名探偵ヒナギクVS.名探偵コナン   作:桂ヒナギク

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6.真相

 応接室。

 目暮たちが事情聴取を行っている。

 目暮が鎌田に訊ねる。

「昨夜十一時前後、貴方はどちらに?」

「家にいました」

「では、健三氏が亡くなったのは今日の午前十時なんですが、その時は?」

「その時間ならまだ到着してはいません」

「それを証明することは?」

「難しいですね」

「そうですか」

 次に光が呼ばれた。

 光に同じことを訊くと、奈美子死亡時は家で寝ており、健三死亡時はこの屋敷の客室で寛いでいたという。

 また、健三の姪の石井(いしい) 喜美子(きみこ)はこう答える。

「おじさまが亡くなった時は紀夫(のりお)と一緒でした。おばさまの時は紀夫の家にいました。お疑いなら紀夫に聞いて下さい」

 石井と加田(かだ) 紀夫(のりお)が交代する。

「私は昨夜は確かに喜美子と一緒でした。おじさんが亡くなった時も喜美子と一緒にいましたよ」

 次に郷田(ごうだ) 加代子(かよこ)という年配の女性が入ってくる。

 加代子は昨晩は自分の部屋で休んでおり、今朝は昼食の準備をする北を手伝っていた。

 最後に如月(きさらぎ) 啓介(けいすけ)が入ってくる。

 如月は昨晩は家でゲームをやっており、今朝は車でここへ来る途中だった。

「アリバイがあるのは石井と加田だけか」

「加代子に関しては健三死亡時にはアリバイがあるが……」

「平山警部、奈美子さんの戸籍を調べていただけますか?」

「どうして?」

「奈美子さんの年齢が気になるんです」

「分かった。手配しておこう」

 平山が携帯を出してどこかへかけた。

「いま頼んだぞ」

 平山が携帯をしまって言った。

「犯人分かった?」

 ヒナギクがコナンに訊く。

「ヒナギクさんは?」

「怪しいのは加代子と光なんだけど……」

 その時、平山の携帯が鳴り、平山が応答する。

「はい、平山。……ああ。……そうか」

 平山は携帯をしまった。

「桂くん、奈美子の年齢なんだが、五十歳だそうだ。それと、奈美子の遺体からクロロホルムが検出されたそうだ」

(この事件、もしかして……)

「平山警部、真相が分かりました。大広間へ行きましょう」

 一同は大広間に移動した。

「刑事さん、私たちはいつまでこのままなんですか?」

「私の話が終わったら解散していいですよ」

「話?」

「奈美子さん殺害の真相です」

 昨夜、犯人は奈美子を別館のお風呂へ呼び出し、そこでクロロホルムを嗅がせ、眠りに就いたところで彼女を湯船に沈め、水死させた。

「そうですよね? 加代子さん……いや、郷田 奈美子さん」

「な、何言ってるんですか? 私は加代子で奈美子じゃありませんよ」

「加代子さんは死亡しています」

「し、証拠は? 私が奈美子で貴方の言う加代子を殺害した証拠はあるんですか?」

「年齢ですよ。遺体は二十代前半でした。しかし、奈美子さんは五十代。おかしいですよね?」

「それだけで私を奈美子だと?」

「いいえ。先程、私がコナンくんと、奈美子さんが別人という話をしていたら、その話を聞いた貴方が表情を変えたのを私は見ていたんですよ」

「くっ……!」

 平山と目暮は疑問符を浮かべた。

「しかし桂くん、彼女が犯人なら、健三氏はどうやって?」

「それは私がご説明しましょう」

 と、小五郎の背後で変声機を使ってコナンが言った。

「え?」

 どこからか自分の声が聞こえて驚く小五郎。

パシュ!──コナンが小五郎に向けて腕時計型麻酔銃を撃った。

プス!──小五郎の首に麻酔銃の針が刺さった。

「ふにゃ? ほへー」

 小五郎は蹌踉(よろ)めきながらコナンが用意した椅子に腰掛けて眠りに就いた。

「毛利くん、来たのかね?」

(これが眠りの小五郎……間近で見れるなんて)

「健三氏を殺した犯人は他にいます」

「他に?」

「まず、犯人はネットなどで青酸カリを手に入れ、それを珈琲に混ぜて健三氏に飲ませ、毒殺。そして自殺に見えるよう毒の小瓶をゴミ箱に捨てた。しかし誤算だったのは被害者直筆の遺書が用意出来なかったことです」

「ほう。それで、親父を殺した犯人は?」

「貴方ですよ、光さん」

「お、俺はやってねえぞ」

「では毒の小瓶から貴方の指紋が出るのを待ちますか?」

「そんなの出るわけがない」

「出ますよ。何をはめたんですか?」

「何って、手袋だよ」

「手袋をはめて犯行に及んだ?」

「え? あ、いや……」

 光はその場に崩れた。

「俺は母さんの仇を取っただけだ……」

 警察は奈美子と光を署に連行していった。

 

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