飲めば透明人間になれる秘密のエッチな飲み薬、気が付けば異世界で巨乳剣士が目の前に!?~天才科学者と呼ばれたこの私が女剣士の召使を始めたら~   作:でぃくし

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恐怖!妖怪藁坊主!

角を生やした豚。

 

なんという奇妙な怪物なのだろう。

私は恐怖で震えることも忘れ、目の前の生物に魅入ってしまった。

 

いや、違う。角ではない。よく見たら蛇かなんかの尻尾だ。

 

豚の背中、ちょうど背骨に沿うように前後逆を向いた蛇がくっついている。あるいは蛇の腹に豚がくっついているのかもしれない。

豚の体には体毛と混じってニシキヘビを思わせる鱗が生えており、その異様さがより一層際立っている。

 

一体どういう必然性があってこんな異常な生き物が誕生したのか?

いやそもそもこいつは本当に生物なのか?私の常識では計り知れない何か得体の知れない化け物ではないのか?

 

「ぶぃひぃぃいぃっっっ!!?!」

 

私は目の前の状況の異常さに気が付き、腰を抜かしてその場に尻餅をつく。

こんな恐ろしいものは見たことがない。

 

「ぐぎゅ?」

 

私の気配に気づいたのか、そいつはこちらを振り返る。

豚と蛇の顔が同時に私を見つめている。どうやら蛇は豚の体の上をある程度自由に移動できるようで、体の位置が目まぐるしく変わる。なんということだ。頭がおかしくなりそうだ。

 

「ごっ、ご、ぽぎいっ!」

「うわっ!こっち来た!?」

 

私は慌てて後ずさるが、そいつは素早い動きで私の脇を通り過ぎて、どこかに逃げて行った。見た目は不気味だがそれほど凶暴ではなさそうだ。

私はホッと胸を撫で下ろす。

 

きっと雑魚だったのだろう。経験値一桁とかかもしれない。

老人の話では強い魔物は魔法使いとやらが十人束になっても勝てないらしいが、あいつを見る限り弱い魔物なら一般人にもどうにかできるのかもしれない。

 

辺りには先程の豚が食い散らかしたものであろう穀物の袋と、しなびた野菜の欠片が散乱している。私はそれらを見ながら、ふとあることに思い至った。

 

奴ら魔物が生き物なら毒でも使ってやれば殺せるのではないか?

 

「おおそうだ!それならなんとかなりそうだ!」

 

私はそう呟くと、急いでその場を離れようと走り出す。だが、足元にあった木箱に足を取られ盛大に転んでしまった。

 

「野蛮人が、無駄に物を貯め込みおって……くっそ……」

 

悪態をついて起き上がろうとしたその時、何かが私の背中をつついていることに気が付いた。なんだ、豚が戻って来たのか?

 

振り返ると、そこには数匹の異形の怪物が立っていた。

 

さっきのおかしな豚ではない。もっとずっと凶暴そうな奴らだ。膝や肘がやたらゴツゴツしている以外は背丈と体格は十に満たない子供くらいだ。

 

しかし、奴らは色鮮やかな鱗のボディを棘だらけの骨の鎧で覆っており、奇妙に湾曲した鉤爪のある手は尖端の薄汚れた骨の槍を握っていた。

 

私は腰を抜かしてその場から動けなくなった。

こんな恐ろしいものは見たことがない。

 

「うひぃいぃっ……!!」

「フォギイィッ!!」

 

さらに特徴的なのはその頭部だ。

昆虫とトカゲを混ぜ合わせたような不気味な顔つきをしており、その蟷螂のような口元からは鋭い牙が覗いている。

 

そういえばさっきの豚もどきもやたら目がギョロっとしていて気持ち悪い顔をしていたが、こいつも負けていない。

 

だが、問題は見た目ではない。こいつらが武装する知能を持ち合わせていることだ。おまけにあの槍の汚れようから見るに穂先に糞でも塗りたくっているのかもしれない。刺されれば感染症は免れないだろう。

 

まずい、これは非常にまずいぞ! 私は焦りながらも必死に打開策を考える。だが、どう考えてもこの状況を打破する術などトウメイン以外に思いつかない。

 

「フゲッ!フギッ、フシィッッ!!」

 

しかし、奇妙なトカゲ達は私を威嚇してみせるばかりで一向に襲ってくる様子はなかった。

 

……もしかすると、もしかするとだが、私はこいつらの仲間と思われていて攻撃されてないのか?

 

たしかに頭は不気味に禿げ上がっており体は藁と泥に塗れていて、とてもではないがまともとは言えない。だが、それでも人間だ。こんな奴らと同類にされてはたまらない。

 

いや、まあいい。これはチャンスだ。

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