原作通り、川沿いに拠点を定めたDクラス。スタートの出遅れを挽回すべく、私たちの作戦が始まりました。
「まずは適材適所で役割分担をしよう。拠点の整備に食料の確保、あとは・・・」
平田君の指示で、各自任務へと散ってゆくクラスメートたち。なぜだか最後まで名前を呼ばれなかった私は、3人組で付近の探索を担うことになりました。パートナーは愛里ちゃんと・・・
「ふははははは!宜しく頼むよリトルガールたち!」
はい、完全に面倒なのを押しつけられましたね。平田君の言う適材適所とは、こういう意味でしたか。(諦め)
「君たちにしては、なかなか頑張っていると認めよう。しかし、適材すぎる私には適所が無くて困りものだねぇ」
つまり居場所が無いんですね分かります。
「ははははははっ!今日も私の筋肉は最高だ!」
高らかに叫びながら、木の上を飛んでゆく自由人。レディーが大好きと公言する割には、彼の辞書にレディーファーストという言葉は無いようです。
「高円寺君、行っちゃった・・・」
「まぁ、その方がお互いのためでしょう」
「ははは・・・あとで合流すればいいよね?」
いえ、それは無理ですよ愛里ちゃん。彼はこのままリタイアしますから。
喉まで出かかった未来予想図を飲み込んで、私は夏空を見上げたのでした。
・・・と、きれいに纏めたまではよかったのですが・・・はい、絶賛迷子中の一色いろはです。同じような森の景色が続き、完全に道が分からなくなってしまいました。容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能な私の数少ない弱点。そう、ガチの方向音痴なんです。。゚(゚´Д`゚)゚。 雪乃先輩か?!
次第に傾く真夏の太陽が、ことさら不安を煽ります。このままクラス点呼の時間に間に合わなければ、貴重なポイントが差し引かれてしまうでしょう。そしてさらにマズいことには・・・
「いろはちゃん、トイレ、行きたい・・・」
絶望的な表情で呟く愛里ちゃん。そんな可愛らしく「ママ、おしっこ」みたいに訴えられても私、貴女のお母さんじゃないのでごめんなさい。(バッサリ)
ていうか、世によう実二次創作多々あれど、無人島試験でお腹が空いたり疲れて眠くなったりはするのに、おトイレに関してはほとんど記述が無いんですよね。どうしてなのでしょう。ねえ、せんぱい?
・・・とか言ってる場合ではありません。実は私もかなりピンチなんです。(。>﹏<。) おトイレをたずねて三千里。そろそろ、覚悟を決めなくてはならないようですね。
「提督、すでに我々はこのピンチに耐えうる状態ではありません。お漏らしか、外でするかを選ぶしかありません」
「不名誉な二者択一だな?うん?」
「はっ!しかし、このままでは・・・」
「よし!お漏らしは性に合わん、外でするとしよう」(アムリッツア会戦前哨戦)
だからダメぇ!絶対!およ?あ、あれは・・・!?
〜Bクラス拠点〜
「ん?なんだあれ?ま、待て!誰だお前たちは・・・!?」
「邪魔だぁぁぁぁっ!どけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
「ひいっ!?て、敵襲ー!!」
「いろはちゃん?愛里ちゃんも?!ど、どうしたの?!」
「はじめましてごきげんよう一之瀬さん本日は晴天なり詳しい話は後まわしですトイレ借りますごめんなさいさようなら」(超高速マシンガントーク)
「へ?」
私と愛里ちゃんはBクラスの防衛線を突破すると、各々一目散に2つ並んだ仮設トイレへ駆け込みました。扉を閉める手間も惜しんでジャージを下ろすとしゃがみm・・・
だああぁーーー!!!なにを書いてるんですかバカ作者!!
(しばらくお待ち下さい)
「い、一之瀬。いまのは・・・?」
「にゃはは・・・よく分からないけど、いろはちゃんが男子用に入っちゃったのだけは、はっきりしてるね」
「そ、そうだな・・・扉も開けっ放しだが、見なかったことにしておく・・・」
「うん、そうして貰えると助かるかな、神崎君」
ふぅ・・・戦い終えた一色いろはです。もう、無人島試験なんてどうでもよくなりました。(開き直り)
Bクラスの面前で盛大に黒歴史を更新した私と愛里ちゃんは、あの後ミネラルウォーターまで頂いてから、帰途に就きました。一之瀬さんには今度、なにかお礼をしなければならないでしょう・・・
・・・はい、そしてまたまた迷子の一色いろはです。我ながら推しの子ならぬアホの子ですね。(ノД`)シクシク Dクラスの拠点に向かっていたはずが、なぜか海辺に出てしまいました・・・はっ?!あれはCクラスの拠点?私は色々と悪目立ちしていますので、ここでドラゴン君に見つかるのは避けたいところです。
「愛里ちゃん!眼鏡貸して!」
「へ?は、はいぃ?!」
素早く
「お前ら、どこのクラスだ?」
Cクラスの見張りは、小宮君と近藤君でした。例の審議会で顔見知りの間柄ですが、全く気付いていないようです。
「えっと・・・私はBクラスの海老名姫菜です、愚腐腐。こっちはお友達の三浦優美子さん・・・」
「へ?み、三浦です・・・?」
自己紹介が疑問形っていうのも新鮮ですね。あと先輩方、お名前お借りしましたごめんなさい。m(_ _;)m
「聞かない名前だな・・・ってかそっちの
スケとかマブいとか、近藤君あなた昭和からの転生者ですか?
「ほ、本当だ!!スゲェ!アイドルみてぇだ!Bクラスにこんなかわい子ちゃんが居たなんて、知らなかったぜ!」
大興奮の小宮君。あなたもアホの子ですね。(お仲間)だからいつまで経っても使いっぱしりなんですよ。ま、言ってる内容は大正解なんですけど。
申し遅れましたがこんにちは。絶賛変装中の一色いろはです。(囁き声)ただ愛里ちゃんの伊達眼鏡を借りただけなんですが。木は森に隠せ。
てか彼女の破壊力が大迫半端ないって!眼鏡外すだけであんなにも印象変わるとか、さすしず。(さすがです、雫さま!)
はっ!?そう言えばせんぱいは、眼鏡掛けると超イケメンなんですよね。3年後まで放って置いて大丈夫でしょうか。なんだかとても心配になってきました。(だから何が?)
「れ、連絡先交換してくれ!」
にわかに愛里ちゃん(雫mode)へ言い寄るお猿さん。端末は没収されてますけど。
「こ、このあとお茶しない?」
無人島にお茶するお店なんてあるんですか?
現役グラドルの魅力にメロメロの、熟練見張り員ふたり組。いや、これではもはや熟練とは言えないですね。
「えっと・・・わ、わたし・・・」
あたふたするばかりの愛里ちゃん。やっぱり彼女には、このシチュエーションはキツいみたいです。
「そう言えば、優美子ちゃんはなんでこんなとこに居たの?」
そこでいきなり名前呼びかい!しかも私はアウトオブ眼中。ま、そう仕向けてるんですが。
「森の中は虫が多いので、海沿いの道を進んでいたんです」
わちゃわちゃする愛里ちゃんに代わり、私が答えました。
「あ?お前には聞いてねぇけど?」
虫ってのは、あんたらみたいな悪い虫のことですよ!
「じゃあ、虫除けスプレー貸してあげようか優美子ちゃん?」
「大丈夫です。急がないと点呼の時間に遅れちゃうので」
さっきから私、まるで悪質なファンからアイドルを守るマネージャーみたいですね。
「チッ!いちいちうるせぇな芋メガネ・・・また来てね〜優美子ちゃん♪」
キモ!
悪い虫2匹の熱い視線を浴びながら(浴びていたのは優美子・・・じゃなくて愛里ちゃんだけでしたが)私たちは急いでその場を後にしました。
「おう、小宮、近藤。異状なかったか?」
周囲の警戒に出していた下っ端に、結果報告を求めるCクラスの王。
「は、はい龍園さん!一度、Bクラスの奴らを見掛けたぐらいです」
「なにっ!どうして直ぐに報告しなかった?!」
早速ブチ切れの王様。
「ひぃ!!す、すいません。でも、おとなしそうな女子ふたり組だったんで・・・」
「そいつらの名前は?」
直感的に何かを察知した龍園は、手下の言い訳を無視して話を進めた。
「え、海老名と三浦って言ってました・・・そうだ!龍園さん、その三浦って子、超マブいんすよ!もうひとりはメガネの芋でしたけど」
暫し考え込むドラゴン翔。彼の中で、急速に違和感が膨れ上がってゆく。
「・・・Bクラスにそんな名前のヤツはいねえ」
「えっ?!」
「慎重派の葛城がこんなリスクを冒すとも思えねえしな・・・」
絶対君主の呟きに、間抜けな返しをする臣下たち。
「いえ、だからその娘たち、Bクラスだって言ってましたよ?」
「バカ野郎!この状況でわざわざ自分のクラスをバラすわけねえだろ!」
「ひぃ!!な、なるほど・・・ってことは、Dクラス・・・」
「ああ・・・不良品の分際で強行偵察とは、ずいぶん舐めた真似してくれるじゃねえか」
獰猛な光を増してゆく龍園の瞳。そしてその思考は、ある可能性に行き着く。
「おい、その芋メガネ女、髪の毛は何色だった?」
「へ?た、確か、亜麻色の髪の乙女(2002年リリース)でした」
「クククッ・・・なるほど、読めたぜ。伊吹に無線を繋げ。ここで
あの〜なんか知らないところでいきなりシリアス入ってません?
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
Cクラスの手を逃れた私たちを待っていたのは、見事なとうもろこし畑でした。明らかに、学校側が整備したもののようです。そう言えば、原作でもこんなシーンがありましたね・・・
「スゴい・・・みんなに持って帰ろうよ、いろはちゃん!」
思わぬ成果に舞い上がる愛里ちゃん。むろん、そうしたいのは山々でしたが・・・残念、入れ物が無いのです。両手で抱えても、せいぜい数本。とてもクラス全員分はムリです。かなり黄昏れて来ましたから、時間的に出直して来るのも難しいでしょう。かと言って、明日になれば他のクラスに取られてしまうかも知れません。原作では確か、きよぽんが体操着を脱いで袋にしてましたが・・・
ムリムリムリ!!いくらジェンダーフリーの世の中でも、それはダメ!!特に愛里ちゃんが上半身下着姿でご帰還した日には、無制限支給の箱ティッシュが飛ぶように売れ、男子の大半が謎の燃料切れでリタイアすること間違いなし・・・!(;´д`)…
え?私はどうなのか、ですって?愛里ちゃん相手では、さすがにちょっと分が悪すぎますけど、べ、別に大きけりゃ良いってものじゃないんだからね!!・・・ってなにを言わせるんですか変態さんですかごめんなさい。
「一色さん!佐倉さん!心配していたよ!」
夕方遅く、やっとDクラスの拠点に辿り着くと、みんなが飛び出して来ました。そりゃ約半日行方不明だったんですから、当たり前ですよね・・・
「ごめんなさい。その代わりというわけではないんですけど・・・」
私と愛里ちゃんは、ジャージのズボンに詰め込んだとうもろこしを差し出しました。そうです、苦肉の策で、私たちふたりは下を脱いで袋にしたのです。色々と問題はありますが、男子の体操着に入れるよりはおいしさが30%アップ!(当社比)
はい??下を脱いだらもうお嫁に行けないのでは・・・ですって?そんなのジャージの下には体育用のショートパンツを穿いてるに決まってるじゃないですかバカですか。
「ありがとう!これでポイントも節約できるよ」
「お手柄だね、いろはちゃん、愛里ちゃん」
「うおおおおお!今夜の
念の為お聞きしますけど、それって食べる方のおかずですよね?ってか、どうして男子は愛里ちゃんのジャージに入ってた方へ殺到しているんですかやっぱり変態なんですか爆発してくださいごめんなさい。
その後、厳重な警戒(?)の下でシャワーを済ませ、みんなで美味しくご飯を頂き、疾風怒濤の初日は過ぎてゆきました。それではおやすみなさい。(。-ω-)zzz. . .
むにゃむにゃ・・・下は地面だし、蚊は出るし、エアコン無いし雑魚寝だし・・・ふにゃ!いま誰かオナラしましたよね!?こうなったらもう、男女全員ひとつのテントで寝た方が色々と勉強になるんじゃないですか?(。゚ω゚) ハッ!
翌朝。無人島試験2日目。謎の燃料切れを起こした男子もおらず、全員元気にお目覚めのようです。あ、ひとり自主的に脱落したのが居ましたね。で、朝から降り注ぐ太陽の下では・・・
「博士!いつまで入ってるんだよ!後が詰まってるんだ、早くしてくれ!」
「んごご!待ってくれでござる!そんなに急かされたら、出るものも出なく・・・」
「千秋!早くして!も、漏れちゃうよぅ!」
「佐倉さん、どいて!」
「あうう、そ、そんな・・・」
「きゃあ!黙って開けないで!ノックしてよ!」
「一航戦の誇り、こんなところで失うわけには・・・」
「どきなさい!兄さんに追い付くためには、こんな些事で恥を晒すわけにはいかないの!」
ええ、朝のトイレラッシュです。そうです、こういうのが見たかったんですよ。若干1名、部外者が混じっているようですが。そして皆さん、この問いについて考えてみて下さい。曰く、人間は平等か。はい、イケメンもヲタクも悪役令嬢も正統派ヒロインも、トイレの前では平等です。
え?私ですか?そんなの、早起きして先に済ませたに決まってるじゃないですか。転生ヒロインにそんな無粋な描写は不要でござるよ。(キャラ崩壊)
ふふふ・・・今日も暑い一日になりそうです。あ、間違えて坂柳さんになっちゃいました。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
無茶ぶり無人島サバイバル生活も、それなりに回り始めました。状況は概ね原作通り。原作主人公きよぽんは時々姿が見えなくなるので、たぶん裏で色々動いているのでしょう。そして山内君が、焚き木と一緒に
まあ、彼女がドラゴン王国から送り込まれた悲しき女スパイなのはバレバレなんですが、もし私たちが受け入れなかったらどうするつもりだったのか、私気になります!野宿も想定していたんでしょうが、食事はともかく、そのほかは・・・?
真夏の無人島でほぼ丸々1週間、着替え、シャワー、トイレ無し。もちろん、環境を汚す行為は厳禁です・・・よく考えたら、計画ガバガバじゃないですか。(;´д`)トホホ…
さて、無人島生活7日目。今日の夕方には全クラスが港に集まり、結果発表を聞いて特別試験は終了します・・・
はい、ごっそり省略しましたごめんなさい。m(_ _)m だって2日目以降は、ほとんど原作通りの展開なんで正直つまらない・・・ケホケホ!ここは疾風ウォルフもびっくりの速さで、一気にクライマックスへ!!(その間の詳しい状況は、原作第3巻を参照して下さいね)
「大変!みんな起きて!!」
そしてみんなお待ちかね、あのイベントがやって来たのです。あともうひとつ。盗まれた軽井沢さんの下着って、新品だったんでしょうか。それともまさか使用済m・・・おっと、誰か来たようです。
【次回最終話:ようこそ総武高校の教室へ】
はい・・・??( ゚д゚)ドユコト?