バイオの世界にライダーを   作:大枝豆もやし

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これで終わりです
ありがとうございました


新しい世界

 

 

 アンブレラ社倒産後、その技術は世界中に流出された。

 

 人食いの化け物に変えるウイルス、重火器より安価な怪物。ソレらを欲する倫理観が欠けた悪党は吐いて捨てる程いる。

 様々な国家や組織が今でも秘密裏に研究を重ね、様々なウイルスやBOWが開発された。

 世界の何処かでウイルスがばら撒かれ、BOWが人を襲っている。

 

 アンブレラが消えてもその技術は消えない。

 人類が核や銃を捨てられないのと同じように、生物兵器の製造法も捨てきれなかった。

 今もまたどこかで、ウイルスと生物兵器が開発されている。

 

 

 某ヨーロッパの小国の都市部。

 ソコでは人々の悲鳴が響き渡っていた。

 突如現れたBOWが手近な人間を片端から襲い始めたのである。

 恐怖はソレだけではない。

 逃げ惑う人々の中からすら、人々を襲い始める者が出始めたのだ。

 ばら撒かれたのはBOWだけでなく、ウイルスも同様だった。

 

 Tウイルスの存在が知られた今、ワクチンを義務付ける法律すら出来た。

 しかし、人の技術は発展する。ソレが悪の技術であっても。

 当然、ワクチンを無効化するようなウイルスもまた開発されていった。

 

 ゾンビに噛みつかれ、血飛沫を上げながら食い殺された。

 或いは、ハンターの爪で体を真っ二つに切断された。

 怪物によって人々が蹂躙されている。

 地獄絵図と言っていいだろう。

 

 この惨劇を見て、即座に逃げ出す等、防衛行動を取れる者はまだ良い。

 中にはこの現実を受け入れられず、フリーズしている者もいた。

 BOWの情報を知ってはいても、あくまで新聞、或いはネット上の情報でしかない。

 人を貪りくらい、人が怪物になる瞬間を見て、腰を抜かすのは仕方のない話だ。

 この少女もまたその内の一人。

 市街が人食いと人殺しの怪物に蹂躙されるなどとは想像すらしていなかった。

 

 突如、町が地獄同然の光景と変貌。

 悲鳴が聞こえる。

 人が燃える臭いと、血と臓物の鉄臭い香り。

 それを受け、頭に理解が及ぶよりも先に、すとんとその場に座り込んでしまった。

 腰が抜けてしまった。少女はその場を離れる事ができない。

 その間に、一体のハンターが彼女に近付く。

 

「………ッヒ!?

 

 短く小さな悲鳴。

 目の前の光景に段々と理解が及び始めた。

 しかし立ち上がれない。

 その間にハンターは爪を振り上げ…。

 

「はあ!」

 

 突如、その背後からナイフのようなものが飛んできた。

 赤閃を描く一本の刃。

 ソレは少女の命を刈り取ろうとしていた凶刃を弾き飛ばした。

 バランスを崩しながら後退するハンター。

 その隙を見計らって、一つの人影が飛び込み、飛び蹴りを食らわせてハンターを蹴り飛ばした。

 後退するハンターを見据えながら、人影は構えなおす。

 

「下がってください!」

 

 少女へと声を掛け、前に立つ。

 全身をボディスーツに覆われ、所々を装甲でしている戦士。

 ライオトルーパー。

 対BOW用に開発されたボディスーツである。

 

 フラフラと立ち上がるハンター。

 片腕を切り飛ばされ、蹴られた箇所は焼け爛れている。

 しかし、そんな状態でも戦意……いや、本能が衰えることはなかった。

 

 ハンターの姿が消える。

 透明化能力。

 このBOWは厳密にいえばハンターではなく、ファルファレルロという新型のBOWである。

 背部のトゲが長く、体色が青黒く変化し、鳴き声も低くなっている。

 姿を消した状態でファルファレルロはライオトルーパーの首目掛けて飛び掛かる。

 

 スパンッ!

 首を刎ねたのは、ファルファレルロの爪ではなく、ライオトルーパーの赤刃だった。

 ライオトルーパーのメットには、様々な機能が搭載されており、その中の一つであるサーモグラフィで敵の居場所を感知したのだ。

 ライオトルーパーは単純な殺傷力だけでなく、こういった多岐に渡る機能も搭載されているのだ。

 

「!?」

 

 別のファルファレルロが飛び掛る。

 しかし、その横から光弾が飛んできた。

 赤く小さい光弾はハンターの堅い鱗を貫通。

 数はたった三発程。小さな弾丸を撃ち込んだ程度では、この頑強なBOWは倒れない。その筈なのだが…。

 

「ギャアああああ!!?」

 

 ハンターの体から、赤い炎が燃え上がった。

 力なく倒れ、炎と共に崩れていくハンター。

 ソレを見届けながら、また別のライオトルーパーが現れた。

 

 フォトンブラッド弾。

 次世代エネルギーとして注目されているフォトンブラッドだが、毒性が強いという欠点がある。ソレを武器に使用したのだ。

 

「この中に隠れてください!時期、殲滅が完了次第に助けが必ず来ます!」

「は、はい」

 

 突然の救いの手に、呆然とした状態で頷く少女。

 元気付ける為か、軽く頷くとライオトルーパーは再び地獄へと戻っていった。

 

 地獄と化していた町は、また別の形に変貌した。

 人が襲われていない。

 その残骸こそ転がっては居るが、新たな被害者が増えていないのだ。

 代わりにゾンビやBOW達に相対するのは、ライオトルーパー部隊達。

 赤いラインを描くスーツと、装甲を身に纏った戦士達により、次々とゾンビやBOW達が打ち倒されている。

 その中でも異彩を放つ存在がいた。

 

 女性的なフォルムをしたスマートなユニットスーツ。

 ライオトルーパー達の中でも群を抜いて速い。

 すれ違い様にナイフを振るい、対象の首を刎ねていく。

 ライオトルーパー達はその戦いぶりに一瞬見とれつつも、すぐさま戦闘に精神を向ける。

 

 ユニット・アルファ。

 量産型であるライオトルーパーと違い、妥協点すること無く製造されたユニット。

 高性能故、装着者に求められる物は数多い。

 ソレをクリアしたものだけが着用を許される。

 

 装着者はジル・バレンタイン。

 かつて、ラクーンシティを生き抜いた猛者の一人である。

 

 この地獄は、彼らが現れて数十分程度で収まった。

 彼らが人類の切り札、ライオトルーパー。

 人々をBOWから守る戦士たちである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バイオテロの脅威と恐怖はそれほど大きくはならなかった

 その大きな要因はライオトルーパーの存在。

 あらゆる環境でも任務を遂行可能とさせる様々な装置、あらゆる状況下でも対応を可能とさせるAI、そしてあらゆるBOWの討伐を可能とさせるフォントブラッド武器。

 これらを駆使してライオトルーパーはウイルスが蔓延する中でも活動し、BOWを殲滅してきた。

 一般軍人でも、ユニットがあればジルやクリスなどのエースエージェントクラスの戦闘力を発揮できる。

 世界中の政府が、有権者や富豪が、このライオトルーパーを欲した。

 しかし、需要に生産が追い付いておらず、スマートブレイン社が必死に製作している。

 

 新型の開発にも抜かりはない。

 アルファ、ベータ、ガンマ。

 ライオトルーパーをベースに生み出された専用機。

 BSAAのジル、クリス、アメリカエージェントのレオンに。

 その性能と戦闘力は、かつてラクーンシティに現れた仮面ライダー(スーパーヒーロー)と遜色なかった。

 

 戦っているのは彼らだけではない。

 様々な人が仮面ライダーに成ろうと努力している。

 学び、鍛え、戦って、強くなって、人々を守ろうとしている。

 たとえジル達がいなくなっても、また別の者たちがその意思を継いで戦うであろう。

 

 

 悪夢の元凶から誕生したスマートブレイン社が、悪夢を打ち砕く力を創り出し続けている。

 

 スマートブレイン社だけではない。

 様々な国や組織が垣根を越えてバイオテロと向き合い、協力して戦っている。

 

 ユニットは人類の力となった。

 怪物が人類を守るのではなく、人が人を守る為の力。

 もう個人の戦闘力に頼ることは………最強生物兵器(アマゾンの力)は必要ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アマゾン ニュー・デルタ』

 

 

 

 

 

 その力を必要とする世界で、竜は再び猛威を振るう。

 




このssを書いた理由はアマゾンがバイオの世界で無双してる姿を見たいからでした。
けど、ただアマゾンが暴れてるだけじゃすぐ飽きる。だからアニメ見ながら考えた妄想を晒して供養しながら続けようとしました。
やりたいことは概ねできたから満足です。

最後までお付き合いしうていただきありがとうございました!
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