死に別れENDばかりのゲームに転生しました。 作:超高校級の切望
頭痛を覚えながら目を覚ます。
白い天井が見える。知ってる天井だ………。葬儀社の医療室………。
「………先輩?」
「………天音」
ベッドの横に座った天音がいた。起き上がろうとして、グラリと視界が揺れて天音に支えられる。
「どれだけ寝ていた?」
「3日………」
「3日か………」
そこそこ寝ていたようだ。それが『死の予兆』の副作用か、左腕を鵺に食わせたことや最後のあの力の代償なのかは解らんが。
「良かった………」
「あれから、どうなった?」
「…………あの
見逃された………まあ、そうだろうな。じゃなきゃ俺達が生きているはずがない。
何せ相手は
意思ある天災。
それこそが死者の王達なのだ。
超死星? 宇宙そのものを書き換えるのが災害なんてレベルで収まるものかよ。
理論上では複数の宇宙を生み出す事が出来るんだぞあの神々。
基本攻撃が銀河消し飛ばす化け物共だ。ゲームで戦う超死星は色んな理由で本気を出さないから勝てるんだ。
マナコの母親だって異端の超死星だから滅びたわけだ、ゲームで滅びた他の超死星も別の超死星を殺して奪った力を利用してたから滅ぼせた………。
俺これから、そんな超死星と関わるかもしれないんだよな、マナコの母親になってるし。
というか腑廢の王が出てくるのはもっと先の筈なのに出てきたのって、俺のせい? 悪い事したなぁ。
「………先輩?」
「あれは俺を狙って現れた。巻き込んだな………」
「…………私達は墓守ですよ? 死者を正しく死者へと返し、アンデッドから人々を守る………巻き込むも何も、あれは私達の敵でしょう? それとも、あれは自分が倒すべき敵だなんて言うつもりですかぁ? 身の程知らず〜」
「………………」
まあ、確かにそうだ。
というか俺自身が緋佐奈にそう言ってやっただろうに………思っていたより、気にしていたようだ。
「悪かった、取り消す」
「はい………それと、立てますか? 目覚めたなら、聞きたいことがあるそうです」
「ああ、立て──」
ベッドの手すりに触れた途端、メキリと鉄パイプが歪んだ。改めて左手を見る。どう見ても人の腕だが………何か違和感。
自分の腕なのに、前腕から先が繋がってないような…………?
「変質してるね」
寄生型の呪物は所有者を変質させる。ただし、人間はこの世界の基本法則の基準で、アンデッドは思想概念の化身。
だから体を乗っ取るには意識を消し去らなくてはならない。
例外はない。
漫画のように、何故か乗っ取れず共生し、何時か相棒に………何ていうのはありえない。
そのあり得ない事が起きているのが俺だ。
「精神を塗り替えることなく、【呪い】を自らの肉体に強く作用させようとした………その結果概念的融合を果たした左腕は、私にも治しようがない」
とりあえず俺が眠っている間に左腕を切り落として新しく生やしたり、先に複製作って移植したりしたが見てくれだけは戻っても、俺の左腕は【強化の呪い】を帯びたままらしい…………そうか、寝ている間に少なくとも2回は切り落とされたのか。
「念の為聞くけど、君は人間のままなのかい?」
「俺はそのつもりです………」
「それを信じろってのかあ?」
と、睨みつけてくるのは蛍葬儀官。
「信じるも何も、そう判断されたのでは?」
「そうなんだよネ。君は君自身の世界への認識をそのままにアンデッドの【呪い】に染まっていル………そんなありえざる人とアンデッドの狭間の存在………興味深イ」
「解剖でもします?」
「同意なくヤったりはしないヨ」
ニヤニヤ笑うのは欧州の血を感じさせる男。岸原アドルフ開発室長。
その肩書が示す通り装具の開発を行う。
しかし今の俺って、本当にどういう存在として扱われるんだ?
アンデッドなのか、呪物なのか………一部とはいえアンデッドの【呪い】に染まり変質しているのは違いないからな。
「現状君の人権が消えることはないよ」
「………………」
蛍葬儀官はとても不服そうだ。まあ、人類の天敵であるアンデッドの力を自ら体に入れた奴をこの人が認めるわけないよな。
呪物に啓蒙し乗っ取られ妻も娘や息子も殺した父親の、唯一生き残った息子だし………。
「ただ聞かせて欲しい。君は、なんのために力を求めた?」
「死なないために」
「…………そうか。そうだね、なら問題ないよ」
「いいのですか?」
と、顔の半分が焼けただれ、しかしそれを隠すこともしない女性が尋ねる。ええと、確か………そうそう、雨宮恵葬儀官。階級は大隊長………。
そこそこ長い時を存在したアンデッドの装具の適正者。大隊長だが、その実力はかなり高い。
後優しい。俺を殺してしまえと思っているのではなく、アンデッドの【呪い】に染まった存在でも殺さなくてもいいのか、というニュアンスだ。
火傷を隠しこそしてないが、それは自分が女として生きられないと思っているからで攻略するととても可愛い顔を見せてくれる。
火傷女子は股間にくる、とは部活の後輩の言葉だったか………。因みにフライフェイスっていうらしい、とても熱弁された………。
「………なにか?」
「いえ、心配してくれてありがとうございます」
「心配などしていませんよ………」
と、返す。
良い人だ。当然ルート選択気を付けなきゃ死ぬ人だけど。
「なアなア、それより佐々木葬儀官。ちょっと解剖してみていいカ?」
「良くありません」
「君の精神が乗っ取られなイ方法が分かれバより強力な装具ガ作れるようニなるヨ?」
「俺から切り取った腕をどうせ保管しているでしょう?」
というか【呪い】に遺伝学や解剖学など通じない。どれだけ俺をバラそうと遺伝子を染色体一つ一つ調べたところで【呪い】への耐性の理由など理解るはずもない。それでも解剖を提案したのは…………多分このイカれ野郎俺にアンデッドの内臓や人工臓器型装具でも移植しようとしてるのではないだろうか……。
「…………総長」
「さっきも言ったように、彼の人権は消滅していない。許可のない実験は許さない」
「チッ」
こいつ、舌打ちしやがった。
「ところで、鵺は?」
「ぬえ? ああ、あの剣か…………君は、あれを所持したいのかい?」
「
「だが強力な武器だ。一隊員が持つには、過ぎた力だと思うが?」
「俺以外に使えるやつがいるなら、それでも良いですよ。葬儀社に取ってプラスになる」
来る百鬼夜行に備えて力が欲しいが、最低限身を守れるならそれでいい。百鬼夜行の際現れるヤバい奴らは原作通りネームドに任せる。
その際ネームドにプラスαがついていれば勝率も上がる。
「いや、君に持たせておこう」
「………ありがとうございます」
会議が終わり、呪物保管室に向かう。初めて入ったが、空間そのものが歪んでいるような感触に襲われる。
日本人形とか、二千年は未来の世界という設定なのに存在するんだな。あ、ジャック・オ・ランタン………。
そういやソシャゲ版でハロウィンやバレンタインイベントもあったな………。
そんな風に周りを見ながら職員の後についていく。
「これです」
引き出しを開けると、中に入っていたのは日本刀………日本刀の形か。俺が最後に使った形と違う………これが待機状態なのか? そういや元カノがサイバーパンクに日本刀の組み合わせは至高とか言ってたな。
いや、セーラー服と日本刀だっけ? 違うな、それ言ってたのは元カノの幼馴染みの男だ……。
「………………」
〘おお、兄上!!〙
「呼び方統一しろ」
〘とーいつ?〙
「呼び方を一つに纏めろ」
〘旦那親分御主人兄様御主人様マスター兄上ぼっちゃま兄者主主君アニキ!〙
「………言い方を間違えたな。どれか一つにしろ」
〘なんだよ、そうならそうと言えよなアニキ!〙
「………………」
なんでこいつは馬鹿なんだろう? ああ、脳がないからか。
とりあえず【強化の呪い】を流してみる。スムーズに流れた。体に馴染んてきて居るのだろう。
あ、でも体の中がだんだん痛くなってきた。
「あまり長くいないほうが良いですよ?」
と、案内してくれたキキがリストから鵺を削除しながら言う。
「貴方随分、ここの子達に好かれているみたいですから………」
そういや緋佐奈も言っていた。俺はアンデッド………この世の理からズレた奴等に取って光に等しいと………マナコみたいに本能的殺意を持たれない、なんて都合のいいことはなく殺してあちらに引き摺り込もうとするらしいが……。
「ああ、でもここに居てくれてもいいですよ? この子達も喜びますから」
「精神面で耐性があっても肉体にはないので断る………だからこいつ等引っ込めろ」
ザワザワカタカタと保管された呪物が蠢く。人形の髪が伸び片腕に、何時の間にか人の足の上に座るフランス人形に、背中に張り付いていた熊のぬいぐるみ。
あ、服の中に血だらけの交換日記………。
「残念。噂は聞いてるから、いいパパになれると思ったのに…………あ、ママはどの子がいい?」
と、マネキンや中で女が暴れていく鏡を指差すキキ。原作ゲームにおいて装具の強化をしてくれるキャラなのだが………好感度の上げ方間違えると監禁されるんだよな。
正しく上げても死んだりするけど………。
「小さい子がお好みならこっちも…………まあこれは動かないんだけどね」
と、美しい少女の人形……いや、これは死体か?
棺桶に入った少女の死体を見せてくる。
「!?」
ゾワッと全身の皮膚が泡立つ。何だ、これ………? 原作には出てこなかった……。
気持ち悪い。【呪い】の気配を何倍も濃くしたかのような、この世にあっちゃいけないなにかだ……。続編とか番外編とか、そういうのに絶対に登場するであろう圧倒的な存在感。何で今まで気付かなかった!?
って、キキの力か……。
「人工的に強力な【呪い憑き】を作ろうとして製造されたんだ。でも、動かなかった……強い【呪い】を持ってるけど、人工的に作ろうとしたからかな? この世界の修正力に邪魔されて起動できなかったんだって」
あはは、と笑うキキ。ファンからの愛称はヒッキーこと日野裏キキ………。
此奴なら、造られているところを見ていてもおかしくないなあ…………。
「笑える話だよねえ。世界を滅ぼすアンデッドに対抗するために造られたのに、この世界のために戦えないなんて」
「修正力ね………つまり………」
「この世の概念ではない概念を操るアンデッドなら、使えちゃうかもね………」
アンデッドに使用されてラスボス化かな? いや、超死星とかいうどいつもこいつも宇宙破壊を出来てしまうから大人しくしているとかいうインフレ存在だから、これでもまだ中ボスの可能性があるんだよな。
「まあ良い。とにかく俺は部屋を出る……扉」
「え〜、もっと話そうよ。ほら、これなんてどう? 上流階級のクズが使っていた将棋版で、駒の動きに合わせて人を殺し合わせてたんだって。それがアンデッド化して【呪い憑き】として使用し続けて呪物化して………」
「誰が使うかんなもん!」
「ちぇ……」
と、つまらなそうに言うと片手を振るう。扉が現れる。
「あ、隼人」
「ん?」
「借りてた本、そろそろ終わりそうだから続きよろしく…………またね」
手をふるキキ。俺も手を振り返す。頼むから妙な事に誘うなよと最後に言っておいた。
〘ふふん、俺には理解るぞアニキ!〙
「何が?」
〘あの女は………番だな!? いいね、番。それを守るために人は強くなる! そしてアニキは俺がいる! 俺達はどんどん強くなる!!〙
「………そうだな。強くなる部分には賛成だ」
強くなりすぎたくないけど………前線にいかされるし。と………
「おかあさん!」
「マナコ……と、美波葬儀官、ミィ……」
「ご無事で何よりです……すいません、あの時貴方のそばにいたのに」
「いえ、お気にならさず。美波葬儀官に合流できてなかったらどの道死んでいたので」
これはマジ。多分機竜に蒸発させられてたんじゃねえかなぁ。
「ミィ! ミュぃ、ミイー!!」
「ミイくん、まもるっていったのにごめなさい、だって………」
「気にするなミイ。マナコも、ただいま………」
右手には鵺を持っていたので左手で撫でる。気持ちよさそうに目を細めていたマナコだったが、不意に首を傾げて頭の上の手をじっと見る。
「…………? おかあさんのてじゃない?」
「ん? あ〜………」
「これ、や!」
ペチッと左手を叩くマナコ。むふ〜と満足したように左手を掴み頭の上に置く………。
左手に染み付いた【呪い】が消えた………。
「そういえばおかあさん、なんでおんなのこのトイレからでてきたの?」
「あの眼鏡……貸す本の最終巻一つ前だけ抜いてやる」
日野裏キキ
和洋折衷の格好をした眼鏡美少女。【陣地】を扱い呪物の保管庫としている。扉は現実の扉に繋がっていて何処に繋がっているかはキキが決めている。
必ず一枚は繋がっている。
隼人からは漫画を貸してもらう茶飲友達。
普段隼人を招く際には必ず繋がる部屋(呪物のない休憩室)か自室だが今回は呪物の回収のため初めて物置に招いた。
主人公の前世の関係者の性癖
父親 小柄な年上女性(恋人が出来てから)
母親 マッチョな年下(恋人が出来てから)
妹 兄の彼女(キレー、カワイイ~など騒ぐ程度)
バイト先の同僚 包帯女子
部活の後輩 フライフェイス
元カノ サイバーパンク+日本刀
元カノの幼馴染みの男 セーラー服と日本刀
隣の年上のお姉さん 伊達(重要)眼鏡男子
隣の双子(姉) 目隠れ(眼帯)
隣の双子(弟) 目隠れ(前髪)
右の席の山田くん 処女ギャル
左の席の山岸くん 清楚ビッチ
後ろの席の山根くん 黒ギャル
前の席の山本くん 白ギャル
図書員仲間の川岸さん ヤンキー(受け)
掃除班仲間の川田さん 委員長(攻め)
日直仲間の川原さん 女装男子
選択科目で隣の席の川島さん 首輪
佐々木隼人 女
感想待ってます