あなたと私とこの大地   作:ハクゲツロウ

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 前回のあらすじ(ネタ切れ)。
 まふゆの嘔吐回ね。こんなものは永遠に封印すべきだと思うわ。特級呪物よ。……それはそれとして、洞穴にたどり着いたわね。キララちゃんの防衛意識が足りないと思うわ。でも、奏ちゃんと仲良くしてくれてありがとうね。
 本編の時間……あらすじのやつ、ネタ切れ何だけど、やめていいかしら……。


第十話 洞穴大作戦

 

 洞穴の入口に立つ。ここから出る時、私は寝てしまっていたから、光景は覚えていない。

「……見たくねぇもんが見えんだが、あそこ降りるとか言わねぇよな?」

「わ…何あれ! 崖じゃん」

「流石に…いやでも他のルートが無ければ、選択肢には入りますね。ロープはあるんで」

 確かエリジウムさんたちが帰還に使ったルートがあるはずだが……生憎知らされていない。

「…あるよ、他のルート」

 声に振り向くと、キララがいた。ポッケに手を突っ込んで立っている。

「ほらあそこ、ちょっと道は荒れてるけど、まぁ歩けないって程じゃない。それに比較的なだらかな道だから、支障はないと思う」

「あー…あ! あそこね! ありがとう! キララちゃん!」

「ん…いいよ。これは偵察班の仕事。じゃ、後は頑張って」

 そう言って、キララはキャンプに戻っていった。このためだけに出てきたのか。

「ゲームやってた時はどうかと思いましたけど…いい子ですねぇ、あの子」

「でしょ! ああ見えて戦術もすごいんだよ! ドクターから教わったんだって!」

「へぇ……そりゃすごい」

「さっさと行こうぜ。ルートが決まってんなら話は早ぇ」

「賛成です。私もドーベルマン教官から実践経験を積んでこいと言われているので」

「おっと、それはいけない。んじゃ、ボチボチ行きましょうかね」

 そうして私達は、洞穴に侵入した。

 

 

 ちなみに今回の任務では、明確な役割分担がされている。

 リーさんは隊長として指示を飛ばす。しかしこれは状況に応じて誰でもやって構わない。

 アンジェリーナは洞穴のマッピングとアーツでの攻撃。

 ガヴィルさんは怪我の治療。

 そして私は索敵、及びクロスボウでの遠距離攻撃だ。

 

 

 洞穴に足を踏み入れてから数十分。

「暗いな…そろそろ手持ちランタンを点けましょうか。点け方は分かりますね?」

 取っ手を回してランタンを点ける。洞穴の壁がランタンの灯りで仄かに照らし出される。壁には、無数の長い線が刻まれ手いた。

「オリジムシの這い回った跡……それも大量に。大規模なコロニーがあると見て間違いなさそうですね」

「いいぞクレマチス、そういったことは逐一報告してくれ」

「了解です」

 良かった、うまくできた。

 

「……っと、お出ましか?」

「! 警戒態勢!」

「アーツ構え! 前方注意!」

 大量の気配、オリジムシだろうが、数が数なので警戒を呼びかける。リーさんも同じことをした。

 クロスボウを構え、気配のする方向に向ける。…大丈夫、訓練通りに、無心に、冷静に。

 慎重に歩を進める。オリジムシの蠢く音は、いまだに響いている。

 

「………クレマチス! 避けろ!」

 

 瞬間、飛び退く。私のいた所の地面は、溶けかかっていた。

「アシッドムシ! 厄介だな! 怪我は!?」

「問題ないです!」

 酸を放ったムシの位置を把握し、ボルトを放つ。命中。仕留めた。

「お見事、っと!」

「リーさん危ない!」

 リーさんがムシを謎の力で弾いて、アンジェリーナがアーツでそれを仕留める。見事な連携だ。

「おら、よっと!」

 ガヴィルさんも応戦する。…あの人医療オペレーターじゃなかったっけ。

 ボルトを装填しつつ、群れとは逆方向に進む。

「数が多すぎます! 迎撃しながら離れましょう!」

「「「了解!」」」

 他の三人にも指示を飛ばし、迎撃を開始する。足元まで来た素早いムシを潰しながら歩を進める。

 

 二、三十匹は潰したかなといったところで、リーさんから指示が出る。

「クレマチス! あのデカい蜘蛛みてぇなやつ! 見えますか!?」

 視線を巡らす。小さなムシの中に、一際大きなムシがいた。歩き方も他のムシとは違うようだ。

「見えます!」

「そいつら撃ち抜いてください! 上手く行けば一網打尽です!」

 目視できた目標は、計五匹。右上、正面、左、左上、天井。黄色と赤の二種がいるが、まぁ誤差と考える。

 何度も反復した、同時に複数のターゲットがある場合の訓練。しかし、訓練の人型ターゲットよりも小さく、それも動いている。

 ……だから何?

 周りが、スーッと冷たくなっていく。集中。

 

 右上、一発。天井、一発。左上、一発。左、一発。正面、一発。

 

「撃ちました!」

「よし! 総員退避!」

「「「了解!」」」

 その瞬間、全員が攻撃を止め、撤退を開始する。しかし。

「(みんな、早い…!)」

 元々この世界の住民でない私は、やはりみんなより少し遅れてしまう。ここの人たち身体能力が高すぎる。

「! おい! しっかりしろ!」

「!? きゃ!」

 遅れた私に気づいたガヴィルさんに掴まれて、そのまま肩に担がれる。もう少しで群れに飲まれるところだった。

 

「爆発するぞ!!」

 リーさんが叫ぶと同時に、ムシの群れが爆発した。私が撃ったムシから連鎖的に爆発する。

「まっ……ずい! 巻き込まれる!」

 次の瞬間、私はガヴィルさんごと爆発で吹き飛ばされて宙を舞っていた。

「(受け、身……っ!)」

 地面に激突して、私の意識はそこで途絶えた。

 

 

「……ろ……きろ……! ……おい起きろ!」

「痛っ……」

 頬を叩かれた痛みで目を開く。背中が痛い。

「よし、起きたな」

「もう少し丁寧に扱ってくださいよ」

「仕方ねぇだろ。起きねぇんだから」

「うーん、この辺り…あ! クレマチスちゃん! 大丈夫?」

 みんな居る。良かった。

「うん、大丈夫」

「少し診せろ。触るぞ。………よし。なんともねぇな。お前も大概頑丈だな」

 ガヴィルさんからもお墨付きを貰う。訓練で鍛えられてるのかも知れない。

「ところで……あそこ、爆発で穴が空きましたね」

 リーさんの指差す方向を見ると、洞穴の壁に人一人が通れるくらいの穴が空いていた。

「……下手すりゃ崩落だったぜ」

「とりあえず俺が様子を見てきます。それまでは待機で」

「了解!」

 リーさんが確認に行った後、アンジェリーナが私に話しかけてきた。

「ねぇクレマチスちゃん! 好きな食べ物ってある?」

「……うーん……」

 ……好きな食べ物。お母さんの手料理。だけど、今はもう食べられない。……どうせもう味なんて感じない。今更新しいものを好きになるなんて……。

「……特に、無いかな」

 必死に絞り出して、結局こんな答えしか出てこなかった。

 アンジェリーナが顎に手を当てる。

「う〜ん……じゃあさ! 今度の休みの日に龍門に行こうよ! 美味しい食べ物が沢山あるんだ」

「お前ダイエ「ガヴィルさん?」……何でもねぇ……」

 龍門ロンメン。この世界の主要都市の一つ。私の世界で言うところの中国、香港のような都市。その影響力は凄まじく、ロドスでも龍門の通貨である『龍門弊』を使用している。

 ……辛い物なら、同じ反応ができるかな。そうじゃなくても真似すれば……。

「……うん、いいよ」

「やった! 約束だよ!」

 断り切れずに約束してしまった。

「龍門の事なら、リーに聞くといいぜ。あいつの事務所があるところだからな」

「あっ! そうだった! 戻ったら聞いてみよう」

 

 

「戻りました……何だか楽しそうですねぇ」

 しばらくして、リーさんが戻ってきた。若干衣服の裾が濡れてるような気がする。

「おう、どうだった?」

「妙な細長い空洞が続いてました……これがまた不気味でね。壁にゃオリジムシの這う跡一つ残ってやしないんです。そのまま壁に手をついてぐんぐん進むと……」

「進むと……?」

 怪談のような話口だ。アンジェリーナが律儀に乗る。

「………そこには」

 

「そこには………!」

 

「なんと………」

 

「なんと………!」

 

 

「………綺麗な湖がありました」

 

 

「……それだけ?」

 拍子抜けのような言い方でアンジェリーナが聞く。

「ええそれだけですとも。貴重な水源です。今日はそのあたりにテントを張りましょう」

「よし、行くぞ」

「分かりました」

「え……えぇ〜〜! そんなぁ……」

 リーさんが的確に指示を出し、ガヴィルさんに続いて私もすぐに動いた。唯一アンジェリーナは膨れている。

「おいアンジェリーナ! 置いてくぞ!」

「あ、ま、待ってよ!」

 

 

「わぁ〜〜! ホントに綺麗!」

「水質は?」

「そのせいで遅れたんですよ。問題ありません」

 そこそこの距離を歩いて湖にたどり着く。リーさんの言った通り、エメラルドグリーンに光って美しい湖だった。

「テントの張り方は分かります?」

「ええ、大丈夫です」

「ガヴィルさん! 一緒に撮ろ!」

「テント張れよ……しゃあねぇな。アタシにもよこせよ。トミミに送るから」

 意外と乗り気なガヴィルさん。こういうの好きなんだろうか。

 

「よし! こんなもんでいいでしょう!」

 しばらくして、やっとテントが完成した。案外地形が不安定で苦戦した。

「発火剤と……薪持ってきたよな?」

「そこですよ。俺のやつ」

「どれどれ……よし、これで火はつけられるな」

「魚いるかな……釣りたて食べてみたい」

「魚影は見えたよ」

「ホント!? クレマチスちゃん目いいね〜」

 アンジェリーナがどこからともなく釣り竿を取り出す。……本当にどこに仕舞ってたんだろう。

 各々荷物の整理をしたり、持ち込んだ食料を食べたり、魚を釣ったりして、時間を過ごした。

 

「……アタシとアンジェリーナでちょっと回ってくる。留守は頼んだぜ」

「了解です」

 魚を食べて満足していたアンジェリーナをガヴィルさんが引っ張って行く。

「……さて、クレマチスさん」

 リーさんが飄々とした顔のままこちらを向き直す。

「はい、なんでしょう」

 

「少し、お話しましょう。あなたの事について」

 





 お気に入りがァ!!! お気に入りが30件を超えているゥゥゥ!! ありがとうございます!!!!!

 チョンユエ引けました(事後報告)。無料分しか引かないと言ったな。あれは嘘でもない(資格証のガチャ券交換した。でも結局石使ったから嘘なんだよな……)。
 さっきスキル3を特化3にしてきたところです。スキルレベル7の時点でお宝上振れ含めて紺碧6層ボス(波乱万丈0)瞬殺できるぐらい強かったので期待してます。
 リン・ユーシャは引けませんでした。ニェンも、シーも、リィンも……まぁ100連しか引いてないし残当ですね……。
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