ようこそ一色いろはの教室へ   作:いろはす@

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第16話:ようこそ間違いだらけの特別棟へ

「では、生徒会は提出された証拠でペナルティを判断する。双方、異議はないか?」

 

 

マナブく・・・堀北生徒会長が最後通告をしましたが、不良品の妹さんは反応しません。その様子に動揺の色を隠せない須藤君と茶柱先生。綾小路君は相変わらずの無表情です。一方、坂上先生以下Cクラスの面々には、余裕の色すら見えました。このままでは原作改変、Dクラスは審議に敗れることになるでしょう。

 

 

こんばんは。なぜか例の審議会に出席している一色いろはです。事件の経緯は、皆さんご承知の通りなんですが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数日前〜

 

 

嵐のような特別中間テストが終わり、我がクラスはひとりの退学者も出すことなく、無事6月を迎える事が出来ました。私のプライベートポイント30万という犠牲と引き換えに。(;´д`)トホホノホ…(号泣)

 

 

「ありがとう一色さん!なんとお礼を言ったらいいのか・・・」

 

 

もう言ってるじゃないですか平田君。

 

 

「ありがとういろはちゃん!大好きだよっ!」

 

 

ありがとう櫛田さん!大っ嫌いだよっ!

 

 

「一色さん、今後もせめてポイントで貢献しなさい」

 

 

そんな言い方してると兄さんに嫌われちゃいますよ、すずのん。

 

 

「一色!お前がまた名前書き忘れたのかと思ってビビったぜ?」

 

 

いますぐあなた自身をダンクシュートしてあげましょうか、須藤君。

 

 

「舐めたことほざいてんじゃねぇよ、須藤!元はと言えば、てめぇが赤点取ったのが原因だろうがっ!」

 

 

「ひぃ!す、済まねえ櫛田・・・」

 

 

ナイスフォローです、裏櫛田の姉御!

 

 

「で、出たぁ!櫛田ちゃん、俺も叱ってくれ!」

 

 

「もう!池君ったら!私本気で怒っちゃうよ?」

 

 

なぜだか色んな意味合いで不愉快極まりないのでいますぐやめて下さいごめんなさい。

 

 

・・・とまぁ、心の声はともかく、表面上は試験を終えて軽口を叩き合う、微笑ましい青春の1ページです。なんか、お友達っていいかも・・・バキッ(フラグが折れた音)

 

 

「ああ、また言い忘れていたが、今月からお前には定期的にポイントが上乗せ支給されることになった。良かったな、一色」

 

 

はぐうっ!ここでそれをぶち込んで来ますかサエちゃん?!

 

 

「は?なんで一色さんだけ?」

 

 

ポイント絡みの話題には過敏に反応する軽井沢グループ。そりゃ、貴女たちは0ポイント生活まっしぐらですものね。

 

 

「なんだ、知らないのか?彼女は生徒会副会長になったのでな。その分の役職手当だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ええええええぇ!!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもの大合唱。もはやDクラスの様式美です。

 

 

「あ、貴女が副会長!?毎日兄さんの近くに・・・うらやまs・・・ゆ、許せないわ!どんな汚い手を使ったのか白状しなさい!」

 

 

貴女この前、私がマナブくんにOKした現場に居ましたよね?頭ナデナデされて話聞いてなかったんですか、堀北ガール。

 

 

「いろは。あたしら友達だよね?」

 

 

はい、もちろんですよ軽井沢さん!けど、貴女が手にした端末がポイント譲渡受け付け画面になってるのはなぜでしょうか。あぁ、今日はお友達料の支払い日なんですね分かります。

 

 

やはり私の友人関係はまちがっているようです。

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは。今日もぼっち飯の一色いろはです。一応、お友達(仮)らしきものは出来ましたが、食事を共にするほどの仲ではありません。て言うか、興味のない会話に加わり、作り笑いを浮かべながら食べるお昼ごはんにどんな意味が?総武中でベストプレイスに拘っていたせんぱいの気持ち、いまなら理解出来ます。だがしかし、監視カメラだらけのこの学校に、そんな場所などあるはずが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ありました♪♪例の特別棟最上階の踊り場です。原作で須藤君がやらかした現場ですが、裏を返せば人の目が無い天国じゃありませんか!建国の父、アーレ・ハイネセンに因んでアマゾンマーケットプレイスと名付けましょう。(意味不明)

 

 

さて、本日のメニューは手作り三段重お弁当。食べて貰う相手が居ないのが残念ですが、楽しみは3年後まで取っておきましょう。覚悟しておいて下さいね、せんぱい?

 

 

じゃあ、マッ缶片手に優雅なおひとり様ランチと洒落込みましょうか・・・ん?

 

 

アラート!階下に生体反応あり!急速接近中!私は即座にアンブッシュの態勢をとりました。(脳内妄想)

 

 

・・・って、現れたのは同じクラスの佐倉愛里ちゃん(雫mode)でした。どうやら自撮りに来たようです。そう言えば、そんなこともありましたね。最近色々とハードすぎて、原作知識に自信が持てなくなってきたんですよ。あれ?もしかして私、転生主人公ポジション陥落?

 

 

まぁ、同性から見ても実に可愛らしい姿です。教室での目立たない振る舞いが信じられません。ポージングも表情も完璧。さすがプロですな。静かな特別棟の階段に響く、デジカメのシャッター音。イイねイイね!今度は超ローアングルからもう1枚いってみようか雫ちゃん!!今日のインナーは何色かな?(ダメ!絶対!)

 

 

うん・・・?ちょっと待ってください。たぶん彼女はあれをブログにアップするんですよね?ってことは・・・これは試してみる価値がありそうです。てへ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて撮影結果に満足したのか、愛里ちゃんはカメラを仕舞うと階段を下りて行き・・・あれ?戻って来た?

 

 

狼狽えながらバタバタと駆け上がって来た彼女は、一瞬躊躇ったあと、何を血迷ったか手近な掃除用具入れに飛び込みました。いまどきのグラビアアイドルさんは、コントの練習も必要なんですかね??

 

 

と、さらに下から人の気配。まだまだお昼休みはこれからですし、こんな時間にいったい誰が・・・

 

 

「おい小宮、ちゃんと呼び出したんだろうな」

 

 

「ああ、バスケのことで話があるって言っといたからな」

 

 

「よし、じゃあ手筈通りだ。ミスるなよ」

 

 

「分かってるって石崎!あんなバカ、ちょっと煽りゃすぐ暴発するだろ」

 

 

ってか、あのイベントじゃないですかこれ!?なんでいまごろ・・・

 

 

そうこうしているうちに、Cクラスの悪ガキどもは3階の踊り場で雑談を始めてしまいました。私は屋上へ通じる階段まで後退しましたが、退路を失い絶体絶命の大ピンチです。掃除用具入れの中のアイドルさんも、きっと生きた心地がしていないことでしょう。

 

 

あ、須藤君がやって来たみたいです。そしてたちまち一触即発の雰囲気に。相変わらず短気ですねぇ。

 

 

え?呑気に実況してる暇があったら、早くスマホで証拠映像を撮れ!ですって?それは分かってますけど、学校支給の端末って、カメラ起動する時にデカい電子音が鳴るんですよ。使えねぇ・・・

 

 

それでも何とか状況を把握しようと、物陰から身を乗り出したんですが・・・あ。

 

 

がらん、ごとん、ばいん、ごいん!

 

 

「な!?だ、誰か居るのか?!」

 

 

はぅ!!(´д⊂)‥やばいですやばいですやばいです!!身を乗り出した拍子に、私のマッ缶がどんぐりころころどんぶりこ。下に転がり落ちて行きました。もし彼らが階段を上って来たら、ジ・エンドです。ええい!ままよ!鳴きマネ作戦発動!

 

 

ヴォッヴォッウーヴォッヴォッウー

 

 

「な、なぁんだ、シマフクロウか」

 

 

やっぱ本物のバカでしたこいつら。こんなところに『本物』が居ましたよ、せんぱい♪

 

 

その後、須藤君はCクラスの3人をぶちのめし、意気揚々と去ってゆきましたとさ。めでたしめでたし。(暴力事件終了)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完全に静まり返った特別棟。私はゆっくり3階へと下りました。愛里ちゃん、大丈夫でしょうか。殴り飛ばされた近藤君や小宮君が、あの掃除用具入れに激突していましたから。

 

 

衝撃で少しひしゃげた扉をそっと開くと、そこには完全に諸々オーバーヒートしてレロレロぐちょんぐちょんになった雫ちゃんが・・・全国の雫ファンの夢が、いま現実に!ケーホケホ!

 

 

『ドキッ!現役JKグラビアアイドル危機一髪!雫の危険な放課後!』

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てか、もしこの姿をそのままアップしたら、きっとサーバーがパンクするでしょうね。(だから絶対ダメ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜side佐倉愛里〜

 

 

はぁ・・・今日はとんでもない1日だったな。特別棟でブログ用の写真を自撮りしていたら、急に違うクラスの男子たちがやって来て、須藤君と喧嘩になっちゃった。咄嗟に掃除用具入れに隠れたけど、間近でナマの暴力を見せつけられて生きた心地がしなかったよ。殴り飛ばされた誰かが掃除用具入れにぶつかってきた時は、怖くてちょっと出ちゃったし・・・うわあああああ!いまのは無し!

 

 

結局、あまりの恐怖に失神しちゃって、なぜだか一色さんに助けられて、なんとか寮まで辿り着いたのがついさっき。今日はブログを更新したら早く寝よう・・・

 

 

 

 

 

 

 

心身ともに疲れ切った佐倉愛里は、その日撮影した画像をアップすると直ぐに寝てしまった。しかし彼女は気付いていなかった。画像の背景に『あるもの』が映り込んでいたことに。




【次回第17話:ようこそ大混乱の審議会へ】

ハリボテ監視カメラ作戦で、審議に勝利しましょう!(完全ネタバレ)
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