【Lobotomy Corporation】に入社させられたまではいい、収容室多くない?知らないアブノーマリティーもいるし…   作:下南

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一歩ずつ歩み続け、やがて大きな芽となる

それは小さく大きな証だ


DAY-25ε 中黄の夕暮れ『成長』

『【O-01-42-O(冬土の雪姫)】が脱走しました。』

 

メインルームで談笑しているとそんな放送が聞こえて来た。

 

「今の放送、おかしくありません?」

「だね…」

「言われてみれば…だな。」

 

普段なら『とっとと鎮圧しやがれ』(意訳)的なことも放送されているわけなのだが、何故かそれが無い。

 

「機械の故障でしょうか?」

「故障ならそもそも放送されないと思いますけど…」

 

それもそうだ。とミナとジャックの会話を聞きながら思っていたら…

メインルームの扉が開く音と主に凄まじい冷風が吹き荒れた。

 

「うお、寒っぶ。」

 

振り返ると案の定【O-01-42-O(冬土の雪姫)】が居るのだが、パタパタと足音を鳴らしながらこちらに向かってきている。

 

『星お兄ちゃ~ん‼』

「ゴハッ‼」

 

飛びついてきた【O-01-42-O(冬土の雪姫)】により腹部に強烈なダメージを負ったゼ…。

何とか受け止めることは出来たのだが、背後から物凄い冷やかな視線を感じる…

 

「い…いきなり飛びついて来るな…危ないだろ…」

 

俺の言葉を聞くや否や【O-01-42-O(冬土の雪姫)】は『ムッ』っとした表情を向けて言葉を発する。

 

『だって、星お兄ちゃんが最近遊んでくれないんだもん。』

 

パタパタと地についていない足を揺らしながら【O-01-42-O(冬土の雪姫)】は抗議する。

…言われてみればDAY23に作業してから今日にいたるまで一度も【O-01-42-O(冬土の雪姫)】に作業指示が出されたことはなかったな。

 

「それは…ごめんな。その分今から遊ぶか?」

『うん!』

 

O-01-42-O(冬土の雪姫)】を床におろすと、俺の手を取り、先導するように歩き出した。

 

「やっぱり星くんってロリコン?」

「違うが?小さい子が好きなだけだが?」

「じゃぁカナとミナも?」

「…(¬_¬ ) 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ザッ、ザッ』

 

 

『試練が発生しました。エージェントの皆さんは直ちに鎮圧に向かって下さい。』

 

 

休憩室でのんびりと談笑していたら中黄の試練のアラートが鳴った。

 

「お、中黄だラッキー」

 

なんせ中黄の試練は弱い。見つけづらいという点を除けば弱いのだ。

 

「出現位置はお前の部門のメインルームだな。」

「あれ?アキレスの声を久しぶりに聞いた気がする…」

「ついさっきまで喋ってただろ⁉」

 

なんか…本当…久しぶりな気がする…

 

「とにかく行くぞ、試練は1体だけだ。」

「「おう」」

 

シグマの声も久しぶりに聞いた様な感じがするのは何でだ?

 

 ~~~

 

中央本部のメインルームへの扉を開けると…

 

「成長しすぎだろ⁉」

 

そこには床一面…どころか部屋全体に広がっているツルだかツタ…

白昼の芽と比べたら凄い成長具合だ。

F-04-42(白雪姫のりんご)】を放置してたらこんな感じになるような…

 

「うわっ⁉と…」

 

アキレスがメインルームに足を踏み入れると同時に俺たちのいる場所の床からツタ?が突き出してきた。

 

「急いで本体を叩くぞ。」

 

本体は恐らく…と言うか確実に部屋の中央にある大きな茎だろう。茎と言うか幹な気がしないでもないが…

シグマが『星の音』を投げ、俺が『黄昏』で、アキレスが『ダ・カーポ』で攻撃をする。

 

「星くん来たよ‼」

「鎮圧参加だよ~」

「遅れちゃったけど大丈夫?」

 

望、帆楼、ヨミが鎮圧に参加してき、初期メンバーがそろった。のだが…

 

「危ない‼」

「わっせい‼」

 

俺たちのいるそれぞれ場所の床からツタ?が再び突き出してき、対応出来ていなかった帆楼を望が突き飛ばし、俺とアキレスはすぐさま飛び退いた。

一方、シグマとヨミは避ける事を放棄して攻撃をしている。

 

「せめて避けろよ…」

「攻撃した方が良いだろ。」

 

シグマが脳筋みたいな事を言い出した…

 

 そんなこんなで~

 

「鎮圧完了。」

 

それと言った攻撃もなく、鎮圧が終わった。

『中黄の夕暮れ』は枯れ果てたた姿になってメインルームに存在している。

 

「オフィサー…掃除頑張れ…」




強風に折られた芽は、二度と立ち上がることはなかった

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