【Lobotomy Corporation】に入社させられたまではいい、収容室多くない?知らないアブノーマリティーもいるし…   作:下南

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どうでも小話

ありえたかもしれない星のハーレムルート、そのメンバーは5人。(内、人間が2人)








DAY-23-2 『ただ帰りたい。それすらも許されないのか?』

「モフモフ」

『…』

「ふわふわ」

『いつまで続ける気?』

 

今現在、俺は【F-01-18-O(黄金の狐)】に愛着作業中だ。

だが実際は、ただ尻尾をモフモフと撫でまわしているだけである。

手のひらに伝わる柔らかな毛の感触、、指先で撫でるたびに柔らかい毛並みが優しく揺れている。

ただモフモフと撫で、ふわふわに触れるだけで時間がゆっくりと流れる。

 

F-01-18-O(黄金の狐)】は人の姿をしているから、もしかするとこれってセクハラになるんじゃないか? だが、そんなこと気にしている余裕はない。今の俺にとって、この「モフモフ」に勝るものはないのだから。

 

「モフモフ」

『いつまで続ける気?』

 

何度も同じ言葉を繰り返しているうちに、不意に相手の声が耳に届いた。俺はハッとして顔を上げる。

 

「モフモ……え?今なんて言った?」

『あ、やっと反応してくれた。』

 

相手はため息交じりのようだったが、俺はそんなこと気にも留めずに尻尾に視線を戻す。『いつまで続けるか』か……それはもちろん――

 

「作業が終わるまでモフらせていただきます!」

『作業ならもう終わってるでしょ?』

 

言われて、俺は慌てて手元のタブレットを確認する。表示されたPE-BOXは24個、すなわち満タン――つまり、作業の終了を示している。俺は、肩をすくめて軽く笑うと、また尻尾を撫で始めた。

 

「モフモフー」

『…はぁ。』

「モフモフ…」

『…もう好きにして。』

 

呆れたように【F-01-18-O(黄金の狐)】はため息をつく。

俺は心の中でガッツポーズを決め、再び尻尾の柔らかな感触に没頭した。俺の指が毛並みに埋もれるたび、ふわふわとした温かさが手のひらに伝わってくる。この感触が永遠に続けばいいのに、と思わずにはいられない。

 

ふと、【F-01-18-O(黄金の狐)】が何かに気づいたかのように目を細め、俺の顔へ視線を向ける。どこか少し複雑な表情を浮かべながら、小さな声で呟いた。

 

⦅いつの間にかマーキングが増えてるわね…⦆

 

俺が気づかないうちに、【F-01-18-O(黄金の狐)】はそう思ったらしい。

 

⦅私も…つけても問題ないわよね。⦆

 

そうして、星にモフられていない他の8本の尻尾を脈打たせ、自身の手元に1本の鎖を生み出す。

それは、蛇のように俺の右腕へと向かい、やがてそっと巻き付いた。

 

 

 

 *星は【F-01-18-O(黄金の狐)】のギフトを入手した‼

 

 

 ~~~

 

『だから管理人の指示を無視したと…』

「はい…」

 

F-01-18-O(黄金の狐)】の尻尾をモフり続け代償か俺はティファレト(A)に怒られていた。(正座で。)

 

『アンタ、バカじゃないの?』

「その通りでございます。」

 

平謝りするしかない。反論なんて考えもしなかった。

 

『アンタが勝手な事をすれば私が「職員に管理不足だ~」って言われるんだからね‼しっかりしてよね‼』

「この度は大変申し訳ございませんでした。」

 

その言葉を聞くとティファレト(A)は怒りながら去っていった。

俺は崩れ落ちるように座り直し、心の中で「やっと解放された…」と呟いたその瞬間――

 

「星くん。」

 

抑揚のない、冷たい声が背後から聞こえた。

 

「ひっ!」

 

その声に肩を跳ねさせ、錆びついた機械のようにギギギと首をゆっくりと背後へ向ける。

目に飛び込んできたのは――それはそれは見事な笑顔を浮かべた望だった。

 

「い、いいいいったい何のご用でしょうか望様。」

 

声が裏返りながらも、俺は最大限の敬意を込めて応じる。

望がどれだけ柔らかな笑顔を浮かべていても、そこに潜む圧倒的な威圧感が全てを台無しにしている。

 

「星くん、後でお話がしたいんだけど…良いよね?

 

その言葉が心に刺さる。もはやこれは選択肢ではない。命令だ。

 

「ハイ、イイデス。」

 

機械のような声で答えると、望の笑顔はさらに深まった気がした。

 

「じゃあ、今夜星くんの部屋に行くね?」

 

望が一歩こちらに踏み込んでくる。その動きに合わせて、俺の背筋はさらに硬直する。

 

「イツデモイラシテクダサイノゾミサマ。」

 

何とか口から絞り出した返答に、彼女は満足そうに頷いた。

 

「それじゃ、また後で。」

 

その言葉を最後に、望は踵を返して去っていった。

 

 ピロンッ

 

そして気の抜けた様な作業指示の音が俺の耳に聞こえて来た。

 

 ~~~

 

【『O-01-19-O』に自由作業】

 

前置きがかなり長くなったが本題だ。

それにしても番号が近いな…比較的さっき作業したのが【O-04-17-O】、つい数分前まで作業していたのが【F-01-18-O(黄金の狐)】と近いどころか番号が並んでいる。

 

「出来ればまともな奴だと良いな~」

 

俺はそんな事を言いながら【O-01-19-O】の収容室の扉を開けて入室する。

 

「これはまた…」

 

収容室に居るのは、黒い霧の様な物に身を覆われている人間(推定)だ。

【O-01-19-O】は、俺の姿を見ると、驚いたようにわずかに動揺した。

 

『君は…それより、一体ここは何処なんだ⁉』

 

その声は低く、深い。だが、どこか焦りを帯びている。

 

「何処って言われても…」

 

俺は肩をすくめながら答える。

 

「とある会社としか…」

『会社だって⁉ 一体どうして…』

 

【O-01-19-O】は頭を抱えるような仕草を見せ、ブツブツと何かを呟き始めた。その声は低く抑えられているが、不安と混乱が滲み出ている。

 

(なんか、すごく面倒な相手な気がする…)

 

内心のため息を飲み込み、俺は用具箱を開けて掃除道具を取り出した。

 

「じゃ、ちょっと掃除でもしてますんで。」

 

そう言って、モップを持ちながら収容室の隅に向かう。もちろん警戒はしている。背後で何か不審な動きがあれば、すぐに反応できるよう耳を澄ませながらモップを動かす。

 

黒い霧の影から【O-01-19-O】の視線を感じる。彼は何か考え込んでいるようだったが、時折こちらに向けてちらりと目線を送ってきた。その様子は不気味と言うより、むしろ妙に人間臭い。

 

 ~~~

 

作業を終えてモップを片付け、俺は彼に向かって軽く頭を下げる。

 

「じゃ、作業終わりましたんで。」

 

すると、【O-01-19-O】が再び声を発した。その声は先ほどよりも少し落ち着きを取り戻しているようだった。

 

『あぁ、放置してて悪かったな。何かあったら呼んでくれ、協力してやる。』

 

予想外の言葉に、一瞬だけ戸惑った。だが、それを顔に出さないよう気をつける。

 

「それはどうも。」

 

軽く会釈して収容室を後にする。

 

(協力って事は赤頭巾とか魔弾みたいに依頼が出来るのか…)




この続きを書いていたけど、長くなりそうだから分けました。




誤字脱字等がありましたら報告してくれるとありがたいです。
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