引き取りましょう!!」(など)と、険しい顔つきでパイプ椅子を(にら)み、陰口を叩いていた。

 おばさん方、ワークショップへ何しに来たんです……?

 何でイマジナリーまぁまが見えているんです……?

 それはともかくとして。

 ヒカルちゃんが急に泣き止んだ。

 

「――とまぁ、こんな感じです。声や動作を心持ち大きめにするのがポイントですね。実際にやってみると、縮こまった声になったりするので」

 

 立ち上がったカミキ君は、振り返りながらそう言った。

 ハンカチで目元を(ぬぐ)う仕草といい、その後の(さわ)やかな笑みといい、何でこんなに絵になるんだろうね……。

 鼻に棒突っ込んでドジョウすくい踊っても、キラキラ輝いてそう。

 

「では、次は皆さんの番です。陸路(りくじ)君とアイさんは30分ずつ交代でやるという事で」

「そ、それじゃあ……。アイ、どっちが先に親役をやる?」

「う〰〰ん……そうだなぁ……。シスイ君が先で。ユナ婆お先~♪

 

 アイは一度、視線を宙へ向けてから返答した。そして、自身の長い髪を手早く結い、お団子ヘアへ。

 アイのご機嫌が回復しつつあるようで何よりだ。最後の方、何と言ったのか聞き取れなかったけど。

 

「分かった。じゃあ、……早速やるか。周りの人達もやり始めてるし」

「んっ」

 

 俺達のグループのみならず他のグループの人達も、赤ちゃんプレイ(ガチ)を既に開始していた。

 稽古(けいこ)場の至る所から『オギャアオギャア』が湧出している。

 ……野太いオギャアオギャアや、甲高いオギャアオギャア、(しわが)れたオギャアオギャア。

 まともに聞けば正気を削られて地獄、その姿を目にすれば居たたまれなくなり、これまた地獄、といった様相だ。

 一刻も早く演技に没入して、この地獄から抜け出さなくては……!

 

「こほんっ! 始めるよ?」

「ああ、俺も準備OKだ」

 

 俺とアイは床に膝をついて、少し距離を取って向き合う。

 椅子は後ろに下げてある。邪魔だからな。

 

「ぱぱぁ、ぱぱぁ」

 

 遂に始まった。

 彼女の声は、いつもよりも甘く丸みを帯びた声で、如何(いか)にも赤ちゃんらしい声だった。

 『赤ちゃん時代のアイなら、こんな声だろうな』とイメージさせるだけのクオリティーが確かにあったのだ。

 

「よぉーしよしよし、アイちゃーん。パパですよ~。おいでー」

 

 俺もパパになる。

 前世の父がやっていたようにすれば良い(はず)だ。

 四つん這いのアイに向けて両腕を広げる。

 

「ぱぁぱ、ぱぁぱ」

「ハイハイ出来て偉いねー! もうちょっとだよ~」

「ぱぱぁ、ぱぱぁ、……ひっ、ひっ、うぇぇ……」

 

 順調にハイハイしていたベイビー・アイちゃんは突然止まり、顔を(ゆが)めてぐずりだした。

 

「ああっ! アイちゃーん、よく頑張ったね~」

 

 俺はアイちゃんへ慌てて駆け寄り、彼女の前で胡座(あぐら)をかく。

 すると、ぐずっていたアイちゃんは何処(どこ)へやら。

 太陽みたいに(まぶ)しい笑顔を浮かべて、抱きついてきたではないか。

 自然と(ほお)が緩んでいくのを感じる。

 

「ぱぱぁ~」

「はぁーい。パパと抱っこしようね~」

 

 流石(さすが)に、ベイビー・アイちゃんを抱き上げる事は出来ない。セクハラになり得る上、体勢に無理がある。

 それ故、アイちゃんがコアラのような体勢を取るまで、のんびり待った。

 

「んぅ……むふぅ」

 

 ジャストフィット。

 ハイハイで少しずつ俺の体をよじ登っていき、無事コアラなベイビー・アイちゃんとなったのだ。俺も彼女の背中に両手を回す。

 ……2つの柔らかいものが、ぎゅっぎゅっと胸板に押しつけられている事を意識してはいけない。

 娘を性的に意識するパパなんて、(ただ)の鬼畜外道。必要なものは、全てを包み込む慈愛のみ。

 

「んふっ」

「アイちゃんは頑張り屋さんだね~」

 

 アイちゃんの背中を優しくトン、トン、と叩き、それと並行して自分の上半身を前後にゆっくり揺らす。

 アイちゃんの揺り(かご)作戦だ。

 赤ちゃんの頃のユナには好評だったようで、直ぐに寝入っていたっけ。

 

「んみゅ、ばぶー!」

「俺の髪の毛で遊びたいのかなー?」

「だぁー!」

「いっ、痛たたた! 引っ張る力、強い!」

「だぁだー!」

「ま、前髪禿()げちゃう! 今、ブチッて! ブチブチッて音したからぁ!!」

 

 アイちゃんはアグレッシブに遊びたいみたいで、手綱を握るかの(ごと)く俺の前髪を(つか)んで離さなかった。

 それからも、アイちゃんに頬を突っつかれたり顔をペチペチされたりしつつ、暫くアイちゃんをあやしていると、アイちゃんの反応が段々鈍くなってきて……。

 

「んぅ……ぱぁ、ぱぁ……」

「……アイちゃん?」

「……むにゃ」

 

 アイちゃんは俺の首筋に顔を(うず)めて、おねむしてしまった。

 

 

 

 

※※※※

 

 

 

 

「いやぁ、ちょっと失敗しちゃったねー。気持ち良くて、ついつい寝ちゃったよー」

 

 彼女の耳元で何度か呼び掛けると、アイが目を覚ました。

 幸いにも周囲のオギャアオギャアの影響でバレていない。

 カミキ君はといえば、おばさん3人衆の1人に何やらアドバイスしている。

 

「そろそろ交代の時間だから、次は俺が子ども役になるけど……良いか?」

「良いよーっ。ふふっ」

 

 そう言って、アイは俺から離れて最初の位置に戻った。ホクホクした顔つきを見るに、パパな俺は及第点を貰えたようだ。

 さて、次は俺の番……。

 四つん這いになって……。

 

「ま、ままぁ……っ」

 

 いけない、第一声から失敗した。中途半端になった。気負っていたつもりは無かったのだが……。

 

「シスイ君、顔が(あか)くなってるけど、恥ずかしがってるの?」

「うっ……」

性癖(好み)を知られたりしてるのに?」

「……その、何と言うか、精神年齢的な事と外で赤ちゃんになる事への抵抗が、思っていた以上に強くある感じでさ」

「ふぅ〰〰ん。まぁ、慣れれば良いんじゃないかな? ほらっ、おいでっ!」

 

 両手を広げ、聖母様の笑みで迎えようとしているアイ。

 ああっ、何てバブみ!

 まだ中学3年生なのに!

 何でこんなに俺を魅了するの!?

 ……もう考えるのを止めよう。

 外で……とか、精神年齢オッサンなのに……とか、後で悶死(もんし)しそう……とか。

 今この時だけはアイのベイビーになるのだ――!

 

「ままぁ!」

「よちよち、ハイハイ凄い勢いでちたね〰〰」

「だぁ!」

 

 アイに衝突する直前でストップし、アイと視線が(から)み合う。

 

「シスイくーん、おむつ交換の時間でちゅよ~」

「ぶぶっ!?」

「おねんねの姿勢ちまちょうね~」

「お゙、おぎゃぁああ!!」

「よいしょっと」

 

 手足をバタつかせて抵抗するも呆気(あっけ)なく引っ繰り返され、おむつ交換の体勢へ。俺のベルトにアイの手が掛かった。

 ……アイさん、演技だという事を忘れてない?

 

「……いけないいけない。外だもんね」

「ふぇぇ……」

「よちよち、我慢ちまちたね~。お尻きれいきれいちまちたよ~」

「だ、だぁ……」

 

 訂正、赤ちゃんになり切るのは俺にとってハードルが高かったようだ。

 赤ちゃん役とはいえ、ガチ失○扱いは中々(こた)えるわ……。

 

「あれれー? 顔赤いままでちゅねー。シスイくーん、お熱あるのかなー?」

「だぁだ」

「抱っこちまちゅよ~」

「ばぶぅ」

 

 アイは持ち前の謎怪力で、仰向けに寝っ転がっている俺の体を、あっさりと抱き(かか)えた。

 一応、俺からも動いて、シュールに見えないようカモフラージュしておく。

 

「……アイの(もも)の上に乗ってるけど、俺、重くない?」

「大丈夫だよー。……シスイくーん、お熱計りまちゅね~」

 

 俺の(ひたい)にアイのおでこがコツンと当たる。

 必然、鼻と鼻がつきそうな距離にアイの顔が――。

 

「目を()らした照れ屋さんには、コチョコチョ~!」

「ば、ぶぁあああ!?」

 

 脇(くすぐ)らないでぇ!

 身を(よじ)っても逃げられないのぉ……!

 

「あひ、ひひひ!!」

「シスイ君の弱点はっけーんっ」

「だ、だぁあははは!!」

「……ちょっとやり過ぎたかなー?」

「ば、……ば、ばぶぅぁ……」

 

 息も絶え絶えで、だらーんとしてしまう。

 

「お乳の時間は稽古場(ここ)じゃ嫌だからぁ……、ママとお遊びちまちょ~」

「だぁ……ばぶっ!?」

「どうしたのかなー?」

「ふ、ふぇぇ……」

 

 俺は見なかった。見なかったのだ。

 自身の長い黒髪を全て前に垂らした、猫背なユナの姿なんて……。

 その隙間(すきま)から(のぞ)く血走った1対の万華鏡写輪眼なんて……。

 その視線が俺とアイをガッチリロックオンしている事なんて……。

 ……ワークショップ終わったら、俺、肉体四散コースかなぁ。封印されちゃうのかなぁ。

 

「……シスイくーん、彼処(あそこ)に居るオバサンは頭が可笑(おか)しいストーカーでちゅからねー。ずっと無視でちゅよー」

 

 1度振り返ってユナを見たアイは、そのままママを続行した。

 アイがユナを横恋慕する敵とみなしているのは、その気持ちも含めて十分理解しているつもりだ。

 ただ、大噴火直前のユナをアフターフォロー無しにするのは絶対に不味(まず)い。後々何が起こるのか考えたら……。

 

「だ、だぁだ」

「……横に首振るなんて。……ママの言う事を聞けないのかなぁ? いつから、そんな悪い子になったのかなぁ?」

「ぴぇっ、……んぎゃぁあああ!! んぎゃぁあああ!!」

 

 アイに凄まれた結果、進退(きわ)まった俺は泣かざるを得なかった。

 赤ちゃんらしいだろう?

 ……もうキャパシティオーバーなのだ。

 ほぉ~ら、懊悩(おうのう)が温かい液体となって目から(あふ)れてくる。大氾濫(はんらん)だぞ。

 

「シスイくーん、泣いて誤魔化(ごまか)そうとしているの、分かってるんだからねー?」

「んぎゃぁあああ!! んぎゃぁあああ!!」

「シスイくーん?」

「んぎゃぁあああ!! んぎゃぁあああ!!」

 

 感心したようなカミキ君の顔が少し見えたけど、知った事か。

 何度考えても、時間をかけてユナが自身の感情と折り合いをつける以外、円満な解決策は存在しない。

 それはつまり、薄氷の上を歩いているような現状を今後も維持する事でもある。

 ……器用なメンタルイケメン男子なら、角を立てず華麗に乗り切るのだろうが、俺には余りにも難しいのだ。

 

「……もうっ」

 

 溜め息1つ()いて、アイは俺の尻をトントンしてくれる。

 ああっ、アイママは何て心が広いのっ!

 優柔不断、二股ゲスチ○野郎と受け取られても仕方無いのに――!

 

「ふふふっ、……これからの事、楽しみにしてるからね?」

「んぎゃっ……ば、ばぶぅ?」

「バーター? って言うんだっけ? 優しいシスイ君の事だから、私がシスイ君に望んでいる事、全部してくれるよねー? 今のも上乗せでしてくれるんだよねー? ねー?」

「んくっ……だ、だぁ……」

 

 ゴクリと生唾を飲んでしまった。

 底知れない激しい感情を(にじ)ませたアイの笑顔に、()えなく気圧(けお)されたのだ。

 ……首が回らない多重債務者の気持ちが、今なら分かる気がする。勿論、これは俺の責任なんだけども。

 そこで、横合いから声を掛けられた。姫川さんだ。

 

支翠(しすい)君、さっきの号泣は凄く良かったわ。赤ちゃんらしさが出てて」

 

 他のグループを巡回し終えた彼女は、俺達のグループの所まで来ていた。どうもグループ内では俺達が最後らしい。

 

「ばぶぅ!! あっ、……あ、ありがとうございます。……何と言いますか、赤ちゃんのような体勢でお目汚しして申し訳無いです」

「ふふっ、気にしないで。カミキ君から話は聞いたわ。アイさんの強い希望があったのでしょう?」

「ええ、まぁ……そうですね」

「アイさんに大事に想われているのね?」

 

 姫川さんは、俺を抱っこしたままのアイへ視線を向ける。

 

「シスイ君に手出ししないでくださいね? シスイ君は、私の専属マネージャーで付き人ですから」

()()しないわよ? 既婚者ですもの。けど、……もし私が未婚で貴方達と同世代だったら、アプローチしたかもね? 支翠君、紳士で優しそうだから」

「……」

「ふふふっ、冗談よ冗談。アイさん、そんな恐い顔しないで?」

「……」

「怒らせちゃったかしら……。ごめんなさいね? (はた)から見てて、ずっとイチャイチャしているものだから、少し(からか)いたくなっただけなの」

 

 (まゆ)を八の字にして申し訳無さそうな姫川さん。

 俺としては、あくまで付き人レベルのつもりだったのだが……。

 知らず知らずのうちに、気が緩んでいたのかもしれない。

 感情が()げ落ちた表情のまま沈黙しているアイに代わって、俺は言葉を返した。

 

「そのように見えてました?」

「ええ、バッチリ。……お節介になるけどね、芸能界で長くやるつもりなら、もう少し抑えた方が良いと思うわ」

「いえいえ、お節介だなんて事は無いですよ。ご忠告痛み入ります。ありがとうございます」

「さっきもそうだけど、礼儀正しいのね。感心しちゃうわ」

「最低限のマナーですから」

 

 公の場で敬語を使わないなんて、言うまでも無くナンセンスだ。

 加えて、少しでも俺達への心象をアップするためでもある。

 旦那がアレじゃあ、後で何を吹聴するか分からないし。

 

「それが出来ない人も案外居たりするものよ。大人でもね。……それじゃあ、そろそろ金田一さんの所へ戻るわね。残りの時間も頑張ってね?」

 

 そう言い残して、姫川さんは身を(ひるがえ)し去っていった。

 会話が聞こえないであろう距離になったタイミングで、アイが俺の耳元へ唇を寄せてくる。

 

「私、あの人嫌い。女狐だよ、あの人」

「その話は後でな。稽古場(ここ)では不味(まず)い」

 

 誰かに聞かれたら面倒な事になる。

 

「むぅ……」

「多分、言ってた通りなんだろうけどな。そういう気持ちになるのは分かるよ」

「シスイ君も同じ?」

「ああ。俺もされたら、間違い無く同じ気持ちになる」

 

 交際関係を公に出来ない状況とはいえ、交際相手に色目を使うような事を言われたら不愉快に思うのは当然だ。

 アイの場合、ユナに続いて2人目だから、尚の事そう思うに違いない。

 ……ユナへのお礼には、アイにも同伴して貰うか。その方がアイのストレスは少なくなるだろうから。

 ただ、そうなると今度はユナが……。

 ユナへのお礼の一件、軟着陸できたら良いなぁ……。

 

「ふぅ〰〰ん、シスイ君も同じなんだぁ」

「そりゃな」

「ちょっと気分が良くなったかも。……シスイ君、続きやろ?」

「俺が赤ちゃん……?」

「うん。だって時間残ってるし」

 

 俺の耳元から顔を離したアイは、腕時計を見せてくる。

 ……残り15分もあるのかぁ。そっかぁ。

 

「ば、ばぶぅ……」

「また最初に戻ってるよー」

「……完全に素に戻っちゃったわ」

「それじゃあ、……またおむつ交換だねっ」

「えっ!?」

「よーちよちよち、いっぱい出してスッキリちまちたね〰〰」

「んぎゃぁ……っ!」

 

 おむつ交換2回目からリスタートして終了の声が掛かるまで、俺は何とか赤ちゃん役を全うした。

 大人として大事なものを(いく)つも失った気がするが、得るものも確かにあったと思う。

 姫川さんに「ばぶぅ!!」と返事してしまった黒歴史とか、『今後のワークショップでも、こういうのやるのかなぁ……』みたいな先行きへの不安とかな。

 (いず)れにしても、帰りのご挨拶(あいさつ)を済ませて以降に起こるであろう世知辛い現実――色恋な修羅場を考えると、気が重たくなるのだ。

 

 

 

 

 







2024.2/11 項目整理のため、あとがきを削除しました。
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