【Lobotomy Corporation】に入社させられたまではいい、収容室多くない?知らないアブノーマリティーもいるし… 作:下南
「望の髪って、長いよな…」
ある日の昼休み、俺は前々から気になっていたことを口にした。
なんせ望の髪は膝まである。椅子に座っていると、髪が床に着いてしまうほどだ。
「…星くんは、短い方が好き?」
「いや、短いよりは長い方が好きだが…流石に長すぎないか?」
「…腰辺りまでに切った方が良い?」
そう言いながら、望は自身の髪を指で軽く切る仕草をした。
すると――
「――絶対にダメ!!!!!!」
俺を含め、聞き耳を立てていた女性陣や、1部男性陣までが声を揃えて大反対した。
『ピー』
クリフォトカウンターが7になった時、漆黒の試練のブザーが鳴った。
『試練が発生しました。エージェントの皆さんは直ちに鎮圧に向かって下さい。』
タブレットを確認すると全ての部門に出現している。
メインルームや廊下に出現していると言う事は全ての部門のランダムな部屋に出現するのか?
「中央本部は…右廊下か…」
右廊下にいるアブノーマリティはDAY-22に追加された奴たちだ。まぁ安全?…安全な奴たちである。
「漆黒は見た目がよろしくない奴だが、夕暮れはどんな奴…だ……」
廊下に続く扉を開け、漆黒の夕暮れを見る。
「ッ‼」
俺はすぐさま目を逸らす。
"あれ"はダメだ。人が目にするには余りにもダメなものだ。
それは、どこかの生き物の一部だったのか分からず。どこまでも生物を冒涜したその肉塊は、見る者の目に不快と恐怖を植え付ける。
俺は胃袋の奥から込み上げて来るものを気合で堪えながら漆黒の夕暮れに近づく。
そのまま『黄昏』を振るうが、その動きは遅い。
『黄昏』が漆黒の夕暮れに当たり、幾つもの肉片が辺りに飛び散る。もちろん俺にもだ。
臭いは完全に吐瀉物のそれであり、まだ接敵して20秒もたって居ないが俺の精神は限界を迎えている。
「‼」
『漆黒の夕暮れ』が俺にのしかかって来ようとしたのでバックステップで避ける。
(これは一旦回復した方が良いな。)
俺はそう考えて扉を開けてメインルームに向かおうとすると望を入れ違いになった。
すると、望は俺の腕を掴んで廊下から引き返した。
「望、どうした?」
振り向いて望の顔を見ると、その表情は恐怖に染まっていた。
「アレは…1人じゃ…無理…手伝って…何て言わないから…せめて…一緒に…いて。」
それはお願いではなく、懇願だった。
望の体は少し震えており、今にも泣きそうだ。
どうやら
「了解だ。」
「…ありがとう。」
結論だけ言うならば、望が『失楽園』を物凄く素早く振って鎮圧が完了した。
因みに、他部門は阿鼻叫喚だったらしい。
覚悟ができたようですね
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