テラフォーマーズVS東京喰種(凍結)   作:翔馬

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最新話投稿します。
それではどうぞ



蹂躙

 

「おう、頑張ってるね〜」

 

「Qバレットか、普通の銃弾よりは

ましなんだろうが……」

 

総司と雷(あずま)が闘技場に、着いた時、係員達による反撃が始まっていた。

六匹のテラフォーマー達めがけて、4人の係員達が、マシンガンをぶっ放している。

雨霰(あめあられ)とばらまかれる

弾丸は、ゴキブリ達の体に当たり、その細胞を床に撒き散らしている。

しかし効果は薄いようで、ゴキブリ達は涼しい顔で立っていて、避けるはおろか、防御すらしていない。

そんな戦いの経緯を、総司と雷は、見ながらそれぞれの感想を言う。

総司は、効果は薄いが、仕方ないとぼやき、雷はご苦労さんとばかりに、労(ねぎら)いを言う。

なお、Qバレットと言うのは

CCG(グール対策局)が対グール用に開発した銃弾で、普通の銃弾では

効果があまりない、グール用の強化弾である。

 

「兄貴邪魔になるから、あいつら下がるように、言ってくれ」

 

弾の消費を気にせずに、ひたすら撃ち続ける、係員達を指差して雷が、総司に頼む。

 

「たぶん行徳さんの命令だろ。

わかった電話で行徳さんに、下がるように頼んでもらう」

 

総司は弟の頼みを聞き入れ、携帯を取り出すと、電話をかける。

 

「悪いよ」

 

雷は兄にすまなそうに言うと、拳を握りしめ、身体を屈め前傾姿勢になる。

雷の丸めた背中から、煙のようなものが漏れだし、周りを漂よいだす。

戦闘状態に入った、雷がRC細胞を活性化させ、体外にRC細胞が漏れ出したのだ。

そのRC細胞が、グールの武器赫子(かぐね)を作り出す。

ちなみにRC細胞とは、人が微量にしか

持たない特殊な細胞で、グールはこれを食事に寄って、蓄積する。

このRC細胞は重要で、この値が一定値を超えると、世間ではグールと認識されてしまう。

漏れ出したRC細胞は、やがて真っ赤な羽となり雷の背を覆う。

雷は自身の赫子である、羽赫を展開し終える。

これで準備は整った。

後は足手まといどもが、退くのを待つだけだ。

好戦的な笑みを浮かべ、雷は時を待つ。

「兄貴、いつでもいけるぜ」

 

「こっちも行徳さんに言った。

すぐに係員達に命令してくれるそうだ」

 

総司が言った通り、銃撃をしてる

うちの係員の中で、一番の年長の者

50歳ぐらいだろうか、その男が懐から着信音を伝える、通信機を取り出す。

 

「もしもし」

 

通信するため、年長の男が両手持ちから、片手持ちに変えた事により、弾幕が一瞬弱くなってしまう。

すかさず、それを見越していたかのように、一体のテラフォーマーが反撃する。

反撃をしたのは、斧型クインケを持ったテラフォーマー、後方に控えていた

その個体が、空高くジャンプする。

その背に盾型クインケを持ったテラフォーマーがしがみついているのを

総司は確認した。

 

「空か?、雷迎撃しろ」

 

雷が出した羽赫を見ながら、総司が指示をだす。

指示を出した総司は、奮闘する係員達の方に、歩いていく。

彼らの興行だから、少しは見せ場と思って、撤退するまで待っていたが、テラフォーマーの反撃が始まったとしたらそんな余裕はない。

 

「兄貴、薬使わないのか?」

 

羽赫の羽を羽ばたかせながら、雷が

問う。

 

「ある程度は薬を使わなくても、ベースの力は発揮できるから、問題ない」

 

「紅式手術だったか?

中国の極秘技術だろう」

 

「紅式ではない。

鍛錬によるものだ」

 

歩きながら、総司は違うと否定する。

 

「なるほど、流石兄貴」

 

「茶化すな、それより上空のクインケ持ちを何とかしろ」

 

総司が歩く速度を速めながら、急かす。

 

「へいへい」

 

雷が羽赫で飛ぼうとする。

 

「ジョージ」

 

上空にいる、テラフォーマが独特の叫び声を上げる。

 

「うん」

 

総司が上空にいる、ゴキブリを見上げる。

 

見上げると、斧型クインケを持っていたテラフォーマーが何故か、手ぶらになっているのに、総司は気づく。

 

(クインケがない?)

 

少し経ってから、総司の耳に何かの唸り音が聞こえてくる。

 

「何だと!! 」

 

唸り音の正体は、激しく横回転して、飛んでくる斧型クインケだった。

空中で叫び声を上げながら、テラフォーマーは、左手に持ってた、斧型クインケを下に向かって投げつけていたのだ。

上空であり遠かったため、総司は

投げたのが、見えなかった。

飛ぶクインケは、銃弾を撃ち続ける、

係員達に向かって飛んでる。

 

「まずい。

撃ち方止めー、撤退しろ!!」

 

走りだしながら、総司が叫ぶ。

 

総司の叫びと、ほぼ同時に4人は発砲を止めて、踵を返す。

 

「じょぉー」

 

踵を返した係員の背後に、空から飛んできた盾型クインケ持ちのテラフォーマが現れる。

 

テラフォーマーは奇声上げると同時に、エストック型クインケを係員の

後頭部に突き刺す。

 

盆の窪から、喉まで、エストック型クインケが貫き、係員の1人が即死する。

 

「ジョウー」

エストック型クインケを引き抜いた、

盾型持ちテラフォーマーは、地面に降り立ち、倒れていこうとする、死体に

連続突きを放ち、死体を蜂の巣にする。

 

「じょ、じょ、じょじょー」

 

生き残った3人の係員達の足が、恐怖で動かなくなってしまい、彼ら立ちつくす。

そこへ唸りを上げた、斧型クインケが

飛んでくる。

 

飛んでくる斧型クインケは、勢いよく

立ちつくす係員の1人に衝突すると

そのまま胴体を真っ二つにしてしまう。

「うわぁー」 「嘘……」

 

臓物を撒き散らしながら、崩れ落ちていく、同僚の無惨な死体を見て、残った係員達は、怯える。

 

「そんな!!こっちに来る」

 

斧型クインケの攻撃はまだ終わっていなかった。

人、1人横に真っ二つにしたと、言うのに勢いを失っていない、斧型クインケは、生き残った係員の1人の方に

飛んでくる。

飛んでくるクインケを絶望感に包まれながら、見つめていた係員の首を、斧型クインケは、豆腐でも切るようにスパッと斬りとばす。

首を失った胴体が、そのまま後ろ向きに座り込むように倒れて、切れた首元から血を吹き出している。

 

2人の人間を、輪切りにした斧型クインケは、闘技場の壁にめり込んで止まる。

 

「あれを片手で、投げるのか?」

 

上空に浮かんでいる、斧型クインケを

投げた、テラフォーマーを見て総司はその異常な膂力に戦慄する。

柄もいれて、4メートルになろうという斧を、重量は百キロはある代物を片手投げするなど、本来なら不可能だ。

事実この斧型クインケの持ち主だった

喰種捜査官(準特等)は投げるどころか、両手持ちで使うのが精々だった。

だが、進化したゴキブリに人の常識は通じない。

 

「ふっふっふ……久しぶりに血がたぎる」

 

歯をむき出しにして総司は笑う。

その姿は、獰猛な獣を彷彿とさせる。

研究者であるが、総司は戦士の一面も

持っている戦闘狂だ。

現役闘士の頃は、敵を蹂躙するような、戦闘スタイルで観客を沸かせたものだ。

 

「楽しませろよ、ゴキブリ共」

 

総司は、期待を込めた眼でゴキブリを

見上げながら、哺乳類型の変身薬を

取り出すと、首元に貼り付けた。

 

「人為変態」

 

─────────────────────────────────

 

総司が変態を開始した頃、エストック型クインケを持つ、テラフォーマーが

蜂の巣に飽きたのか、百カ所以上突き刺して、穴だらけになった死体から、

ようやく剣を引き抜いた。

剣を引き抜いた死体が、うつ伏せのまま地面に倒れ、埃を舞い上げる。

 

「じょう」

 

死体を弄ぶのに飽きた、テラフォーマーがただ一人生き残った、係員に向かっていく。

 

「こっちに来る」

 

エストックで蜂の巣にされた同僚と、

輪切りにされた同僚、首を斬りとばされた同僚それらの、死体を見た係員は

逃げようと足に力を入れるが、身体が動いてくれない。

まるで足と地面の間に接着剤でも、塗られているように、動こうとする意思に反して、脚は全く動かない。

 

(逃げなきゃ、殺される)

 

焦る係員を、しりめにゴキブリが

端まで来てしまう。

 

「じょう」

 

エストック型クインケの届く距離まで、来たテラフォーマーは、エストックを持ち上げると、狙いを付け、首めがけて、突く。

 

(くっ)

 

恐怖に耐えられなかった、係員が

顔を逸らし、目を瞑る。

 

カーン

 

その耳に甲高い音が聞こえてくる。

 

「やりたい放題だな、お前たち」

 

次に、若い男性の声が聞こえてくる。

 

そこまで聞こえて、係員は自分がまだ

死んでない事に気づき目をゆっくりと

開ける。

 

目を開けると、男の大きな背中が、視界に入り、その背中の向こうに、

盾を持ったテラフォーマーがいて、

床に、エストックが転がっている。

目を瞑っていた係員は、知るよしもないが、テラフォーマーが突きを放った

後、ダッシュで突っ込んできた、総司が、突きはなたれた、エストック型クインケを蹴り飛ばしたのだ。

突き刺してくる、エストックの刃の部分を避けて蹴り飛ばす技量は、感嘆するしかない。

 

そんな離れ技を成し遂げた、総司が

テラフォーマーと対峙している。

 

「今度はこちらの番だ」

 

総司はテラフォーマーに、宣告すると

不敵に笑った。

 




最後まで読んで頂きありがとうございました(^-^)
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