【Lobotomy Corporation】に入社させられたまではいい、収容室多くない?知らないアブノーマリティーもいるし… 作:下南
無事に大学受験が終わった為、心置きなく透き通る青春の物語を眺めたり、人理修復の旅に出れます。
~side望~
「ん…」
ぼんやりと目を覚まし、机の上に置かれたデジタル時計に視線を向けると、数字は「5:30」を示していた。
だけど、胸のあたりに妙な重みと温もりを感じた。
目を下に向けると―
「ふふ…可愛い…」
そこには、私の胸に顔を埋めてすやすやと眠る星の姿があった。
彼の呼吸はゆったりとしていて、規則正しいリズムで胸元を優しくくすぐる。寝顔はどこか幼さを感じさせる穏やかな表情だ。
「星くんって意外と甘えん坊…?」
私は声をかけるわけでもなく、ただそっと彼の髪に指を滑らせる。
~~~
~side星~
「♡」
「…」
業務開始前、俺は望に引っ付かれていた。
具体的に言うと、俺の腕を取って、ぐいっと自分の胸の間に押し込む形で密着している。
「うぐぐ…」
凄く、恵が、睨んできます。
「ん?」
「どうしたの?」
ふと背後から途轍もない殺気を感じ、振り向いたが誰も俺を見ていなかった。…目を逸らしたと言った方が正しいだろう。
「何か…誰かに見られている気がしてな…」
「そう…なら…」
望は間を置かず、少し背伸びをして俺の頬にキスをした。
「もっと見せつけちゃお?」
そう言って俺に微笑んでくる。
~~~
「今日の追加は【
ふぅっと息をついて自身の背後に目を向けるとそこには…
始業直後なのにもかかわらず、教育チームから中央第2に来て、キャットファイトを繰り広げている恵と望の姿があった。
度々聞こえてくる罵倒に俺は何処か悲しくなった。
ピロンッ
【『F-02-44-O』に自由作業】
「…行くか。」
姉妹喧嘩の結末がどうなるかすごく気になるが、流石に業務をサボる訳にはいかないので作業に向かう。
~~~
「物語の動物か…どんな奴かな…」
俺はそんな事を考えながら【F-02-44-O】の収容室に入る。
「これは…」
収容室には1つの丸い石が置かれていた。その石には人魂の様な模様が彫られている。
分類が04か05な気がしないでもないが、ポケットのモンスターに出てくるとあるゴーストタイプみたく、石から出てくるのが動物なのだろう。
ん?何でそんなに細かく考えれるのかって?そりゃどう見ても
「…磨くか。」
俺は【F-02-44-O】を手に取り、用具箱から取り出した雑巾(綺麗)で磨いていく。
フキフキ…フキフキ…フキフキフキフキフキフキフキフキ(以下略称
磨くほど石の表面が熱くなっていく。何か反応しているのかもしれないが、特に危険を感じるわけでもない。
「何か熱くなったな…」
俺はそう呟きながらも作業を終える。
~~~
「そう言えばカナとミナって何歳だ?」
休憩室で俺は前々から思っている疑問を2人にぶつける。
「星先輩…」
「女性に年齢を聞くのはダメですよ。」
「…すまん。」
2人から物凄く呆れられた目線を向けられる。
「まぁ答えますけど…15歳です。」
「じゃあこの会社で一番の若者か…」
『【F-02-44-O】が脱走しました。エージェントの皆さんは直ちに鎮圧に向かって下さい。』
「はぁ…」
「露骨に嫌そうにしますね。」
「行きますよ先輩。」
俺はミナに引っ張られて鎮圧に向かうことになった。
~~~
私は炎~(英語)
「暑い…」
中央第2のメインルームに【F-02-44-O】が居るのだが…
鳥だ。炎の鳥である。因みに、収容室にあった石は見当たらない。
「早く鎮圧しますよ、先輩。」
「了解。」
ミナは冷静に『氷のかけら』を構え、炎の鳥を見据えながら言った。その瞳は鋭く、決して動揺することなく、鳥の動きを捉えている。
「星くん。遅れてごめん。」
「別にいいぞ。」
望が合流したが既に『失楽園』で【F-02-44-O】を攻撃している。
「望先輩‼来てくれたんですね‼」
カナは望が来たのを見ると目をキラキラさせていた。
尊敬と言うか何というか…カナはそれに似た感情を望に向けている。
「まぁ4人いれば何とかなるだろ。」
【F-02-44-O】は身に纏っている炎を滾らせ突撃してくる。…【
「…そこ。」
「…」
カナは纏っていた雰囲気を霧散させて冷酷な声で『喜び』で【F-02-44-O】の翼を穿ち、望は無言で『失楽園』で串刺しにする。
【F-02-44-O】の反応としては『喜び』の方がダメージが入っている気がする。
「…白属性が入りやすいのか?」
ミナは『失楽園』の隙間から『氷のかけら』で貫き、俺は『失楽園』が消えてから『黄昏』を叩きつける。
~~~
「終わった…のか?」
体力が無くなった【F-02-44-O】は火の粉が飛び散る様にこの場から消えた。
攻撃していた時に感じたが、何処か手ごたえが無かった。
(それに…)
脱走中のアブノーマリティや試練が無いのにも関わらず、未だアラートが鳴り響いている。
『ジャック、【F-02-44-O】の収容室に向かってくれ。』
『既に向かっています‼』
管理人から指示が出ていたのかジャックは荒い息で返事が返ってきた。
「さ~てと…」
「星くん。」
「言わなくても分かるぞ。」
望が心配そうに俺に声を掛けてくる。
俺たちの眼前には火の粉が渦巻いており、再び炎の鳥を形成した。
「仕切り直しですね。」
カナは再び気合いを入れなおす様に自身の頬を叩いている。
「やるか~。」
忘れていた話、DAY23-3(多分書かない)で星はしっかりと【
誤字脱字等がありましたら報告してくれるとありがたいです。
感想、評価もお持ちしています。
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