200:バカテスリュウガ
凄いスムーズに射撃できるね
201:金カブト
殆どプロの動きだな
これもAIの効果なのか?
202:名無しのアマゾン
そう
というかプロの動きそのものだ
だってこれ、プロの動きをAIに学ばせたんだからな
203:幽霊列車
どういうこと?
204:名無しのアマゾン
言葉通り
プロの人にセンサを付けた状態で射撃をしてもらい、ソレをAIにラーニングさせる
で、AIがその動きを参考にしてサポートしてくれる
勿論、体格や身長とかに違いがあるからそこも修正してくれる
205:人形技師の王蛇
便利だな
射撃以外にも登録ているのか?
206:名無しのアマゾン
勿論
エージェントたちの動きは出来るだけ多く登録している
207:名無しのアマゾン
ただ、逆を言えばそれ以外は使えない
登録されてる動きと若干違う程度でも無理やり感が出るし、全くない動きなら最悪AIが邪魔する
この柔軟性の無さが改善点だな
208:人形技師の王蛇
成程、流石にそこまで融通利かないか
209:バカテスリュウガ
でも十分な成果じゃない?
登録している動きはすごくスムーズだ
弾の装填なんてすっごく早くてプロと遜色ないよ?
210:金カブト
CQCの構えや動きもプロ級だったな
やってたのか?
211:名無しのアマゾン
いや、CQCなんてやったことない
コレもプロの人の動きをラーニングしたもの
212:アイドルバロン
ソレを完全に再現してるのか
すげえな。これ一つあったら即席で新兵を使いものに出来る
213:名無しのアマゾン
いや、駄目だ
ただ登録してる動きが出来ればいいってもんじゃない
イレギュラーも対処できるようになるのが理想だ
214:名無しのアマゾン
ソレに機体自体にも改善点がある
215:名無しのアマゾン
パワーと耐久力は十分
むしろ過剰なまである
だから少し削って他に回したい
216:名無しのアマゾン
削った分は動きの柔軟性や複雑性に回したい
もっと人間に近い動きをして、もっと多くの状況に対応できるようにする
217:名無しのアマゾン
今のスーツはまだ未完成だ
まだまだ足りない
これからどんどん改良を重ねて行こうと思う
218:バカテスリュウガ
そっか
じゃあ頑張って!
219:バカテスリュウガ
あ、でも気になったの一つ良い?
なんでさっき逃げたの?
220:名無しのアマゾン
さっき?……ああ、猿のBOWに囲まれたときか
221:金カブト
あの猿、他のBOWと比べて強かったな
確か名前はエリミネーターだっけ?
俺も前世ではゲームであいつに苦労させられた
222:バカテスリュウガ
確かにアイツ厄介だよね
素早いしタフだし攻撃力もあるし群れるから
痕映像で見た限りじゃ的が比較的小さいから余計に狙いにくい
けど、イクサなら十分に勝てたと思うよ?
223:人形技師の王蛇
え、どうやって?
224:バカテスリュウガ
例えば猿を盾にする、狭い路地に誘導してショットガンで蹴散らしつつフォトンブレイクを打ち込む、あとは壁を破壊してそこから逃げて敵を誘導して狙い撃つって事も出来そうだ
225:バカテスリュウガ
やりようはいくらでもあった
だから逃げる必要なんて無かったと思うけど
226:名無しのアマゾン
バカテスリュウガさんの言う通りだ
別に銃が当たらなくてもやりようはあった
けど、AIが無理だと判断したから逃げた
227:人形技師の王蛇
ああ成程、そこが融通が利かない点という事か
228:名無しのアマゾン
そういう事
だから次は任務や戦いの中でAIが学ぶような仕様にしたい
229:名無しのアマゾン
敵の特性や弱点を学び、そのデータを元に戦略を立て、イレギュラーが起きたらソレを学んでバージョンアップ出来る仕様にな
230:幽霊列車
ソレは確かに大事だね
戦ってる際中にそんなパパッと戦略立てたり情報の整理なんて出来ない
231:アイドルバロン
俺らやバイオの主人公は自分でしてるが、普通は出来ないからな
だからさっきのUSSはすぐに全滅したわけだし
232:バカテスリュウガ
けどそこまでAIだよりってのも無理だとソレはソレで部隊の柔軟性に無理が出るよ?
あくまでAIはサポートで人間が主体に戦うべきだと僕は思う
全部AI任せなら人間じゃなくてロボットでいいし
233:名無しのアマゾン
そうだな
ソレも帰ったら会議で話し合うか
234:名無しのアマゾン
後あれだな
この研究所の謎解き要素も入れるべきか?
235:人形技師の王蛇
ああ、それか……
236:アイドルバロン
バイオではお馴染みなんだけどな……
237:名無しのアマゾン
ここに来るまで皆に攻略法教えてもらってダンジョンみたいな謎解きしているけど、これも学ばせるべき?
238:バカテスリュウガ
念のためとっておいたいいと思う
実際に必要になったし
239:名無しのアマゾン
そうだなそうしとく
240:名無しのアマゾン
とまあ、今はいい感じにデータが集まってる
イクサの性能や限界も分かったし、実際に戦ってどうなるかもわかった
後はソレを参考に色々と改善したいと思う
まあ実際にやるのは俺じゃないんだけど
241:金カブト
ちょwww最後www
242:人形技師の王蛇
締めるならかっこつけろよwww
243:名無しのアマゾン
じゃ、俺はそろそろ脱出するわ
244:バカテスリュウガ
頑張れ~
研究所の最深部にあるコントロールルーム。
イクサはメインコンピューターを操作して研究所の自爆装置を作動させようとしていた。
操作に必要な点はAIと予め持ってきたハッキングツールがやってくれる。よって素人の彼でも特に時間をかけることなくメインコンピュータを操作出来た。
「よし、行くか」
自爆装置が作動。
警告音がうるさい程に鳴り響き、脱出を促す。
起爆時間は三十分後。その間にこの研究所から出て行かなくては。
この研究所に用はない。
イクサの実験データは十分集めた。
アンブレラの悪事の証拠も出来る限り収集した。
後はこの実験場ごとBOWやTウイルスを殲滅すれば憂いは無くなる。
「(しかしタイラントはいなかったか)」
若干の安心と同時に不満を感じるイクサ。
本来のバイオハザード0なら、プロトタイラントとの戦闘があるらしいが、そもそもこの研究所はタイラントの研究をしていない。よってタイラントと遭遇す事はなかった。
ソレ自体は仕方ないし、何よりイクサの戦力を考えたらありがたいことだ。
イクサはBOW最高傑作と戦うにはだま未完成である。
正直、今のイクサではタイラントと戦って勝てるかどうかはかなり怪しい。フォトンブレイクも聞くかどうか微妙だ。
そんな不確実な現状でリスクを負うわけにはいかない。
「けど戦ってみたかったな…」
残念そうに呟くイクサ。
己の命を脅かす敵を倒す悦びを。
しかし今回の仕事はデータの収集と回収。強敵を打ち倒す事ではない。
自身の趣味を優先して折角集めたデータを持って帰れませんでしたなんてことは万が一でもあってはならないのだ。
「(ま、考えても仕方ないか)」
思考を打ち切るイクサ。
そもそもタイラントはいなかったのだ。
無いものを考えたとことで無意味だと結論付けてコントロールルームから出ていく。
地図にはリフターで外へ出られるとある。よってソコへ目指す。
その瞬間だった。
「!?」
突然、妙な気配を感じた
強大な気配。しかしその中には幾つもの小さな気配が蠢いている。
この気配をイクサは……いや、彼の中の彼は知っている。
「(あのヒルの化け物か!)」
この施設内で何度か戦い、その度に屠ったヒルの集合体。
しかしソレとはまた違う。おそらくは……。
「アイツらの本体か!」
気づくと同時、天井を破壊して気配の源が現れた。
ヒルの集合体と似た姿、しかしより大きく、より複雑な姿。
間違いない、コイツがヒル共の親玉……女王ヒルだ。
「シャア!」
女王ヒルが全身の触手を伸ばす。
全ての触手の内側には鉤爪状になった吸盤があり、触手の先端部は棘状になっている。更に棘の先端からは液体が滴り、垂れた床から煙が上がった。
本来より攻撃的な機能とデザイン。ソレだけ女王ヒルはイクサを脅威とみなしていた。
「ック!」
無数の触手を避けるイクサ。
超合金の装甲に酸は効かない。だというのに鎧から煙が上がり、徐々にだがダメージを受けていった。
ダメージは鎧だけではない。カーボン素材であるインナーも同様である。
「(ウソだろ!? あらゆる耐久テストをクリアしたコイツが!? どんな成分してんだ!?・・・いや、人のこと言えないか)」
敵の強大な毒攻撃に一瞬冷静さを無くしかけたが、すぐさま取り戻して戦闘を続ける。
敵は自身を殺す力を持っている。今は大丈夫だがこのままでは何れ鎧を溶かされてしまうだろう。
そして何よりも、研究所の自爆装置が動いているのだ。あまり時間はかけられない。
よってここは短時間で決着をつけねばなならない。
「(クソ、アラート画面がうるさい。集中できねえ!)」
敵の攻撃を避ける中、イクサのメット内部で様々な情報が交錯する。
未知の敵にAIが混乱しているのだ。
こうなったらサポートは期待できない。自身の判断で解決する。
【イ・ク・シ・イ・ド】
触手を避けながら敵に接近。懐に飛び込みながらイクサナックルを起動。右拳に装備し、チャージしたソレを敵に叩き込んだ。
親玉とはいえ同種に十分な効果を発揮したフォトンブレイク。おそらくこの敵にも有効の筈。そう思われたが……。
「何!?」
なんと、女王ヒルはソレを無効化したのだ!
自身の身体の結合を解きつつ体外へ本体を離脱。
身体が崩れたせいでイクサの拳は二三匹程のヒルにしか当たらず、大半のヒルはフォトンブラッドから逃れられた。
統制する女王ヒルが体外から出た以上、人型を保てず崩れてしまう。
その性質を利用して女王ヒルはイクサの必殺技を回避したのだ。
しかも、ソレだけに留まらない。
「ッグぅ!?」
ヒルたちが一斉にイクサ目掛けて毒を放つ。
形が崩れた以上、毒を管理する器官も活動を停止し、己の分泌した毒によって死ぬしかなくなる。
しかし、ヒルたちは逆にソレを攻撃に転用した。
自爆技の罠。
イクサをあえて懐に引き寄せ、毒を持つヒルを自爆させることで大ダメージを与えることに成功したのだ。
更に、女王ヒルの攻撃はこれだけでは終わらない。
「シャア!」
生き残ったヒルを瞬時に結合させ、再びイクサに襲い掛かった。
予め待機させておいたヒルの集合体と結合する事で、通常よりも即時に融合出来るように準備していたのだ。
回避、攻撃、そして追撃。
女王ヒルはこの三つを完璧にこなしてイクサを追い詰めた。
「ぐ…あぁ!」
女王ヒルの触手に捕獲されたイクサ。
がっちりと無数の触手に囚われ、吸盤も装甲やインナーにめり込み、毒を浴びせて徐々に溶かしている。
脱出は不可能。如何にイクサのパワーが高くても、ここまでされたら為す術はない。潰されるか溶かされるのを待つだけである。
「フアハハハハ!やっと捕まえたぞ、侵入者め」
「マ……カスッ!」
勝利を確信した女王ヒル。
彼は顔をマーカスのものに擬態させてイクサに勝ち誇った表情を見せた。
「貴様のその力には驚いたが、所詮は凡人だな!」
「この私に歯向かった愚かしさを呪いながら死ぬがいい!」
擬態を解きながら頭部を八分割に展開。内部には無数の毒牙が生えた巨大な口に変形した。
女王ヒルはその巨大な口でイクサの首を咬み千切ろうとした瞬間……。
「……仕方ない。俺の負けだ」
「ただし、イクサの俺としてな」
そう呟いた途端。凄まじい熱量がイクサから放出された。
「ギぃ!?」
熱の暴発によって吹っ飛ばされる女王ヒル。
そんな中、女王ヒルは炎に包まれているイクサ……否、アマゾンの姿が見えた。
「お、お前は……あの時の!」
その姿を
数年前、完璧な生物である己の身に大きな傷を刻み付けた化け物。
「あのまま大人しくしていればよかったものを。……ま、天敵に歯向かった愚かしさを呪いな」