「あームカつく!堀北のやつ、ちょっと持ち上げてやったら調子に乗りやがって!」
もう日暮れ時だというのに、益々元気いっぱいな裏櫛田さん。お疲れ様です。
「それに一色もあざとく絡んで来るんじゃねぇよ!そこはあたしのポジションなんだよ!クソがっ!」
ふぁ?!私もですか??いえ、いったん落ち着きましょう。予想外の場所で遭遇してしまいましたが、まだ彼女は私に気付いていないようです。見つからなければ、どうと言うことはない・・・(赤い彗星)
こんばんは。帰り道で超面倒くさいのにエンカウントした一色いろはです。
ここは華麗に離脱あるのみです。触らぬ櫛田に祟りなし。闇に溶け込むように、私はゆっくりと後退し始めました。抜き足、差し足、忍び足・・・ふぁ、ふぁ・・・あ、これマズいかも。
「ふぁっくしょん!!」ズズッ
「だ、誰?!」
「やばっ!えっと、ニャ、ニャ~オ〜ゴロゴロニャン」(ΦωΦ)
ボク、いろはだニャ~ン。ふふっ・・・芸は身を助ける。小学校時代に、色んな動物の鳴き声を練習しておいた甲斐がありましたね。ええ、そうです。お友達がゼロだったから暇を持て余してたんですが何か?
「な、なぁんだ、ネコちゃんかぁ・・・んなわけねぇだろ!!日本語喋るとか化けネコかよっ?!」
やっぱバレてましたね、はい。(;´д`)…
「聞いてたの?」
「ふはははは!壊れたブラコンガールの次は目の据わったプリティガールか。今日の私はよほど運が良いらしい」
「・・・」
こんばんは。豹変した櫛田さんとふたり、暗闇で仲良くお喋りしている一色いろはです。
さっきから桔梗さんが無反応です。ぶっちゃけ怖いです。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 渾身のにゃんにゃん作戦が破られ、自由人にもなり損ね、もはや後がありません。原作では、綾小路君相手におっぱい作戦を発動していた彼女ですが、まさか私に同じ手は使わないですよね、ね?(希望的観測)
ゆっくりと近付いてくる裏櫛田さん。ターミネーターのテーマが聞こえてきました。さて、どうなる?どうなる?どうなる・・・こうきたか〜♪(ドモホルンリンクル)
で、いまや私の左手は、櫛田型超弩級戦艦の胸部装甲に。てか、この圧倒的敗北感は何なのでしょう。ふっ・・・認めたくはないものだな、デカさゆえの過ちというものを。
「さっきのこと誰かに喋ったら、アンタに・・・」
これ以上は、いくら多様性の時代でもタグ変更が必要なのでムリです。アンパーンチ!てい♡
「ひゃん♥」
かわいい悲鳴を漏らして、ヘナヘナとその場にしゃがみ込む櫛田さん・・・そうです、原作をぶち壊してこその二次創作。お話の流れを知っていた私は、先手を取ってカウンターアタックを仕掛けたのです。女の子同士ですから、彼女の弱いところなど、とっくにお見通し。ふふふ・・・上と下、脆いものよのう。(デスラー総統)
え?櫛田さんの
さて、悶絶した櫛田さんは、しばらく行動不能な様子。まぁ、そうなるな。私の超重力砲が、彼女のクラインフィールドをぶち破ったのでしょう。急速潜航〜!!
はっ!?べ、別に深い意味なんてありません文字通り桔梗ちゃんの初めてを奪っただけですいやだから違いますって誤解を招くような書き方はしないで下さいごめんなさい。
「うう・・・ひ、酷いよ、いろはちゃん・・・」
あら、天使モードに戻っちゃったみたいです。ずいぶん都合のいい女ですね。(誤用)いずれにせよ、平穏な学園生活のために動くとしましょう。やらなくてもいいことならやらない。やらなければいけないことは手短に。あれ?省エネ主義と事なかれ主義って似てません?
「私、貴女の過去とか裏の顔とか、全然興味無いんで」
「え?」
「そんなの、誰にだってありますし。無理に隠そうとするから、却って面倒なことになるんじゃありませんか」
ここは突き放すに限ります。中学で袋叩きに遭った点ではお仲間ですが、傷の舐め合いなんてしませんよ。てか、美少女同士が舐め合い・・・ゲホゲホ!
「えっと・・・急にそんなこと言われても、困っちゃうな・・・じゃあどうすりゃいいんだよ?」
表と裏、行ったり来たり忙しない人ですね。キャラがブレまくりですよ?
「そんなの自分で考えて下さい。あと、私を退学させようとか裏でコソコソやるのも止めて下さいね。結構、この学校気に入ってるので。ふはははは!そんなことをされた日には、私はいったいどうなってしまうことやら・・・」
「さっきから高円寺のモノマネ超ウザいからやめろ」
ひゃ!もうしませんごめんなさい。(_ _;)
いけないやる気スイッチが入ってしまったらしい彼女は、ドスの効いた声で続けました。
「一色、アンタ小中学校で友達居なかっただろ?あたし、そいつが纏ってる空気感でそういうの分かるから」
そりゃチートな能力ですこと。
「周りに認めて貰うために、あたしは仮面を被って善人を演じてる。だから、もしそれを邪魔するって言うなら・・・」
「じゃあいっそのこと、全部ぶちまけてみては?」
「ふぇ?」
再びのカウンター。誰かさんが得意な関係性のリセットです。F5キーを連打しましょう。(ダメ!絶対!)
「い、いまさらそんなこと、出来るわけないよ!」
「本当に?お互い、知り合ってからまだ1か月です。意外とすんなり受け入れてくれるかも、ですよ?て言うか、やるならいまがラストチャンス!さすがにこの先3年間、猿芝・・・コホン!健気に演じ続けるのはキツくないですか?」
「いま猿芝居って言ったよね?」
「空耳アワーですよ。で、どうするんです?私に出来ることがあれば言って下さい。微力ですけどお役に立ちますよ?もちろんポイントは前払いで頂きますが」
「この鬼畜!ぼっち!ヲタク!いろは!」
最高の褒め言葉と受け取っておきましょう。あと、最後のは悪口じゃないですよね。
「ちっ!とにかく、余計なこと喋るんじゃねえぞ」
そんな、止まるんじゃねえぞ、みたいな言い方されましても・・・┐(´д`)┌ヤレヤレ
表情を見るに、彼女なりに考えるところはあるようです。では、念の為に仕込んでおきますか。
「ところで櫛田さん、綾小路君から何か受け取っていませんか」
「綾小路?いや何も。だいたいクラスカーストトップのあたしが、あんな陰キャと関わるわけねぇだろ?」
またまた裏の顔が仮面からはみ出してますよ。しかし、彼がまだ動いていないのならば・・・
「では櫛田さん、ひとつお願いがあります」
〜数日後〜
「・・・間もなく中間テストだから、しっかり勉強しておけよ。では以上だ。これで朝のSHRを終了する」
出口の扉に手をかけた茶柱先生を、私は呼び止めました。
「先生、他になにか伝達事項はありませんか」
「ん?なにもないぞ?」
しらばっくれる担任。嘘ですね。ゆうべ椎名さんにメールで確かめました。他のクラスはとっくに知っていましたよ。中間テストの試験範囲が変更になったことを。知らぬはD組ばかりなり。
「本当に?じっちゃんの名にかけて誓えますか」
「しつこいぞ。私に名探偵の祖父など居ないし、授業準備があるからお前の中二病に付き合ってる暇もない。続きは外村あたりとやりたまえ」
ガタッ!!
その言葉で、にわかに色めき立つ博士外村君。いいえあなたと付き合ってる暇もないですごめんなさい。
「ではもし先生が、成績に直結する事柄に関して私たちへの伝達を怠っていたと判明したら、職務怠慢の咎で理事長に報告させてもらうことになりますが宜しいですね?」
「!!」
顔色を変える茶柱ティーチャー。やはり彼女と言えど、坂柳パパは怖いみたいです。
「あ、ああ・・・忘れてた。中間テストの範囲が変わっていたな。後で新しいのを取りに来てくれ、一色」
せーのっ!
「「「「「えええええぇーーー!?」」」」」
相変わらず、素晴らしい混声合唱団です。もし今後、歌の特別試験があれば優勝を狙えるかも知れません。ただし、その時までこのクラスが存続していれば、のお話ですが。。゚(゚´Д`゚)゚。ムリダー
【次回第14話:ようこそ特別中間テストへ】
遂にその日を迎えました。私のペアは・・・な、なんですと〜!!?( ゚д゚)...ヲワタ