膨大な草原にある大きな王国、ヘルエスタ
王国の中でも大きな方であるヘルエスタは今日も平和であり、人々が多く住んでいた
だがそんなに人もいれば、少しはおかしな人間などがいてもおかしくはない
噂では、王国のトップである第二皇女と、国に住む天才でありおかしな術者と神話の生物が共に活動しているという話もあるが本当かは本人しか知らないようだ
皇女は今日も国の為に動き、人々の象徴となる存在となっており、術者は今日も暗い部屋で錬金に勤しみ、神話の生物は今日もある喫茶店でのんびり暮らしている
そんな、平和な日々
ガチャンと部屋の扉が閉じ、独りの時間が流れる
「...はぁぁ...」
大きなため息をつき、ベットに上向きで倒れ込む
「...疲れた...」
国の第二皇女であるリゼヘルエスタは最近仕事量が増えてきていることに疲労感を感じていた
昔の戦争や争いが起きていた時からこの国は存在しており、現在は昔のような事は起きていないものの、国の一つとして他の国との対談や、その事についての話し合いは終わる気配がない
「国が平和になることが第一だけどさぁ...いくら何でも最近多忙過ぎない...?」
最近ある事があり別の国であるコーヴァス帝国との友情条約なども含み、現在ヘルエスタは国の中でもトップクラスと強く、でかい国だ
「まぁ、これからの未来の事を考えると...いい功績にはなったかな」
「...少し寝て、起きたら仕事再開しよ」
ゆっくりと目を閉じ、意識は暗闇の中へと落ちていった
「皇女の殺害?」
「ああ」
薄暗い部屋である二人の男が会話をしている
「って、これ最近話題になってるヘルエスタの王じゃねえか」
「ああ、今回は、ヘルエスタ王国のトップの殺害だ」
「報酬は?」
「最低でも億以上はだそう」
「まあ別に金の事に関しては興味ねえんだが...少し楽すぎるぞ」
「いくら護衛が多い国だって、俺にとっちゃ零に等しい」
「その事なんだが...」
男は少し黙った後、話し始める
「今回の対象の友人が少し特殊でね」
「例えば?」
「一人は『天才』と言われる程の錬金術師に...ケルベロスらしいんだ」
「ケルベロス?あの神話で有名な?」
「ああ、あのケルベロスだ。しかも人型だ」
「へぇ...少し興味が出た」
「それなら良かったな」
「それでどうだ?やるか?」
「なんでそんなに固執する?」
「...これ以上拡張されると戦争時などと相当不利になる。先にトップを殺し、そこで拡張を止める。それが俺達の狙いだ」
「ふぅん...」
「それで、やってくれるのか?」
「...ああ、いいぜ」
「!それなら「ただし」?」
漢は席を立ち、ペンを握る
男の横を通り過ぎると...机は血の海へと化した
「やるなら俺一人だ」
扉を開け、光が差す
「...あ、いつ襲撃するか聞いてなかったな...まあいいか」
扉が閉まる直前、後ろを見て薄ら笑いを浮かべ...
「今から行けば良い」
寝てから数時間後、私は仕事を再開していた
「........」
空間は無に包まれ、パソコンの音だけが響く
その時...
「侵入者発見!侵入者発見!」
「っ!へ?!」
びっくりした...と言うか...今のって
ガチャと扉が開き、執事が来る
「リゼ様!侵入者です!早くこっちへ!」
「へ?え?なにが?」
「ヘルエスタの護衛と、壁が破壊されました!」
「...そんな事って...ありえるの?」
「兎に角!早くこっちへ!」
「わ、分かった!」
突然のことに戸惑いながらも、執事と共に外へ向かう
今考えてみれば、おかしい
最近コーヴァス帝国と友情条約で、ヘルエスタに戦いを挑むと言うことはコーヴァス帝国や他の国も敵にまわすこと
そんな無謀なこと、馬鹿でも分かる
「でも...なんで」
その時、ふと頭をよぎる姿...
「っあ!」
「っどうしましたか?」
「アンジュがまだ出てない!」
「ちょっと戻って連れてくる!」
「ちょっ!?リゼ様!?」
「大丈夫!無事に帰ってくるから!」
Uターンし、アンジュの家へと向かった
廊下は血塗れで、大勢の人が倒れている
「ったく、少しは強いと思ったんだが、これじゃ準備運動にすらならないぞ」
「一応これからケルベロスと戦うんだからもう少し運動はさせて欲しかったな」
敵から奪った剣で“単独“で攻め込み、“無傷“でここまで来た、その姿はまさに“怪物“だった
「もう少し中から崩して殺しに行くか」
漢は向かってくる護衛へと突っ込んでいった
「...なんか外騒がしいな」
研究に集中しすぎたのか、ふと気づくと外が騒がしい
「そういえばなんか警報?みたいなのが流れてた気がしなくもない...」
もしかしたら火事だったりするかもしれないし!一応外に出てみよう
立ち、ドアに手をかけようとした瞬間...
ドンドン!
「っ!びっくりした...」
目の前で突然ドアが叩かれた
「アンジュ!開けて!」
「この声って、リゼ?」
ドアを開けると、そこにはリゼがいた
「急に来てどうしたの?」
「と、とりあえず今は説明出来ないから、付いてきて!」
「え?え?なに?」
「とりあえず来て!」
「わ、分かった!」
外に出てみると、深夜ですら多少人がいるヘルエスタに、見事誰もいなかった
そしてサイレン音と共に、「侵入者発見!」という言葉が繰り返されていた
「侵入者って...」
「わかんないけど、とりあえずやばいって事だけは分かる」
走って逃げていると、目の前にある男が立っていた
「リゼ、あれって...」
「...誰?」
男はこっちを向くと、突然凶器の笑顔を見せつけた
「お前、第二皇女か?」
「えっと...私は...」
「リゼ、ちょっと待って」
そう言うと、アンジュが一歩前に出る
「アンジュ?」
「私達はこの国に住んでいるだけの民です。ここに皇女様はいませんよ」
「そうか、それは悪かったな」
(...ここで、少しでも足止めしないと)
「どうしてそんなに皇女様を追っているんですか?」
「いや、少し仕事が入ってな。すまんが、皇女様には死んでもらわないといけないんだ」
「っ...」
「ひっ...」
「どうした?気分でも悪いか?」
「い...いえ」
この時、二人はハッキリとした
今すぐここから逃げないと殺されると
「...それじゃあ...そろそろ私達は...」
「お前、どつちか皇女だろ」
「「!?」」
「見た感じ、後ろにいる方か?」
「...なんでそうだと思ったんですか?」
「いや、勘だ」
(そんなわけない...」
「まあ、どっちにしろ殺さないといけねえし、潔く死んでくれ」
剣を持ち、こっちへ歩いてくる
「...こうなったら」
アンジュが何かを決意した瞬間、地面に魔方陣が現れる
「...やっぱり、お前、錬金術師か」
「バレた以上、ここには入れない」
「“逃がすと思ったか?“」
ダッシュで向かってくる
(間に合え!!)
漢が剣で横凪をした瞬間、二人の姿が消える
「っち...逃がしたか、めんどくせぇ」
「早めに仕留めておきたかったんだが」
漢は残念がりながらも、顔は笑っていた
着いた先は、左右が森になっており、長い道が続いていた
「っはぁ...はぁ...」
「アンジュ、大丈夫?」
「体力の...消耗が...やばい」
杖無しの二人を国の外へ出すレベルの魔方陣は、それなりに代償が大きかった
(心臓...痛い)
二人がしゃがんでいると、奥から足音が近づいてきた
「っ...アンジュ...大丈夫だよね?」
「だい...じょうぶ」
例えさっきの奴でも、命を削って遠くへ行けば良い
奥から来たのは....
「あれ?ンジュとィゼや」
「い...」「と...」
「いぬゅい!」「とこちゃん!」
「二人とも、特にンジュとかどうしたん?」
「えっと...少し逃げてて」
「逃げる?何があったん?」
「説明すると...」
さんばか説明中...
「なるほど...なら、逃げんとな」
「うん、だからとこちゃんも一緒に...」
「そうやね」
さんばかが集まり、再び逃げようとした瞬間...
「「「!」」」
国の方から大きな音がする
「っ...速く逃げ...」
森が吹き飛び、暴風が吹く
やがて暴風は落ち着き...
「やっと見つけたぞ」
一番会いたくない人物に会ってしまった
「って、また一人増えてるな」
「あんたが二人を襲った犯人?」
「襲った?人聞き悪ぃな、俺は俺の仕事をしてるだけだ」
「仕事でも、やったらいかん事とか分かるやろ」
「残念ながら、俺はそんなことは考えれねぇからな。俺は俺のやり方でやらせてもらう」
すると、漢は腰の後ろに着けてある所から腕の長さ程の短剣を出す
「今ならまだ逃げれるぜ?」
「私が親友二人を置いて逃げる程弱く見えたんなら、もう一回出直してき」
「いいね、面白い」
「二人とも、下がっといて」
「......」
互いに見合い、静寂が流れる
戦いの合図がされるまで、動くことは許されなかった
後半眠気と戦いながら書いてたから誤字脱字してそう
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